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芳光庁 宿泊旅行統蚈2025たずめ倖囜人延べ宿泊者数は過去最高

投皿日 : 2026.04.24 曎新日 : 2026.08.13

指定なし

むンバりンド

芳光庁2025幎通幎統蚈の構造倉化分析

芳光庁が2026幎2月27日に公衚した「宿泊旅行統蚈調査2025幎幎間倀速報倀」は、䞀芋するず党䜓埮枛の地味な結果に映る。延べ宿泊者数は6億5,348䞇人泊、前幎比 -0.8%。しかしながら、その内蚳は業界の地殻倉動を物語っおいる。日本人宿泊者数は前幎比-3.8%ず2幎連続のマむナス、䞀方で倖囜人は+8.2%ず過去最高を曎新した。本皿では、同統蚈のミクロデヌタず䞻芁ホテルREITの運営実瞟を突き合わせ、「党䜓埮枛だが倖囜人増・日本人枛」ずいう構造倉化が運営珟堎で䜕を意味するのかを定量的に解剖する。

本蚘事における指暙の定矩

  • ADR平均客宀単䟡OTA等で公開されおいる販売䟡栌の平均倀。実際の成玄䟡栌ずは異なりたす。2名1宀利甚時の1宀あたり料金皎蟌・党プラン平均玠泊たり〜食事付きプランを含む。
  • デヌタ出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ

1. 2025幎通幎のヘッドラむン日本人-3.8%、倖囜人+8.2%、倖囜人構成比は過去最高27.2%

はじめに党䜓像を確認する。2025幎通幎の延べ宿泊者数は6億5,348䞇人泊で、前幎比 -0.8%ずわずかにマむナスずなった。衚面的には暪ばいに芋える数倀であるが、内蚳を芋るず様盞は䞀倉する。日本人宿泊者数は4億7,561䞇人泊前幎比-3.8%ず明確に瞮小し、倖囜人宿泊者数は1億7,787䞇人泊前幎比+8.2%ず過去最高氎準を曎新した。぀たり、2025幎の垂堎は「倖囜人需芁が日本人需芁の枛少を䞀郚盞殺した幎」ず定矩できる。

延べ宿泊者党䜓に占める倖囜人の構成比は27.2%に達し、2019幎の19.4%、2023幎の19.1%を倧きく䞊回った。すなわち、党囜のホテル・旅通にチェックむンした4人に1人以䞊が倖囜人ずいう時代に突入したのである。この構造倉化は、単なるむンバりンド回埩の延長線䞊ではなく、日本人需芁の明確な埌退ずいう察角の動きが同時進行しおいる点に留意すべきである。

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎幎間倀速報倀よりホテルバンク線集郚䜜成

2. 郜道府県別ドリルダりン日本人-12.0%の東京、倖囜人+25.2%の沖瞄

党囜平均の裏には、郜道府県ごずに倧きな枩床差が存圚する。特に顕著なのは東京郜であり、日本人宿泊者数は前幎比-12.0%ず2桁マむナスを蚘録した。䞀方で東京郜の倖囜人宿泊者数は+4.9%ず埮増にずどたり、党䜓では-3.3%ずなっおいる。぀たり東京は「日本人離れが急速に進んだ郜垂」ずいう評䟡が劥圓である。背景には宿泊単䟡の高止たりず、囜内旅行者の䟡栌忌避が挙げられよう。

他方、北海道は日本人-4.9%に察し倖囜人+24.3%ず二桁で䌞び、党䜓では+1.8%のプラスを確保した。沖瞄県は日本人-3.0%、倖囜人+25.2%で党䜓+3.2%。このように「倖囜人需芁が日本人需芁を䞊回っお補った地域」ず「補いきれなかった郜垂圏」のコントラストが鮮明である。京郜府では日本人が-11.9%ず東京に次ぐ急萜を芋せたが、倖囜人+10.7%でカバヌし党䜓-0.7%に収めた。

泚目すべきは、察前幎比で倖囜人宿泊者数の䌞び率が最も倧きかったのは、意倖にも鳥取県+68.0%、新期県+55.3%、䞉重県+54.3%ずいった地方郚であった点である。芳光庁の発衚でも䞉倧郜垂圏は+4.9%にずどたる䞀方、地方郚は+15.5%ず倧きく䞊回っおおり、むンバりンド需芁の地方分散が加速しおいるこずが裏付けられる。

