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上水道がない用地にホテルは建つか — 井戸の20年コストと山間立地2,120施設

投稿日 : 2026.09.17

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投資・開発

上水道がない用地にホテルは建つか — 井戸の20年コストと山間立地2,120施設

山間・離島・温泉地の用地を検討していると、事業性の議論に入る前に潰れる案件がある。上水道が来ていないケースだ。給水区域の外にある土地では、いくら地価が安く景観が良くても、まず「水をどこから引くか」を決めないと客室数も工期も決まらない。そして水源の選択は、水道法という別の規制の入口でもある。本稿は、上水道が来ていない用地で何を建てるのかという水源の選択を、制度・地理・コストの三層で整理する。

既刊シリーズとの線引き — 本稿は「つなぐ前」を扱う
ホテルバンクの水系シリーズは、これまで上水道が来ている前提で費用を比較してきた。既刊『ホテル開業前の水道加入金、自治体で最大511万円差』は上水道につなぐための一時金、『ホテルの上下水道費、自治体で2.1倍差』はつないだ後の従量料金である。本稿はその手前、そもそも上水道が来ているのか、来ていないとき何を建てるのかを主題とする。用地スクリーニングの最初のレイヤーであり、事業計画のどの費目にも入る前の論点だ。

なお、温泉の掘削は温泉法第3条に基づく都道府県知事の許可であり、飲用水の供給は水道法の体系である。同じ「掘る」でも根拠法・許可主体・審査基準がすべて異なる。温泉を掘っても飲用水は別に確保しなければならず、逆に飲用井戸を掘っても温泉として表示・利用するには温泉法の手続きが要る。本稿は水道法側の話に限定する。

本記事における用語・指標の定義

  • 専用水道:水道法第3条第6項に定める自家用の水道のうち、100人を超える者にその居住に必要な水を供給するもの、または水道施設の1日最大給水量が20立方メートルを超えるもの。他の水道から供給を受ける水のみを水源とする場合でも、口径25mm以上の導管の全長が1,500mを超える、もしくは水槽の有効容量合計が100立方メートルを超えるものは該当する。
  • 簡易専用水道:水道事業者から供給される水のみを水源とし、受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるもの。
  • 山間・低密度立地:本稿が定義した立地区分。施設の半径1km圏の居住人口が500人未満、かつ標高300m以上のもの。給水区域の内外を直接判定したものではなく、上水道の配水管が敷設されにくい地形・人口条件を近似した代理指標である。
  • ADR(平均客室単価):各施設がOTA等で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。エリア単位のADRは対象施設の中央値(エリアの標準的な施設の水準)。
  • データ出典:国土交通省「令和6年度 現在給水人口と水道普及率」、国土交通省 国土数値情報(250mメッシュ別将来推計人口)、国土地理院 標高API、メトロエンジンリサーチ&コンサルティング
山間・低密度立地
2,120
施設(全体の11.7%)
同・客室数
68,340
室(全体の5.6%)
中央値の標高
761m
周辺人口の中央値147人
全国 水道普及率
98.3%
未給水211万人(令和6年度)
専用水道の入口
11室〜
設計原単位2.0㎥/室ベース
Key Takeaways
  • 全国の水道普及率は98.3%だが、未給水人口は211万人残る。簡易水道152万人、専用水道36万人が上水道以外で水を得ている(令和6年度末)。
  • メトロエンジンリサーチが把握する運営中の宿泊施設(10室以上)18,105施設・122万室のうち、山間・低密度立地は2,120施設・68,340室。長野県だけで500施設・15,693室と、県内客室の38.7%を占める。
  • 自家水源で運営する場合、給水装置の設計原単位(ホテル2.0㎥/室・日)では11室から、満室時の実使用量ベースでも16室から専用水道に該当する。山間・低密度立地の施設のうち86.6%が11室以上、58.1%が16室以上である。
  • 深井戸150m+浄水・滅菌設備の初期費用は20室で1,135〜1,360万円。1室あたりは20室で56.8〜68.0万円、100室で20.8〜23.0万円と規模で3倍近い開きがある。該当施設の54%が10〜19室に集中しており、最も規模の経済が効かない帯に分布している。
  • 20年累計では自家水源のほうが安い。従量料金がゼロになるためで、100室・引込1kmの前提で自家水源6,251〜6,873万円に対し上水道接続2億7,254万〜4億7,582万円。水源が自前であることはコストではなく、リスクを自ら持つ代わりに変動費を固定費に置き換える選択である。

制度整理 — 水源を自前にした瞬間、施設は「水道事業者」に近づく

上水道が来ていない用地で井戸を掘る、あるいは湧水・沢水を引くという判断をした瞬間、その宿泊施設は水道法上の規制対象になる。ここを事業計画の後半で気づくと、確認申請のやり直しと工期の遅延に直結する。まず区分を正確に押さえておきたい。

