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ホテルルートインGrand出雲は244室・2027年以降 — 出雲市81施設2,164室の11%に当たる新規供給

投稿日 : 2026.10.08

島根県

熊本県

新規開業・供給

ホテルルートインGrand出雲は244室・2027年以降 — 出雲市81施設2,164室の11%に当たる新規供給

ルートインホテルズが公式サイトの「今後のホテルオープン情報一覧」(2026年7月10日更新)で公表している計画のうち、島根県には「ホテルルートインGrand出雲」が244室・2027年以降の区分で掲載されている。公式が明らかにしているのは名称・客室数・都道府県・時期区分の4点にとどまり、所在地や開業日はまだ公表されていない。本稿ではこの公表済み情報を起点に、出雲市の宿泊市場の実測値——主要予約サイトで稼働が確認できる81施設・2,164室の客室構成と、神在月の11月に山をつくる推定成約ADR——を突き合わせ、244室という規模が入る市場の輪郭を描く。併せて、同じ一覧にある「ホテルルートインGrand大津」333室が滋賀県ではなく熊本県菊池郡大津町の計画であることを整理し、半導体工場の集積が動かす同町の供給状況にも触れる。

本記事における指標の定義

  • ADR(平均客室単価):各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。エリア単位のADRは対象施設の中央値(エリアの標準的な施設の水準)。
  • 掲載価格:OTA上の全プラン平均(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)。ADRとは別の指標として区別して表記します。
  • OCC(稼働率):エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値、REIT月次公表値との整合性検証で概ね数pt 程度の精度を確認済)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、施設全体の実稼働率とは異なります。
  • 客室ストック:メトロエンジンリサーチが追跡するうち、主要予約サイトで2026年11月の販売が確認できる施設の客室数合計。OTA未掲載の旅館・民宿・簡易宿所は含まれません。
  • データ出典:メトロエンジンリサーチ(調査時点:2026年10月2日)
Key Takeaways
  • — 244室・2027年以降:ホテルルートインGrand出雲は公式の開業予定一覧に島根県の計画として掲載。所在地と開業日は未公表。
  • — 既存ストック比+11.3%:出雲市の81施設・2,164室(2026年11月販売確認ベース)に対する上乗せ。ベッセルの107室と合わせ判明分は351室・+16.2%。
  • — 11月の推定成約ADR 17,700円:神在月が年間の山(2026年・N=35施設・掲載水準に基づく推定)。併載のGrand大津333室は滋賀ではなく熊本県大津町の計画。

ホテルルートインGrand出雲 — 公式に判明しているのは「244室・島根県・2027年以降」

まず、公式情報として確定している範囲を整理しておきたい。ルートインホテルズの開業予定一覧には2027年以降の国内計画が並び、そのなかに「島根県/ホテルルートインGrand出雲/244」の1行がある。同じ一覧には「ホテルルートイン鳥取」248室や「ホテルルートイン新発田第2」222室なども同じ時期区分で掲載されているが、いずれも月日や所在地までは記されていない。一覧の末尾には「上記予定は変更になる場合がございます」との注記があり、2027年以降という区分は確定した開業年を意味しない点に注意が要る。

建築計画の標識などで「(仮称)ホテルルートインGrand出雲新築工事」の名称を目にした読者が、所在地や工期を確かめようと検索しているケースが想定されるものの、本稿の執筆時点で所在地を裏付ける一次情報は確認できていない。したがって本稿では所在地に関する記述を行わず、公式に公表されている4項目と、市場側の実測値に限って論じる。

項目公表内容出典
名称ホテルルートインGrand出雲ルートインホテルズ公式「今後のホテルオープン情報一覧」
客室数244室同上
所在島根県(市町村・住所は未公表)同上
時期2027年以降(月日は未公表)同上(最終更新 2026年7月10日)
ブランドホテルルートインGrand(ホテルルートインブランドの中で「ワンランク上の充実した立地やサービス」を掲げる上位ライン)ルートインホテルズ公式 ブランド紹介

出典:ルートインホテルズ公式サイトよりホテルバンク編集部作成(2026年10月2日確認)

では、Grandというブランドは既存店でどのような姿をとっているのか。公式のブランド紹介は「ラグジュアリーなパブリックスペースや客室、豊富なアメニティ、レストランなど」を備え「より使いやすく、より快適なホテルライフを演出」する位置づけだと説明している。直近の開業例を公式の開業情報一覧から拾うと、2024年6月の和歌山駅東口(232室)から2026年6月の佐久(194室)まで8施設が開業しており、客室数は194〜294室の帯に収まる。2026年3月6日に開業した前橋(243室)の公式ページでは、男女ともサウナと水風呂を備えた大浴場(光明石人工温泉)と、30品目以上をそろえるバイキング朝食が特徴として挙げられており、Grand出雲の244室という規模はこの直近8施設の中央付近に位置する。

