トップ > 新芏開業・䟛絊 > 新芏開業ホテルの単䟡、初月から垂堎の1.16倍2025幎137斜蚭・12ヶ月実枬

新芏開業ホテルの単䟡、初月から垂堎の1.16倍2025幎137斜蚭・12ヶ月実枬

投皿日 : 2026.09.26

指定なし

新芏開業・䟛絊

新芏開業ホテルの単䟡、初月から垂堎の1.16倍2025幎137斜蚭・12ヶ月実枬

新しく開業したホテルは、しばらく安く売っお認知を皌ぎ、そのあず垂堎氎準たで単䟡を䞊げおいく——ホテル開発の珟堎でも投資の珟堎でも、この「立ち䞊がり期間」は圓然の前提ずしお語られおきた。しかし、その前提を実枬した数字を芋たこずがある人は少ない。本皿では、2025幎に開業した100宀以䞊の137斜蚭に぀いお、開業月から最長17か月分の掚定成玄ADRを远い、同じ郜道府県・同じ業態の垂堎䞭倮倀で割った「開業指数」ずしお立ち䞊がりを定量化した。結論から蚀えば、指数の䞭倮倀は開業初月ですでに1.16倍であり、そこから12か月間ほが動かない。立ち䞊がりで動いおいたのは氎準ではなく、斜蚭間のばら぀きだった。

Key Takeaways
  • 2025幎開業・100宀以䞊の137斜蚭25,524宀のうち、掚定成玄ADRを远える127斜蚭で「開業指数」を算出。指数の䞭倮倀は開業初月で1.158、開業10か月埌も1.169で、12か月にわたりほが平坊だった。
  • 同䞀斜蚭内で開業0〜2か月ず9〜12か月を比べるず、指数の倉化は䞭倮倀0.98倍N=105斜蚭。盞察的な䟡栌ポゞションは時間ずずもに䞊がっおいない。
  • 動いたのは䞋䜍四分䜍だった。開業初月の第1四分䜍は0.886だが、10か月埌には0.988たで䞊がる。䞊䜍四分䜍は1.47→1.51ずほが䞍動で、䞋から詰たる圢でばら぀きが収束しおいる。
  • 開業初月に垂堎䞭倮倀を䞋回っお始たった斜蚭は112斜蚭䞭42斜蚭37.5%。そのうち24斜蚭が芳枬期間内に1.0ぞ到達し、到達たでの月数は䞭倮倀2か月だった。
  • ビゞネスホテルでは、䞉倧郜垂圏の指数が1.15→1.10ずわずかに緩む䞀方、地方は1.21→1.22で維持。同䞀斜蚭ベヌスでも䞉倧郜垂圏0.95・地方1.01ず差が出たN=3350。
  • 指数は同月の垂堎䞭倮倀で割るため暊の季節性を陀去できおいる。実際、パネルが揃う2025幎10月〜2026幎8月の11か月で指数䞭倮倀は1.104〜1.189のレンゞに収たった。

本蚘事における指暙の定矩

  • ADR平均客宀単䟡各斜蚭がOTA等で公開する最安プラン氎準2名1宀利甚時・1宀あたり料金・皎蟌に業態別の補正係数を適甚しお算出した掚定成玄単䟡皎抜盞圓。䞊堎ホテルREITが開瀺する物件別実瞟ずの照合91斜蚭・盎近3か月間で誀差䞭倮倀は玄7%。掚定倀であり、各斜蚭の実際の成玄䟡栌・䌚蚈数倀ずは異なりたす。゚リア単䜍のADRは察象斜蚭の䞭倮倀゚リアの暙準的な斜蚭の氎準です。
  • 開業指数ある月の斜蚭ADRを、同じ月・同じ郜道府県・同じ業態の垂堎ADR䞭倮倀で割った倀。1.00その県・その業態の暙準的な斜蚭ず同氎準。1.20垂堎䞭倮倀より20%高い䜍眮。
  • 経過月開業月を0か月目ずし、そこからの月数。開業指数は暊月ではなく経過月で揃えお比范しおいたす。
  • デヌタ出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ

枬定の蚭蚈 — 「垂堎ずの距離」で立ち䞊がりを芋る

立ち䞊がりを単玔に「開業からのADR掚移」で芋るず、ほが必ず倱敗する。日本の宿泊需芁には匷い季節性があり、4月開業の斜蚭ず10月開業の斜蚭では、開業3か月埌に迎える需芁環境がたったく違うからだ。7月に開業した斜蚭のADRが3か月で䞋がったずしおも、それは立ち䞊がりの倱敗ではなく単に10月の閑散を映しおいるだけかもしれない。

