眠っていたデータから新たな付加価値を
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投資・開発
会員制リゾートは、ホテル開発の資金調達としては珍しい順序で動く。着工してから会員権を売り出し、開業までの約30カ月で事業費に相当する契約を積み上げる。銀行借入やメザニン、REITへの売却を前提とする一般的なホテル開発と違い、完成前の建物を顧客が買っている。本稿では、リゾートトラスト(4681)のIR資料を原典で確認しながらこの構造を分解する。同社の未開業サンクチュアリコート3施設の繰延売上は202...
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同じ商業地にホテルと分譲マンションが並んで手を挙げたとき、敷地1坪あたりいくらまで出せるのかは用途によって違う。土地の値段は、その土地の上で誰が一番高い収益を上げられるかで決まる。本稿は、ホテル側を推定成約ADRから、住宅側を分譲単価から、それぞれ用地費の上限まで逆算し、両者を「延床1㎡あたりでいくら土地に払えるか」という同じ土俵に揃えて6商圏で比較した。 結論を先に置く。札幌市中央区と福岡市博多...
徳島県
徳島県のホテル市場は、統計上は「小さく安い」市場として扱われがちだ。しかし施設別の実測値を並べ直すと、投資家が見るべき論点は単価の絶対水準ではなく、単価帯ごとの客室供給の偏りにあることが分かる。メトロエンジンリサーチ&コンサルティングが集計した2025年9月〜2026年8月の推定成約ADRを、県内で客室30室以上を持つ61施設・5,309室に割り当てたところ、8,000円未満に3,491室(65....
新潟県
新潟市中央区で営業中のホテル46施設・6,415室の所在地を、国土交通省が公開する「地形区分に基づく液状化の発生傾向図」に重ねると、全46施設が「液状化しやすい」以上の区分に立地していた。うち34施設・5,171室は洪水浸水想定区域(想定最大規模)にも同時に含まれる。一方で、推定成約ADRを地盤区分別・浸水深別に比べても水準差はほとんど確認できない。新潟市中心部でホテルを取得する際、地盤リスクは「...
指定なし
業界トレンド
厚生労働省の令和8年度業務改善助成金は、2026年9月1日に申請受付が始まった。締切は「申請事業場のある都道府県の地域別最低賃金の発効日の前日」か「2026年11月30日」のいずれか早い日で、最低賃金が10月1日に発効する15都道府県では9月30日が申請期限となる。本稿では、公式の交付要綱・要領から宿泊施設が押さえるべき制度の骨格を整理し、47都道府県の締切カレンダー、宿が対象にできる設備投資5類...
建設費が高止まりするなかで、新築より改装を選ぶ判断は増えている。だが改装の事業計画で見落とされやすいのが、内装をはがす前に必ず発生する石綿(アスベスト)の事前調査と、そこで含有が確認された場合の除去費用・工期である。改修工事は請負代金100万円以上(税込)で事前調査結果の報告が法令上の義務となり、2023年10月以降は有資格者による調査が必須になった。本稿は改装の「リターン側」ではなく、着手前に確...
ホテル・旅館の火災保険は、10月を境に更新条件が変わる契約が出てくる。2026年5月には大手損保の一社が、10月1日以降に始まる契約から企業向け火災保険料を平均約1.2%、個人向けを平均約3%引き上げると報じられた。本稿では、よく引かれる「全国平均+10.9%」がどの改定の数字なのかを一次資料で確かめたうえで、建物の構造と築年数で改定率が分かれる仕組みを整理する。そのうえで国内22,555施設・1...
新規開業・供給
メトロエンジンリサーチが2026年開業として把握した宿泊施設は1,592施設・39,454室。1施設あたりの客室数は平均24.8室だが、中央値はわずか2室で、件数の49.9%は客室が1室しかない宿(1棟貸し)だった。フロントに人を常駐させない運営は、厚生労働省の「旅館業における衛生等管理要領」で要件が明文化され、2025年4月にはICTによる本人確認の類型が加わった。本稿では、その要件を一次資料で...
エリア・施設分析
レベニューマネジメント
群馬県のシティホテルで、2026年7月の推定成約ADR(確定値)は¥8,350(N=13施設)となり、前年同月の確定値¥10,535(N=11施設)から20.7%低下した。6月の前年比−9.0%から下げ幅が広がり、8月の確定値も¥10,262(N=13施設)で前年比−10.9%と、夏の繁忙月でマイナスが続いている。一方、同じ県のビジネスホテルは7月が¥6,464(N=100施設)で前年比+2.0%...
宿泊施設への投資を検討するとき、最初に突き当たるのが「簡易宿所(簡易旅館)は結局いくらで回るのか」という問いである。旅館業法の営業種別としての簡易宿所は全国44,901施設まで増えた一方、客室稼働率は全国平均29.6%にとどまる。本稿では、厚生労働省・観光庁・日本政策金融公庫の公表値と当社のOTA掲載価格集計を組み合わせ、ROI(投資回収)を試算する枠組みそのものを提示する。