眠っていたデータから新たな付加価値を
指定なし
業界トレンド
宿泊事業者が市場から出ていく経路は一つではない。2025年に発生した「宿泊業」の倒産は89件、休廃業・解散は178件で、合計267件が退出した(帝国データバンク調べ)。一方で新規開業は続いており、施設数だけを見れば供給は増えている。ところが客室数ベースで積み上げ直すと、まったく違う絵が出てくる。本稿では公的統計と開業データを突き合わせ、「施設数は保たれても客室数の増え方は緩やか」という構造を数字で...
ホテルの館内着は、原価も投資額も相対的に小さい設備でありながら、宿泊者が滞在中に最も長く身につけるアイテムでもある。ホテルバンク編集部が集計した宿泊者口コミ8,207,735件(41,187施設・2024年9月〜2026年8月の24ヶ月)を解析したところ、館内着(浴衣・パジャマ・作務衣・ルームウェア)に触れた口コミは84,469件、全体の1.03%にのぼった。そして業態別に分解すると、言及率が最も...
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
九州ふっこう応援割は、2026年10月1日宿泊分から始まる。ここまでは7県共通で確定している。ところが「いつまで使えるのか」は県ごとにバラバラで、9月8日時点で対象期間を公表しているのは大分・長崎・佐賀の3県にとどまる。その3県がそろって示した終期が12月25日宿泊分だ。そして国の補助交付要綱では、その翌日から2027年1月3日までが補助の対象外とされている。つまり12月は、同じ月のなかに「原資が...
観光庁は2026年8月28日、令和8年熊本地震後の宿泊予約キャンセルに対応する需要喚起策「九州ふっこう応援割」を発表した。財源は政府予備費からの約155億円。割引率は原則50%、キャンセルの影響が特に大きい熊本県・鹿児島県は60%で、10月1日宿泊分から始まる。ただし県別の配分額は2026年9月時点で公表されていない。宿泊事業者にとっても自治体観光担当にとっても、実務上の問いは「自県の原資はどれく...
「脱OTA」という言葉が実務で語られるとき、その中身はたいてい二つに割れている。ひとつは「予約サイト経由をやめて全量を自社の直販に戻す」という総量の話、もうひとつは「手数料の総額を減らしたい」というコストの話である。だが在庫データの側から見ると、実際に動かせるのはそのどちらでもない。動かせるのは在庫配分・チャネル別の獲得原価・価格整合の3点であり、脱OTAとはこの3点の設計を指す。本稿では全国12...
「ワーケーション事例を探している」という検索は、いま個人よりも法人・行政の側から多く発生している。制度を作りたい企業、受け入れ体制を整えたい自治体、そして連泊需要を取りにいきたい宿泊施設——立場によって必要な事例はまったく違うにもかかわらず、公開されている事例集は2020〜2022年の情報のまま更新が止まっているものが少なくない。本稿では、2026年時点で一次情報として確認できる導入事例を「企業/...
神奈川県
箱根町が2026年8月25日、町議会に「箱根町宿泊税条例の制定について」(議案第53号)を提出した。税率は宿泊者1人1泊につき350円の一律定額制で、目標とする課税開始は2028年(令和10年)4月。全国で40を超える自治体が宿泊税を導入・予定しているなかで、箱根町の条例案は使途を条例で特定しない法定外普通税として設計されている点が際立つ。本稿では、町が公表した条例案・条例骨子(案)・検討会議報告...
2026年の冬は、ホテル・旅館の熱源費を読み直す価値のある冬になる。灯油の全国平均店頭価格は2026年8月17日調査時点で18リットルあたり2,532円(1リットル換算140.7円・税込)。前の冬(2025年12月〜2026年2月)の平均2,190円から15.6%高い水準にある。しかもこの140.7円という数字には、資源エネルギー庁が2026年3月19日出荷分から実施している緊急的激変緩和措置によ...
東京都
大阪府
東京都の宿泊税が、2027年(令和9年)4月1日の宿泊分から「宿泊料金の3%」という定率方式に切り替わる。同時に課税免除の基準は1人1泊1万円未満から1万3千円未満へ引き上げられ、課税対象には簡易宿所と民泊(新法民泊・特区民泊)が加わる。東京都主税局が公表している改正内容を一次情報で確認したうえで、この1万3千円という線が実際の宿泊単価の分布のどこに引かれるのかを、東京23区452施設・大阪府59...
厚生労働省「令和6年度 衛生行政報告例」によると、2024年度末時点で旅館業の営業許可を受けている施設は全国98,338施設ある。一方、メトロエンジンリサーチがOTA上で価格・在庫を継続観測できている施設は27,248施設にとどまる。差は71,090施設。この7万という数字を「見えない宿が7万軒ある」と読むのは誤りで、正しくは「2つの統計が数えている対象がそもそも違う」という話である。本記事では、...