トップ > レベニューマネジメント > 京都駅周辺(下京区)ビジネスホテルの11月3連休 — 11/21(土)は21日前で推定OCC 99.1%、最終夜11/23は84.3%にとどまる

京都駅周辺(下京区)ビジネスホテルの11月3連休 — 11/21(土)は21日前で推定OCC 99.1%、最終夜11/23は84.3%にとどまる

投稿日 : 2026.11.03

京都府

レベニューマネジメント

季節・イベント

京都駅周辺(下京区)ビジネスホテルの11月3連休 — 11/21(土)は21日前で推定OCC 99.1%、最終夜11/23は84.3%にとどまる

ホテルバンク編集部が2026年11月1日時点で集計した京都市下京区(京都駅周辺)のビジネスホテルのブッキングカーブを見ると、11月の3連休初日にあたる11月21日(土)は宿泊21日前の時点で推定OCC(OTA掲載在庫ベース)が99.1%に達していた。一方、同じ連休の最終夜にあたる23日(月・勤労感謝の日)は宿泊23日前で84.3%と、初日との間に約15ポイントの開きがある。連休前日の20日(金)は92.3%、中日の22日(日)は95.1%で、連休の需要は土曜と日曜に集中し、帰宅日の月曜には及んでいないことが読み取れる。本稿では、この3連休4夜のカーブを前後の週末と同じ残り日数で比べ、10月の確定実績が示す曜日形状と京都府ビジネスホテルの推定成約ADRの季節形状を重ねたうえで、下京区のビジネスホテルを運営するレベニューマネージャーが残り3週間で何を点検すべきかを整理する。

対象: 京都市下京区ビジネスホテル N=69〜70施設(7,637〜7,701室・主要予約サイト掲載ベース)。比較として下京区全施設 N=202〜209施設(12,257〜12,373室)、東山区全施設 N=119〜120施設(2,809〜2,810室)。本記事の価格指標は推定成約ADR(OTA等の販売データから推定される成約価格水準・税抜相当)、稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値。いずれも定義は記事末尾。データ時点: 2026年11月1日。

本記事のデータについて
• ADR(平均客室単価)=各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。
• エリア(都道府県・市区町村)単位のADRは、対象施設の推定成約単価の中央値(エリアの標準的な施設の水準)です。
• 掲載価格に言及する箇所は、2名1室利用時の1室あたり料金(税込)です。
• OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。
• 出典:メトロエンジンリサーチ(国内約168,000施設のOTA公開価格を継続追跡、うち稼働確認済み約27,000施設)
Key Takeaways
  • — 21日前で99.1%:3連休初日11/21(土)の下京区ビジネスホテル(N=69施設)は2026年11月1日時点で推定OCC 99.1%。45日前91.9%から前後の土曜(79.8%・81.2%)を10pt以上引き離して走った。
  • — 最終夜11/23は84.3%:最終夜の月曜(祝)は23日前で84.3%と初日より約15pt低く、30日前82.5%は通常の月曜11/16(86.0%)を下回る。「祝日」ではなく「月曜」として値付けを見直す余地がある。
  • — 中日11/22は土曜に準じる:22日(日)の30日前93.7%は前後の日曜(87.1%・82.8%)を6〜11pt上回る。通常の日曜割引ロジックのままだと連休中日の需要を安く売ることになる。
  • — 11月は年間最高単価の月:京都府ビジネスホテルの推定成約ADRは2025年11月が¥21,610(N=314)で年間最高。2026年11月の現時点推定は¥24,716(N=321)で、論点は「埋まるか」より「いくらで埋めたか」。

3連休4夜のブッキングカーブ — 土曜は天井に張り付き、最終夜は平日型

まずは連休4夜それぞれの進捗を、宿泊日の45日前から直近の観測点まで追ってみる。11月21日(土)は45日前の時点ですでに91.9%あり、30日前に97.7%、21日前(11月1日時点)で99.1%と、残り在庫がほぼ見えない水準まで積み上がっていた。45日前から21日前までの上積みは7.2ポイントだが、これは出発点が高かったために伸びしろが小さかったという読み方が正しく、ペースが鈍かったわけではない。

