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箱根の宿泊税はまだかからない|1人1泊350円は可決済み・施行日は未定【2026年11月】

投稿日 : 2026.11.08

神奈川県

ライフスタイル

箱根の宿泊税はまだかからない|1人1泊350円は可決済み・施行日は未定【2026年11月】

箱根の宿泊税は、2026年11月時点ではまだかからない。箱根町の宿泊税条例(1人1泊350円の定額)は2026年10月2日に町議会で可決済みだが、施行日は「総務大臣の同意を得た日から2年以内で規則で定める日」とされており、まだ決まっていない。いま箱根の温泉宿に泊まって宿で払う税は、入湯税の1人1泊150円だけである。

この記事では、箱根に泊まる予定の人が気になる「いつから・いくら・誰が免除・どう払う」を条例本文と町の公式ページで確認し、350円が箱根の実際の宿泊料金に対してどの程度の重さなのかを、2026年11月時点の掲載価格で示す。

Key Takeaways
  • — 2026年11月時点では課税されない。1人1泊350円の宿泊税条例は2026年10月2日に可決済みだが、施行日は総務大臣の同意後に規則で定める(町は2028年4月の課税開始を目指す)
  • — いま宿で払う税は入湯税150円。温泉のある宿に大人2名で1泊すると300円で、施行後は宿泊税700円が加わり合計1,000円になる
  • — 2名分700円は掲載価格の約1.2%。箱根町の2026年11月宿泊分の掲載価格中央値は1室約57,900円(2名1室・税込、N=391施設)
  • — 小学生以下は免除。12歳に達する日以後の最初の3月31日までの人と、学校主催の修学旅行など学校行事の参加者・引率者が免除される(条例第5条)
  • — 支払いは宿で。宿が預かって町に納める特別徴収で、予約サイトの表示価格には含まれず宿で別途払う形になる見込み

箱根の宿泊税はいつから・いくら? 可決済みだが施行前

箱根町議会は2026年9月定例会の最終日にあたる10月2日、町が8月25日に提出した「箱根町宿泊税条例の制定について」(議案第53号)を全会一致で可決した。条例の骨格は次のとおりで、すべて町議会が公開している議案本文で確認できる。

箱根町宿泊税条例の要点(2026年10月2日可決・2026年11月6日時点で施行前)
項目 条例の内容
税額 宿泊者1人1泊につき350円の定額(第6条)。宿泊料金の高低にかかわらず同じ額
対象 旅館業の施設(ホテル・旅館・簡易宿所)と住宅宿泊事業(民泊)の住宅に、宿泊料金を払って泊まる人(第3条・第4条)
免除 12歳に達する日以後の最初の3月31日までの人(小学生以下)、学校が主催する修学旅行などの学校行事に参加する児童・生徒・学生と引率者、そのほか規則で定める人(第5条)
払い方 特別徴収。宿(旅館業・住宅宿泊事業の経営者)が宿泊者から預かって町に納める(第7条・第8条)
施行日 地方税法第669条第1項による総務大臣の同意を得た日から起算して2年を超えない範囲内で、規則で定める日(附則第1項)。施行日以後の宿泊から適用(附則第2項)
見直し 施行後5年ごとに制度のあり方を検討(附則)

出典:箱根町議会「令和8年9月定例会 議決結果」および議案第53号「箱根町宿泊税条例の制定について」(2026年11月6日確認)。

つまり、施行日はまだ条例に書かれていない。報道では「総務省との協議などを経て2028年4月の施行を目指す」(東京新聞 2026年10月3日)と伝えられており、町が公表した想定スケジュールも2026年12月をめどに総務省との協議を始め、2028年4月の課税開始を目指す内容である。ただし、これは目標であって確定ではない。実際の施行日は総務大臣の同意が出たあとに町が規則で定めるので、2027年中に箱根に泊まる予約であれば、宿泊税を見込む必要は現時点ではない。施行が近づけば町の公式サイトと宿の案内に施行日が出るので、予約時にそれを確認すればよい。

条例の経緯や、使い道を限定しない「普通税」として全国で初めての形をとった点、町の税収見込みなどの背景は、箱根町の宿泊税350円の条例案を条文ベースで読んだ記事で詳しく扱っているので、ここでは繰り返さない。

いま箱根で払う税は入湯税150円。消費税との関係

箱根町の公式ページによると、温泉のある宿に泊まると入湯税が1人1泊150円かかる(日帰り入浴は1人50円)。これは宿泊税とは別の、地方税法に定められた温泉利用に対する税で、箱根町ではすでに徴収されている。免除されるのは年齢12歳未満(小学生以下、または12歳に達する日以後の最初の3月31日までの人)、教職員が引率する高校以下の修学旅行などの児童・生徒、長期療養が必要な人などである。入湯税の仕組みと、日帰り入浴や子どもの扱いを含む全国34自治体の税額は、入湯税とは?標準1人1泊150円・全国一覧と免除にまとめている。