開業日施設名都道府県客室数
2024年6月6日ホテルルートインGrand和歌山駅東口和歌山県232
2024年6月30日ホテルルートインGrand海南駅前和歌山県248
2024年12月25日ホテルルートインGrand名古屋藤が丘駅前愛知県230
2025年2月16日ホテルルートインGrand福島駅前東口福島県294
2025年3月15日ホテルルートインGrand守谷駅前茨城県203
2025年8月20日ホテルルートインGrand三沢 -EAST COURT-青森県260
2026年3月6日ホテルルートインGrand前橋群馬県243
2026年6月22日ホテルルートインGrand佐久 -佐久平駅南-長野県194
2027年以降ホテルルートインGrand出雲島根県244
2027年以降ホテルルートインGrand大津熊本県333

出典:ルートインホテルズ公式「今後のホテルオープン情報一覧」(2026年7月10日更新)の公表値をホテルバンク編集部が転記。2024年以降に開業したGrandブランドの国内施設と、本稿で扱う2計画のみを抜粋

なお、同じ一覧の2027年以降区分には高知(232室)、霧島(240室)、安曇野穂高(196室)、銚子駅前(136室)、網走駅前(180室)、諏訪(150室)、泉南(224室)、小樽運河通り(123室)のGrandブランド計画も並ぶ。公表値を単純に合計すると、出雲・大津を含む国内10計画で2,058室になる。地方の県庁所在地や観光地の駅前・中心部に200室前後の上位ラインを置くという展開のなかに、出雲の計画も位置づけられる。

出雲市の客室ストックは81施設・2,164室 — 244室は11.3%の上乗せ

次に、244室が入っていく市場の大きさを客室ベースで押さえる。メトロエンジンリサーチが追跡する施設のうち、出雲市で2026年11月の販売が主要予約サイト上で確認できるのは81施設・2,164室だった(調査時点2026年10月2日)。業態別に見ると、ビジネスホテルが13施設・1,439室と全体の66.5%を占め、旅館が18施設・345室、シティホテルが3施設・174室、リゾートが2施設・47室と続く。残る45施設は貸別荘・民宿・ペンション・コテージなどの小規模施設で、合わせても159室にとどまる。

業態施設数客室数客室シェア244室の対比
ビジネスホテル131,43966.5%+17.0%
旅館1834515.9%—
シティホテル31748.0%—
リゾートホテル2472.2%—
その他(貸別荘・民宿・ペンション等)451597.3%—
合計812,164100%+11.3%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(出雲市・2026年11月販売確認ベース・N=81施設)

この母数に対して244室は全体の11.3%、ビジネスホテルとシティホテルを合わせた「ホテル型」1,613室に対しては15.1%にあたる。しかも1施設としては現在の出雲市で最も客室数が多い施設(198室)を上回る規模になる。既存の大型施設はいずれも出雲市駅の徒歩圏に集中しており、駅から概ね500m圏に150室前後のビジネスホテルが8施設・1,198室並ぶ構図が、出雲市のホテル供給の骨格といえる。一方で出雲大社の門前には2017年に旅館型施設が2軒(計160室)開業して以降、大型の供給は加わっていない。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(既存施設は2026年11月販売確認ベースの客室数、Grand出雲はルートインホテルズ公式公表値)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(円の大きさ=客室数、N=81施設のうち位置情報と客室数が揃う施設)

出雲市でここ10年に加わった主な供給を開業年で追うと、2017年にビジネスホテル1軒(185室)と門前の旅館型2軒(計160室)、2021年12月に駅前の93室、2022年11月に日御碕側の39室という流れになる。それ以降は大型の新規開業が途切れており、2027年以降のGrand出雲244室は、出雲市にとって約10年ぶりの200室級の供給増になる。

ただし、新規供給は1件ではない。日本経済新聞(2026年5月)はベッセルホテル開発が出雲大社の大鳥居から徒歩5分ほどの場所に「ベッセル出雲大社町ホテル(仮称)」107室を計画し、6月着工・2028年春の開業を目指すと報じた。これに先立つ山陰中央新報(2025年4月8日)は、出雲市で少なくとも3事業者が2028年ごろまでの開業を目指してホテル進出を計画していると伝え、競争過熱を懸念する声も紹介している。公表客室数が判明している2計画だけで351室、既存ストック比で16.2%の上乗せになる。