水道法第3条第6項は専用水道を、寄宿舎・社宅・療養所等における自家用の水道その他水道事業の用に供する水道以外の水道であって、①100人を超える者にその居住に必要な水を供給するもの、②水道施設の1日最大給水量が政令の基準(20立方メートル)を超えるもの、のいずれかに該当するものと定めている。宿泊施設の場合、宿泊客は「居住」に当たらないと整理されるのが通例で、実務上効いてくるのは②の1日最大給水量20立方メートルという水量基準である。

一方、上水道につないだうえで受水槽を置くだけなら簡易専用水道となる。こちらは受水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるかどうかで判定され、義務の重さは専用水道と大きく異なる。同じ「宿の水まわり」でも、水源を自前にするかどうかで規制の階層が一段上がる構造になっている。

表1:水源の選択と水道法上の規制区分
項目専用水道簡易専用水道飲用井戸(小規模)
典型的な想定自家水源(井戸・湧水)で供給上水道+受水槽上水道なし・小規模
判定基準給水人口101人超、または1日最大給水量20㎥超受水槽の有効容量合計10㎥超上記いずれにも該当しない規模
着工前の手続水道法第32条の確認申請(設計が施設基準に適合することの確認)設置届出等(自治体による)自治体要綱に基づく届出等
水質検査毎日1回以上(色・濁り・残留塩素)/毎月1回以上(基本9項目)/3ヶ月ごとに全項目年1回の法定検査(登録検査機関)衛生対策要領に基づく定期検査
水道技術管理者選任義務あり(1人)なしなし
PFOS・PFOA2026年4月施行の改正で水質基準項目に追加(合算50ng/L)。専用水道・簡易水道も原則3ヶ月に1回の検査義務衛生対策要領の定期検査項目にも追加
出典: 水道法(昭和32年法律第177号)、厚生労働省・国土交通省の各種通知、各都道府県の専用水道事務資料よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成

実務上の重さは三点に集約される。第一に着工前の確認申請である。水道法第32条は、専用水道の布設工事をしようとする者は、その工事の設計が同法第5条の施設基準に適合することについて、あらかじめ都道府県知事の確認を受けなければならないと定める。設計図書の作成と審査期間を工程表に織り込む必要があり、これは建築確認とは別のトラックで走る。既存施設の拡張・改造でも同様の手続きが要る点は見落とされやすい。

第二に水質検査の常態化である。毎日1回以上の色・濁り・残留塩素の確認、毎月1回以上の基本9項目、3ヶ月ごとの全項目という三層構造は、実質的に小さな水道事業者と同じ運用を宿に求めるものだ。さらに2026年4月に施行された水質基準の改正でPFOS・PFOAが基準項目に追加され(合算値50ng/L)、専用水道・簡易水道についても原則3ヶ月に1回の検査義務が課された。従来は暫定目標値に基づく自主的な測定にとどまっていた項目が、義務化されたことになる。2026年に用地を検討する事業者にとっては、直近で増えたばかりのランニング費目として認識しておきたい。

第三に水道技術管理者の選任である。水道の管理について技術上の業務を担当させるため、専用水道には水道技術管理者を1人置かなければならない。小規模な宿では総支配人や施設担当者が資格要件を満たして兼務するか、外部に委託するかの選択になる。

井戸を掘れない地域がある — 揚水規制
地下水の過剰採取による地盤沈下を防ぐため、工業用水法および建築物用地下水の採取の規制に関する法律(ビル用水法)により、10都府県17地域が指定地域とされている。指定地域内では、吐出口の断面積が6平方センチメートルを超える揚水機で新たに地下水を汲み上げる場合、知事の許可が必要になる。さらに各都道府県・市区町村が条例で独自の規制を敷いている地域も多い。用地スクリーニングでは「掘れるか」を先に確認するのが順序として正しく、掘削費の見積もりはその後の話になる。

地理 — 「インフラの前提が違う市場」は2,120施設・6.8万室

制度を押さえたうえで、次の問いは「そういう用地が実際どこにどれだけあるのか」である。まず公的統計の全体像から確認する。国土交通省の水道基本統計によれば、令和6年度末(2025年3月31日現在)の全国の水道普及率は98.3%、現在給水人口は1億2,150万人だった。内訳は上水道1億1,963万人、簡易水道152万人、専用水道36万人である。裏を返せば、総人口1億2,361万人に対して211万人が水道の給水を受けていない

