眠っていたデータから新たな付加価値を
石川県
宿泊市場動向
「このエリアの去年の料金はいくらだったか」「検討中の物件の商圏は、2年前と比べて単価が上がっているのか」。過去のホテル料金を調べたいとき、最初に押さえておくべき結論は2つある。1つ目は、料金そのものを長期に遡れる公的統計は存在しないこと。観光庁の宿泊旅行統計調査は2007年分から遡れる最も長い宿泊統計だが、公表されるのは客室稼働率・定員稼働率・宿泊者数で、単価は含まれない。2つ目は、料金の月次推移...
東京都
過去のホテル料金を遡って調べる必要が出るのは、アンダーライティングで前提ADRの妥当性を確かめるとき、コンプスを組むとき、そして自社の料金推移を市場と突き合わせるときだ。ところが「2025年9月の東京のビジネスホテルはいくらで売れていたか」という問いに、単独で答えられる公表資料は存在しない。本稿では、観光庁統計・総務省CPI・上場ホテルREITの月次開示・OTA掲載価格の月次集計という4つの公表値...
大阪府
沖縄県
京都府
兵庫県
奈良県
エリア・施設分析
ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)が9月下旬に公表した2026年8月の月次運営実績を地域別に見ると、大阪のホテル群は客室稼働率93.5%(前年差−0.5pt)を保ちながら、ADRが前年比−29.8%の¥19,186まで下がっていた。沖縄もADR¥47,112で前年比−9.9%、RevPARは−14.0%と、単価の落ち込みが目立つ。当社の推定成約ADR(確定値)で大阪府を見ると向きは同じで...
指定なし
過去のホテル料金を調べる方法は、目的によって使う資料が分かれる。全国の宿泊料金が「どれだけ上がったか」を長期で知りたいなら総務省の消費者物価指数(CPI)「宿泊料」が1970年1月から月次でたどれる。一方、都道府県別に「何円だったか」を知りたい場合、公的統計には該当する系列がない。観光庁の宿泊旅行統計調査は稼働率と宿泊者数の統計であり、料金は調査項目に含まれていないためだ。本稿では、公的統計2本と...
福岡県
ホテルの客室稼働率は、2026年7月に全国60.8%だった(観光庁「宿泊旅行統計調査」第1次速報)。同じ7月を、メトロエンジンリサーチがOTA等の掲載在庫の消化状況から推定すると、全国で83.5%になる。差は22.7ポイントあるが、どちらかが誤っているわけではない。数え方が違い、答えている問いも違う。本稿では、この差を「母集団」「分母」「人手の制約による販売客室の絞り込み」「OTA以外の販売」の4...
宮崎県
大分県
九州ふっこう応援割は、宮崎県と大分県で2026年9月25日にOTA等の予約受付が始まった(宮崎は10時、大分は12時)。販売開始当日、宮崎県では10月宿泊分の掲載在庫が1日で8,462室泊減り、直前5日の1日平均の10.6倍に達した。大分県は9,277室泊・6.6倍である。ただし、その動き方は業態によってまったく違う。10月17日(土)の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)は、宮崎のリゾートが1日...
秋田県
岩手県
福島県
新潟県
福井県
静岡県
富山県
2026年10〜12月に宿泊対象期間がかかる自治体独自の宿泊割引を、各自治体の公式サイトと報道発表で確認し、8制度を一覧にした。表には制度名・実施主体・期間・割引の形・1泊あたりの上限・予算額・対象者(県民限定か全国か)を並べ、公表されていない項目は「未公表」と書いている。予算額が分かる4制度については、原資が地元の客室の何泊分に当たるかを試算した。あわせて、10月から11月初旬の推定稼働率を平日...
熊本県
長崎県
佐賀県
九州ふっこう応援割は、大手予約サイトで販売を始めた県から順に、開始当日から翌日のうちに予算上限へ達し、受付停止の告知が出た。長崎県は開始20分後に完売したと報じられ、熊本・佐賀・大分・宮崎でも同じ告知が出ている。本稿では、この「売り切れ」の前後で10月分の掲載在庫が1日にどれだけ減ったかを日次で数え、受付が止まった後の在庫の動きを県別・業態別に測る。先に結論を書くと、熊本県では販売開始日の1日で1...
大阪府の推定成約ADRは、2026年10月が11,300円(N=642施設)。前年同月の13,400円に対して−15.6%である。ところが同じ10月を万博前の2024年と比べると9,400円→11,300円で+19.8%。片方を見れば大幅な下落、もう片方を見れば二桁の上昇で、どちらも同じ系列から出てきた数字である。前年同月比という物差しは、比較の相手が普通の年であることを暗黙の前提にしている。20...
「去年の同じ時期、このエリアのホテルはいくらで売れていたのか」——予算策定や投資判断の場面で必ず必要になるこの問いに、即答できる単一のデータベースは存在しない。公的統計は稼働率と延べ宿泊者数を扱うが客室単価(ADR)は公表せず、上場ホテルREITの開示は精緻だが対象は自社保有物件に限られる。本稿では、過去のホテル料金・ADRを遡って調べる主要4手段の守備範囲・更新ラグ・定義差を整理し、あわせて47...