眠っていたデータから新たな付加価値を
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投資・開発
首都圏でホステル・ゲストハウスへの投資を検討するとき、最初に突き当たるのは「どのエリアなら成立するのか」という問いである。結論から示す。メトロエンジンリサーチ&コンサルティングが把握する範囲で、2026年3月〜9月にOTA上で販売実績が確認できた首都圏(東京23区および さいたま市・千葉市・横浜市・川崎市・相模原市の各区)のホステル/ゲストハウス/ドミトリー区分は648軒・11,266室。このうち...
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国土交通省が進めるバスタプロジェクトは、鉄道・バス・タクシーを一体化した集約型の公共交通ターミナルを官民連携で整備する事業である。2016年4月のバスタ新宿を起点に、事業化された箇所は8箇所、検討中が5箇所(国土交通省道路局の公表資料、2026年9月時点)。これらは単なるバス乗り場の建て替えではなく、ターミナル機能の上に商業・オフィス・ホテルなどを積む立体的な複合開発として計画されている点が特徴だ...
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オフィスの一区画をホテルに変える——この転用が最初にぶつかるのは、資金でも運営者でもなく、建築基準法第87条の用途変更手続きである。事務所からホテル(旅館業)への変更は「類似用途」に当たらず、変更部分の床面積が200㎡を超えれば建築確認申請が必要になる。そして確認申請が通るためには、事務所のままでは問われなかった耐火性能・2方向避難・界壁・排煙・非常用照明の各規定を、ホテルの閾値で満たさなければな...
指定なし
ホテルの立地評価は、駅からの距離・オフィス集積・観光資源・イベント会場・商業集積という5つの軸で語られることが多い。本稿では6つ目の軸として「医療機関への近接」を取り上げ、厚生労働省が承認する特定機能病院88施設を母集団に、その半径1km・2km圏の宿泊供給を全数で集計する。付き添い・遠方通院・術前泊といった医療に関連する滞在需要は、観光需要とは異なる曜日分布と滞在日数を持つ。その需要に対して、い...
用途地域を確認し、容積率と高さ制限を確認し、それでも建てられない敷地がある。都市計画道路の計画線が敷地にかかっている場合だ。この区域では都市計画法53条の許可が必要で、原則として階数2以下・地階なし・木造や鉄骨造といった「容易に移転し、又は除却することができる」建築物しか認められない。中高層のホテルは、そもそも建築確認の手前で止まる。 本稿は、この「第3の縦割りレイヤー」を扱う。当社の既刊では、航...
駅から近いほどホテルの客室単価は高い——業界では自明とされてきたこの命題を、全国規模で定量化した集計はほとんど存在しない。個別の駅を切り取った商圏レポートは数多いが、距離帯そのものを軸に据え、都市規模で層別したうえで業態を統制した勾配は測られてこなかった。本稿では全国1,221の主要駅を基準点として宿泊施設7,960軒を距離帯に配分し、ビジネスホテル4,089軒・シティホテル754軒の推定成約AD...
岡山県
県境は行政の線であって、宿泊需要の線ではない。岡山駅から山陽新幹線で広島駅まで約35分、在来線と山陽自動車道が並走する岡山〜広島の帯には、岡山市北区・倉敷市・福山市・尾道市・三原市・東広島市・広島市中区という7つの宿泊集積が数珠つなぎに並ぶ。本稿はこの帯を「山陽回廊」と呼び、県単位ではなく回廊単位で商圏を引き直したときに、価格階層がどう見えるかを検証する。結論から言えば、回廊の推定成約ADRは行政...
ホテル経営のコスト項目のなかで、人件費に次いで重く、しかも自社の努力で構造を変えられる余地が大きいのがエネルギー費である。宿泊業の水道光熱費は売上高の6.0%を占め、これは全産業平均の約14倍にあたる(中小企業庁「中小企業実態基本調査」)。本稿では電気・都市ガス・LPガス・重油に絞り、100室規模のモデル館を置いて年間いくらかかるのかを一次資料から積み上げ、季節性・料金支援制度・単価への転嫁余地・...
ホテルの屋根は、ほとんどの投資判断で「無いもの」として扱われてきた。だが2026年度の制度環境では、屋根に太陽光を載せて発電した電気を自分で使う(自家消費する)ことが、購入電力量そのものを減らすOpex削減策として成立しうる。削減額は費用項目からそのまま消えるため、GOPを経由してNOIに残る。本稿は、その残額がいくらになるのかを、施設の建物形状から積み上げて試算する。 結論を先に置く。国土交通省...
ホテル・旅館の開発計画で最も大きな分岐は、客室のグレードでも立地でもなく「食事を自前で提供するかどうか」である。厨房を持つと決めた瞬間に、建物の面積構成・設備投資・許認可・雇用計画のすべてが変わる。本稿では厨房機能を①面積と設備費、②許認可と衛生管理の実務コスト、③調理・配膳の人員と最低賃金改定後の人件費、④食事付きで取れる価格上乗せ幅、の4要素に分解し、「客室数が何室を超えると厨房が回収できるか...