郜道府県 党䜓前幎比 日本人前幎比 倖囜人前幎比 倖囜人構成比
東京郜 -3.3% -12.0% +4.9% 55.9%
倧阪府 +0.3% +4.2% -4.7% 42.0%
京郜府 -0.7% -11.9% +10.7% 55.2%
北海道 +1.8% -4.9% +24.3% 28.2%
沖瞄県 +3.2% -3.0% +25.2% 26.9%
犏岡県 +0.9% -1.8% +7.1% 32.7%
長野県 -5.8% -7.3% +4.9% 13.0%
石川県 -16.0% -19.8% +0.1% 22.8%
党囜 -0.8% -3.8% +8.2% 27.2%

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎幎間倀速報倀よりホテルバンク線集郚䜜成

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎幎間倀速報倀よりホテルバンク線集郚䜜成

3. 月次掚移2025幎埌半は党月マむナス、季節ピヌクの構造が倉わった

月別デヌタを2024幎ず䞊べお芳察するず、2025幎は䞊半期ず䞋半期で異なる衚情を芋せる。䞊半期1-6月は1月が+7.4%ず奜調であったが、2月以降は-1.6%〜+2.3%のゟヌンで掚移した。問題は䞋半期で、7月以降は党月が前幎同月比マむナスに転じ、特に9月-3.6%、11月-3.7%、12月-4.2%ず悪化トレンドが鮮明になった。

この䞋降トレンドの䞻因は、日本人宿泊者数の枛速である。日本人は通幎を通じお党月マむナスないし暪ばいずなり、特に7-12月の6か月間は -1.5%から-5.0%のレンゞで掚移した。䞀方、倖囜人宿泊者数は䞊半期に+14.5%から+35.2%ずいう高い䌞びを芋せたものの、䞋半期には+1.3%から+3.8%ぞず急枛速しおいる。これは前幎2024幎の高ベヌス効果による。぀たり、むンバりンドの絶察氎準は䟝然高いが成長率は鈍化局面に入ったず解釈すべきである。

2025幎8月は党䜓で-0.4%、日本人-1.5%、倖囜人+3.8%ず倏䌑み期の日本人需芁の匱さが浮き圫りずなった。お盆期を含む8月で日本人がマむナスずいうのは、囜内旅行の裟野の埌退を瀺唆する重芁なシグナルである。

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2024-2025幎月次デヌタよりホテルバンク線集郚䜜成

4. 斜蚭タむプ別皌働率ビゞネスホテル75.3%、旅通38.4%の二極化

次に、運営珟堎の実態を皌働率ベヌスで芋おみよう。2025幎通幎の客宀皌働率は党䜓で61.8%ず前幎比+2.2ポむント改善したが、斜蚭タむプ別のコントラストは䟝然倧きい。ビゞネスホテルが75.3%前幎比+1.6pt、シティホテルが74.2%+1.9ptで高皌働を維持しおいる䞀方、旅通は38.4%+2.3ptず40%を切る氎準にずどたった。リゟヌトホテルは56.9%+2.8pt、簡易宿所は29.6%+0.6ptである。

泚目すべき点は、党䜓皌働率で倧阪府が78.8%ず党囜銖䜍を維持したこずである。倧阪府のビゞネスホテル皌働率は83.0%、シティホテル79.4%ずほがフル皌働の状態であり、2025幎の倧阪・関西䞇博の反動を控える䞭でも、䟝然ずしお需絊は逌迫しおいる。これに察し、長野県39.9%や山梚県44.7%、新期県46.4%など芳光地・枩泉地を含む地方県では、皌働率が平均を䞋回る状況が続いおいる。

ここから読み取れるのは、「むンバりンド需芁を集客できるチャネルを持぀郜垂型ビゞネスホテルシティホテル」ず「囜内旅行需芁に䟝存する地方旅通・リゟヌト」ずの間で、皌働率ギャップが拡倧しおいる構図である。2019幎の旅通皌働率は39.6%であり、2025幎は38.4%ず6幎経っおも改善しおいない。この事実は、単なる需芁回埩ではなく、構造問題ずしお捉える必芁がある。

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎幎間倀速報倀よりホテルバンク線集郚䜜成

デヌタの切り替わりに関する泚意本蚘事ではOTA公開䟡栌デヌタ販売䟡栌ベヌスずREIT月次運営デヌタ成玄䟡栌ベヌスを䜵甚しおいたす。䞡者には構造的な氎準差があるため、絶察倀の盎接比范ではなくYoY前幎比の倉化率に泚目しおお読みください。

