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東京都2026年の新規開業68施設・2,055室を業態別に分解 — 室数の55.6%はビジネスホテル、推定成約ADRは6月以降マイナス転換

投稿日 : 2026.08.14

東京都

エリア・施設分析

レベニューマネジメント

東京都2026年の新規開業68施設・2,055室を業態別に分解 — 室数の55.6%はビジネスホテル、推定成約ADRは6月以降マイナス転換

東京都で2026年に開業日が確認できる宿泊施設は68施設・合計2,055室。施設数で最も多いのは貸別荘(20施設)とホステル(19施設)だが、室数の重心はまったく別の場所にある。ビジネスホテル13施設で1,142室(全体の55.6%)、シティホテル2施設で316室(15.4%)。この2業態だけで施設数の22.1%にすぎないのに室数の70.9%を占める。一方で単価側は、東京都のビジネスホテルの推定成約ADRが2026年6月に前年同月比−4.7%、7月に−5.3%、シティホテルは6月−12.8%、7月−17.1%と、いずれも上期のプラス基調から符号が反転している。供給の増分と単価の軟化を短絡的に結ぶ前に、まず「どの価格帯に、どれだけの室数が、いつ入ったのか」を室数ベースで分解する。

対象: 東京都の2026年開業施設 N=68施設(2,055室)。推定成約ADRは東京都のビジネスホテル N=902〜924施設、シティホテル N=105〜108施設。推定OCC・ブッキングカーブは東京都のビジネスホテル N=808〜873施設、シティホテル N=98〜100施設。本記事の価格指標は推定成約ADR(OTA等の販売データから推定される成約価格水準・税抜相当)、稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値。いずれも定義は記事末尾。データ時点: 2026年8月10日。

Key Takeaways
  • — 68施設・2,055室のうち室数の55.6%はビジネスホテル13施設に集中。施設数最多の貸別荘20施設は室数では全体の1.7%にとどまる。
  • — 100室以上の4施設で999室(48.6%)。9室以下は36施設あるが合計87室(4.2%)。供給は軒数ではなく室数と規模帯で読む。
  • — 年間室数の64.7%が1〜4月に投入済み。7月末累計は前年同期の約62%で、下期に新規在庫が積み上がる形にはなっていない。
  • — 推定成約ADRは6月に符号反転。確定値の前年同月比はビジネス6月−4.7%・7月−5.3%、シティ6月−12.8%・7月−17.1%。
  • — 新規室数は市場の観測室数の約1%(ビジネス約0.9%・シティ約1.0%)。2026年7月の推定OCCはビジネス93.2%・シティ92.6%と高水準で、単価の振れを供給だけでは説明できない。

施設数で数えると見誤る — 東京2026年開業の業態別分解

2026年に東京都で開業日が確認できる68施設を業態別に並べると、施設数の分布と室数の分布がほぼ逆転する。施設数の上位は貸別荘20施設、ホステル19施設、ビジネスホテル13施設の順。ところが室数で並べ替えると、ビジネスホテル1,142室、ホステル423室、シティホテル316室、貸別荘34室となる。貸別荘は1施設あたり平均1.7室、ホステルは平均22.3室、これに対してビジネスホテルは平均87.8室。「施設数が増えた」という粒度の議論は、レベニューマネジメントの競合セット設計にはほとんど使えない。

規模帯で切ると非対称はさらにはっきりする。9室以下の小規模施設は36施設と全体の半数を超えるが、合計室数は87室で全体の4.2%にとどまる。逆に100室以上の案件はわずか4施設だが、合計999室で全体の48.6%を占める。つまり2026年の東京の新規供給は、実質的には数件の大型案件と十数件の中規模ビジネスホテルで説明できる構造になっている。最大規模は2026年8月に開業予定の342室のビジネスホテルで、これ1件で年間新規室数の16.6%に相当する。

出典:メトロエンジンリサーチ(OTA掲載確認ベース、N=68施設)、ホテルバンク編集部より作成

表1:東京都・2026年開業の業態別内訳 — 施設数・室数・室数シェア・1施設あたり平均室数(N=68施設/2,055室)
業態 施設数 室数 室数シェア 1施設あたり平均室数
ビジネスホテル131,14255.6%87.8
ホステル1942320.6%22.3
シティホテル231615.4%158.0
その他・区分未設定5894.3%17.8
貸別荘20341.7%1.7
リゾートホテル2251.2%12.5
旅館2110.5%5.5
民宿2100.5%5.0
ゲストハウス350.2%1.7
合計682,055100%30.2