都道府県別の差は小さくない。普及率が最も低いのは熊本県の89.8%で、以下、秋田県92.1%、大分県92.4%、富山県93.9%、愛媛県94.0%と続く。逆に東京都・愛知県・大阪府・奈良県・沖縄県は100.0%である。熊本県は地下水依存度が高い地域として知られ、上水道以外の水源が生活用水として定着している。普及率の低さは、直ちに「遅れている」ことを意味しない点は押さえておきたい。良質な地下水が豊富にあるため上水道を敷設する必要性が低い、という理由でこの数字になっている地域が含まれる。

データの制約 — 本稿は給水区域を直接判定していない
給水区域の境界は各水道事業者(原則として市町村)が個別に告示するもので、全国を横断して施設単位で照合できる公開データセットは存在しない。本稿の「山間・低密度立地」は、半径1km圏の居住人口500人未満、かつ標高300m以上という二条件で定義した代理指標であり、個々の施設が給水区域外であることを示すものではない。配水管は集落に沿って敷設されるため、周辺人口が薄く標高が高い立地ほど給水区域の端部または外側にある確率が高い、という近似にとどまる。実際、居住人口だけで区切ると空港周辺や大規模リゾートの埋立地のように、周辺に住民は少ないが上水道が完備している立地が多数含まれる。標高条件を重ねているのはそのためである。
また、離島は標高条件で捕捉できないため本稿の集計には含まれない。離島の水源事情は海水淡水化・海底送水管など別の論点を持つため、別稿の主題としたい。

そのうえで、メトロエンジンリサーチが把握する運営中の宿泊施設のうち、客室数10室以上かつ座標が判明している18,105施設・1,221,815室を母集団として立地条件を集計した。結果、山間・低密度立地に該当したのは2,120施設(11.7%)・68,340室(5.6%)である。この群の中央値は客室数18室、標高761m、半径1km圏の居住人口147人。対照群(残る15,984施設)の中央値が客室数37室、標高17m、周辺人口8,181人であることと比べると、まったく別の市場条件に置かれていることがわかる。

図1:都道府県別 山間・低密度立地の客室数と県内シェア(上位15)
出典: メトロエンジンリサーチ&コンサルティング(運営中・10室以上、N=18,105施設)/国土地理院 標高API/国土交通省 国土数値情報(250mメッシュ別将来推計人口)

分布は極端に偏っている。長野県が500施設・15,693室で突出し、県内客室の38.7%を占める。中央値の標高は1,025mで、志賀高原・白馬・八ヶ岳・上高地といった標高1,000m級の山岳リゾートが県内の宿泊供給の主軸をなしているという構造がそのまま表れている。以下、新潟県5,925室、群馬県5,538室、福島県5,080室、北海道4,970室と続く。県内シェアで見ると長野38.7%、群馬29.1%、新潟22.1%、山梨21.9%、福島21.7%の順で、いずれも温泉地とスキー場を主要な観光資源に持つ県である。

ここで水道普及率と重ねると、二つの異なるパターンが見える。熊本県(普及率89.8%)・大分県(92.4%)・岩手県(94.7%)・岐阜県(95.0%)は「県全体として上水道以外の水源が一般的」なタイプで、簡易水道と専用水道の給水人口が大きい。一方、長野県(99.0%)・群馬県(99.6%)・新潟県(99.5%)は普及率自体は高いが、簡易水道の給水人口が全国有数である。長野県82,001人、新潟県78,826人、群馬県64,279人、山梨県68,301人。これらの県では、山間集落を簡易水道が面的にカバーしてきた歴史があり、宿泊施設もその系統に接続しているケースが多いと考えられる。「上水道が来ていない」ではなく「上水道ではない水道が来ている」という状態であり、用地デューデリジェンスでは接続先が上水道なのか簡易水道なのかを必ず確認する必要がある。簡易水道は事業規模が小さく、統廃合や料金改定の影響を受けやすいためだ。

表2:都道府県別 山間・低密度立地の分布と水道インフラ指標(客室数上位15)
都道府県母集団(10室以上)山間・低密度立地水道インフラ(令和6年度)
施設客室施設客室県内客室比中央標高推定ADR普及率簡易水道
給水人口
専用水道
給水人口
長野県1,15440,56950015,69338.7%1025m¥13,99899.0%82,0011,515
新潟県57726,8631705,92522.1%745m¥14,15099.5%78,8262,632
群馬県44419,0101935,53829.1%832m¥13,97399.6%64,2791,906
福島県42023,4391345,08021.7%580m¥14,32594.3%51,2904,468
北海道1,01280,821654,9706.1%442m¥16,12098.4%280,28014,984
栃木県37119,2131313,86820.1%738m¥17,19896.1%3,48217,937
山梨県38014,8691023,25421.9%923m¥14,92498.7%68,3014,854
岐阜県36216,2111122,51115.5%905m¥18,88995.0%49,3983,851
岩手県27415,807502,13313.5%498m¥10,49694.7%15,7445,617
熊本県32117,455611,7079.8%666m¥27,83289.8%65,49416,676
山形県32013,442711,60812.0%865m¥14,49899.1%18,419181
神奈川県54841,807481,5343.7%746m¥21,19799.9%11,3925,366
兵庫県57334,124671,3964.1%565m¥10,36899.9%16,6742,257
大分県33816,417541,2417.6%656m¥16,68292.4%13,9667,697
青森県20414,205201,1107.8%457m¥13,99198.3%24,4144,254
出典: メトロエンジンリサーチ&コンサルティング(運営中・10室以上、N=18,105施設/ADRは推定成約単価の中央値、有効サンプルn=1,020施設)/国土交通省「令和6年度 現在給水人口と水道普及率」