整理すると、2026年11月時点で箱根の温泉宿に大人2名で1泊したときに宿で払う税は、入湯税150円×2名=300円。宿泊税条例が施行されれば、ここに350円×2名=700円が加わり、合計1,000円になる。温泉を引いていない宿では入湯税はかからず、施行後は宿泊税だけがかかる。

消費税との関係も押さえておきたい。宿泊料金には消費税10%が含まれているが、入湯税と宿泊税は宿泊者本人が納税義務者で、宿は預かって自治体に納めるだけなので、消費税の計算には含まれない。領収書では宿泊料金(税込)とは別の行に「入湯税」「宿泊税」として書かれる。宿泊料金に税率をかけて二重に取られることはない。

350円は高い? 箱根の宿泊料金に当てると2名で1.2%

350円が重いかどうかは、箱根でいくら払って泊まるかで決まる。ホテルバンク編集部が集計したOTA掲載価格(2026年11月時点・2名1室・税込・全プラン)では、箱根町の2026年11月宿泊分の中央値は1室約57,900円(N=391施設)。大人2名分の宿泊税700円は、この価格の約1.2%にあたる。実際に売れている水準の推定値(最安プラン水準をもとにした推定成約価格・税抜相当、N=181施設)は約29,700円で、この基準でも700円は約2.4%である。

宿のタイプ別に見ると、神奈川県の旅館の掲載価格は中央値約50,700円(N=297施設、2026年11月)で700円は約1.4%、リゾートホテルは約73,800円(N=59施設)で約0.9%。いずれも、曜日や月による料金差(下のグラフで最安の11月と最高の3月の差は約7,800円)のほうが税額よりはるかに大きい。宿泊税を気にするより、泊まる月と曜日を選ぶほうが支払額への効き目は大きいというのが実勢価格から言えることだ。

出典:ホテルバンク編集部調べ(OTA掲載価格、2026年11月1日時点の集計。2名1室・税込・全プランの施設日次平均を町内で中央値化し月平均したもの)。12月以降は予約受付中の掲載価格。宿泊税は条例の350円×2名=700円で計算。

箱根町の宿泊料金と宿泊税350円の重さ(2名1室・1泊・2026年11月時点の掲載価格)
宿泊月 掲載価格の中央値 対象施設数 宿泊税2名分(施行後) 料金に対する割合
2026年11月 57,855円 391 700円 1.21%
2026年12月 60,389円 382 700円 1.16%
2027年1月 58,218円 358 700円 1.20%
2027年2月 59,274円 303 700円 1.18%
2027年3月 65,655円 292 700円 1.07%

出典:ホテルバンク編集部調べ(OTA掲載価格、2026年11月1日時点の集計。2名1室・税込・全プラン、箱根町内の施設の中央値)。宿泊税は2026年11月時点では未施行で、施行後の試算として示している。宿泊税の負担率は施設ごと・プランごとの料金で変わる。

なお、箱根の具体的な宿がどの価格帯にあるかは、箱根の露天風呂付き客室のある高級旅館5軒を月別の掲載価格で並べた記事のように、宿ごとの月別料金を見たほうが早い。この5軒はいずれも1〜3月が最も安いが、町全体の中央値は上の表のとおり3月が最も高く、月ごとの動きは宿によって違う。

免除されるのは誰? 小学生以下と修学旅行

条例第5条で課税免除とされているのは、次の3つである。

  • 12歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある人。小学生以下が対象で、12歳の誕生日を迎えた小学6年生も、その年度末の3月31日までは免除のままになる
  • 学校教育法第1条の学校(大学を除く)の児童・生徒・学生で、学校が主催する修学旅行その他の学校行事に参加している人と、その引率者
  • そのほか公益上その他の事由により規則で定める人(規則はこれから定められる)

家族旅行で押さえておきたいのは、免除の線引きが入湯税と同じ「12歳」で揃っている点だ。箱根町の入湯税も12歳未満(小学生以下)を免除しているので、施行後も小学生の子どもには入湯税・宿泊税のどちらもかからない。中学生以上は宿の子ども料金にかかわらず課税される。たとえば大人2名・小学生1名・中学生1名で温泉宿に1泊すれば、現時点では入湯税150円×3名=450円、施行後はそこに宿泊税350円×3名=1,050円が加わる計算になる。