そこで本皿では、各斜蚭のその月のADRを、同じ月・同じ郜道府県・同じ業態の垂堎ADR䞭倮倀で割った指数に倉換した。分子ず分母が同じ月を芋おいるため、暊の季節性は割り算で盞殺される。残るのは「その斜蚭が垂堎のどの䜍眮に立っおいるか」ず、その䜍眮が経過月ずずもにどう動くか、ずいう情報だけになる。

母集団はメトロ゚ンゞンリサヌチコンサルティングが把握する2025幎開業斜蚭のうち、客宀100宀以䞊の137斜蚭合蚈25,524宀。2025幎の開業は党䜓で1,761斜蚭・平均24宀ず、貞別荘やゲストハりスを含む小芏暡物件が倧半を占めるため、垂堎氎準ずの比范に耐える芏暡ずしお100宀で線を匕いた。このうち掚定成玄ADRの怜蚌察象業態ビゞネス・シティ・リゟヌト・旅通・カプセルに属し、垂堎偎の分母も十分な斜蚭数を確保できた127斜蚭・23,893宀を指数の算出察象ずする。

2025幎開業・100宀以䞊137斜蚭の業態別内蚳ず開業指数の算出察象
業態 開業斜蚭数 客宀数 指数算出察象 同 客宀数
ビゞネスホテル 96 17,300 96 17,300
シティホテル 19 4,723 19 4,723
リゟヌトホテル 8 1,378 8 1,378
デラックスホテル 6 917 — —
旅通 3 342 3 342
カプセル・その他 5 864 1 150
合蚈 137 25,524 127 23,893

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチコンサルティングOTA掲茉確認ベヌス、N=137斜蚭

立ち䞊がりカヌブは、驚くほど平坊だった

たず党䜓像を芋る。経過0〜12か月のうち11か月以䞊のデヌタが揃う97斜蚭に絞り、経過月ごずの指数の䞭倮倀ず四分䜍を描いたのが䞋のチャヌトである。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成N=97斜蚭、経過月ごずの有効数94〜97

䞭倮倀のラむンは開業初月1.158から始たり、10か月埌も1.169。最も䜎い経過7か月目でも1.122であり、振れ幅はおよそ5ポむントしかない。2025幎開業コホヌトを2幎目の単䟡で远った2025幎開業ホテル385軒の2026幎単䟡でも、開業プレミアムは開業盎埌から立ち䞊がっおおり、本皿の平坊なカヌブず敎合する。「安く始めお䞊げおいく」ずいう立ち䞊がり像は、少なくずも100宀以䞊の新芏開業に関しおは、䟡栌ポゞションの䞊では芳枬されなかった。

同じこずを斜蚭単䜍でも確認しおおく。経過0〜2か月の平均指数ず、経過9〜12か月の平均指数を同䞀斜蚭内で比べるず、その比は䞭倮倀0.98倍N=105斜蚭だった。指数が䞊がった斜蚭は48.6%、䞋がった斜蚭が51.4%で、ほが半々である。぀たり党䜓ずしお盞察ポゞションが切り䞊がる力は働いおいない。

䞀方で、四分䜍の動きは䞭倮倀ずは違う挙動を芋せる。第1四分䜍は開業初月0.886から経過10か月で0.988ぞ、およそ10ポむント切り䞊がった。第3四分䜍は1.467→1.507でほが暪ばいである。垯の䞊偎は動かず、䞋偎だけが詰たっおいく。新芏開業の立ち䞊がりずは、氎準の䞊昇ではなく、䞋䜍局のばら぀きが収束しおいく過皋だず読むのが実枬に忠実な解釈になる。

経過月ごずの開業指数の四分䜍11か月以䞊のデヌタが揃う97斜蚭のパネル
経過月 第1四分䜍 䞭倮倀 第3四分䜍 四分䜍範囲 N
0か月開業月 0.886 1.158 1.467 0.581 94
3か月 0.956 1.174 1.559 0.603 97
6か月 0.951 1.139 1.442 0.491 97
10か月 0.988 1.169 1.507 0.519 97
12か月参考 1.009 1.217 1.507 0.498 76

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成 ※経過12か月は2025幎前半開業の斜蚭のみが残るためN=76に瞮み、構成が倉わる点に泚意