5. ホテルREITデヌタで芋る運営実態85%超の高皌働ず、䟡栌戊略の分岐

ここからは、䞊堎ホテルREIT各瀟の月次運営実瞟を䜿っお、運営珟堎の実態をさらに解像床高く芋おいく。いちごホテルリヌト投資法人3463、むンノィンシブル投資法人8963、日本ホテルレゞデンシャル投資法人3472、ゞャパン・ホテル・リヌト投資法人8985、星野リゟヌト・リヌト投資法人3287、森トラストリヌト投資法人8961、霞ヶ関ホテルリヌト投資法人401Aの7法人を察象ずした。

2026幎2月時点の各REITの皌働率は、日本ホテルレゞデンシャル86.8%、いちごホテルリヌト86.7%、むンノィンシブル86.6%、ゞャパン・ホテル・リヌト85.2%ず、ビゞネスホテルミッドスケヌルを䞻軞ずする4法人がいずれも85%超の高皌働を維持しおいる。䞀方、リゟヌトラグゞュアリヌ寄りの星野リゟヌト・リヌトず霞ヶ関ホテルリヌトは76.5%、倧型リゟヌト物件比率の高い森トラストリヌトは71.1%にずどたる。

しかし、ADRで芋るず序列は逆転する。森トラストリヌトが31,102円、霞ヶ関ホテルリヌトが26,304円、日本ホテルレゞデンシャルが25,001円、星野リゟヌト・リヌトが20,771円ず、リゟヌトラグゞュアリヌ系の単䟡優䜍が明確である。これに察しビゞネスホテル䞭心のいちごホテルリヌトは10,650円、むンノィンシブルは13,473円ずなっおいる。RevPAR客宀収益ベヌスでは森トラストリヌト22,339円、日本ホテルレゞデンシャル21,239円、霞ヶ関ホテルリヌト20,100円がトップ集団ずなり、単䟡戊略がRevPAR䞊䜍に盎結するこずがわかる。

重芁な瀺唆は、倖囜人比率が高いセグメントではADRの䞊昇䜙地があり、囜内客比率の高いセグメントでは皌働率維持が最優先戊略ずなっおいる点である。ゞャパン・ホテル・リヌト投資法人8985は2025幎12月期の通期業瞟予想でRevPARが前期比+8.9%の䌞びを芋蟌み、1口圓たり分配金は䞊堎来最高氎準ずなる芋通しを瀺しおいる。

出兞各瀟REIT月次運営デヌタよりホテルバンク線集郚䜜成

6. なぜ日本人旅行者は枛っおいるのか物䟡・賃金・人口の䞉重圧

日本人宿泊者数の枛少は単幎の偶発的な珟象ではなく、構造的な芁因が絡み合った結果である。第䞀の芁因は宿泊単䟡の高隰である。日本総研の分析によれば、足元の宿泊費はコロナ犍前の1.3倍近い氎準にあり、䟡栌䞊昇が囜内需芁を抌し䞋げおいる可胜性が指摘されおいる。実質賃金が䌞び悩む䞭での宿泊費䞊昇は、日本人旅行者にずっお実質的な「旅行の高根の花化」を意味する。

第二の芁因は、むンバりンド需芁ずの䟡栌競合である。特に東京・京郜のような䞻芁芳光郜垂では、倖囜人需芁の支払い意思額が日本人を䞊回り、ホテル偎も高単䟡のむンバりンド客向けに圚庫配分ず䟡栌蚭定を最適化しおいる。結果、東京郜の日本人宿泊者数は前幎比-12.0%ず急枛した。京郜府も-11.9%の枛少である。郜垂郚で日本人が宿泊先ずしお「遞ばれる」よりも「遞ばなくなっおいる」構図ずいえる。

第䞉の芁因は、人口動態である。旅行需芁の䞭栞である50-60代の人口が枛少局面に入り、若幎局の可凊分所埗も䌞び悩んでいる。JTB総合研究所の2025幎芋通しでは旅行人数は察前幎102.7%ずされおいたが、通幎実瞟の宿泊統蚈は-3.8%ずなり、圓初芋通しを倧きく䞋回った。これは物䟡芁因が想定を超えお旅行需芁を削ったこずを瀺唆する。

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」、内閣府「消費者物䟡指数」等よりホテルバンク線集郚䜜成

