眠っていたデータから新たな付加価値を
長野県
静岡県
投資・開発
バブル期に温泉地・高原リゾートへ集中的に建てられた企業の保養所・研修所は、いま静かに市場へ流出している。健康保険組合が直営する保養所は2021年3月末の295か所から2023年3月末には241か所へ、わずか2年で18.3%減少した(健康保険組合連合会「健保ニュース」)。これらは簡易な建物ではない。温泉権、大浴場、宴会場、そして何より「もう二度と取れない眺望立地」を抱えたまま、簿価がほぼ抜けた状態で...
北海道
レベニューマネジメント
季節・イベント
北海道のシティホテルにとって、8月は年間で最も需要が厚い月のひとつです。ところが2026年8月の宿泊日を「宿泊日の45日前」という同じものさしで並べ直すと、5本ある土曜のうち8月15日(土)だけが推定OCC 78.7%(2026年8月15日着・宿泊日の45日前時点)で、他の4本(86.2〜90.9%)から7〜12ポイント下に外れていました。しかも45日前から30日前にかけての上積みは8月15日が+...
兵庫県
エリア・施設分析
兵庫県は、政令市の都心ビジネス需要、都市近郊の高単価温泉地、日本海側の蟹シーズン旅館、離島型リゾート、そして播磨・阪神間の業務/イベント帯という、性格のまったく異なる宿泊マーケットが1つの県内に同居している。県単位の平均値だけを見ていると、この内部差は完全に消えてしまう。本稿では、メトロエンジンリサーチの市区町村別データをもとに兵庫県を5つの層に分解し、秋冬の単価構造と予約進度、そして価格帯の伸び...
奈良県
2026年7月26日、韓国・釜山で開催されたユネスコ世界遺産委員会は、奈良県の「飛鳥・藤原の宮都」を世界文化遺産に登録することを決定した。国内27件目、19の構成資産からなる遺産で、その所在地は橿原市・桜井市・明日香村の3市村にまたがる。登録は観光需要にとって強い追い風になるが、その需要を宿泊として受け止められるかは別の問題である。本稿では、メトロエンジンリサーチのデータをもとに登録エリアの宿泊供...
新規開業・供給
札幌の都心ホテル市場が、供給と単価の両面で節目を迎えている。2025年に外資・ライフスタイルブランドの開業が相次いだ道都・札幌市中央区では、2026年にハイアット セントリック 札幌(216室)が開業を予定し、さらに2029年にはパーク ハイアット 札幌(157室)という高単価帯が控える。本稿では、主要OTA掲載データと公表済みの建築計画の範囲で札幌市中央区の供給パイプライン2026〜2029を整...
福岡県
九州の玄関口・福岡市では、天神ビッグバンと博多コネクティッドという二大再開発が2026年に大きな節目を迎える。オフィス供給が先行するなか、宿泊マーケットではどの程度の客室が積み上がり、需要はどこから来ているのか。本稿では、メトロエンジンリサーチが把握する範囲の新規開業データ、OTA公開価格、そして個別ホテルの残室推移をもとに、博多・天神・福岡空港周辺の供給余地とインバウンドゲートとしての受け皿を定...
メトロエンジンリサーチが把握する範囲(主要OTA掲載・公開情報ベース)で、2026年に開業が確認された宿泊施設は972軒。そのうちホステル49軒とゲストハウス47軒を合わせた「バジェット共同型」は96軒だった。全体の約1割にとどまる一方、この帯域の需給は主要都市で最もタイトである。本稿では、96軒がどこに・どの規模で・いくらの価格帯で入ったのかを集計し、需要側の公的統計と突き合わせて「受け皿が足り...
福島県浜通りの双葉郡8町村には、稼働が確認できる宿泊施設が63施設・4,434室ある。ところが、その半分強にあたる2,265室しかOTA等の一般流通市場に価格が出てこない。残りは契約ベースの長期滞在在庫で、外部からは需給が見えにくい。本稿では、廃炉作業の長期常駐需要、福島国際研究教育機構(F-REI)が生む業務需要、震災伝承ツーリズムのレジャー需要という三層の需要源を、居住人口・就業構造・地価・供...
長野県の夏終盤(8月〜9月前半)の予約進捗を、宿泊日の45日前という同一時点で並べ直すと、業態によって形がはっきり分かれる。旅館は2026年8月8日(土)の推定OCC81.6%(2026年7月時点)から9月12日(土)の69.8%へ11.8pt低下する一方、リゾートホテルは82.8%から79.3%への3.5pt低下にとどまり、ほぼ横ばいで推移する。さらに旅館は45日前から30日前までの15日間で積...
札幌中心部(札幌市中央区)の宿泊施設について、直近24ヶ月の口コミ評価分布と推定成約ADRを突き合わせると、レベニューマネジメントの現場でよく起きる「評価は悪くないのに単価が上がらない」の構造がはっきり見えてくる。中央区のサービス評価は平均4.110・中央値4.150に対して上位25%の境界(p75)が4.326。つまり「4.1」は市場の真ん中であって、上位帯に入るための水準ではない。一方で価格側...