推定ADRの列にも注目したい。山間・低密度立地の推定成約ADRの中央値は¥14,900で、対照群の¥9,000を大きく上回る。旅館とリゾートホテルが中心で、食事付きの高単価商品が主力になるためだ。インフラの前提が不利な立地ほど、単価は高いという関係がここで確認できる。これは偶然ではなく、上水道が届かないような奥地であることそのものが景観・静謐・温泉といった希少性の源泉になっているためで、後段の投資判断でこの点が効いてくる。

図2:標高帯別の施設分布と低密度立地の比率
出典: 国土地理院 標高API/国土交通省 国土数値情報/メトロエンジンリサーチ&コンサルティング(N=18,104施設)
図3:客室規模別 自家水源の1室あたり初期費用
出典: 公表されている井戸掘削単価レンジと本稿の前提条件よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング試算

標高帯で切ると関係はさらに明瞭になる。標高0〜100mの帯では低密度立地の比率は8%にすぎないが、100〜300mで33%、300〜500mで47%、500〜800mで49%、800〜1,200mで68%、1,200m以上では96%に達する。標高1,200mを超える立地に建つ325施設・11,084室のうち、311施設・10,559室が半径1km圏の居住人口500人未満である。高標高の宿泊供給は、事実上すべてが集落から離れた場所に立地しているということだ。日本の山岳リゾートは、上水道の面的整備が及びにくい条件のうえに成立してきた産業だと言い換えてもよい。

図4:山間・低密度立地の分布(2,120施設/円の大きさ=客室数、色=標高帯)
出典: メトロエンジンリサーチ&コンサルティング(運営中・10室以上、N=2,120施設)/国土地理院 標高API/国土交通省 国土数値情報。個々の施設が給水区域外であることを示すものではないため、施設名は表示していない。

地図で見ると、分布は中央高地・北関東の山岳部・東北の脊梁山脈・北海道の内陸に沿って帯状に伸びる。海沿いに点在するのは高台に立つ温泉地や山あいの盆地で、平野部にはほとんど現れない。上水道の敷設コストは人口密度の逆数に効くという当たり前の構造が、宿泊供給の地図にそのまま写っている。

規模 — 何室から「専用水道」になるのか

次に、水源を自前にした場合にどの規模から専用水道の規制対象になるのかを、水量から逆算する。基準は1日最大給水量20立方メートルである。

使用水量の原単位には二つの取り方がある。ひとつは給水装置の設計に用いる一日最大使用水量で、公営水道の設計基準ではホテル1室あたり2.0立方メートル/日、ビジネスホテル1.0立方メートル/日とされている。この設計原単位に従えば、ホテル型は11室、ビジネスホテル型は21室で20立方メートルを超える。

もうひとつは実使用量からの積み上げである。国際観光施設協会が全国約100施設を調査した結果として報告した宿泊客1人あたりの水道使用量は630リットルだった(大浴場を持つ旅館を多く含む母集団の平均)。1室2名、満室時で計算すると1室あたり1.26立方メートル/日となり、16室で20立方メートルを超える。稼働率(前提)70%の平均日で見れば1室あたり0.88立方メートル/日、23室相当になる。1日最大給水量という基準の性質上、判定は繁忙期のピーク日で行われるため、実務的には16室が目安と考えるのが妥当だろう。客室数がそのまま規制の分岐点になるという構造は水道に固有のものではなく、延べ面積6,000㎡=おおむね103〜240室でスプリンクラー設置義務が立ち上がる消防法の段差を扱ったホテルのスプリンクラー設置義務は延べ6,000㎡=103〜240室も、あわせて読むと客室数の刻み方の勘所がつかみやすい。

