(株)星栄商店(宮城県加美郡加美町西町34-1、従業員11名)は、3月31日付で事業を停止、事後処理を弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。プロサッカーやプロ野球の試合におけるスタジアム内売店などを出店していたが、新型コロナにより開幕が延期、見込んでいた収入がなくなった。
麺類の製造を主体に事業を展開し、主力ブランド「とっちゃんラーメン」に加え、納入先との共同開発の「ふかひれラーメン」、地元特産の野菜を使用した「ほうれん草麺」、「ねぎ麺」が好評で、1993年9月期には売上高約2億500万円を計上していた。
以降は他社の新製品との競合などから年間売上高は1億円台半ばで推移。2019年9月期は大手先との競合が一層厳しさを増し、売上高は約7,700万円にとどまり、債務超過額も拡大した。
このため直近では、プロサッカー「ベガルタ仙台」やプロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」のホームゲームにおけるスタジアム内売店(焼きそば・五目おこわ等)などを出店して売り上げ回復を図っていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い開幕が延期、イベントの中止が相次ぐ事態となり、見込んでいた収入もなくなり、資金繰りの見通しが立たず今回の事態となった。
負債総額は約1億1,500万円(2019年9月期決算時点)。
宮城県内における新型コロナウイルス関連倒産は初めて。
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