眠っていたデータから新たな付加価値を
石川県
投資・開発
石川県のホテル市場は、2024年1月の能登半島地震と同年3月の北陸新幹線敦賀延伸という、方向の異なる二つの衝撃を同時に受けた。その2年半後にあたる2026年の断面を、市町単位の価格・稼働・供給データで整理する。北陸で出店エリアを選ぶ開発担当、事業性を評価する金融機関、温泉旅館の承継や再生を検討する投資家に向けて、どの市場のどの価格帯に空白が残っているかを定量化した。
和歌山県
エリア・施設分析
和歌山県の宿泊単価は、いま県内で重心が動いている。メトロエンジンリサーチの集計によると、2026年10月時点の推定成約ADRは田辺市が約15,900円、那智勝浦町が約14,800円で、これまで県内リゾートの基準値だった白浜町(約14,700円)と並ぶ、あるいは上回る水準に達している。一方で白浜町は掲載施設数が1年で127軒から151軒へ約2割増え、直近12ヶ月の平均単価も前年同期間比+8.5%と上...
東京都
取材
新規ホテル情報
東京・浅草周辺で小規模デザインホテルを展開するノーサービス株式会社が、4棟目となる「NO SERVICE HOTEL komagata」を2026年9月、台東区駒形に開業する。 「NO SERVICE HOTEL」は、「NO SERVICE, BUT COMFORTABLE.」をコンセプトに、過剰な接客を省く一方、空間そのものの心地よさを重視するホテルブランドだ。今回は、既存建物の面影を生かした客...
指定なし
ライフスタイル
シティホテルとは、宿泊機能に加えてレストラン・宴会場・バー・ラウンジなどを備えた、都市部に立地するフルサービス型のホテルを指す。実は法令上の厳密な定義はなく、業界慣行として使われてきた分類だ。料金の目安は、全国のOTA掲載価格(2026年8月時点・1室2名利用・1室あたり税込)で平均27,208円(N=1,351施設)。宿泊特化型のビジネスホテル(同15,959円・N=7,792施設)と比べると約...
ホテルはなぜこんなに高くなったのか。答えは大きく3つで、宿泊需要が過去最高を更新したこと、人件費・光熱費などのコストが上がったこと、需要に応じて料金が動く販売方式が広く浸透したことである。そして「値上がりはいつまで続くのか」には、公的統計がすでにヒントを出している。総務省の消費者物価指数(CPI)によると、宿泊料の前年比は2025年平均の+6.8%から、2026年7月には前年同月比+0.9%まで縮...
長崎県
長崎県の宿泊単価を県平均ひとつで語ると、市場の形はほとんど見えない。メトロエンジンリサーチの集計で県内20市町を並べると、掲載価格はもっとも高い市町ともっとも低い市町で3倍近く開き、その差は「観光地かどうか」だけでは説明がつかないためだ。本稿では長崎県を都市業務帯・温泉沿岸リゾート帯・離島帯の3つの価格レイヤーに分けて、推定成約ADR・在庫の埋まり方・宿の構成・口コミ評価の4つの軸で比較する。結論...
宿泊市場動向
「宿泊旅行統計調査」は、観光庁が毎月公表する国内唯一の全国規模の宿泊需要統計である。延べ宿泊者数と客室稼働率の月次推移は、ホテルの予算策定から金融機関の与信判断まで幅広く参照されるが、その数値がどの母集団から、どの回収率で、どの改定サイクルを経て出てきたものかまで踏み込んで読まれることは少ない。本稿では調査要領と用語の解説という一次資料で定義を確認したうえで、直近7か月の第1次速報と第2次速報を突...
沖縄県
レベニューマネジメント
沖縄県の宿泊需要を「宿泊日の45日前(T-45)」から観測すると、10月の土曜のリゾートホテルはすでに推定OCC84.6%(2026年10月3日・T-45時点・観測232施設)に達している。ビジネスホテルは同じ日で74.9%、シティホテルは89.6%(N=14施設)。つまりT-45の時点で、業態によって「残っている枠」が10%台から20%台まで15ポイント近くひらいている。同じ島の同じ日付でありな...
北海道
山形県
長野県
群馬県
栃木県
ホテル開発の立地評価は、需要側の指標に偏りがちだ。商圏人口、乗降客数、観光入込、周辺の客室ストック——いずれも「誰が泊まりに来るか」を測るものである。しかし建てた建物を実際に回すのは、その場所で働ける人だ。国内約27,000施設のうち、労働力の供給側から立地を評価している例は多くない。 本稿では、半径5km商圏の生産年齢人口を同じ商圏の客室数で割った「労働力商圏比(人/室)」を全国20商圏で実測し...
ホテル・旅館の損益計算書で最大の費目は人件費である。そして2026年10月以降、その最大費目の下限が全国一斉に引き上がる。2026年7月28日の中央最低賃金審議会答申は、Aランク54円・Bランク56円・Cランク56円の目安を示し、目安どおりに改定された場合の全国加重平均は1,176円(前年度比+55円・+4.9%)となる。2026年9月2日時点で46都道府県の地方答申が出そろい、残るのは沖縄県のみ...