山間・低密度立地の86.6%が「専用水道の水準」にある
本稿が抽出した2,120施設のうち、11室以上は1,835施設・65,490室(86.6%)、16室以上は1,232施設・57,702室(58.1%)。自家水源で運営するのであれば、実質的にほぼ全数が専用水道として確認申請・毎月の水質検査・水道技術管理者の選任を伴うことになる。10室未満の小規模施設を含めればさらに裾野は広い。「小さい宿だから簡単な手続きで済む」という前提は、水源を自前にした瞬間に成立しなくなる。

Capex試算 — 深井戸150mで20室1,135万円、100室2,075万円

ここから費用に入る。試算の性質上、前提を全て開示したうえで読んでいただきたい。井戸掘削とポンプは公表されている相場レンジを使えるが、浄水・滅菌設備と受水槽、設計・確認申請図書の作成費は、規模・水質・地形によって振れ幅が大きく公表相場が存在しない。この部分は本稿が置いた値であり、実案件では必ず個別見積もりを取る必要がある。

表3:試算の前提条件(全て開示)
項目設定値根拠・性質
業態大浴場を持つ旅館・リゾート型山間・低密度立地の主力業態(旅館1,115施設+リゾートホテル273施設で客室の77%)
1人あたり水使用量630リットル/人泊国際観光施設協会が全国約100施設を調査した報告値
稼働・利用人数稼働率(前提)70%、1室2名本稿の設定値
井戸深度・口径150m、口径150mm相当本稿の設定値(山間部の安定取水を想定)
掘削単価45,000〜60,000円/m深井戸・仕上がり径100mmで30,000〜40,000円/mが相場、径150mmで約1.5倍という公表レンジに基づく
水中ポンプ・制御盤60万/120万/200万円(20/50/100室)汲み上げ能力により60万〜200万円超という公表レンジ内で規模按分
受水槽・除鉄除マンガン・ろ過・滅菌設備・設計/確認申請図書400万/700万/1,200万円(20/50/100室)公表相場が存在しないため本稿の置き値。感度分析の対象
水質検査(年間)591,000円全項目52項目 99,000円×4回+毎月9項目 12,000円×8回+原水全項目×1回。全項目検査価格は公表価格、9項目は本稿の置き値
水道技術管理者30万円/年兼務・一部外部委託を想定した本稿の置き値
揚水電力揚程160m、ポンプ効率55%、27円/kWh本稿の設定値
上下水道料金(接続ケース)400〜700円/㎥既刊の7自治体比較(100室モデルで年699万〜1,485万円)と整合する水準として本稿が設定
水道加入金(口径75mm)0〜5,115,000円既刊で確認した東京23区0円〜横浜市5,115,000円の実額レンジ
引込管工事15,000〜20,000円/m給水管引込の公表単価。配水管本管の布設単価はこれより高いため下限値としての扱い
出典: 各種公表単価・国際観光施設協会調査報告よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成

この前提で使用水量を計算すると、20室で年6,439立方メートル(満室日25.2立方メートル)、50室で年16,096立方メートル(同63.0立方メートル)、100室で年32,193立方メートル(同126.0立方メートル)となる。いずれも1日最大給水量20立方メートルを超える。

表4:自家水源(深井戸150m)の初期費用と年間費用
項目20室50室100室
掘削(150m×45,000〜60,000円/m)675〜900万円675〜900万円675〜900万円
水中ポンプ・制御盤60万円120万円200万円
受水槽・浄水・滅菌・設計/申請400万円700万円1,200万円
初期費用 計1,135〜1,360万円1,495〜1,720万円2,075〜2,300万円
1室あたり初期費用56.8〜68.0万円29.9〜34.4万円20.8〜23.0万円
水質検査59.1万円59.1万円59.1万円
水道技術管理者30万円30万円30万円
揚水電力13.8万円
(5,104kWh)
34.5万円
(12,760kWh)
68.9万円
(25,520kWh)
保守(ろ材交換・点検、初期費の1.5〜2.0%)17〜27万円22〜34万円31〜46万円
薬剤(次亜塩素酸等、3円/㎥)1.9万円4.8万円9.7万円
年間費用 計122〜132万円151〜163万円199〜214万円
出典: 表3の前提条件よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング試算(税抜・割引計算なし)

1室あたり初期費用は20室で56.8〜68.0万円、100室で20.8〜23.0万円と3倍近い差がつく。井戸1本の掘削費が規模にほぼ依存しない固定費であるためだ(図3)。そしてここに構造的な難しさがある。山間・低密度立地に該当する2,120施設のうち54%にあたる1,144施設が10〜19室に集中しており、最も規模の経済が効かない帯に供給が偏っている。しかも規模帯別の推定ADRは10〜19室で¥15,200、100室以上で¥16,000とほぼ横並びで、小規模だから単価が高いという関係にはない。1室あたりの水源負担は、小規模施設ほど重く効く。