単価は神在月の11月に山をつくる — 推定成約ADRは17,700円、通年では12,800円

供給の受け皿となる単価の構造も見ておきたい。出雲市の全業態の推定成約ADR(中央値)は、2026年1〜8月の確定値平均で12,800円、前年同期の11,800円から+8.0%で推移している。月別に見ると最も高いのは11月で、2025年11月は15,300円、2026年11月は調査時点の掲載水準に基づく推定で17,700円(N=35施設)と、前年同月比+15.5%の水準に積み上がっている。11月は旧暦10月の神在月にあたり、出雲大社の神在祭に合わせた需要が宿泊単価の年間の山をつくる。2026年は10月(13,300円)と12月(13,700円)の間に11月だけが4,000円以上突き出す形になっている。2024年も11月(15,100円)が7〜12月で最も高かったが、2025年は12月(15,700円)が11月(15,300円)をわずかに上回っており、11月の突出がここまで鮮明なのは2026年の掲載水準に特有の形である。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(出雲市・全業態・推定成約ADR中央値、N=32〜38施設/月。2026年9〜12月は調査時点の掲載水準に基づく推定)

業態別にはビジネスホテル13施設の推定成約ADRが2026年1〜8月平均で7,900円、8月単月は8,900円(前年同月比+3.3%)だった。全業態中央値との差は約5,000円あり、その中間に旅館型・シティ型の価格層が入る。Grandブランドが「ワンランク上」の位置づけを掲げている以上、出雲市では既存ビジネスホテルの価格帯と門前の旅館型の価格帯の間にどのような層を形成するかが、開業後の見どころになるだろう。

稼働の面では、2026年8月の出雲市の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)は90.5%(対象35施設・客室1,374、主要予約サイト掲載ベース)、9月は91.7%(対象36施設・客室1,401)と高い水準にある。旅館型に限っても8月87.5%・9月89.4%だった。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり施設全体の実稼働率とは異なるものの、夏から秋にかけての出雲市がOTA在庫をほぼ使い切っている状況が読み取れる。出雲市の報告書も、2023年の月別宿泊客延べ数で最多月(8月)と最少月(1月)の差が2.9万人あると指摘しており、繁閑差の平準化を課題に挙げている。推定成約ADRが最も低いのは6月(2026年:10,300円、2025年:10,100円)で、2025年は9月(10,500円)・4月(10,900円)・2月(10,900円)も11,000円を下回っており、新規供給の吸収は閑散期の需要づくりと表裏の関係にある。

需要側 — 宿泊客延べ数は88.7万人に増加、市は宿泊税を検討中

需要側の公的データは、出雲市が2026年8月にまとめた「出雲市新たな観光財源検討委員会 報告書」と、同年1〜2月の宿泊事業者説明会資料に整理されている。出雲市の観光入込客数は2013年の出雲大社「平成の大遷宮」以降、コロナ禍を除き1,100万人以上で推移し、出雲大社周辺の入込客数は2023年に711万人、2024年に698万人、2025年に734万人だった。宿泊客延べ数は大遷宮以降「主にホテルや旅館などの客室数の増加に伴い」着実に増え、2023年に当時の過去最高となる84万人に達したのち、2024年に85.2万人、2025年に88.7万人と更新を続けている。

注目したいのは、市自身が「新規立地にともなう収容人数の増加量を考慮すると、既存施設における宿泊客数の伸びは小さいと考えられ、新たな需要を創出できていない可能性」を指摘している点である。つまり宿泊客数の増加は、既存施設の稼働上昇よりも新しい客室の供給によって説明される部分が大きい、という認識を市が示している。Grand出雲やベッセルの計画は、この構図のなかで宿泊客延べ数をさらに押し上げる供給側の要因になり得る一方、既存施設の稼働を分け合う側面も持つ。

インバウンドの比率は小さい。外国人宿泊客延べ数は2019年に11,552人(2009年の約6倍)まで増えたのち、2024年に11,547人、2025年に17,496人と回復基調にあるものの、宿泊客延べ数(2025年88.7万人)に占める割合は約2%にとどまる。国内需要が市場の大半を占める点は、出雲市の供給を考えるうえでの前提になる。

財源面では、報告書が法定外目的税としての宿泊税の導入を「妥当」と結論づけ、1人1泊200円・免税点5,000円のケースで宿泊者数100万人を前提に年1億7,600万〜1億9,600万円の税収を試算している。導入時期は「必要な手続きを経た上で、速やかに決定することが望ましい」とされ、具体的な年月は示されていない。244室が開業する時期に出雲市で宿泊税が施行されている可能性は、運営側が織り込んでおくべき制度要因といえる。