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(OTA掲載確認ベース。東京都・2026年開業 N=68施設。「その他・区分未設定」は業態区分が設定されていない3施設、ドミトリー1施設、コテージ1施設の合算)

ここで重要なのは、供給圧力の「厚み」を市場規模と対比して捉えることだ。2026年7月時点で東京都のビジネスホテルは観測対象が861施設・12万5,487室、シティホテルは100施設・3万2,712室。2026年の新規開業室数をそれぞれの母数に当てると、ビジネスホテルで約0.9%、シティホテルで約1.0%にあたる。年間で市場全体の客室在庫が1%程度増える計算であり、これは単独で市場単価を二桁動かす規模ではない。ただし、新規室が特定の駅勢圏・特定の価格帯に集中すれば、局所的な競合圧力は全体平均よりはるかに強く出る。全体1%という数字は「安心してよい」という意味ではなく、「マクロで説明しきれない単価変動は自館側かサブマーケット側に原因がある」という切り分けの起点として使う数字である。室数ベースで供給を分解したうえで単価の実績と突き合わせる読み方は、長崎県の新規供給は2026年23軒・521室で前年の2.6倍でも同じ手順で検証している。

開業タイミングは上期偏重 — 2026年の増分は前年同期の6割強

開業月で見ると、2026年の新規供給は明確に上期に偏っている。1〜4月だけで1,329室、年間の64.7%が投入された。5月124室、6月39室、7月103室と第2四半期以降は細り、8月に342室の大型案件が入る。年後半(9〜12月)に開業日が確認できるのは合計118室にとどまる。つまり2026年の東京では、新規開業組の大半がすでに開業から数か月を経過し、稼働ランプアップの局面に入っている。「これから大量の新規在庫が市場に投入される」という前提で下期の価格設計を組むと、実態と合わない可能性がある。

年次で比較すると、増分そのものは縮小している。東京都の新規開業は2024年が85施設・3,711室、2025年が113施設・5,088室、2026年が68施設・2,055室。7月末時点の累計で見ると、2024年2,580室、2025年2,579室に対し、2026年は1,595室で、前年同期の約62%の水準にとどまる。2025年は10月に1,011室が集中するなど下期に山があったが、2026年は下期の山が確認できない。供給サイクルとしては、直近2年のピークを越えて減速局面に入りつつある、というのが室数ベースで見える姿だ。

※データに関する注記
本グラフはOTA掲載確認ベースの集計です。開業前にOTAへ掲載される施設は一部にとどまり、多くは開業後に掲載されるため、直近以降の月・年は今後の掲載で軒数・室数が増加する可能性があります。とくに2026年下期の数値は現時点での下限値として読む必要があります。確認申請ベースの建築計画パイプライン(国土交通省「建築動態統計調査」)と併せて参照することを推奨します。

出典:メトロエンジンリサーチ(OTA掲載確認ベース)、ホテルバンク編集部より作成

この形状は、レベニューマネジメント上は「競合セットの入れ替わりが起きたタイミング」を示すカレンダーとして読める。1〜4月に開業した施設は、開業直後の獲得優先フェーズを終えて価格を戻し始める時期に差しかかる。8月開業の大型案件は、開業直後の販売攻勢が最も強く出る時期がこれからになる。同じ「2026年の新規供給」でも、市場に与える価格的な影響の出方は開業月によって数か月ずれる。

単価側 — 上期プラスから6・7月に符号反転、下げ幅はシティが大きい

供給の話と並べるべきは、実際に成約している価格水準の推移である。東京都の推定成約ADR(確定月同士の前年同月比)を見ると、2026年1〜4月はビジネスホテル・シティホテルともプラスだった。ビジネスホテルは1月+5.1%(¥12,600)、3月+2.9%(¥15,700)、4月+3.9%(¥17,800)。シティホテルは1月+8.3%(¥26,400)、3月+5.8%(¥30,300)。ところが5月以降で様相が変わる。シティホテルは5月−3.8%、6月−12.8%(¥22,200)、7月−17.1%(¥22,400)。ビジネスホテルは5月まで+5.7%を保ったのち、6月−4.7%(¥11,900)、7月−5.3%(¥12,300)と小幅なマイナスに転じた。同じ「6月に両業態そろって前年割れ」という形は関西でも観測されており、その分解は京都のホテルADR、2026年6月に両業態そろって前年割れで詳しく扱っている。

