眠っていたデータから新たな付加価値を
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業界トレンド
クマの出没は9〜11月に年間のピークを迎える。環境省の集計では、2025年度(令和7年度)の全国の出没情報は5万801件と直近5年で最多となり、うち9〜11月の3か月で3万1,102件、年間の61.2%が集中した。人身被害も216件・238人(うち死亡13人)にのぼる。山間の温泉地は出没エリアと地理的に重なるため、紅葉・登山・温泉と需要が重なる秋の集客期に、受入体制の備えが問われる。本稿では環境省...
岡山県
エリア・施設分析
岡山県のホテル料金について、「高い」という体感と「安い」というデータが同居している。メトロエンジンリサーチの集計では、岡山県全体の推定成約ADRは直近12ヶ月平均で8,300円台にとどまり、中国地方5県のなかでは中位。ところが県都・岡山市北区の掲載価格は、特定の日だけ平常時の2.5倍を超える水準まで跳ね上がる。本稿では、岡山県内の市町村別単価を4つの層に分解したうえで、「岡山のホテルが高くなる日」...
指定なし
投資・開発
シニアローンを総事業費の60%まで借りても、取得と改装を合わせた資金の残り40%は自己資金で埋める必要がある。本稿では、その間に劣後層(メザニン)を10%・15%挟んだときにエクイティIRRとDSCRがどう動くかを、30室旅館と100室宿泊特化型のバリューアップ・モデルで試算する。メザニン15%(金利6%の仮定)を入れると、必要エクイティは旅館で3.0億円→1.875億円に減り、エクイティIRRは...
レベニューマネジメント
岡山県のビジネスホテルの2026年8月は、推定OCC(OTA掲載在庫ベース)の月平均が85.3%だった。ただしこの1つの数字の内側で、曜日ごとの水準は大きく割れている。最も高い水曜が92.4%、最も低い日曜が74.6%で、その差は17.8pt。お盆週(8/10〜16)を丸ごと除いて計算し直しても水曜93.7%・日曜75.8%で差は17.9ptと、構図はまったく変わらなかった。さらに、この「日曜の谷...
宿泊市場動向
観光庁「宿泊旅行統計調査」は、同じ月の数字が3回発表される。翌々月末の第1次速報、その1ヶ月後の第2次速報、そして翌年7月の確定値である。実務でよく参照されるのは最初に出る第1次速報だが、それが最終的にどこまで動くのかを実測で確かめた資料は多くない。 本稿では、観光庁が公表した報道発表資料15ヶ月分(2025年4月分〜2026年6月分)を1件ずつ照合し、第1次速報から第2次速報、さらに確定値までの...
鹿児島県
ダイナミックプライシング
ホテルの価格を語るとき、私たちはほとんどの場合「平均」を見ている。エリアの平均ADR、前年同月比、業態別の平均値——いずれも市場の水準を測るには適した指標だ。しかし宿泊者が予約サイトで実際に目にするのは平均値ではなく、同じ宿・同じ月のなかに並んだ最安プランから最上位プランまでの価格の幅である。本稿では鹿児島市中心部(天文館・鹿児島中央駅周辺)の27施設(客室120室超、2025年10月と2026年...
熊本県
令和8年熊本地震(2026年7月28日)から約2か月が経ち、九州の宿泊需要は戻りはじめている。ただしその戻り方は、県ごとに一様ではなく、同じ県のなかでも業態ごとに大きくずれている。本稿では熊本県と鹿児島県について、OTA掲載在庫の消化率を業態別・月次で並べ、どの業態から埋まり、どの業態に在庫余力が残っているかを実測で確認する。そのうえで、2026年10月1日宿泊分から始まる九州ふっこう応援割が、金...
北海道ボールパークFビレッジは、2023年3月の開業から3年で年間来場者459万人の集客装置になった。だが宿泊市場から見たとき、この場所はまだ「試合日だけの町」である。半径5km圏の客室ストックは481室にとどまり、その9割は既存の2棟が占める。そこへ2027年秋、182室のホテルが加わる。さらに2028年には新駅・大学・賃貸オフィス・タワー住宅が同時に立ち上がる。本稿は、この1地点に絞って「試合...
ホテルの供給を語るとき、業界の視線はほぼ例外なく「開業リスト」に向く。だが開業リストは、供給がすでに決まったあとの記録である。投資判断に使えるのは、その2〜3年前に確定している別の指標だ——着工である。本稿は国土交通省「建築着工統計調査」から宿泊業用建築物(新築)の着工床面積を2011年から2024年まで都道府県別に取り出し、客室数に換算したうえで、既存ストック比の「供給の厚み」として47都道府県...
九州新幹線は2026年9月18日の始発から熊本〜新水俣間の運転を再開し、令和8年熊本地震による運休はおよそ50日ぶりに解消した。鹿児島中央駅は8月7日の新水俣以南の再開で先に動き出していたが、本州と直通する経路がつながったのは9月18日である。その直後に迎える2026年10月は、鹿児島にとって「全線復旧後の最初のフル営業月」にあたり、同時に宿泊キャンペーンと秋の行楽期が重なる月でもある。 本稿では...