指標値年・時点
観光入込客数(市全体)1,100万人以上2013年以降(コロナ禍除く)
出雲大社周辺 入込客数711万人 / 698万人 / 734万人2023年 / 2024年 / 2025年
宿泊客延べ数84万人 / 85.2万人 / 88.7万人2023年 / 2024年 / 2025年
外国人宿泊客延べ数11,547人 / 17,496人2024年 / 2025年(2025年は全体の約2%)
宿泊税の試算前提1人1泊200円・宿泊者数100万人2026年8月 報告書

出典:出雲市「出雲市新たな観光財源検討委員会 報告書」(2026年8月)、同「宿泊事業者説明会資料」(2026年1〜2月)よりホテルバンク編集部作成

ホテルルートインGrand大津は熊本県大津町 — 半導体工場圏に333室

同じ公式一覧に掲載されている「ホテルルートインGrand大津」333室については、滋賀県大津市の計画と受け取られやすいが、公式一覧の都道府県欄は熊本県である。熊本県菊池郡大津町は、台湾TSMCの子会社JASMが第1工場を稼働させた菊陽町に隣接し、阿蘇くまもと空港にも近い。ルートインホテルズはすでに同町に「ホテルルートイン阿蘇くまもと空港駅前」207室(JR肥後大津駅徒歩3分、天然温泉大浴場)を運営しており、Grand大津は同町で2軒目、かつ居酒屋を併設する上位ラインの計画になる。

大津町の供給は急速に積み上がっている。メトロエンジンリサーチが追跡する施設のうち、2026年11月の販売が確認できるのは16施設・1,876室で、このうち2025年以降に開業した施設が6施設・901室と現在のストックの48%を占める。内訳は2025年6月の208室と203室、同11月の21室、2026年2月の202室、同4月の213室と54室である。熊本日日新聞(2023年12月)は当時、TSMC進出に伴う需要増で町内の客室が2年で約800室増え、ほぼ倍増する見通しだと報じていたが、その後の開業実績はこれを上回る規模になっている。Grand大津の333室は、現在のストックに対して+17.8%の上乗せになる。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(大津町・2026年11月販売確認ベース・N=16施設、開業年はOTA掲載確認ベース。Grand大津はルートインホテルズ公式公表値)

単価の動きも供給の吸収過程を映している。大津町の推定成約ADR(中央値)は2025年8月の9,200円(N=11施設)から2026年8月には8,200円(N=13施設)へと10.7%低い水準で推移した一方、掲載価格(全プラン平均・税込)は16,800円前後でほぼ横ばいだった。2025年8月からの1年で客室数が約1.35倍に膨らむなかで成約水準の調整が1割にとどまっているのは、業務需要の厚みを示すものといえる。JASMの第2工場は2027年末の稼働開始が予定されており、Grand大津が「2027年以降」に開業するとすれば、第2工場の立ち上げ期と重なる。熊本県の新規供給率や大津町の供給圧については、新規開業ホテルの供給圧ランキング2026-2027とホテル新規供給2026・47都道府県で詳しく扱っている。

建築計画データとの照合 — ルートインジャパンが建築主の4計画

国土交通省「建築物動態統計調査」をもとにした当社の建設計画データには、ルートインジャパン株式会社が建築主の計画が4件収録されている。北海道富良野市の200室(2027年12月竣工予定)は公式一覧の「グランヴィリオリゾート富良野」200室・2027年以降に対応する。残る3件は竣工予定日がすでに過去であり、公式の開業情報と照合すると、京都府久御山町の224室は2025年3月27日開業の「ホテルルートイン京都久御山」、茨城県下妻市の197室は2025年9月10日開業の「ホテルルートイン下妻」、兵庫県丹波篠山市の105室は2025年4月25日開業の「グランヴィリオホテル丹波篠山 和蔵」(公式公表100室)として、いずれも開業済みであることが確認できる。

出雲と大津の2計画は、調査時点の確認申請ベースのデータには収録されていない。確認申請は通常、開業の1〜2年前に行われるため、2027年以降の計画が現時点のデータに現れていないこと自体は自然であり、今後の申請追加で件数・客室数は増える見込みである。現時点の確定パイプラインは下限値として参照するのが適切だろう。

所在地(建築計画)客室数竣工予定公式開業情報との照合
北海道富良野市2002027年12月グランヴィリオリゾート富良野 200室・2027年以降(計画中)
京都府久世郡久御山町2242025年3月ホテルルートイン京都久御山 224室・2025年3月27日開業済
茨城県下妻市1972025年9月ホテルルートイン下妻 197室・2025年9月10日開業済
兵庫県丹波篠山市1052025年12月グランヴィリオホテル丹波篠山 和蔵 100室・2025年4月25日開業済