自治体によって子どもの扱いが違う点は、入湯税と宿泊税で年齢の線引きがどう違うかを家族4人の精算書で追った記事がわかりやすい。京都市の宿泊税のように年齢による免除がない自治体もあるので、箱根と同じ感覚で他の観光地に泊まると明細に子どもの分が載ることがある。京都市の5段階の税額と宿タイプ別の目安は、京都の宿泊税は1人1泊200〜10,000円の5段階で確認できる。

どうやって払う? 宿が預かり、予約サイトの表示価格には含まれない見込み

条例第7条・第8条は、宿泊税を「特別徴収」とし、旅館業または住宅宿泊事業の経営者を特別徴収義務者と定めている。つまり宿泊者が自分で町に納めることはなく、宿が宿泊料金と一緒に預かって毎月町に納める。これは入湯税とまったく同じ仕組みである。

予約サイトでの扱いは施行時に各宿が案内するが、先行する自治体の例から見込みは立てられる。2026年4月1日に宿泊税を始めた隣の湯河原町は、町の公式ページで「4月1日よりも前に予約があった場合でも宿泊税が課税される」と案内しており、2026年10月1日に始めた盛岡市でも、予約サイトの表示料金に宿泊税は含まれず、OTA経由の予約でもチェックイン時に現地で別途支払うと案内している宿が複数ある。箱根町の宿泊税も、予約サイトの表示価格や事前決済額には含まれず、チェックイン時かチェックアウト時に宿で現金やカードで払う形になる可能性が高い。入湯税が今その形で徴収されているので、施行後は「入湯税+宿泊税」として同じタイミングで請求されると考えておけばよい。

全国の宿泊税と比べると? 定額350円は高めの部類

宿泊税は自治体ごとに「定額」「料金に応じた段階定額」「定率」の3タイプがある。箱根町の350円は定額タイプで、料金にかかわらず一律に350円を払う。同じ定額タイプを公表値で並べると、箱根町の350円は、熱海市・長野県・広島県・熊本市・宮崎市・盛岡市の200円、仙台市の300円(県100円+市200円)より高く、隣の湯河原町の300円(1人1泊5万円未満の場合。5万円以上は500円)を少し上回る。

出典:各自治体の公式ページ・総務省報道資料をもとにホテルバンク編集部作成(2026年11月6日確認)。箱根町は条例可決済み・施行前の税額。湯河原町は1人1泊5万円未満の税額。仙台市は宮城県税100円と市税200円の合計。

一方、東京都・大阪府・京都市・那須町は料金に応じた段階制、沖縄県は2027年2月1日から料金の2%(上限2,000円)の定率制で、これらは泊まる宿の料金で税額が変わる。主なものを1人1泊で並べると次のとおり。

主な自治体の宿泊税(1人1泊・公表値・2026年11月6日確認)
自治体 税額 施行・予定
箱根町 一律350円 条例可決済み。施行日は総務大臣の同意後に規則で定める(町は2028年4月を目指す)
湯河原町 5万円未満300円/5万円以上500円 2026年4月1日施行済み
熱海市 一律200円 2025年4月1日施行済み
東京都 1万円以上1.5万円未満100円/1.5万円以上200円(1万円未満は非課税) 施行済み。2027年4月1日から料金の3%の定率制へ
大阪府 5千円以上1.5万円未満200円/1.5万円以上2万円未満400円/2万円以上500円 施行済み(2025年9月1日改定)
京都市 200円/400円/1,000円/4,000円/10,000円の5段階 施行済み(2026年3月1日改定)
長野県 一律200円(6千円未満は非課税。市町村分が上乗せされる地域あり) 2026年6月1日施行済み
那須町 1万円未満100円〜10万円以上3,000円の6段階 2026年10月1日施行済み
沖縄県 料金の2%(上限2,000円) 2027年2月1日施行予定

出典:各自治体の公式ページ(箱根町議会・湯河原町・熱海市・東京都主税局・大阪府・京都市・長野県・那須町・沖縄県)および総務省報道資料をもとにホテルバンク編集部作成(2026年11月6日確認)。段階制の区分は各条例が定める「宿泊料金」(多くは素泊まり・税抜の1人1泊料金)で判定する。

全国の導入自治体の一覧と、泊まる人数・泊数ごとの税額の早見表は京都市の宿泊税はいくら?全国の導入自治体一覧と免除に、東京都の100円・200円と2027年4月からの定率制は東京の宿泊税は1泊100円か200円・1万円未満は非課税にまとめている。鎌倉市・岡山市・倉敷市など2026年秋に条例案が出た自治体の動きは9月議会に集まった宿泊税条例案の記事、温泉地で入湯税と宿泊税が重なったときの負担を価格帯別に試算したものは温泉地19市町村の入湯税+宿泊税の試算を参照してほしい。