表2:東京都の推定成約ADR 月次前年同月比 — ビジネスホテル/シティホテル(2025年・2026年 各1〜7月・確定値同士)
月 ビジネス2025年 ビジネス2026年 YoY シティ2025年 シティ2026年 YoY
1月11,94012,550+5.1%24,40026,419+8.3%
2月13,25313,307+0.4%24,64425,629+4.0%
3月15,22615,670+2.9%28,61530,282+5.8%
4月17,13817,802+3.9%31,07631,241+0.5%
5月14,08514,890+5.7%27,34426,298−3.8%
6月12,47411,890−4.7%25,44122,195−12.8%
7月12,99012,306−5.3%27,05522,434−17.1%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定成約ADR・税抜相当・単位円。すべて確定値同士の前年同月比。N=ビジネス902〜924施設、シティ105〜108施設)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

参考として、2026年8月以降の推定成約ADRは現時点の販売状況に基づく推定値であり、ビジネスホテルは8月¥12,100・9月¥14,400・10月¥18,100、シティホテルは8月¥21,100・9月¥23,700・10月¥30,500の水準で観測されている。これらは確定値ではなく今後の販売状況で変動しうるため、確定値との単純比較は月末の確定を待つのが妥当だ。

注意すべきは、この単価の動きを新規供給だけで説明しようとすると無理が生じる点である。第一に、供給の増分は市場全体の客室数に対して約1%であり、シティホテルの−17.1%という下げ幅とは桁が違う。第二に、2026年のシティホテルの新規開業は2施設・316室にすぎず、下げ幅が最も大きい業態に最も少ない新規室数しか入っていない。第三に、需要側は落ちていない。2026年7月の東京都の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)は月平均でビジネスホテル93.2%、シティホテル92.6%と、いずれも高い水準にある。売れていないから単価が下がっているのではなく、同じ売れ行きのなかで成約している価格帯が変わっている、という読み方のほうがデータと整合する。

先行予約の厚みは業態で違う — ブッキングカーブで見る現況

もう一つ、供給構成と価格ポジションを結ぶ手がかりがブッキングカーブの形状差だ。東京都の直近の宿泊日について、宿泊日の45日前・30日前・直近観測の3点で推定OCCを並べると、シティホテルはビジネスホテルより一貫して高い位置からカーブが立ち上がる。土曜日の例では、45日前時点でシティホテル78.5〜82.4%に対しビジネスホテル69.8〜74.3%。平日(火曜日)ではシティホテル72.2〜75.6%に対しビジネスホテル61.5〜66.4%で、業態間の差は概ね8〜12ポイントある。

一方で45日前から直近までの上積み幅はビジネスホテルのほうが大きい。土曜日で+6.9〜+12.2ポイント、平日で+6.1〜+13.2ポイントの積み上がりが観測されるのに対し、シティホテルは土曜日+5.2〜+7.2ポイント、平日+3.5〜+7.2ポイント。ビジネスホテルは相対的に直前の獲得依存度が高く、シティホテルは早期に埋まった状態から緩やかに積む。同じ「東京の宿泊需要」でも、価格改定の意思決定を打つべきタイミングが業態で異なることを示している。カプセルホテルまで含めた東京の上積みパターンの類型化については、東京のブッキングカーブは3類型が45日前から直前までの全区間を追っている。

表3:東京都の推定OCC 宿泊日別 — 45日前/30日前/直近観測の3断面(2026年8月22日〜9月8日)
宿泊日 ビジネス 45日前 30日前 直近観測 シティ 45日前 30日前 直近観測
8月22日(土)70.7%76.1%82.9%80.9%83.5%88.1%
8月29日(土)74.3%79.4%83.3%82.4%84.8%87.7%
9月5日(土)69.8%75.6%76.7%78.5%82.9%83.7%
8月25日(火)66.4%71.8%79.6%75.5%78.1%82.7%
9月1日(火)61.5%65.8%69.6%72.2%73.8%76.3%
9月8日(火)63.5%69.6%69.6%75.6%79.1%79.1%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定OCC・OTA掲載在庫ベース。観測施設数はビジネス808〜864施設、シティ98〜100施設。直近観測は9月8日・9月1日・8月29日・8月25日・8月22日の順に宿泊日の30日前・23日前・20日前・16日前・13日前、9月5日は27日前)