出典:国土交通省「建築物動態統計調査」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成(調査時点での確認申請ベース。今後の申請追加により件数・客室数は増加する見込み)/開業情報はルートインホテルズ公式

まとめ — 出雲市に入る244室をどう読むか

ここまでを整理すると、ホテルルートインGrand出雲について公式に確定しているのは244室・島根県・2027年以降の3点であり、所在地と開業日は未公表である。受け皿となる出雲市の市場は81施設・2,164室、うちビジネスホテルが1,439室で、244室はストック全体の11.3%、ホテル型の15.1%にあたる。ベッセルの107室を合わせた判明分だけで351室、既存比16.2%の供給増が2027〜2028年に集中する見込みになる。

単価は11月の神在月に年間の山(2026年は推定17,700円)をつくり、通年の推定成約ADRは12,800円で前年比+8.0%、夏から秋の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)は90%台にある。市の報告書が示すとおり宿泊客延べ数の伸びは客室供給の増加と連動してきた経緯があり、新しい供給が需要を広げる余地は、特にOTA在庫を使い切っている8〜11月に大きい。一方で6月を中心とした閑散期をどう埋めるかは、既存施設と新規施設に共通する機会になる。

既存の運営者にとっては、2027年以降に200室級の上位ラインが加わることを前提に、神在月の価格設計と閑散期の需要づくりを今から組み立てておきたい局面といえる。宿泊税の導入検討が並行して進んでいる点も含め、出雲市の宿泊市場は2027〜2028年に向けて供給・制度の両面で動く。山陰の市場構造については神在月が動かす島根県ホテル市場 — 出雲・松江・石見・隠岐の4層ADR構造、業態別の単価推移は島根のシティ・ビジネスの確定ADR、投資の観点は山陰4都市ホテル投資マップを併せて参照されたい。新規開業ホテルが開業初月から周辺市場に対してどの程度の単価で入るかは、2025年開業137施設の12ヶ月実測で扱っている。

⚠ 将来日程のADRに関する注意:本記事の2026年9月以降のADRは調査時点(2026年10月2日)でOTAに公開されている販売価格をもとにした推定であり、チェックイン日に近づくにつれて新規プランの追加や価格調整で変動します。現時点で高く設定されている価格が直前に下落する可能性がある点にご留意ください。

よくある質問

Q. ホテルルートインGrand出雲はどこに建ち、いつ開業しますか?

A. ルートインホテルズの公式「今後のホテルオープン情報一覧」(2026年7月10日更新)に「島根県・ホテルルートインGrand出雲・244室・2027年以降」として掲載されています。市町村・住所・開業日は公式には公表されておらず、同一覧には予定が変更になる場合がある旨の注記があります。

Q. ホテルルートインGrand大津は滋賀県の計画ですか?

A. 公式一覧の都道府県欄は熊本県です。半導体工場が集積する菊陽町に隣接する菊池郡大津町の計画で、客室数は333室、居酒屋の併設も記載されています。同町にはすでにホテルルートイン阿蘇くまもと空港駅前(207室)があります。

Q. 出雲市のホテル客室数はどのくらいですか?

A. メトロエンジンリサーチが追跡する施設のうち、2026年11月の販売が主要予約サイトで確認できるのは81施設・2,164室です。ビジネスホテルが13施設・1,439室で66.5%を占め、244室の新規供給はストック全体の11.3%に相当します。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

ルートインホテルズ公式「今後のホテルオープン情報一覧」(2026年7月10日更新)の公表値、メトロエンジンリサーチの客室ストック・推定成約ADR・稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)、出雲市「新たな観光財源検討委員会 報告書」(2026年8月)、国土交通省「建築物動態統計調査」をもとにした建設計画データ。

■ 試算前提

客室ストックは2026年11月の販売が主要予約サイトで確認できる施設の客室数合計(出雲市N=81施設、大津町N=16施設)。新規供給比率=公式公表客室数÷既存ストック。推定成約ADRはエリア中央値の月平均で、2026年9〜12月は調査時点(2026年10月2日)の掲載水準に基づく推定。稼働率は2026年8月・9月の月平均(対象35〜36施設)。

■ 限界・留意点

OTA未掲載の旅館・民宿・簡易宿所はストックに含まれないため、新規供給比率は実際より高めに出る可能性がある。Grand出雲・Grand大津の時期は公式に「2027年以降」とのみ公表され、変更の可能性がある。将来月のADRは直前の価格調整で変動し、稼働率は販売在庫の消化状況に基づく推定で施設全体の実稼働率とは異なる。

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