まるい商事(有)(北海道苫小牧市表町1-3-9、設立1983年10月、資本金8,500万円)は4月9日、再度の資金ショートを起こした。新型コロナウイルス関連で、民泊事業でキャンセルが相次いだ。
民泊事業「民泊苫小牧ハスカップ」
TSRによると、同社は1965年創業の不動産業者。
アパートの所有および賃貸管理を手掛け、ピークの1992年12月期には売上高16億9,800万円を計上していた。
しかし、近年は他の物件との競合から入居率が低下、設備投資不動産取得に伴う借入金の負担が過大となっていた。このため、所有物件の売却を進めた結果、2015年12月期の売上高は1億5,500万円まで減少。財務面も不動産の売却による多額の損失計上などから債務超過を余儀なくされていた。
こうしたなか、2019年8月には民泊事業「民泊苫小牧ハスカップ」(北海道苫小牧市宮の森町1-6-16)を開始したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中国人観光客の宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、資金繰りも限界に達し、今回の事態となった。
負債総額は約9億8,000万円(2019年12月期時点)。
北海道苫小牧市ホテル展開状況
メトロエンジンリサーチによると、苫小牧市には宿泊施設が38、部屋数にして1,938室が提供されている。
苫小牧市ではIR誘致に向けた取り組みを行なっており、ハードロックがフォーシーズンズホテルズと組んでのIR構想を発表している。
他方で留寿都村をめぐるIR汚職事件の発生により、道は誘致について慎重な姿勢となっている。
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