東京都のビジネス・シティホテルを運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン

1. 競合セットは施設数ではなく室数で組み直す。2026年の新規開業は施設数では貸別荘20・ホステル19が最多だが、室数では1,142室のビジネスホテルと316室のシティホテルで70.9%を占める。1施設あたり平均1.7室の貸別荘が20件増えても、自館の販売可能室数に対する競合圧力としてはほとんど効かない。競合セットの見直しでは「何軒増えたか」ではなく「同じ価格帯に何室増えたか」を判断軸にしたい。

2. 単価の軟化を供給増だけの物語にしない。新規室数は市場の観測室数に対してビジネスホテルで約0.9%、シティホテルで約1.0%。一方で確定値の前年同月比はシティホテルが6月−12.8%、7月−17.1%と大きく振れており、規模感が合わない。しかも下げ幅が最大の業態に入った新規は2施設・316室だけである。自館の単価が同様に軟化しているなら、供給要因と決めつける前に、客層構成・販売チャネル・滞在日数といった自館側のミックス変化を先に点検する余地がある。

3. 需要が落ちているわけではない、という前提で価格を設計する。2026年7月の推定OCCは月平均でビジネスホテル93.2%、シティホテル92.6%。高稼働のなかで成約価格帯が下がっているとすれば、下位価格帯での取り込み比率が上がっている可能性がある。値ごろ感の演出が必要な日と、そうでない日を切り分けずに一律で下げていないか、日別に確認したい。

4. 価格改定のタイミングは業態のカーブ形状に合わせる。45日前時点の推定OCCはシティホテルがビジネスホテルを概ね8〜12ポイント上回り、逆に45日前から直近までの上積み幅はビジネスホテルのほうが大きい(土曜日+6.9〜+12.2ポイント)。早期に固まる需要を取り切る設計と、直前の積み上げを取りにいく設計は同じではない。自館がどちらの形に近いかを、まず市場のこの2つの形と照合するところから始めたい。

以上を踏まえ、時間軸ごとの打ち手を整理する。いずれも効果を保証するものではなく、自館の状況に応じて検討する余地がある選択肢として示す。

表4:時間軸別のアクションプラン — 打ち手・判断トリガー・狙い
時間軸 打ち手 判断トリガー(記事中の数値に紐づく) 狙い
今日〜今週自館の6月・7月の実績単価を、市場の確定値(ビジネス¥11,890/¥12,306、シティ¥22,195/¥22,434)と並べて位置を確認する自館の下落幅が市場のYoY(ビジネス−4.7%/−5.3%、シティ−12.8%/−17.1%)より大きい場合市場要因と自館要因の切り分け
今日〜今週自館の競合セットを室数ベースで棚卸しし、2026年に近隣で開業した施設を規模帯で分類する競合セットに9室以下の小規模施設(市場全体では36施設・87室)が多く含まれている場合実効的でない競合の除外
2週間以内30日前断面での自館ペースを市場の水準(ビジネス65.8〜79.4%、シティ73.8〜84.8%)と照合し、平日・土曜を分けて見る30日前時点で自館が市場水準を明確に下回り、かつ直前の積み上げ余地が読めない場合直前値下げの前倒し回避
2週間以内ミニマムレートを日別・曜日別に分解し、平日と土曜で別水準を持つ設計に置き換える45日前の市場水準が土曜(ビジネス69.8〜74.3%)と平日(同61.5〜66.4%)で明確に分かれているのに、自館が単一の下限で運用している場合高需要日の取りこぼし防止
来月に向けて45日前断面での価格ポジションをセグメント別に再設計し、早期確定分と直前分の想定比率を明文化する自館のカーブが、45日前から直近まで+6.1〜+13.2ポイント積むビジネス型か、+3.5〜+7.2ポイントのシティ型か判別できていない場合改定タイミングの型決め
来月に向けて秋以降の価格カレンダーを、季節形状(市場のビジネス10月¥18,110・シティ10月¥30,533の推定水準)を前提に組み直す自館の秋の設定が夏の水準を横引きしたままになっている場合季節の山を取り切る設計

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(10月の水準は現時点の販売状況に基づく推定値であり、今後変動しうる)