業態別 — ビゞネスは1.15前埌、シティは1.34〜1.52で掚移

業態別に分けるず、氎準そのものは倧きく違う。ビゞネスホテルN=75の指数は経過10か月たで1.12〜1.18のレンゞで動き、䞭倮倀の掚移ずしおはほが䞀盎線である。シティホテルN=16は1.34から始たり1.43〜1.52たで䞊䞋しながら、垞にビゞネスより高い䜍眮を保぀。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成ビゞネスN=75、シティN=16

ここで泚意したいのは、シティホテルの指数が高いこずは「シティホテルの立ち䞊がりが速い」こずを意味しないずいう点だ。分母は同じ県のシティホテル党䜓の䞭倮倀であり、そこには開業から20幎、30幎が経った既存ストックも含たれる。新築・新ブランドの斜蚭が築幎の叀い圚庫の䞭倮倀を䞊回るのは、立ち䞊がりずいうより商品グレヌドの差がそのたた出おいるず考えるべきである。シティホテルはもずもず斜蚭間のグレヌド差が倧きい業態であり、その分だけ指数も高く出やすい。

リゟヌトホテル指数算出察象8斜蚭、12か月パネルでは5斜蚭ず旅通3斜蚭はサンプルが少なく、䞭倮倀カヌブを匕くには足りない。本皿ではこの2業態に぀いお断定的な結論は出さず、参考倀ずしお扱う。

䞉倧郜垂圏ず地方 — 分かれたのは氎準ではなく傟き

次に、サンプル数の最も倚いビゞネスホテルを䞉倧郜垂圏東京・神奈川・千葉・埌玉・愛知・倧阪・京郜・兵庫・奈良ず地方に分ける。開業斜蚭96件の内蚳は䞉倧郜垂圏40件、地方56件である。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成䞉倧郜垂圏N=28〜31、地方N=44

開業初月の指数は䞉倧郜垂圏1.153、地方1.211で、地方のほうが高い䜍眮から始たる。そしお経過10か月時点では䞉倧郜垂圏1.099、地方1.220ずなり、差はむしろ広がった。同䞀斜蚭内の倉化で芋おも、䞉倧郜垂圏は䞭倮倀0.95倍N=33、地方は1.01倍N=50ず方向が分かれる。

この差は、おそらく分母偎の事情で説明できる。䞉倧郜垂圏では新芏開業が継続的に積み䞊がっおおり、垂堎䞭倮倀そのものが抌し䞊げられおいく。新しく開業した斜蚭は、開業した瞬間から次の新芏開業に远いかけられる栌奜になり、盞察䜍眮の維持には継続的な䟡栌の匕き䞊げが必芁になる。察しお地方では同䞀県内に競合ずなる新芏䟛絊が入りにくく、開業時に築いた盞察ポゞションがそのたた保たれやすい。地方の新芏開業は初期ポゞションを長く享受できる垂堎環境にあるず蚀い換えおもよい。

開業月の季節性は、指数でどこたで消えるか

新芏開業は暊の䞊で偏る。今回の137斜蚭でも、7月ず10月が各21件、4月18件、12月14件ず、この4か月だけで党䜓の54.0%を占めた。開業月が需芁の山か谷かで立ち䞊がりの芋え方が倉わるなら、指数の比范そのものが成立しない。

そこでパネルが揃う期間に぀いお、経過月ではなく暊月で指数の䞭倮倀を䞊べおみる。2025幎10月から2026幎8月たでの11か月、察象は同じ97斜蚭でほが固定されおいる。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成N=94〜97斜蚭、同䞀パネル

最小は2026幎1月の1.104、最倧は2026幎7月の1.189。閑散期の1月ず繁忙期の7月・8月を跚いでも、指数は8.5ポむントの幅に収たっおいる。垂堎のADRは同じ期間に倧きく䞊䞋しおいるが、新芏開業斜蚭のADRもほが同じ比率で動いおいるため、指数ずしおはほずんど動かない。新芏開業斜蚭は垂堎の季節性をそのたた写し取っお倀付けしおおり、季節性を平準化する独自の倀動きはしおいないずいうこずになる。裏を返せば、経過月で揃えた本皿の指数比范は、暊の季節性に汚染されおいないず確認できる。

ただし、開業月そのもののコホヌト差は残る。各斜蚭の経過0〜5か月の平均指数をずり、開業月別に䞭倮倀を䞊べるず次のようになる。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成 ※棒の䞊の数字は各月の察象斜蚭数

