豆腐製造業者の(有)トキワサンコウ(静岡県浜松市東区原島町445、設立1999年11月、資本金300万円)は4月2日、静岡地裁浜松支部より破産開始決定を受けた。休校の影響で学校給食向けの売り上げが急減した。
地元の食料品店や市場、学校給食向けなど多くの販路を有し、2010年3月期には売上高約1億5,000万円をあげていた。
しかし、その後は減収基調で推移し、近年は売上高約5,000万円にとどまっていた。打開策として宅配弁当の取り扱いも開始したものの、設備移設に伴い2020年2月より宅配弁当の取り扱いを休止していた。
こうしたなか新型コロナウイルス感染防止のため、学校が休校となったことで主力の豆腐の需要が激減。今後の事業継続は不可能と判断し、今回の措置となった。
負債総額は債権者39名に対して8,160万円。
静岡県では居酒屋「花蔦鳳月(かちょうふうげつ)」を運営する(有)ライフシナジーが破産している。
また、給食関係業者の破産は、山梨県で給食用食材卸業者「新和」が倒産。保育園などの休園による販売減少により熊本県の弁当・折詰の仕出し販売業者「味春」が倒産。北海道の食料品小売「ムライストアー」の町内小中学校への給食向け食材の供給の中止による倒産など、全国で相次いでいる。
TSRが報じた。
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