まとめ — 供給を読むための3つの物差し

東京都の2026年新規開業を室数で分解して見えたのは、次の3点である。第一に「室数の重心」。68施設のうち室数の70.9%はビジネスホテルとシティホテルの15施設に集中し、100室以上の4施設だけで48.6%を占める。供給の議論は施設数ではなく室数、さらには規模帯で行うべきだ。第二に「投入タイミング」。1〜4月に年間の64.7%が投入され、7月末累計は前年同期の約62%。増分そのものは直近2年より縮小しており、下期に新規在庫が積み上がる形にはなっていない。第三に「規模感の比較」。新規室数は市場の観測室数に対してビジネスホテル約0.9%、シティホテル約1.0%であり、シティホテルの−17.1%という単価の振れを供給だけで説明することはできない。

この3つの物差しは、来年以降の供給ニュースを読むときにもそのまま使える。「何施設開業」という見出しを見たら室数に直し、開業月の分布を確認し、市場全体の客室数に対する比率を出す。その3ステップを踏んだうえで、自館の価格ポジションと予約ペースを市場のカーブと照合する。供給の増分と単価の変動は、同じ市場で同時に起きているが、必ずしも一方が他方の原因ではない。

データについて

表5:本記事で用いる指標の定義とデータの性質
推定OCCの定義OTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(高めに出る)。本記事では2026年7月の東京都(月平均)および2026年8月22日〜9月8日の宿泊日について記載。
ブッキングカーブ宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。
推定成約ADRの定義OTA等の販売データ(最安プラン水準×業態別係数・複数チャネルのアンサンブル)から推定した成約価格水準(税抜相当)。過去月は確定値、現在・未来月は現時点の販売状況に基づく推定値。公表運営実績との照合で誤差中央値6.6%。前年同月比は確定値同士のみで算出している。
新規開業データの性質開業施設はOTA掲載確認ベースで集計している。OTAへの事前掲載は一部にとどまり、開業後に掲載されるケースが多いため、直近以降の月の軒数・室数は今後増加しうる下限値である。
対象Nの内訳新規開業=東京都・2026年に開業日が確認できる68施設(2,055室)。比較年は2024年85施設3,711室、2025年113施設5,088室。推定成約ADR=東京都のビジネスホテルN=902〜924施設、シティホテルN=105〜108施設(月により変動)。推定OCC(2026年7月)=ビジネスホテル825〜873施設・12万5,487室、シティホテル98〜100施設・3万2,712室。ブッキングカーブ=ビジネスホテル808〜864施設、シティホテル98〜100施設。
データ時点データ時点: 2026年8月10日。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。

■ データソース

新規開業の施設数・室数は、メトロエンジンリサーチのOTA掲載確認ベース集計(東京都・2024〜2026年開業)。推定成約ADRは同社の都道府県×業態別の月次集計(2名1室基準・ビジネスホテル/シティホテル)。推定OCCおよびブッキングカーブは同社のOTA掲載在庫の日次観測(東京都・業態別)。建築計画のパイプラインは参考として国土交通省「建築動態統計調査」を挙げている。

■ 試算前提

前年同月比はいずれも確定値同士の比較で、当月以降の推定値は比較に含めない(2026年8月以降の水準は参考値として本文に区別して記載)。室数シェア・規模帯分類・開業月分布は、開業日が確認できる68施設・2,055室を母数とする。既存ストック比(ビジネスホテル約0.9%・シティホテル約1.0%)は2026年7月時点の同業態のOTA掲載在庫(ビジネスホテル861施設・12万5,487室/シティホテル100施設・3万2,712室)を分母とする。ブッキングカーブは宿泊日の45日前以降の観測のみを用い、45日前より前の断面は扱わない。

■ 限界・留意点

(1) 新規開業はOTA掲載確認ベースのため、開業前に掲載される施設は一部にとどまり多くは開業後に掲載されるという掲載ラグを含み、直近以降の月・年ほど過少に出る下限値である。(2) 推定OCCはOTA掲載在庫の消化率であり、実客室稼働率とは定義が異なる(高めに出る)。宿泊日別の観測施設数はビジネスホテル808〜864施設、シティホテル98〜100施設と幅がある。(3) 推定成約ADRは公表運営実績との照合で誤差中央値6.6%。対象施設数は月により変動する(ビジネスホテル902〜924施設、シティホテル105〜108施設)。(4) 本記事は供給構成の変化と単価の推移を同一期間で並置したものであり、両者の因果関係を示すものではない。(5) 数値は2026年8月10日時点のスナップショットであり、在庫・販売状況の変動により事後に動く。

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