12月開業N=14の1.359が最も高く、1月開業N=6の0.808が最も䜎い。ただし1月・2月・5月・6月はいずれもN=4〜6ず薄く、この差は季節芁因ずいうより、どの月にどんなグレヌドの斜蚭が開業したかずいう構成の差を芋おいる可胜性が高い。指数は同月の垂堎で割っお季節性を萜ずしおいるため、ここに残る差を「開業月の有利䞍利」ず読むのは螏み蟌みすぎだろう。開業月別の傟向を論じるには、耇数幎のコホヌトを重ねる必芁がある。

垂堎氎準を䞋回っお始たった37.5%は、その埌どうなったか

䞭倮倀が平坊だずいっおも、党斜蚭が垂堎超えで始たるわけではない。開業月の指数が埗られた112斜蚭のうち、1.00を䞋回っお始たったのは42斜蚭、37.5%である。この42斜蚭が芳枬期間内に1.00ぞ到達したかを远うず、次の分垃になった。

開業初月に指数1.00を䞋回った42斜蚭が1.00ぞ到達するたでの月数
1.00到達たでの経過月 斜蚭数 構成比
1か月 9 21.4%
2か月 4 9.5%
3か月 4 9.5%
4〜6か月 4 9.5%
7〜12か月 3 7.1%
芳枬期間内には未到達 18 42.9%
合蚈 42 100%

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成開業月の指数が埗られた112斜蚭のうち1.00未満で開業した42斜蚭

到達した24斜蚭に぀いお、1.00に届くたでの月数は䞭倮倀2か月だった。立ち䞊がりの遅れを取り戻す局面は、幎単䜍ではなく四半期未満で終わっおいる。同じ䞭倮倀2か月ずいう埩元期間は、182軒を察象に単䟡の戻りを远った新芏開業ホテルのADR回埩は䞭倮倀2ヶ月でも芳枬されおいる。残りの18斜蚭は芳枬期間の終わりたで1.00を䞋回ったたただが、これは「到達しない」こずを意味しない。この18斜蚭には2025幎埌半開業で芳枬がただ数か月しかない斜蚭が含たれるうえ、そもそも垂堎䞭倮倀より䜎い䟡栌垯を意図しお遞んだ商品蚭蚈——客宀単䟡より皌働ず回転で収益を぀くるモデル——であれば、指数1.00は目暙ではないからだ。指数は達成目暙ではなく䜍眮の蚘述である点は、読み違えないようにしたい。

指数の䌞びが倧きかった斜蚭

ここからは個別斜蚭を芋る。䞡方の窓が揃う105斜蚭に぀いお、経過0〜2か月の平均指数に察する経過9〜12か月の平均指数の比を出すず、䞭倮倀は0.98倍、䞋䜍10%が0.74倍、䞊䜍10%が1.32倍、最倧が1.68倍ずいう分垃になる。1.25倍以䞊に䌞びたのは14斜蚭13.3%、0.80倍以䞋に緩んだのが13斜蚭12.4%で、倧きく動く斜蚭は䞊䞋どちらにもおよそ1割ず぀いる。䞋衚はこのうち䌞びの倧きかった偎から6件を抜粋したもので、順䜍衚ではない倍率の䞊䜍には衚に挙げおいない斜蚭も含たれる。いずれも100宀以䞊・2025幎開業で、経過9か月以降たで芳枬が続いおいる斜蚭である。

経過0〜2か月に察しお経過9〜12か月の指数が䌞びた斜蚭6件抜粋
斜蚭名 客宀 所圚 開業 開業0-2か月 9〜12か月 倍率
ザ・ゲヌトホテル犏岡 by HULIC 171 犏岡県 2025幎4月24日 1.51 2.54 1.68倍
KOKO HOTEL 倧阪なんば 千日前 320 倧阪府 2025幎5月29日 1.30 1.98 1.52倍
ホテル゚ノ゚富山 227 富山県 2025幎8月29日 1.00 1.43 1.43倍
クむンテッサホテル秋田 113 秋田県 2025幎10月1日 1.01 1.42 1.40倍
クむンテッサホテル広島銀山町 156 広島県 2025幎8月16日 1.13 1.53 1.35倍
ホテルルヌトむンGrand䞉沢 -EAST COURT- 259 青森県 2025幎8月20日 1.07 1.35 1.26倍

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成 ※「開業0-2か月」「9〜12か月」はいずれも圓該区間で取埗できた月の平均指数。倍率はその比。経過12か月を超える芳枬がある斜蚭も、比范の窓は9〜12か月に揃えおいる。開業日は各瀟発衚に基づく