これに対して23日(月・祝)は45日前が74.4%、30日前が82.5%、23日前で84.3%と、上積み幅は9.9ポイントと4夜の中で金曜に次ぐ大きさながら、水準そのものが土曜より15ポイント近く低いまま推移している。中日の22日(日)は86.3%から95.1%へ8.8ポイント、前日の20日(金)は82.1%から92.3%へ10.2ポイント上積みしており、金曜と日曜は土曜に準じる動きになっている。ここまでを整理すると、3連休の需要は「土曜を頂点に金・日が並び、月曜だけが一段下」という3層の形だといえる。この連休について、京都府全体のビジネスホテル・シティホテル・旅館の三業態を30日前の断面で並べ、前週土曜と中日・最終日から販売カレンダーを逆算した京都の勤労感謝3連休、初日11/21は30日前でビジネス98.3%・完売施設率75.1%も、本稿の下京区の読みと合わせて参照したい。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(下京区ビジネスホテル N=69〜70施設・7,637〜7,701室、宿泊日の45日前から直近までの観測)

同じ4夜を下京区の全施設(N=202〜209施設・12,257〜12,373室)で見ても形は変わらない。21日(土)は45日前93.4%から21日前99.2%、23日(月・祝)は78.5%から85.6%で、ビジネスホテルに限った数字より最終夜が1ポイント強高い程度の差にとどまる。つまり最終夜の弱さはビジネスホテル固有の現象ではなく、京都駅周辺の宿泊市場全体に共通する形である。

表1 連休4夜の推定OCC — 45日前・30日前・最新観測(下京区ビジネスホテル/全施設)
宿泊日45日前30日前最新観測(残り日数)上積み(45日前→最新)
11/20(金)ビジネス82.1%90.0%92.3%(20日前)+10.2pt
11/21(土)ビジネス91.9%97.7%99.1%(21日前)+7.2pt
11/22(日)ビジネス86.3%93.7%95.1%(22日前)+8.8pt
11/23(月・祝)ビジネス74.4%82.5%84.3%(23日前)+9.9pt
11/20(金)全施設84.1%90.2%91.9%(20日前)+7.8pt
11/21(土)全施設93.4%98.0%99.2%(21日前)+5.8pt
11/22(日)全施設88.8%94.8%96.3%(22日前)+7.5pt
11/23(月・祝)全施設78.5%84.2%85.6%(23日前)+7.1pt

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定OCCはOTA掲載在庫ベース。ビジネス N=69〜70施設、全施設 N=202〜209施設。2026年11月1日時点)

前後の週末と同じ残り日数で比べる — 連休効果は土日に集中し、月曜には及ばない

連休の4夜がどれだけ特別なのかは、前後の週末を同じ残り日数で並べると見えやすい。ここでは12日分すべてに観測点がある「30日前」を定点にとる。21日(土)の30日前は97.7%で、前週の14日(土)が同じ30日前で90.9%、翌週の28日(土)が89.6%だったのに対し、7〜8ポイント先行していた。45日前まで遡ると差はさらに大きく、21日の91.9%に対して14日は79.8%、28日は81.2%である。連休の土曜は、早い段階から前後の土曜を10ポイント以上引き離して走っていたことになる。

ただし、この先行は月曜には引き継がれていない。23日(月・祝)の30日前82.5%は、祝日ではない16日(月)の同時点86.0%を下回り、30日(月)の78.9%との中間に位置する。つまり3連休の最終夜は「祝日だから高い」のではなく、むしろ通常の月曜と同じかやや弱い進捗で推移している。一方で22日(日)の93.7%は、15日(日)の87.1%や29日(日)の82.8%を6〜11ポイント上回っており、日曜については連休効果がはっきり出ている。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(下京区ビジネスホテル N=69〜71施設・7,637〜7,727室、各宿泊日の30日前時点の推定OCC)

背景にあるのは、連休の旅程設計である。土日に京都へ入り、月曜は帰宅日として観光のみ、あるいは前夜に帰るという組み方が多ければ、最終夜の需要は平日型に近づく。この構図は紅葉シーズンの本番が後ろに控えていることとも関係している。清水寺の秋の夜間特別拝観は公式サイトで11月21日から30日の実施と案内されており、永観堂は11月11日から12月6日まで、東寺は10月31日から12月13日までの夜間拝観が報じられている(いずれも記事末尾の参考資料を参照)。ライトアップの期間が連休を越えて続く以上、宿泊需要も連休で途切れず、翌週以降に分散する余地があるということだ。

