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  • ホテル誘致の奨励金・固定資産税減免 市町村12制度 — 100室でIRRは+0.08〜1.03pt動く

    用地も、需要も、建築費も詰め終わった事業計画の最後に、もうひとつだけ乗る変数がある。立地する市町村が独自に用意している誘致インセンティブだ。奨励金の上限だけを見れば「1億円」という数字が並ぶが、実際に受け取れる額は客室数と保有税の水準で決まり、100室規模なら年間2,400万円前後にとどまる。本稿では、市町村の条例本文と交付要綱に直接あたって12の制度を棚卸しし、上限額を1室あたりに割り戻したうえ...

  • 検査済証がない宿は買えるか — 62.5万室が1998年以前開業、2025年4月に一本化された現況調査

    指定なし

    投資・開発

    投稿 : 2026.09.11

    ホテルの取得デューデリジェンスで、耐震診断書とアスベスト調査報告書の次に確認すべき書類がある。検査済証だ。これが手元にない物件は、買えないわけではない。ただし「買ったあとに計画していた改装・増築・用途変更が、確認申請の段階で止まる」可能性を抱えることになる。バリューアップ前提で組んだ投資シナリオは、この一枚の紙の有無で組み替えが必要になる。 そして2025年4月1日、この論点の実務が切り替わった。...

  • 駅の乗降客1万人あたり客室数、中央値20室 — 出店余地が残る全国20駅【2026】

    ホテル用地の一次スクリーニングでは、いまも「駅から徒歩何分か」が最初の物差しになる。だが同じ徒歩5分でも、1日3万人が使う駅と66万人が使う駅では背後にある人の量がまったく違う。本稿は距離をいったん脇に置き、駅そのものの大きさ(乗降客数)を分母にした供給密度=「乗降客1万人あたり客室数」という原単位で、全国の鉄道結節点を横断的にスクリーニングした。国土交通省 不動産情報ライブラリの駅別乗降客数(令...

  • ホテル取得の消費税は価格の6.5% — 旅館業用途なら控除、居住用は不可

    指定なし

    投資・開発

    投稿 : 2026.09.11

    ホテルを取得するとき、売買価格のうち建物対価には10%の消費税がかかる。建物比率65%の物件なら、消費税だけで取得価格の6.5%だ。30億円の案件なら1億9,500万円、50億円なら3億2,500万円が、決済日に現金として出ていく。この金額を後から取り戻せるかどうかは、その建物を「旅館業に係る施設の貸付けに供することが明らかな建物」として扱えるかどうかで決まる。取り戻せなければ利回りは0.23〜0...

  • ホテル建設費は1室870万〜7,140万円|業態別3層と12商圏の成立ADR

    ホテルの建設費は「1室あたりいくら」なのか。国土交通省「建築動態統計調査(建築着工統計調査)」の宿泊業用建築物データと、建築計画52件の客室原単位から算出すると、答えは業態によって3つの水準に分かれる。宿泊特化型で1室あたり約870万円、シティ・アッパーミッド型で約2,480万円、リゾート・上級型で約7,140万円(いずれも2024年のRC造㎡単価ベース・土地代を含まない建物本体費用)。1室あたり...

  • ホテルの法定点検費用は1室あたり年3,400〜12,600円 — 12条報告・消防・ビル管法の内訳とNOI影響

    指定なし

    投資・開発

    投稿 : 2026.09.10

    ホテルの運営費のなかで、削減交渉の対象にすらならないまま毎年発生し続ける費目がある。建築基準法12条の定期報告、消防法に基づく消防用設備等の点検報告、そして建築物衛生法(ビル管法)の特定建築物としての衛生管理である。いずれも「実施しない」という選択肢が制度上存在しない、いわば宿を合法に維持するための固定費だ。本稿では、この法定点検・報告というOpexが1室あたり年いくら乗るのかを施設規模別に試算し...

  • 石川県ホテル投資マップ2026|七尾+34%・小松+42%、金沢は上位帯に空白

    石川県

    投資・開発

    投稿 : 2026.09.10

    石川県のホテル市場は、2024年1月の能登半島地震と同年3月の北陸新幹線敦賀延伸という、方向の異なる二つの衝撃を同時に受けた。その2年半後にあたる2026年の断面を、市町単位の価格・稼働・供給データで整理する。北陸で出店エリアを選ぶ開発担当、事業性を評価する金融機関、温泉旅館の承継や再生を検討する投資家に向けて、どの市場のどの価格帯に空白が残っているかを定量化した。

  • 豪雪地帯のホテル原価は1室年11.5万円 — 5道県18万室を指定区分別に集計

    雪は、ホテルの原価に建物の設計段階から入り込む。屋根が支える設計荷重、玄関前の融雪設備、毎冬の除雪委託、そして暖房。いずれも立地が決まった時点でほぼ固定される費目であり、後から運営努力で削るのが難しい。国土交通省は豪雪地帯対策特別措置法にもとづき全国532市町村を豪雪地帯、うち201市町村を特別豪雪地帯に指定しているが、この指定区域の内側にどれだけの客室が建っているのか、そして雪の原価が1室あたり...

  • ホテル従業員寮は利回りを0.66pt動かす — 客室1室あたりの働き手はニセコ0.17人・名古屋11.2人

    ホテル開発の立地評価は、需要側の指標に偏りがちだ。商圏人口、乗降客数、観光入込、周辺の客室ストック——いずれも「誰が泊まりに来るか」を測るものである。しかし建てた建物を実際に回すのは、その場所で働ける人だ。国内約27,000施設のうち、労働力の供給側から立地を評価している例は多くない。 本稿では、半径5km商圏の生産年齢人口を同じ商圏の客室数で割った「労働力商圏比(人/室)」を全国20商圏で実測し...

  • 最低賃金2026で人件費は1室年9,600円増 — 旅館は2.3倍、必要ADR転嫁率を47都道府県で試算

    指定なし

    投資・開発

    投稿 : 2026.09.09

    ホテル・旅館の損益計算書で最大の費目は人件費である。そして2026年10月以降、その最大費目の下限が全国一斉に引き上がる。2026年7月28日の中央最低賃金審議会答申は、Aランク54円・Bランク56円・Cランク56円の目安を示し、目安どおりに改定された場合の全国加重平均は1,176円(前年度比+55円・+4.9%)となる。2026年9月2日時点で46都道府県の地方答申が出そろい、残るのは沖縄県のみ...