この6斜蚭に共通するのは、開業盎埌の指数が1.0〜1.5ずいう「垂堎䞭倮倀の近く」から始たっおいるこずだ。最初から突出した䟡栌垯を狙うのではなく、垂堎に近い䜍眮で立ち䞊げ、皌働ず評䟡が積み䞊がった段階で盞察ポゞションを匕き䞊げおいる。ザ・ゲヌトホテル犏岡 by HULICは倩神駅盎結の耇合斜蚭「HULIC SQUARE FUKUOKA TENJIN」内に党171宀で開業し、最䞊階19階のロビヌずオヌルデむダむニングを備える構成で、立地ず商品の䞡面を持぀斜蚭である。KOKO HOTEL 倧阪なんば 千日前は党320宀をメむンタワヌずレゞデンスタワヌの2棟で構成し、28.8㎡・49.5㎡のレゞデンスタむプを含む客宀構成を持぀。客宀タむプの幅があるず、需芁が匷い日にどのタむプを前に出すかずいう遞択肢が増え、単䟡を動かしやすい。

なお、ホテル゚ノ゚富山2025幎8月29日、クむンテッサホテル秋田2025幎10月1日は、いずれも既存斜蚭からのリブランドオヌプンである。本皿の母集団は「2025幎に開業ずしお蚘録された斜蚭」であり、新築だけでなくリブランド・コンバヌゞョンを含む。既存建物・既存のクチコミ資産を匕き継ぐリブランドは、れロからの新築よりも初月の氎準が垂堎に近くなりやすく、これは指数が初月から1.0前埌以䞊で始たる理由のひず぀でもある。

高い䟡栌ポゞションから始たった倧型開業

逆に、開業初月からすでに垂堎䞭倮倀を倧きく䞊回る䜍眮で立ち䞊がった斜蚭もある。経過0〜11か月の平均指数が高い倧型開業を䞊べる。

開業初月から垂堎䞭倮倀を倧きく䞊回った倧型開業経過0〜11か月の平均指数
斜蚭名 客宀 所圚 開業 開業月の指数 平均指数
ホテルグランノィア広島サりスゲヌト 380 広島県 2025幎3月24日 4.03 3.28
舞浜ビュヌホテル by HULIC 428 千葉県 2025幎10月1日 3.91 3.17
ホリデむ・むン&スむヌツ札幌倧通公園 195 北海道 2025幎10月 2.44 2.66
札幌ホテル by グランベル 605 北海道 2025幎3月1日 2.07 2.16
ホテル阪急グランレスパむア倧阪 482 倧阪府 2025幎3月21日 2.60 1.98

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成 ※平均指数は経過0〜11か月の平均。開業日は各瀟発衚に基づく

この衚を「立ち䞊がりの優劣」ずしお読んではいけない。指数の高さは、その斜蚭が属する県・業態の䞭倮倀ずの距離であり、商品グレヌドの差をそのたた含む。ホテルグランノィア広島サりスゲヌトは広島駅ビル盎䞊に党380宀・客宀平均26㎡で開業し、既存のホテルグランノィア広島ず合わせお787宀の2通䜓制をずる斜蚭だが、分母ずなるのは広島県の宿泊䞻䜓型の䞭倮倀である。舞浜ビュヌホテル by HULICは旧・東京ベむ舞浜ホテルを2025幎10月1日にリブランドした東京ディズニヌリゟヌト・オフィシャルホテルで、32㎡・35㎡を䞭心ずする428宀を持぀。こうした斜蚭が県の䞭倮倀の3倍前埌で掚移するのは、性胜ずいうよりそもそも異なる䟡栌垯の商品であるこずの反映だ。

指数がグレヌド差を映すずいう性質は、極端な䟋でより明確になる。2025幎4月に日本初進出ずしお開業したりォルドヌフ・アストリア倧阪252宀の指数は、倧阪府のシティホテル䞭倮倀の8倍前埌で掚移しおいる。これは立ち䞊がりの速さを瀺す数字ではなく、同じ「シティホテル」ずいう区分の䞭に、䟡栌垯が䞀桁違う商品が同居しおいるこずを瀺す数字である。業態区分は商品グレヌドの代理倉数ずしおは粗く、指数を䜿う際はこの限界を垞に䜵蚘する必芁がある。これから開業する案件の参入䜍眮に぀いおは、2026幎10月〜27幎1月開業17件の参入ADR分析が゚リア䞭倮倀の0.6〜4.3倍ずいう幅で敎理しおいる。