比較のために観光の核である東山区(全施設 N=119〜120施設・2,809〜2,810室)を同じ残り日数で見ると、21日(土)は45日前88.2%から21日前97.4%と、出発点では下京区のビジネスホテル(91.9%)より3〜4ポイント低い一方で、直近ではほぼ同じ水準まで追いついている。最終夜の23日は東山区が45日前80.4%、23日前86.5%で、下京区ビジネスの74.4%→84.3%より一貫して2〜6ポイント高い。駅前の宿が「前半で先に埋まり、最終夜に空きが残る」型であるのに対し、観光地の宿は「じわじわ埋まり、最終夜も粘る」型だと読める。

表2 前後の週末と連休を同じ残り日数で比較(下京区ビジネス・東山区全施設)
宿泊日下京区ビジネス 45日前下京区ビジネス 30日前東山区全施設 45日前東山区全施設 30日前
11/13(金)78.1%89.1%——
11/14(土)79.8%90.9%——
11/15(日)78.7%87.1%——
11/16(月)77.4%86.0%——
11/20(金)82.1%90.0%80.3%87.9%
11/21(土)91.9%97.7%88.2%95.1%
11/22(日)86.3%93.7%86.4%92.2%
11/23(月・祝)74.4%82.5%80.4%84.7%
11/27(金)82.2%89.5%——
11/28(土)81.2%89.6%——
11/29(日)77.1%82.8%——
11/30(月)73.2%78.9%——

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(下京区ビジネス N=69〜71施設、東山区全施設 N=119〜120施設。推定OCCはOTA掲載在庫ベース。2026年11月1日時点)

10月の確定実績が示す曜日形状 — 月曜と日曜が谷、土曜は97.5%

連休最終夜の弱さが一過性かどうかは、直近の経過月の実績で確かめられる。下京区ビジネスホテル(N=68〜70施設・7,632〜7,798室)の2026年10月の日別推定OCCを曜日別に平均すると、土曜が97.5%で最も高く、水曜95.7%・木曜95.4%・金曜95.1%・火曜94.2%が続き、日曜92.4%と月曜91.7%が最も低かった。月平均は94.7%で、土曜と月曜の差は5.8ポイントである。日別で見ても最高は10月10日(土)の99.7%、最低は10月5日(月)の88.4%で、曜日の谷が月曜に来る形は連休のカーブと一致している。京都府全体のビジネスホテルでも、9月の曜日別推定OCCで日曜が谷になり、連休を除くとその谷がさらに深まる構図を京都のビジネスホテル、9月は土曜89.6%・日曜82.1% — 連休を除くと日曜76.1%まで下がる谷で確認しており、日曜・月曜に谷が来る曜日形状は秋を通じて続いている。

注目したいのは、10月21日(水)99.5%・22日(木)98.8%のように平日にも天井に近い日が出ていた点だ。秋の京都では平日と週末の差が構造的に小さく、市場全体がほぼ埋まる月である。ここまで稼働が高いと、施設間の差は「埋まるかどうか」ではなく「どの価格で埋めるか」に移る。次節で推定成約ADRの季節形状を確認する理由はそこにある。

表3 2026年10月の曜日別推定OCC(下京区ビジネスホテル・確定実績)
曜日日数平均推定OCC最低最高
月曜491.7%88.4%94.4%
火曜494.2%91.5%97.0%
水曜495.7%93.8%99.5%
木曜595.4%89.0%98.8%
金曜595.1%91.6%98.2%
土曜597.5%92.8%99.7%
日曜492.4%89.2%96.4%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(下京区ビジネスホテル N=68〜70施設・7,632〜7,798室、2026年10月の日別推定OCC・OTA掲載在庫ベース・月平均94.7%)

京都府ビジネスホテルの推定成約ADR — 11月は年間で最も高い月

価格については、京都府のビジネスホテル(N=312〜329施設)の推定成約ADRを前年と重ねて見る。確定している2025年の月次では、11月が¥21,600と年間の最高値で、4月の¥20,000を7.8%上回り、1月の¥10,100に対しては2.13倍に相当した。紅葉と桜の二つの山のうち、京都のビジネスホテルにとっては秋のほうが高い単価で売れる月だったことになる。