図5:20年累計コスト比較(自家水源 vs 上水道接続・引込1km)
出典: 表3の前提条件よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング試算(税抜・割引計算なし、上水道接続は加入金0〜511万円+引込1km+20年分の上下水道料金)

20年で累計すると、順序が入れ替わる。100室・引込1kmの前提で、自家水源が6,251〜6,873万円であるのに対し、上水道接続は2億7,254万〜4億7,582万円。50室でも自家水源4,631〜5,156万円に対し上水道1億4,377万〜2億5,047万円、20室で自家水源3,632〜4,090万円に対し上水道6,651万〜1億1,526万円である。

差がつく理由は単純で、自家水源には従量料金が存在しないからだ。上水道は使った分だけ課金されるため、稼働率が上がり客数が増えるほど費用も比例して増える。対して自家水源の費用は、初期投資と、検査・技術管理者・保守というほぼ固定の年額に置き換わる。揚水電力だけが従量的に効くが、100室でも年68.9万円と全体の3割程度にとどまる。

これを1室1泊あたりに換算すると理解しやすい。稼働率(前提)70%・20年の稼働室泊で割ると、自家水源は100室で¥122〜135、50室で¥181〜202、20室で¥355〜400。上水道接続(引込1km)は100室で¥533〜931、50室で¥563〜980、20室で¥651〜1,128となる。山間・低密度立地の推定ADR中央値¥14,900に対し、自家水源の負担は100室で0.8〜0.9%、20室でも2.4〜2.7%にとどまる。

表5:20年累計コストの3シナリオ(上水道接続 − 自家水源の差額/引込1km)
シナリオ20室50室100室
悲観(自家水源に不利)
自家水源=上限・上水道=下限
2,561万円9,221万円20,381万円
中位
両者とも前提レンジの中央値
5,227万円14,818万円30,856万円
楽観(自家水源に有利)
自家水源=下限・上水道=上限
7,894万円20,416万円41,331万円
出典: 表3の前提条件よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング試算(税抜・割引計算なし)。正の値は自家水源のほうが20年累計で安いことを示す。悲観・楽観は表3で開示した各費目の下限・上限を組み合わせたもので、中位は加入金255.5万円・引込単価17,500円/m・上下水道単価550円/㎥を置いた場合。

3シナリオのいずれでも符号は変わらない。自家水源に最も不利な組み合わせ(自家水源が上限・上水道が下限)でも、20室で2,561万円、100室で2億381万円の差が残る。20年という期間で見る限り、この比較の結論は前提の振れ幅に対して頑健である。ただしこれは引込1kmを前提とした話で、本管に隣接する用地であれば上水道側の初期費用が大きく下がるため、結論の頑健性はそのまま持ち越せない。

表6:感度分析 — 上下水道単価 × 客室数(20年累計の差額/引込1km・中位前提)
客室数200円/㎥300円/㎥400円/㎥550円/㎥700円/㎥
20室
年使用量 6,439㎥
720万円2,008万円3,296万円5,227万円7,159万円
50室
年使用量 16,096㎥
3,550万円6,770万円9,989万円14,818万円19,646万円
100室
年使用量 32,193㎥
8,321万円14,759万円21,198万円30,856万円40,514万円
出典: 表3の前提条件よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング試算(税抜・割引計算なし)。自家水源は表4の中位値で固定し、上水道接続側の上下水道単価のみを振った。網掛けは表3の中位設定(550円/㎥)。正の値は自家水源のほうが安いことを示す。

単価を200円/㎥まで下げても、15セルすべてで自家水源が下回る。逆転が起きるのは単価ではなく、上水道側の初期費用が下がるとき — すなわち本管に隣接する用地の場合である。表3の中位前提では、引込距離が100室で約1.1km、50室で約0.8km、20室で約0.6kmを下回ると上水道接続の初期費用が自家水源を下回り、そこから先は保有期間の長さが判断を分ける。用地スクリーニングでは、単価差よりも先に本管からの距離を確認したい。

この比較の限界
上水道接続ケースの引込距離1kmは、給水区域の端部から1km離れた用地という想定である。実際には配水管の本管を延長する必要がある場合、その費用の相当部分を開発事業者が負担する規程を持つ自治体が多い。たとえば岐阜市の「水道に係る工事費の負担区分を定める規程」は、開発行為により配水管布設を申し込む場合、既設配水管から開発区域までの連絡管工事費、開発区域内の工事費、水源開発費を申込者が負担すると定めている。本稿が用いた15,000〜20,000円/mは給水管引込の単価であり、本管布設の単価はこれより高い。したがって上水道接続側の金額は下限に寄った見積もりであり、実際の乖離はさらに大きくなり得る。
また本試算は割引現在価値を取っていない。初期に集中する自家水源のキャッシュフローと、平準的に発生する上水道料金では時間価値の効き方が異なるため、投資判断ではDCFで再計算されたい。