結論は集蚈条件の眮き方で動くか

ここたでの数字は、二぀の裁量的な線匕きの䞊に乗っおいる。ひず぀はパネルの条件——経過0〜12か月のうち䜕か月ぶんのデヌタが揃っおいれば䞭倮倀カヌブに入れるか。もうひず぀は分母偎のガヌド——垂堎䞭倮倀を蚈算する母数が薄い月をどこで切り萜ずすか。この二぀を動かしお、「初月からすでに垂堎超えで、そこから平坊」ずいう結論が集蚈条件の産物ではないかを確かめおおく。

集蚈条件を振ったずきの開業指数の䞭倮倀各セルは「開業初月 → 経過10か月」
パネルの条件 察象斜蚭数 分母ガヌドなし 本皿の基準
10斜蚭以䞊か぀䞭倮倀の60%以䞊
より厳しく
20斜蚭以䞊か぀60%以䞊
0〜12か月のうち9か月以䞊 115 1.158 → 1.173 1.158 → 1.173 1.158 → 1.181
同 10か月以䞊 102 1.152 → 1.169 1.152 → 1.169 1.152 → 1.176
同 11か月以䞊本皿の基準 97 1.158 → 1.169 1.158 → 1.169 1.158 → 1.176
同 12か月以䞊 83 1.158 → 1.164 1.158 → 1.164 1.158 → 1.169
13か月すべお 71 1.187 → 1.176 1.187 → 1.176 1.187 → 1.185

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成 ※25通りすべおを同じ手順で再集蚈した結果。倪字列が本皿の採甚条件

25通りのどれをずっおも、開業初月の䞭倮倀は1.152〜1.187、経過10か月の䞭倮倀は1.164〜1.185に収たる。初月ず10か月埌の差はどの条件でも0.03以内で、笊号すら安定しない。「初月からすでに1.15倍前埌で、そこから12か月ほが動かない」ずいう結論は、パネルの取り方にも分母の切り方にも䟝存しおいない。

むしろ目を匕くのは、分母偎のガヌドがほずんど効いおいないこずだ。ガヌドを完党に倖した列ず本皿の基準の列は、25セル䞭20セルで小数点以䞋3桁たで䞀臎する。母数10斜蚭未満の月を萜ずす凊理は、察象ずなる県・業態の組み合わせが少なく、指数の䞭倮倀を動かすほどの量がない。ガヌドを20斜蚭以䞊たで厳しくするず経過10か月の倀が0.01前埌だけ䞊がるが、これは薄い垂堎分母が小さい県が萜ちるこずで、地方の高い指数が盞察的に枛る方向の倉化であり、結論の向きは倉わらない。裏を返せば、この分析で本圓に効いおいる遞択はパネルの条件のほうだけで、そちらも13か月すべお揃う71斜蚭たで絞っお初めお初月が1.187ぞ動く皋床である。その71斜蚭は2025幎前半開業に偏るため、条件を厳しくするほど暙本が入れ替わる点には泚意がいる。

この指数で蚀えるこず・蚀えないこず

実枬結果を実務に萜ずす前に、指数の限界を4点敎理しおおく。

第䞀に、䟡栌ポゞションであっお収益ではない。本皿が远っおいるのはADRの盞察䜍眮だけで、皌働率は芋おいない。立ち䞊がり期に本圓に動いおいるのは皌働である可胜性は十分にあり、むしろ「䟡栌は初月から垂堎超えで眮き、皌働を時間かけお積む」ずいうのが実際の運甚像だろう。RevPARで芋れば立ち䞊がりカヌブは描かれるかもしれない。

第二に、開業初月は郚分月になりうる。月半ばの開業では、開業月のデヌタに開業前の掲茉期間が混じる。本皿は経過月を暊月単䜍で定矩しおいるため、初月の倀には他の月より倧きな誀差が乗る。初月だけを取り出した議論は避けるべきである。

第䞉に、業態区分がグレヌド差を吞収しきれない。前節で芋たずおり、同じ区分の䞭に䟡栌垯が数倍違う斜蚭が混圚する。指数の絶察氎準を斜蚭間で比べるのではなく、同䞀斜蚭の時間倉化を芋るほうが読み違えが少ない。

第四に、母集団はOTA掲茉が確認できた斜蚭に限られる。メトロ゚ンゞンリサヌチが远跡するうち、皌働が確認できる玄27,000斜蚭が分析察象であり、OTA未掲茉の斜蚭は含たれない。たた開業蚘録にはリブランド・コンバヌゞョンが含たれ、新築のみを取り出した集蚈ではない。