2026年の確定月(1〜9月)を前年同月と比べると、3月+6.7%、4月+1.3%、5月+10.5%と春は前年を上回った一方、6月−9.8%、7月−13.0%、8月−15.6%、9月−2.4%と夏場は前年を下回る月が続いた。春の山は前年より高く、夏の谷は前年より深いという形で、季節の振れ幅が拡大している。この延長線上にある11月について、現時点の販売状況に基づく推定値は¥24,700(N=321)と前年確定値を上回る水準にあるが、これは今後の販売で変動し得る数字であり、確定値との単純比較は月末の確定を待つ必要がある。10月の¥20,800(N=320)も同じく現時点推定の扱いである。9月の確定値で前年差が−2.4%まで縮んだ経緯と、同じ月にシティホテルの前年差が逆に広がった業態間の分かれ方については、京都の確定9月、ビジネス−2.4%に縮小・シティは−14.6% — 8月から分かれた推定成約ADRの前年差が詳しい。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(京都府ビジネスホテル N=312〜329施設。推定成約ADR・税抜相当。2025年と2026年1〜9月は確定、2026年10〜12月は現時点の販売状況に基づく推定)

表4 京都府ビジネスホテルの推定成約ADR — 2025年と2026年の月次比較
月2025年(確定)2026年前年同月比
1月¥10,148
N=312
¥9,773
N=319・確定
-3.7%
2月¥9,941
N=313
¥9,641
N=319・確定
-3.0%
3月¥15,904
N=318
¥16,969
N=329・確定
+6.7%
4月¥20,038
N=318
¥20,308
N=328・確定
+1.3%
5月¥13,820
N=320
¥15,278
N=329・確定
+10.5%
6月¥10,659
N=319
¥9,616
N=324・確定
-9.8%
7月¥11,752
N=318
¥10,230
N=325・確定
-13.0%
8月¥11,846
N=318
¥9,993
N=325・確定
-15.6%
9月¥11,992
N=319
¥11,701
N=327・確定
-2.4%
10月¥18,068
N=319
¥20,762
N=320・現時点推定
—(確定後に比較)
11月¥21,610
N=314
¥24,716
N=321・現時点推定
—(確定後に比較)
12月¥13,224
N=315
¥14,230
N=315・現時点推定
—(確定後に比較)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(京都府ビジネスホテル推定成約ADR・税抜相当。前年同月比は確定月同士のみ。2026年10〜12月は現時点の販売状況に基づく推定で変動し得る)

京都駅周辺(下京区)のビジネスホテルを運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン

1. 11月21日(土)の論点は「埋まるか」ではなく「いくらで埋めたか」に移っている。市場の推定OCCが21日前で99.1%に達している以上、同日に残室を抱えているなら、それは市場が売り切れていないからではなく自館の条件が市場と噛み合っていない可能性のほうが高い。残室がある場合も値下げで追いつく局面ではなく、むしろ前年11月の確定推定成約ADR¥21,600や現時点推定の¥24,700を物差しに、自館の土曜設定がその水準から乖離していないかを点検する場面だといえる。

2. 最終夜の23日(月・祝)は「祝日」ではなく「月曜」として扱うのが現実的である。30日前の82.5%は通常の月曜16日(86.0%)を下回り、10月の月曜平均91.7%が曜日の谷だったことも重なる。祝日料金をそのまま当てはめた設定が残っていれば、22日(日)からの連泊条件や、23日単泊の価格階段を他の平日と同じ目線で組み直す余地がある。東山区が23日でも86.5%を保っている点は、最終夜の需要が観光地側にあることを示しており、駅前の宿は「帰りの前夜」ではなく「翌朝の移動が楽な最終泊」としての訴求が選択肢になる。

3. 22日(日)は土曜に準じる日として設計できる。30日前93.7%は前後の日曜(87.1%・82.8%)を6〜11ポイント上回り、カーブの形は土曜に近い。通常の週末ロジックで日曜を割り引く設定が残っていると、連休中日の需要を安く売ることになる。

4. 連休明けの週末(28日・29日)は紅葉本番の受け皿として残っている。28日(土)の30日前89.6%は、21日の同時点より8ポイント低く、29日(日)の82.8%と30日(月)の78.9%はさらに下にある。清水寺の夜間特別拝観が30日まで、永観堂は12月6日まで続く以上、連休に取れなかった需要が翌週にずれ込む余地があり、ここを紅葉の後半戦として積み上げる設計が考えられる。