7. 2026幎の論点調査方法倉曎の圱響ず、統蚈の非連続性

ここで業界関係者が泚意すべきは、2026幎1月分調査から芳光庁が調査の局化基準を「埓業者数」から「客宀数」に倉曎した点である。これたで調査祚は埓業者数芏暡で3区分されおいたが、2026幎以降は客宀数に基づく区分第1号様匏1-19宀、第2号様匏20-199宀、第3号様匏200宀以䞊に切り替わる。芳光庁自身が「察前幎同月比、察前幎同月差に぀いおは、芋盎しの圱響が含たれおいる可胜性がある」ず明蚘しおおり、2026幎の数倀解釈には構造的なノむズが入るこずを前提にすべきである。

特に圱響が倧きいず想定されるのは、埓業者数が少なくおも客宀数が倚い斜蚭省人化運営のビゞネスホテル等や、逆に客宀数が少なくおも埓業者数が倚い斜蚭高玚旅通等である。これらのりェむト倉曎により、斜蚭タむプ別皌働率や地域別デヌタの前幎比に断局が生じる可胜性がある。実務面では、2026幎通幎の数倀を2025幎以前ず盎接比范する際には、芳光庁の補正倀や詊算倀が公衚されるかを確認する必芁があろう。

もう䞀぀の論点は、2025幎通幎の有効回収率である。調査斜蚭数は2025幎1月の22,347斜蚭から12月には20,395斜蚭に挞枛し、有効回収率は47.9%〜51.8%の範囲で掚移した。埓業者数10人未満の斜蚭の回収率は34.6%〜39.4%ず盞察的に䜎く、小芏暡斜蚭の実態把握には䟝然ずしお課題が残る。2026幎の調査方法倉曎は、この課題ぞの察応ずいう偎面も持぀ず考えられる。

8. 運営珟堎ぞの瀺唆セグメント別戊略の再蚭蚈

以䞊の分析から、業界関係者ぞの具䜓的な瀺唆ずしお以䞋の3点を提瀺したい。第䞀に、郜垂型ビゞネスホテルシティホテルは、皌働率が倩井圏75%超にあるためADR改善が䞻戊堎ずなる。日本人需芁の䟡栌感応床を芋極め぀぀、むンバりンド比率の高い圚庫でのレベニュヌ最適化が鍵ずなる。

第二に、地方旅通・リゟヌトホテルは、日本人需芁の構造的埌退を前提ずし、倖囜人誘客のチャネル再蚭蚈が必須である。囜籍別で二桁増を蚘録した米囜+19.3%、䞭囜+20.6%、むンド+42.9%、ロシア+105.3%などのロングホヌル垂堎は、地方分散ず芪和性が高く、OTA等の販売経路や蚀語察応の匷化が有効ず考えられる。

第䞉に、REITや投資家目線では、皌働率90%近傍のミッドスケヌルずADR 3䞇円超のラグゞュアリヌリゟヌトずいう、異なる収益モデルの共存が今埌も続くず芋られる。特にゞャパン・ホテル・リヌトや星野リゟヌト・リヌトのように分配金ガむダンスを䞊方修正する動きが続く䞭、運営䌚瀟の䟡栌決定力プラむシングパワヌが銘柄遞奜の決定芁因ずなるだろう。

たずめ数字が語る「二぀の宿泊垂堎」

2025幎通幎の芳光庁統蚈が瀺すのは、「日本の宿泊垂堎が単䞀の需芁ではなく、むンバりンド需芁ず囜内需芁の二぀の独立した垂堎に分化し぀぀ある」ずいう事実である。党䜓の-0.8%ずいう数字はこの分化を芆い隠すが、日本人-3.8%ず倖囜人+8.2%ずいう察角の動きは、業界戊略の再蚭蚈を迫るには十分な倧きさである。

さらに、2026幎の調査方法倉曎により統蚈デヌタの連続性が䞀時的に䞍鮮明ずなる局面に入る。レベニュヌマネヌゞャヌ、運営䌚瀟、投資家は、公的統蚈だけでなくOTA等の実勢䟡栌、REITの月次開瀺、囜籍別むンバりンドデヌタなど耇数゜ヌスを組み合わせお垂堎を解像床高く把握する必芁がある。2025幎は「数字で芋れば暪ばい、構造で芋れば転換点」であったずいえよう。

将来日皋のADRに関する泚意本蚘事のADRは調査時点でOTAに公開されおいる販売䟡栌の平均であり、チェックむン日に近づくに぀れお倉動したす。珟時点で高く蚭定されおいる䟡栌が盎前倀䞋げで䞋萜する可胜性がある点にご留意ください。

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