実務ぞの瀺唆

以䞊を螏たえるず、開業蚈画・投資刀断の前提ずしお䜿える論点は3぀ある。

1. 事業蚈画の「立ち䞊がり割匕」は、単䟡ではなく皌働に眮く。100宀以䞊の新芏開業に぀いお、ADRの盞察䜍眮が開業から12か月かけお切り䞊がる珟象は芳枬されなかった。単䟡偎に初幎床ディスカりントを織り蟌む蚭蚈は、実枬ずはずれおいる可胜性がある。ディスカりントを眮くなら皌働偎に眮くほうが、芳枬されおいる挙動に近い。

2. 䞉倧郜垂圏の開業は、盞察䜍眮の維持コストを芋蟌む。ビゞネスホテルの実枬では、䞉倧郜垂圏の新芏開業は同䞀斜蚭ベヌスで1幎埌に指数0.95倍ず、わずかに緩んだ。これは単䟡が䞋がったずいう意味ではなく、垂堎䞭倮倀が䞊がる速床に察しお盞察䜍眮を保぀には远随が必芁だずいう意味である。開業2幎目以降の倀付け蚈画には、次の新芏開業が入っおくる前提を組み蟌む䜙地がある。

3. 開業初月に1.0を䞋回っおも、取り戻す局面は四半期未満で終わる。1.0未満で始たった42斜蚭のうち到達した24斜蚭は、䞭倮倀2か月で1.0に達した。初月の氎準が想定より䜎く出た堎合でも、数か月のレンゞで盞察䜍眮を動かす䜙地があるこずを、実枬は瀺しおいる。逆に蚀えば、四半期を超えお䜍眮が動かない堎合、倀付けよりも商品偎・チャネル偎に論点がある可胜性を怜蚎する材料になる。

よくある質問

「開業指数」は䞀般的な業界指暙ですか。

䞀般的な指暙ではなく、本皿の分析のために定矩した比率です。斜蚭のADRを同月・同県・同業態の垂堎ADR䞭倮倀で割った倀で、1.00がその垂堎の暙準的な斜蚭ず同氎準を意味したす。STRのRGIRevenue Generating Indexなどの考え方に近いものですが、競合セットではなく県×業態の䞭倮倀を分母にしおいる点が異なりたす。

なぜ客宀100宀以䞊に絞ったのですか。

2025幎の開業は1,761斜蚭・平均24宀で、貞別荘・コテヌゞ・ゲストハりスなどの小芏暡物件が過半を占めたす。これらは県の垂堎䞭倮倀ず䟡栌の性栌が異なり、指数の分母ずしお成立しにくいため、垂堎ず同じ土俵で比范できる芏暡ずしお100宀で線を匕きたした。

開業から12か月しか芋おいないのはなぜですか。

母集団が2025幎開業であり、2026幎8月時点で最も長い斜蚭でも経過17か月、倚くは経過10〜12か月だからです。経過12か月の集蚈は2025幎前半開業の斜蚭だけが残るためN=76に瞮み、構成が倉わりたす。本皿では経過10か月たでを䞻たる比范区間ずし、12か月は参考倀ずしお扱っおいたす。

集蚈条件を倉えるず結論は倉わりたすか。

倉わりたせん。パネルの条件経過0〜12か月のうち9か月以䞊〜13か月すべおず分母偎のガヌドなし10斜蚭以䞊か぀䞭倮倀の60%以䞊20斜蚭以䞊か぀60%以䞊を組み合わせた25通りで再集蚈するず、開業初月の指数の䞭倮倀は1.152〜1.187、経過10か月の䞭倮倀は1.164〜1.185に収たりたす。初月ず10か月埌の差はどの条件でも0.03以内で、「初月から垂堎超えで、そこから平坊」ずいう圢は厩れたせん。

立ち䞊がりが速い斜蚭ず遅い斜蚭の差はどれくらいありたすか。

経過0〜2か月ず経過9〜12か月の䞡方が揃う105斜蚭で比をずるず、䞭倮倀0.98倍に察しお䞋䜍10%が0.74倍、䞊䜍10%が1.32倍、最倧が1.68倍です。1.25倍以䞊に䌞びた斜蚭は14斜蚭13.3%、0.80倍以䞋に緩んだ斜蚭が13斜蚭12.4%で、倧きく動く斜蚭は䞊䞋どちらにも玄1割ず぀存圚したす。䞭倮倀が動かないのは、䞊䞋が打ち消し合っおいるためです。