表5 時間軸別の打ち手と判断トリガー
時間軸打ち手判断トリガー(記事中の数値に照らして)狙い
今日〜今週(残り約20日)21日(土)・22日(日)の自館進捗を市場カーブと照合する自館の21日が市場の99.1%、22日が95.1%を大きく下回ったままなら、価格ではなく販売条件(連泊・部屋タイプ・プラン構成)を見直す天井に近い市場で売り急ぎを避ける
今日〜今週23日(月・祝)の料金階段を平日目線で再設定する自館の23日が市場の84.3%(23日前)に届いておらず、祝日料金のまま据え置かれているなら最終夜の取りこぼしを減らす
2週間以内(残り約7〜14日)22〜23日の連泊条件と、23日単泊の直前需要向け在庫配分を決める市場の23日が30日前82.5%から23日前84.3%へ1.8ポイントしか伸びていないペースを踏まえ、直前の伸びに頼らない配分にする月曜型の需要に合わせた在庫の置き方
2週間以内20日(金)の前泊需要を確認する市場の20日が45日前82.1%から20日前92.3%へ10.2ポイント伸びた進捗に自館が追随していなければ連休前夜の取り込み
来月に向けて(28〜30日・12月初旬)紅葉後半(28日・29日)を連休と切り離して積み上げる市場の28日(土)が30日前89.6%、29日(日)が82.8%にとどまる状況が続くなら、ライトアップ期間を軸にした訴求を前倒しする連休後の谷を浅くする
来月に向けて11月の自館ADR実績を市場の確定値と突き合わせる月末に11月の推定成約ADRが確定した時点で、前年¥21,610からの変化と自館の変化率を比べる12月・来春の価格カレンダーの起点を作る

出典:ホテルバンク編集部作成(判断トリガーの数値は本記事の集計値を参照)

まとめ — 連休を「3つの層」で読む物差し

下京区のビジネスホテルにとって11月の3連休は、一枚岩の繁忙ではなく3つの層に分かれている。第一の層は土曜で、45日前から前後の土曜を10ポイント以上引き離し、21日前で99.1%と天井に達した。第二の層は金曜と日曜で、それぞれ92.3%・95.1%と土曜に準じつつ、日曜は前後の日曜より6〜11ポイント高い連休効果を伴っている。第三の層が最終夜の月曜であり、84.3%という水準は祝日というより通常の月曜に近く、10月の曜日形状で月曜が谷だった事実とも整合する。

この3層構造を自館のカーブに当てはめると、点検すべき順番も決まってくる。土曜と日曜は価格と販売条件の妥当性を、月曜は平日目線での設定と連泊設計を、そして連休明けの週末は紅葉後半の受け皿としての積み上げを、それぞれ別の問いとして扱いたい。市場の推定成約ADRが11月を年間の頂点とする形である以上、埋めること自体より「どの層をいくらで埋めたか」が11月の成績を分ける月だといえるだろう。

データについて

表6 データの定義と注記
項目内容
推定OCCの定義OTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。対象は総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホート(各宿泊日で同じ施設集合。記事中の N= がその施設数)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。
ブッキングカーブ宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。各宿泊日の最新観測点は2026年11月1日時点(11月20日=20日前、21日=21日前、22日=22日前、23日=23日前)。
推定成約ADRの定義OTA等の販売データ(最安プラン水準×業態別係数・複数チャネルのアンサンブル)から推定した成約価格水準(税抜相当)。過去月は確定値、現在・未来月は現時点の販売状況に基づく推定値。公表運営実績との照合で誤差中央値6.6%。
対象施設数の内訳下京区ビジネスホテル N=68〜71施設(7,632〜7,798室。宿泊日により増減)、下京区全施設 N=202〜209施設(12,257〜12,373室)、東山区全施設 N=119〜120施設(2,809〜2,810室)、いずれも主要予約サイト掲載ベース。京都府ビジネスホテル推定成約ADR N=312〜329施設(月により増減)。10月の曜日別集計は2026年10月1日〜31日の31日分。
データ時点データ時点: 2026年11月1日。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。

参考資料・出典一覧

表7 参考資料・出典一覧
資料参照内容
音羽山 清水寺 公式サイト2026年秋の夜間特別拝観の実施期間(11月21日〜30日)
京都 紅葉ライトアップ&夜間特別拝観 完全ガイド(たびマガ)永観堂(11月11日〜12月6日)・東寺(10月31日〜12月13日)の2026年夜間拝観期間(取材時点の情報。最新は各寺院の公式案内を参照)
内閣府「国民の祝日」について勤労感謝の日(11月23日)の祝日区分

あわせて読みたい

関連記事