リスク — 安さの正体は「リスクを自分で持つこと」

20年で見れば自家水源のほうが安い。だがその差額は、上水道事業者が負っているリスクを自分で引き受けることの対価である。ここを費用差だけで読むと判断を誤る。

水量リスク(渇水)。国土交通省の集計によれば、令和5年は全国21河川で取水制限を伴う渇水が発生した。渇水は季節を問わず広域化する傾向にあり、水資源機構は「近年も水道の減断水は全国的に発生、四国の一部では30年間に8年以上発生」と整理している。100年で降水日が約9.3日減少しているという降水パターンの変化も背景にある。自家水源の場合、地下水位の低下は直接取水量の減少になり、大浴場の運用制限や受け入れ客室数の絞り込みという形で売上に跳ね返る。上水道であれば取水制限は事業者側の調整で吸収される部分があるが、自家水源では緩衝材がない。

水質リスク。専用水道は毎日の残留塩素確認と毎月・3ヶ月ごとの検査が義務づけられているが、逆に言えば基準超過が出れば直ちに使用停止と代替水の確保が求められる。厚生労働省の資料が挙げる事例として、あるホテルで使用していた湧水から腸管出血性大腸菌O121が検出され、37人が感染、16人が軽い食中毒症状を呈したものがある。通常は塩素を添加していたが、事故当日は添加していなかったという。塩素滅菌は設備を入れれば終わりではなく、日々の運用が途切れた瞬間にリスクが顕在化する。さらに2026年4月からPFOS・PFOAが水質基準項目に加わり(合算50ng/L)、3ヶ月ごとの検査義務が課された。地下水のPFAS濃度は事前に予測しにくく、掘削後に基準超過が判明した場合の処理設備追加は、用地取得時点では見積もれないリスクとして認識すべきである。

そして反転する側面 — 災害時の自立性。ここまでリスクを列挙したが、自家水源には上水道にない強みがある。地面と平行に埋設される水道管と異なり、垂直に掘って取水する井戸は地震で破損しにくい。東日本大震災では深度30〜300mの深井戸の95%が震災後も使用可能だったという調査結果がある。令和6年能登半島地震では水道施設の被災により断水が長期化し、一部の被災地域で井戸水や湧水が自発的に開放され生活用水として利用された。この経験を受けて、内閣官房水循環政策本部事務局と国土交通省は令和7年3月に「災害時地下水利用ガイドライン」を策定し、災害用井戸の登録制度を推奨している。断水時にも営業を継続できる、あるいは地域の給水拠点になれるという能力は、BCPの観点では明確な資産である。ホテルニューオータニが災害時協力井戸を飲料水化した事例や、肥後銀行が県内10支店の敷地内に井戸を設け協定により災害時は誰でも利用可能としている事例が知られている。ハザード条件と防災Capexを立地評価の一軸として定量化する枠組みについては、ホテル立地評価の第4軸「災害リスク」を定量化するが全国8商圏を対象に整理している。

投資判断 — 水源が自前であることは、コストか、代替不能な裏付けか

ここまでの整理を、保有期間で切り分けたい。同じ資産でも、想定保有期間によって自家水源の意味は反転する。

短期 保有3〜5年

自家水源は主にコスト。初期投資1,135〜2,300万円を短い期間で回収する構図になり、20年で効いてくる従量料金の差はほとんど享受できない。掘削の水量・水質リスクを取得側が負うため、取得DDでは揚水試験の記録、直近3年分の水質検査結果、確認申請図書の有無、水道技術管理者の選任状況を必ず確認したい。書類が揃っていない案件は、簿外の是正コストを抱えている可能性がある。

中期 保有7〜10年

損益分岐が視野に入る。50室以上であれば、上水道接続に対する累計コストの逆転はおおむねこの期間内で起こる。ただしポンプの更新周期(10〜15年)と重なるため、更新引当を毎期のNOIから控除して評価するのが実務的である。加えて、この期間は水質基準の改正リスクを一度は受ける長さでもある。2026年4月のPFOS・PFOA追加は、その直近の実例だった。

長期 保有20年以上・オーナー系

自家水源は立地の裏付けに変わる。従量料金が発生しない構造は、稼働率とADRが上がるほど相対的に有利になる。さらに、上水道が届かない立地であること自体が景観・静謐・温泉という希少性の源泉であり、実際に山間・低密度立地の推定ADR中央値は¥14,900と対照群¥9,000を大きく上回る。水源の自前性は、その希少性を成立させている条件の一部と読むべきである。