詳しく探すなら

箱根の具体的な宿の料金と、家族で泊まるときの税の扱いは、こちらの記事が詳しい。

箱根の高級旅館、露天風呂付き客室のある宿5軒と料金の目安(wabistay)

箱根強羅 白檀・箱根・翠松園・強羅花壇・金乃竹 塔ノ澤・金乃竹 仙石原の5軒を、2名1泊の掲載価格帯(11万〜24.8万円)と月別・曜日別の料金で比べている。全室露天風呂付きの4軒と、5軒とも1〜3月が安い点、白檀が中央値12.1万円で最も手が届きやすい点が確認できる。

宿の精算書にあった『子どもの分』の税 — 入湯税と宿泊税は、年齢の線引きが自治体ごとに違う(kazokustay)

箱根町・別府市の入湯税は12歳未満が免除で、京都市の宿泊税には年齢の免除がないという違いを、箱根湯本温泉 吉池旅館(二間続きの大部屋があり家族4人で1室に泊まれる)など3軒の実例で整理している。大人2人・小学生1人・幼児1人で泊まったときの明細がどうなるかまで追える。

よくある質問

Q. 箱根の宿泊税はいつからかかりますか?

2026年11月時点ではまだかからない。条例は2026年10月2日に箱根町議会で可決されたが、施行日は「総務大臣の同意を得た日から2年を超えない範囲内で規則で定める日」とされ、まだ決まっていない。町は2028年4月の課税開始を目指しているが、確定した日付ではない。

Q. 箱根の宿泊税はいくらですか?

宿泊者1人1泊につき350円の定額である。宿泊料金の高低にかかわらず同じ額で、大人2名で1泊すれば700円になる。温泉のある宿では、これとは別に入湯税1人1泊150円がかかる。

Q. 子どもにも箱根の宿泊税はかかりますか?

12歳に達する日以後の最初の3月31日までの人(小学生以下)は免除される。中学生以上は課税対象である。箱根町の入湯税も12歳未満(小学生以下)が免除なので、施行後も小学生には入湯税・宿泊税のどちらもかからない。

Q. 宿泊税は予約サイトの料金に含まれますか?

宿が宿泊者から預かって町に納める特別徴収のため、予約サイトの表示価格や事前決済額には含まれず、チェックイン時かチェックアウト時に宿で別途払う形になる可能性が高い。先に始めた湯河原町や盛岡市でも同様の案内が出ている。実際の扱いは施行時に各宿の案内で確認したい。

Q. いま箱根に泊まると、宿で払う税は何ですか?

温泉のある宿に泊まる場合の入湯税1人1泊150円である(日帰り入浴は1人50円)。入湯税は宿泊料金の消費税とは別で、領収書には「入湯税」として別の行に書かれる。温泉を引いていない宿では入湯税はかからない。

集計方法と出典

■ データソース

宿泊料金は、OTAに掲載された箱根町内の施設の価格をホテルバンク編集部が集計したものである(2名1室・税込・全プランの施設日次平均を町内で中央値化して月平均した値、2026年11月1日時点の集計。2026年11月宿泊分は掲載価格N=391施設、推定成約価格N=181施設)。宿のタイプ別の値は神奈川県の旅館(N=297施設)とリゾートホテル(N=59施設)の2026年11月の掲載価格中央値。税額・課税対象・免除・徴収方法は箱根町議会の議案第53号(条例本文)と箱根町・各自治体の公式ページによる(2026年11月6日確認)。

■ 試算前提

宿泊税の負担率は、条例の税額350円×大人2名=700円を、1室2名1泊の掲載価格中央値で割った値である。推定成約価格は最安プラン水準をもとにした推定値で税抜相当のため、税込の掲載価格とは基準が異なる。入湯税は箱根町の宿泊1人1泊150円、子どもを含む例は小学生以下を入湯税・宿泊税とも免除として計算した。

■ 限界・留意点

2026年12月以降の値は2026年11月1日時点で予約を受け付けている掲載価格で、実際に予約できる金額を保証するものではない。中央値は町全体の値で、個々の宿・プランの負担率は料金によって変わる。宿泊税の施行日と規則(免除対象の追加など)はこれから定められるため、宿泊前に町の公式発表を確認する必要がある。予約サイトでの表示や支払いのタイミングは、条例の特別徴収の規定と先行自治体の例から見込んだものである。

■ 主な出典

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