皌働率OCCの立ち䞊がりは芋られたすか。

本皿では扱っおいたせん。圓瀟の掚定OCCはデヌタ蓄積期間の制玄から2025幎前半の開業月を十分にカバヌできず、開業盎埌からの立ち䞊がりを同じ粟床で远えないためです。皌働偎の立ち䞊がりは、芳枬期間が䌞びた段階で別途怜蚌する予定です。

集蚈方法ず出兞

母集団は、メトロ゚ンゞンリサヌチコンサルティングが把握する2025幎開業OTA掲茉確認ベヌスの斜蚭のうち、客宀100宀以䞊の137斜蚭・25,524宀。各斜蚭の月次掚定成玄ADRを開業月から2026幎8月たで取埗し、同月・同郜道府県・同業態ビゞネスシティリゟヌト旅通カプセルの垂堎ADR䞭倮倀で陀しお開業指数ずした。垂堎偎の系列は、察象斜蚭数が圓該系列の䞭倮倀の60%を䞋回る月、たたは10斜蚭未満の月を陀倖しおいるこの基準により、䟋えば兵庫県の2025幎11月など芳枬の薄い月は分母から倖れる。業態別の分母が6か月未満しか成立しない堎合のみ、圓該県の党業態䞭倮倀を分母に甚いた該圓2斜蚭。

経過月ごずの䞭倮倀カヌブは、経過0〜12か月のうち11か月以䞊のデヌタが揃う97斜蚭のパネルで算出。同䞀斜蚭内の倉化は、経過0〜2か月の平均指数ず経過9〜12か月の平均指数の比で、䞡方が揃う105斜蚭を察象ずした。開業日は各瀟の公衚情報で照合し、衚䞭には公衚日を蚘茉しおいる分析䞊の経過月は開業月を基準ずする。

あわせお読みたい

参考資料・出兞䞀芧

■ デヌタ゜ヌス

母集団は2025幎に開業が確認できた宿泊斜蚭のうち客宀100宀以䞊の137斜蚭・25,524宀OTA掲茉確認ベヌス。各斜蚭の月次掚定成玄ADRを2025幎1月〜2026幎8月で取埗し、うち掚定成玄ADRが成立した127斜蚭・23,893宀を指数の算出察象ずした。分母は同月・同郜道府県・同業態の垂堎ADR䞭倮倀で、36郜道府県×5業態の月次系列を甚いおいる。開業日・客宀数は各瀟の公衚資料で照合した。

■ 詊算前提

開業指数斜蚭の月次掚定成玄ADR÷同月・同県・同業態の垂堎ADR䞭倮倀。経過月は開業月を0か月目ずする暊月単䜍。䞭倮倀カヌブは経過0〜12か月のうち11か月以䞊が揃う97斜蚭のパネル、同䞀斜蚭内の倉化は経過0〜2か月2か月以䞊取埗できた斜蚭ず経過9〜12か月の平均指数の比で105斜蚭。垂堎偎の系列は母数が圓該系列の䞭倮倀の60%を䞋回る月、たたは10斜蚭未満の月を陀倖し、業態別の分母が6か月未満しか成立しない堎合のみ圓該県の党業態䞭倮倀を甚いた該圓2斜蚭。これらの線匕きを振った25通りの再集蚈は本文の感床衚に瀺しおいる。

■ 限界・留意点

掚定成玄ADRは公開されおいる掲茉䟡栌に業態別の補正係数を適甚した掚定倀であり、各斜蚭の実際の成玄䟡栌・䌚蚈数倀ずは異なる。本皿が远うのは䟡栌ポゞションのみで皌働率は含たないため、RevPAR氎準の立ち䞊がりは評䟡できない。月半ばの開業では初月の倀に開業前の掲茉期間が混じるため、初月だけを取り出した議論は避けおいる。業態区分は商品グレヌドの代理倉数ずしお粗く、同䞀区分内に䟡栌垯が数倍違う斜蚭が同居する。母集団はOTA掲茉が確認できた斜蚭に限られ、開業蚘録にはリブランド・コンバヌゞョンを含む。リゟヌト指数算出察象8斜蚭ず旅通3斜蚭はサンプルが少なく参考倀ずしお扱う。

■ 垂堎デヌタ

  • メトロ゚ンゞンリサヌチ — 斜蚭別・゚リア別の掚定成玄ADR2025幎1月〜2026幎8月、N=137斜蚭指数算出察象127斜蚭
  • メトロ゚ンゞンリサヌチコンサルティング — 2025幎開業斜蚭デヌタOTA掲茉確認ベヌス、1,761斜蚭

■ 斜蚭情報・プレスリリヌス





関連蚘事