用地スクリーニングの実務としては、順序を守ることが最も効率的だ。①掘れるか(揚水規制の指定地域・条例の有無を確認する)→②つなげるか(給水区域の内外、簡易水道か上水道か、本管からの距離と自治体の費用負担区分を確認する)→③規模は何室か(16室を超えるなら専用水道を前提に工程と体制を組む)→④いくらか(掘削・処理設備の見積もりと、接続ケースとの20年比較)。この順で潰していけば、地価と景観だけで前に進めてしまい、確認申請の段階で工程が崩れるという事態は避けられる。なお②の手前で効いてくる開発許可・農地転用の所要時間は、2026年新規開業の61%は市街化区域の外が実際の開業案件から逆算しており、山林側の要件は林地開発許可1ha超・宿泊施設は森林率50%で扱っている。

最後に、条件不利地という言葉について一言添えたい。上水道が来ていない立地は「整備が遅れた地域」ではなく、インフラの前提が違う市場である。全国の宿泊供給の5.6%にあたる68,340室がその条件のうえで営業しており、その多くは平野部の宿より高い単価で商品を売っている。水源を自前で持つことは、規制と検査と設備更新を引き受ける代わりに、変動費を固定費へ置き換え、断水時にも動ける自立性を手に入れる選択である。コストとして引くか、代替不能な立地の裏付けとして評価するかは、保有期間と運営方針で決まる

まとめ

上水道が来ていない用地は、日本の宿泊市場において例外ではない。水道普及率98.3%という数字の裏で211万人が上水道以外の水を使い、宿泊供給の側でも2,120施設・68,340室が山間・低密度立地に分布している。長野県では県内客室の38.7%がこの条件下にある。

水源を自前にすると、16室(設計原単位では11室)から専用水道として、着工前の確認申請、毎日・毎月・3ヶ月ごとの水質検査、水道技術管理者の選任が求められる。2026年4月にはPFOS・PFOAが水質基準に加わり、検査義務も増えた。初期費用は深井戸150mを前提に20室で1,135〜1,360万円、100室で2,075〜2,300万円。1室あたりでは3倍近い開きがあり、該当施設の54%は最も規模の経済が効かない10〜19室帯に集中している。

それでも20年累計では自家水源のほうが安い。従量料金がゼロになるためで、100室・引込1kmの前提で自家水源6,251〜6,873万円に対し上水道接続2億7,254万〜4億7,582万円という差が出る。その安さは、渇水と水質基準超過のリスクを自ら引き受けることの対価であり、同時に断水時にも営業を継続できる自立性の対価でもある。用地スクリーニングでは、掘れるか、つなげるか、何室か、いくらか、という順序で確認していきたい。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

立地区分は、運営中・客室数10室以上の宿泊施設マスター18,105施設(1,221,815室)に対し、施設座標から半径1km圏の居住人口(国土数値情報250mメッシュ別将来推計人口)と所在地標高(国土地理院 標高API)を付与して集計した。水道インフラ指標は国土交通省「令和6年度 現在給水人口と水道普及率」。推定ADRは同マスターのうち有効サンプル11,032施設・2025年8月〜2026年7月の中央値。制度要件は水道法および各都道府県の専用水道事務マニュアル、単価・原単位は本文に出典を明記した公表資料による。

■ 試算前提

Capex試算は表3で全前提を開示している。主要な設定値は、業態を大浴場を持つ旅館・リゾート型、1人あたり水使用量630リットル/人泊、稼働率(前提)70%・1室2名、井戸深度150m・口径150mm相当、掘削単価45,000〜60,000円/m、上下水道単価400〜700円/㎥、水道加入金0〜5,115,000円、引込管工事15,000〜20,000円/m(引込距離1km)。表5・表6の中位は、加入金255.5万円・引込単価17,500円/m・上下水道単価550円/㎥を置いたもの。金額はすべて税抜・割引現在価値を取らない名目累計。

■ 限界・留意点

「山間・低密度立地」は給水区域の内外を直接判定したものではなく、半径1km圏の居住人口500人未満かつ標高300m以上という二条件による代理指標である。給水区域の境界は各水道事業者が個別に告示するもので、全国横断で施設単位に照合できる公開データセットは存在しない。離島は標高条件で捕捉できないため集計に含まれない。受水槽・浄水・滅菌設備および設計・確認申請図書の費用は公表相場が存在しないため本稿の置き値であり、実案件では個別見積もりが必要となる。上水道接続側の引込単価は給水管引込のもので、配水管本管の布設が必要な場合はこれより高くなるため、接続側の金額は下限に寄っている。本試算は割引現在価値を取っていないため、投資判断ではDCFで再計算されたい。推定ADRは推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なる。

■ 市場データ

■ 政府統計・公的データ

■ 単価・原単位の出典

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