星野リゾートは、2024年9月5日、全国展開する温泉旅館ブランド「界」の24施設目となる「界 奥飛騨」を、岐阜県・奥飛騨温泉郷に開業した。岐阜県で初の星野リゾートの施設となる。
同施設のコンセプトは、「山岳温泉にめざめ、飛騨デザインに寛ぐ宿」。山間の新鮮な空気や風を感じる温泉、飛騨地域の伝統と技術が輝く文化に触れ、ゆったりと過ごす滞在を提案しているとのこと。
本記事では、「界 奥飛騨」について、星野リゾートに取材を行った。
▷ 公式ホームページ:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiokuhida/
――― まず「界 奥飛騨」がどのような宿泊施設か教えていただけますか
界 奥飛騨は、星野リゾートが全国展開する温泉旅館ブランド「界」の24施設目として、岐阜県・奥飛騨温泉郷に開業した宿です。
宿のコンセプトを、「山岳温泉にめざめ、飛騨デザインに寛ぐ宿」とし、山あいの温泉、飛騨地域の伝統と技術が輝く文化に触れ、ゆったりと過ごす滞在を提案しています。
―――「山岳温泉にめざめ、飛騨デザインに寛ぐ宿」というコンセプトを、どのように具体化されていますか
岐阜県・奥飛騨温泉郷は、雄大な北アルプスの名峰に囲まれ、その山々からもたらされた温泉の湯量は日本屈指です。また森林資源にも恵まれ、古くから高い木工技術が受け継がれてきた伝統が残るエリアでもあります。
このような自然景観や歴史を背景に、界 奥飛騨は、山岳地としての温泉の楽しみ方に加え、新しい発見をもたらしてくれる伝統的な工芸や技術の髄を、モダンな表現で館内に織り交ぜつつ、ゆっくりと寛げる宿を目指しています。
―――「界 奥飛騨」で特に注目してほしいポイントを教えてください
界 奥飛騨には、東と西の客室棟、湯小屋棟、そして離れの4つの棟に囲まれた中庭があります。かつて、この地の温泉街には、共同浴場に歩いて出かけ、湯浴みする風景があったことから、館内の温泉大浴場や客室の露天風呂のみならず、外の世界へも滞在中に幾度も回遊してほしいという思いがあり、中庭を中心とした配棟を行っています。
また、周囲との景観の調和のためにも、あえて大きなビル型の近代的な建築にはせず、山岳地らしい傾斜に沿って、石積みが段々と積み上がる風景や、目線の先に山が見えるような配置をいたしました。ぜひ滞在中のゲストには、部屋からでるたびに、気温や香りを感じ、日によっては雨や雪に出会っていただき、ここでしか体験できない、貴重な時間を過ごしてほしいと思っています。
――― 宿泊された方にどのような価値や体験を提供したいとお考えでしょうか
たくさんありますが、ぜひ山の温泉の良さを感じてもらえる、いくつものポイントを実際に探してみていただきたいと思います。
例えば、露天風呂。界 奥飛騨の露天風呂では、景色をみせていません。雪の回廊を思わせる丸みのある壁で包み込み、普通の露天風呂とは一線を画しています。内湯、足湯なども通じて、泉質のよさや湯量の豊富さなど遠くの山の温泉にわざわざ来た価値に気付いてもらえるように造りこまれています。
――― 最後に今後の意気込みを教えてください
意気込みというよりも、今後、期待いただきたいこととしては、季節によって移り替わる、美しい山々と中庭です。
中庭は、ぜひ湯と親しみ、眺め、散策し、くつろいで欲しいという思いで設計されました。植栽は景観と調和をするよう、この地域の自生種を植生しており、今後の紅葉時期、また春の芽吹きの時期が楽しみとなります。
また、中央には奥飛騨温泉郷の豊富な湯量を生かした湯の川が流れており、冬場は気温が下がると湯気が立ち込めて、幻想的な雰囲気を演出します。
湯の川やその奥に広がる湯小屋、飛騨の山々を眺めながらくつろげる足湯、現代湯治体操の開催場所でもあるオープンスペースなど、季節によって、さまざまな過ごし方ができると思っており、ぜひ自然豊かな場所の楽しみ方を、お客様と一緒に探してまいりたいと思います。
■施設概要
施設名称:界 奥飛騨
所在地 :〒506-1433 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯138
電話 :050-3134-8092(界予約センター)
客室数 :49室(露天風呂付き客室 28室)
付帯設備:ロビー、食事処、トラベルライブラリー、ショップ、湯上がり処、
大浴場(男女別、露天風呂各1、内風呂各2)、足湯、中庭
料金 :1泊 31,000円~(2名1室利用時1名あたり、税・サービス料込、夕朝食付)
アクセス:平湯バスターミナルより徒歩約4分、中部縦貫自動車道・平湯ICより車で約3分
URL :https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiokuhida/