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Jリーグ秋春制の初めての冬、J1は12/19まで・2/13再開 — 20会場5km圏の客室と12月・2月ADR

投稿日 : 2026.11.05

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Jリーグ秋春制の初めての冬、J1は12/19まで・2/13再開 — 20会場5km圏の客室と12月・2月ADR

Jリーグは2026/27シーズンから秋春制に移り、J1は2026年12月19日(土)の第20節まで年内に試合を行い、約8週間の中断を挟んで2027年2月13日(土)の第21節で再開する。J2・J3は12月13日(日)が年内最終日で、再開は2月20日(土)である。Jリーグ公式の試合日程を節ごとに読むと、2025シーズンにJ1の試合が1日しかなかった12月に、今季は7日にわたって32試合が並ぶ。本稿では、この「秋春制の初めての冬」に試合が入る会場都市を公式日程から抽出し、スタジアム半径5kmの客室ストックと、開催都道府県・市区の12月・2月の推定成約ADR(確定月)を基準線として整理する。読者として想定するのは、スタジアム所在都市のホテル運営者・レベニューマネジャーと、自治体の観光部局である。

本記事のデータについて
• ADR(平均客室単価)=各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。
• エリア(都道府県・市区町村)単位のADRは、対象施設の推定成約単価の中央値(エリアの標準的な施設の水準)です。
• 掲載価格に言及する箇所は、2名1室利用時の1室あたり料金(税込)です。
• OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。
• 出典:メトロエンジンリサーチ(国内約168,000施設のOTA公開価格を継続追跡、うち稼働確認済み約27,000施設)
客室ストックの定義:本記事の客室ストックは、国立競技場から半径5,000m圏内にある客室数10室以上の宿泊施設(レジャーホテルを除く)を対象とし、「稼働中」は直近3か月(2026年8月〜2026年10月)に主要予約サイトで販売価格が確認できた施設を指す(2026年10月31日時点、メトロエンジンリサーチ集計)。他の会場も中心点のみを各スタジアムに置き換えた同条件で集計している。試合日程は、Jリーグ公式サイトおよびJリーグ公式データサイトの「試合日程・結果」(2026年10月31日閲覧)に基づく。2027年2月の試合は公式日程に掲載された開催日であり、キックオフ時刻・放送配信は12月上旬に発表予定とされている。
Key Takeaways
  • — 12月のJ1は10試合から32試合へ:2025シーズンの1日から、今季は12/4〜12/19の7日に分かれる。J2・J3も各0試合から各20試合に増え、年内最終日はJ1が12/19、J2・J3が12/13。
  • — 6会場は5km圏の稼働中客室が700室未満:鹿嶋の166室から吹田の656室まで。一方で国立は74,238室あり、20会場の単純合算165,587室の約45%を占める。
  • — 確定ADRの基準線は2.6倍の開き:2025年12月は京都府¥17,900から茨城県¥6,900まで。2026年2月は長崎県と茨城県を除く12都府県で12月を下回る。
  • — 雪国のホーム開催は限られる:北海道・東北・北陸・信越と岐阜・鳥取の14クラブのうち、12月第2週以降と2/20にホームがあるのは札幌(屋内)・山形・いわきの3クラブ。

12月は7日で32試合 — 2025シーズンの日程と日付で比べる

まずは前年との違いを日付で確かめたい。2025シーズンのJ1は2月14日(金)に開幕し、第38節は12月6日(土)の一斉開催で閉幕した。J2・J3は2月15日(土)に開幕し、11月29日(土)が最終節だった。つまり前年の12月にリーグ戦があったのはJ1の1日・10試合だけで、J2・J3はゼロである。これに対して2026/27シーズンのJ1は、12月4〜6日の第18節、12月12〜13日の第19節、12月16日(水)の第16節延期分2試合、12月19日(土)の第20節と続き、12月の試合数は32に増える。J2・J3も12月5〜6日と12月12〜13日に各10試合ずつ、計20試合が入る。

一方で2月は、見かけほど「新しい月」ではない。2025シーズンのJ1は2月に30試合(開幕節・第2節・第3節)を行っており、2026年も特別大会「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」が2月6〜8日に開幕している。2027年2月のJ1は13日(土)・14日(日)、20日(土)、27日(土)の3節30試合で、試合数は前年並みである。変わるのは位置づけで、これまで「開幕戦」として迎えた2月の週末が、今季からは「中断明けの再開戦」になる。J2・J3の2月も20試合ずつで前年(J2が20、J3が18)とほぼ同じ規模だ。宿泊需要の観点では、12月中旬が純増、2月は時期がわずかに前倒しされた上で順位争いの途中で迎える月、と整理できる。

2025シーズンと2026/27シーズンの日程比較
区分2025シーズン(春秋制)2026/27シーズン(秋春制)
J1 開幕2025年2月14日(金)2026年8月7日(金)
J1 年内最終試合12月6日(土)第38節=閉幕12月19日(土)第20節
J1 12月の試合数10試合(1開催日)32試合(12/4-6、12/12-13、12/16、12/19)
J1 2月の試合数30試合(2/14-16、2/22-23、2/26)30試合(2/13-14、2/20、2/27)※再開は2/13
J2・J3 年内最終試合11月29日(土)第38節=閉幕12月13日(日)第22節
J2・J3 12月の試合数0試合各20試合(12/5-6、12/12-13)
J2・J3 2月の試合数J2 20試合/J3 18試合(2/15開幕)各20試合(2/20再開、2/27)
閉幕J1 12/6、J2・J3 11/29J1 2027年6月5-6日、J2・J3 5月22-23日

出典:Jリーグ公式サイト・Jリーグ公式データサイト「試合日程・結果」よりホテルバンク編集部作成(2026年10月31日閲覧)

出典:Jリーグ公式データサイト「試合日程・結果」よりホテルバンク編集部作成。2027年2月はキックオフ時刻未定の開催日を含む

12/12-13・12/16・12/19 — 年内最終3節の会場と半径5km圏の客室ストック

次に、12月第2〜3週に試合がある会場を公式日程からそのまま並べ、各スタジアムの半径5km圏にある客室数を数えた。対象は12月の18会場に、2月だけ使われる町田GIONスタジアムと三協フロンテア柏スタジアムを加えた20会場で、「掲載」は主要予約サイトに掲載のある客室数10室以上の施設、「稼働中」は直近3か月に販売価格が確認できた施設である。20会場の5km圏を単純合算すると掲載213,755室・稼働中165,587室になるが、その内訳は極端に偏っている。国立競技場(新宿区)の5km圏だけで稼働中74,238室あり、ベスト電器スタジアム(福岡市)の21,000室、エディオンピースウイング広島の16,267室、ノエビアスタジアム神戸の9,761室、長居(大阪市)の9,275室が続く。長居は公式日程でヤンマーハナサカスタジアムとヤンマースタジアム長居(2月13日のみ)を使い分けるが、同じ長居公園内で隣接するため1会場として数えた。

対照的に、5km圏の稼働中客室が700室を下回る会場が6つある。パナソニックスタジアム吹田(6軒・656室)、ケーズデンキスタジアム水戸(6軒・628室)、町田GIONスタジアム(4軒・578室)、サンガスタジアム(亀岡市、4軒・379室)、埼玉スタジアム2002(3軒・353室)、そしてメルカリスタジアム(鹿嶋市、5軒・166室)である。これらの会場では、アウェイ側の来訪者が数百人規模でも5km圏の客室は埋まりやすく、宿泊は隣接都市に広がると考えられる。鹿嶋であれば水戸・成田・東京方面、亀岡であれば京都市内、吹田であれば大阪市内が受け皿になる構図だ。なお、12月16日(水)は鹿島と吹田で平日ナイトゲームが組まれており、ビジネス需要の曜日に観戦需要が重なる点は、両会場の周辺で平日単価を見直す材料になる。

2026年12月12日〜19日のJ1対戦・会場と半径5km圏の客室ストック
日付対戦(ホーム vs アウェイ)会場5km圏 掲載5km圏 稼働中
12/12(土)清水 vs 神戸IAIスタジアム日本平24軒/1,258室13軒/894室
12/12(土)C大阪 vs 町田ヤンマーハナサカスタジアム(長居)187軒/14,155室105軒/9,275室
12/12(土)G大阪 vs 東京Vパナソニックスタジアム吹田13軒/1,203室6軒/656室
12/13(日)横浜FM vs 長崎日産スタジアム40軒/6,537室26軒/5,341室
12/13(日)京都 vs 千葉サンガスタジアム5軒/408室4軒/379室
12/13(日)岡山 vs 柏JFE晴れの国スタジアム89軒/9,911室55軒/7,673室
12/13(日)広島 vs 鹿島エディオンピースウイング広島216軒/21,667室137軒/16,267室
12/13(日)浦和 vs 川崎F埼玉スタジアム20024軒/363室3軒/353室
12/13(日)名古屋 vs 水戸豊田スタジアム24軒/2,161室19軒/1,914室
12/13(日)福岡 vs FC東京ベスト電器スタジアム274軒/26,233室186軒/21,000室
12/16(水)鹿島 vs 町田メルカリスタジアム(カシマ)15軒/335室5軒/166室
12/16(水)G大阪 vs 柏パナソニックスタジアム吹田13軒/1,203室6軒/656室
12/19(土)千葉 vs C大阪フクダ電子アリーナ59軒/6,549室37軒/4,551室
12/19(土)京都 vs 岡山サンガスタジアム5軒/408室4軒/379室
12/19(土)水戸 vs FC東京ケーズデンキスタジアム水戸11軒/730室6軒/628室
12/19(土)名古屋 vs 広島パロマ瑞穂スタジアム29軒/2,705室17軒/1,970室
12/19(土)福岡 vs 清水ベスト電器スタジアム274軒/26,233室186軒/21,000室
12/19(土)長崎 vs 浦和PEACE STADIUM95軒/8,168室68軒/6,701室
12/19(土)鹿島 vs 東京V国立競技場661軒/94,178室465軒/74,238室
12/19(土)神戸 vs 横浜FMノエビアスタジアム神戸90軒/12,556室61軒/9,761室
12/19(土)川崎F vs 柏Uvanceとどろきスタジアム26軒/2,014室18軒/1,690室
12/19(土)G大阪 vs 町田パナソニックスタジアム吹田13軒/1,203室6軒/656室

出典:対戦・会場はJリーグ公式データサイト「試合日程・結果」、客室ストックはメトロエンジンリサーチ(半径5,000m圏・客室数10室以上・2026年10月31日時点)、ホテルバンク編集部より作成

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(半径5,000m圏・稼働中客室数・2026年10月31日時点、横軸は対数目盛)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。円の大きさは半径5km圏の稼働中客室数

2/13-14・2/20 — 中断明け2節の会場(2027年開催分は開催日のみ確定)

2月の再開2節は、この20会場のうち16会場で行われる(名古屋の1試合は会場未定)。再開初日の2月13日(土)には鹿島・柏・町田・名古屋・京都・C大阪・神戸・広島・長崎がホームで戦い、翌14日(日)は東京Vが国立競技場で浦和を迎える。名古屋の会場は公式日程で未定とされ、キックオフ時刻は2026年開催分と異なり12月上旬の発表待ちである。翌週2月20日(土)は水戸・浦和・千葉・FC東京(国立)・横浜FM・清水・C大阪・岡山・広島・福岡がホームになる。12月19日に試合のなかった柏・町田・埼玉(浦和)・横浜(日産スタジアム)・静岡・岡山が2月の表に入るため、冬の2か月をまたぐと20会場すべてが少なくとも1回はホームゲームを迎える計算だ。

2027年2月13日〜20日のJ1対戦・会場と半径5km圏の客室ストック
日付対戦(ホーム vs アウェイ)会場5km圏 掲載5km圏 稼働中
2/13(土)鹿島 vs 水戸メルカリスタジアム(カシマ)15軒/335室5軒/166室
2/13(土)柏 vs 清水三協フロンテア柏スタジアム11軒/1,552室11軒/1,552室
2/13(土)町田 vs 千葉町田GIONスタジアム9軒/1,072室4軒/578室
2/13(土)名古屋 vs FC東京会場未定(公式日程で●未定●)——
2/13(土)京都 vs 横浜FMサンガスタジアム5軒/408室4軒/379室
2/13(土)C大阪 vs G大阪ヤンマースタジアム長居187軒/14,155室105軒/9,275室
2/13(土)神戸 vs 川崎Fノエビアスタジアム神戸90軒/12,556室61軒/9,761室
2/13(土)広島 vs 岡山エディオンピースウイング広島216軒/21,667室137軒/16,267室
2/13(土)長崎 vs 福岡PEACE STADIUM95軒/8,168室68軒/6,701室
2/14(日)東京V vs 浦和国立競技場661軒/94,178室465軒/74,238室
2/20(土)水戸 vs 柏ケーズデンキスタジアム水戸11軒/730室6軒/628室
2/20(土)浦和 vs 鹿島埼玉スタジアム20024軒/363室3軒/353室
2/20(土)千葉 vs 川崎Fフクダ電子アリーナ59軒/6,549室37軒/4,551室
2/20(土)FC東京 vs 長崎国立競技場661軒/94,178室465軒/74,238室
2/20(土)横浜FM vs 町田日産スタジアム40軒/6,537室26軒/5,341室
2/20(土)清水 vs 京都IAIスタジアム日本平24軒/1,258室13軒/894室
2/20(土)C大阪 vs 神戸ヤンマーハナサカスタジアム(長居)187軒/14,155室105軒/9,275室
2/20(土)岡山 vs G大阪JFE晴れの国スタジアム89軒/9,911室55軒/7,673室
2/20(土)広島 vs 東京Vエディオンピースウイング広島216軒/21,667室137軒/16,267室
2/20(土)福岡 vs 名古屋ベスト電器スタジアム274軒/26,233室186軒/21,000室

出典:対戦・会場はJリーグ公式データサイト「試合日程・結果」(2027年開催分はキックオフ時刻未定)、客室ストックはメトロエンジンリサーチ(半径5,000m圏・2026年10月31日時点)、ホテルバンク編集部より作成

2月は会場の顔ぶれが12月と入れ替わる点に注意したい。2月側にだけ現れるのは町田GIONスタジアム(578室)と三協フロンテア柏スタジアム(1,552室)で、逆に12月側にしかないのがパナソニックスタジアム吹田・Uvanceとどろきスタジアム・豊田スタジアム・パロマ瑞穂スタジアムである(名古屋の2月13日の会場は未定)。長崎は12月19日と2月13日の両方でホームゲームがあり、2月13日の相手は福岡である。福岡—長崎は特急と西九州新幹線の乗り継ぎで最速約1時間20分の距離にあり、日帰りも宿泊も選べる組み合わせになる。

開催都道府県の12月・2月の推定成約ADR — 確定月を基準線にする

需要カレンダーが変わっても、料金の出発点は前年の同じ月の実績である。ここでは20会場が属する14都道府県について、確定月である2025年12月と2026年2月の推定成約ADR(税抜相当・エリア中央値)を並べ、それぞれ前年同月比を添えた。12月の水準が最も高いのは京都府の¥17,900(前年同月比+13.2%、N=580)で、東京都¥15,800(+12.0%)、静岡県¥15,500(+19.3%)が続く。反対に、J1の会場がある都道府県で12月のADRが1万円を下回るのは愛知・埼玉・岡山・広島・長崎・茨城の6県で、最も低い茨城県は¥6,900(+7.6%、N=304)だった。鹿島と水戸という2つのJ1ホームを抱える県の12月単価が、14都道府県の中で最も低い位置にあるという事実は、12月19日の鹿島(国立開催)・水戸、12月16日の鹿島ホームを考える上での基準線になる。

2月は多くの県で12月より低い水準にあり、京都府は¥12,900(前年同月比+2.2%)と、紅葉期の12月上旬を含む12月との差が最も大きい。大阪府の2026年2月は¥8,700で前年同月比-9.9%と、14都道府県の中で唯一前年を下回った月である。ただし例外もある。長崎県は2月が¥8,300(+6.7%)と12月の¥8,000を上回り、茨城県も2月¥7,000と12月¥6,900がほぼ同じ水準で並ぶ。長崎市の2月は長崎ランタンフェスティバル(2026年は2月6日〜23日)の開催月で、2027年は2月5日〜21日の開催と発表されており、2月13日の長崎—福岡戦は会期中にあたる。同日には皇帝パレードも予定されている。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定成約ADR・確定月・エリア中央値、Nは各月の対象施設数)

J1会場のある14都道府県の推定成約ADR(確定月)
都道府県2025年12月 ADR前年同月比N2026年2月 ADR前年同月比N
京都府¥17,918+13.2%580¥12,892+2.2%589
東京都¥15,814+12.0%1074¥13,855+4.0%1130
静岡県¥15,546+19.3%802¥13,462+9.4%844
神奈川県¥15,289+14.1%545¥13,424+8.9%571
兵庫県¥15,145+11.7%540¥13,402+7.0%562
福岡県¥12,824+15.0%460¥12,141+8.7%469
大阪府¥11,120+10.0%627¥8,690-9.9%644
千葉県¥10,646+6.1%406¥9,743+2.9%419
愛知県¥9,056+8.7%495¥8,340+4.3%512
埼玉県¥8,136+3.5%209¥7,922+4.7%219
岡山県¥8,057+6.0%191¥7,823+0.7%191
広島県¥8,002+5.2%294¥7,746+2.1%299
長崎県¥7,964+1.7%250¥8,290+6.7%254
茨城県¥6,942+7.6%304¥6,989+7.4%311

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定成約ADR・税抜相当・確定月。前年同月比は2024年12月・2025年2月の同指標との比較)

会場のある市区まで下りると、県の中央値とは別の姿が見える。福岡市博多区は12月¥15,300(N=142)・2月¥14,700(N=144)と県全体より高く、新宿区は12月¥17,500(N=84)・2月¥15,300(N=100)である。ノエビアスタジアム神戸のある兵庫区は対象施設が10未満のため隣接する神戸市中央区を見ると、12月¥12,200から2月¥10,100へ下がる。他方、長崎市は12月¥9,800(N=63)に対し2月¥11,600(N=62)と2月の方が高く、町田市も12月¥7,500から2月¥8,700(N=11)へ上がる。水戸市は12月¥7,400・2月¥7,100(N=33〜34)で、J1の20会場が属する市区の中では低い水準にある。対象施設が10未満の鹿嶋市・亀岡市・吹田市・神戸市兵庫区・川崎市中原区・さいたま市緑区・名古屋市瑞穂区と、値を算出できない大阪市東住吉区(長居)は、市区単位の値を表に載せていない。

会場のある市区の推定成約ADR(確定月・対象施設10以上)
会場のある市区2025年12月 ADRN2026年2月 ADRN2月/12月
新宿区¥17,50284¥15,345100-12.3%
福岡市博多区¥15,263142¥14,674144-3.9%
神戸市中央区(会場の兵庫区に隣接)¥12,18963¥10,13663-16.8%
横浜市港北区¥10,70816¥10,75416+0.4%
千葉市中央区¥9,92232¥9,52534-4.0%
長崎市¥9,81763¥11,55462+17.7%
広島市中区¥8,70856¥7,87660-9.6%
柏市¥8,32113¥8,16613-1.9%
静岡市清水区¥8,22818¥7,55818-8.1%
町田市¥7,52311¥8,65311+15.0%
豊田市¥7,50629¥7,00630-6.7%
水戸市¥7,38333¥7,06834-4.3%
岡山市北区¥7,29149¥7,55746+3.6%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定成約ADR・確定月・対象施設10以上の市区のみ)

なお、2026年12月と2027年2月については調査時点の掲載価格から推定した参考値が存在するが、これは現時点で販売されているプランの水準を映した途中経過であり、確定月と同じ土俵では比較できない。本稿では未来月の数値を掲載せず、基準線は確定月に限定している。

北海道・東北・北陸・信越と岐阜・鳥取のクラブ — 公式日程が示す12月・2月のホーム開催

秋春制で最も議論されたのが降雪地域のクラブである。ここでは推測を交えず、J2・J3の公式日程に載った開催地だけを書く。J2の札幌は12月5日(土)と12日(土)の2試合を屋内の大和ハウス プレミストドームでホーム開催し、2月20日は栃木Cでのアウェイ、2月27日はホームに戻る。山形は12月6日(日)と13日(日)の2試合をNDソフトスタジアム山形でホーム開催し、2月の2試合(宮崎・横浜FC)はいずれもアウェイである。新潟は12月の2試合(札幌・磐田)も2月の2試合(鳥栖・宮崎)もすべてアウェイで、秋田(藤枝・甲府、今治・徳島)、八戸(横浜FC・山形、湘南・札幌)も同じく12月・2月ともにホームゲームがない。富山は12月6日にホームで大宮と戦い、12月12日以降は2月末まで3試合連続のアウェイになる。仙台は12月6日ホーム、12月12日大宮でアウェイ、2月20日大分でアウェイ、2月27日にホームへ戻る。

J3では、長野が12月6日にホームで金沢と戦った後、12月12日(滋賀)・2月20日(群馬)・2月27日(岐阜)と3試合続けてアウェイ、松本も12月5日のホーム(高知)の後は鹿児島・相模原・山口とアウェイが続く。金沢は12月(長野・熊本)、2月(鹿児島・福島)の4試合すべてがアウェイで、2月27日の福島戦は福島のホームゲームとして国立競技場で行われる。福島自身も12月の2試合は讃岐・北九州でのアウェイ、2月20日は滋賀でのアウェイである。岐阜と鳥取はそれぞれ12月第1週にホーム(岐阜12/5、鳥取12/6)があり、12月第2週と2月20日はアウェイ、2月27日は岐阜がホームに戻る。

14クラブの12月・2月のホーム/アウェイ
クラブ12/5-612/12-132/202/27
札幌(J2)ホーム(ドーム)ホーム(ドーム)アウェイ(栃木C)ホーム(ドーム)
八戸(J2)アウェイ(横浜FC)アウェイ(山形)アウェイ(湘南)アウェイ(札幌)
秋田(J2)アウェイ(藤枝)アウェイ(甲府)アウェイ(今治)アウェイ(徳島)
山形(J2)ホームホームアウェイ(宮崎)アウェイ(横浜FC)
仙台(J2)ホームアウェイ(大宮)アウェイ(大分)ホーム
いわき(J2)アウェイ(山形)ホームホームアウェイ(仙台)
新潟(J2)アウェイ(札幌)アウェイ(磐田)アウェイ(鳥栖)アウェイ(宮崎)
富山(J2)ホームアウェイ(札幌)アウェイ(徳島)アウェイ(今治)
福島(J3)アウェイ(讃岐)アウェイ(北九州)アウェイ(滋賀)ホーム扱い・国立競技場
長野(J3)ホームアウェイ(滋賀)アウェイ(群馬)アウェイ(岐阜)
松本(J3)ホームアウェイ(鹿児島)アウェイ(相模原)アウェイ(山口)
金沢(J3)アウェイ(長野)アウェイ(熊本)アウェイ(鹿児島)アウェイ(福島・国立)
岐阜(J3)ホームアウェイ(栃木SC)アウェイ(山口)ホーム
鳥取(J3)ホームアウェイ(群馬)アウェイ(栃木SC)アウェイ(相模原)

出典:Jリーグ公式データサイト「試合日程・結果」よりホテルバンク編集部作成(2026年10月31日閲覧。2027年2月はキックオフ時刻未定)

この表から読めるのは、12月第2週以降と2月20日の再開節では、北海道・東北・北陸・信越を本拠とする12クラブに岐阜・鳥取を加えた14クラブのうちホームゲームがあるのは札幌(屋内)・山形・いわきの3クラブに限られ、2月20日に限ればいわきだけになるという事実である。裏返せば、これらのクラブのサポーターは12月中旬から2月下旬にかけて連続してアウェイに向かうことになり、受け入れる側は相模原・群馬・栃木・滋賀・山口・鹿児島・宮崎・鳥栖・大分・徳島・今治といった、J2・J3の対戦相手の会場都市になる。

運営者への示唆 — 冬の基準線に試合日を重ねる

ここまでを整理すると、秋春制の初めての冬は「12月中旬に新しい開催日が入り、2月は開幕戦が再開戦に置き換わる」変化である。宿泊需要の規模を本稿で推計することはしない。Jリーグの観戦者調査(2025シーズン、KPMGコンサルティング分析、のべ191,686人回答)は観戦満足度や来場目的を扱っており、来場者の居住地や宿泊の有無は公表されていないため、遠征泊数の根拠に使える公表値が現時点でないからだ。その代わりに、運営者が自分の商圏で確認できる3点を挙げたい。

第一に、5km圏の稼働中客室が700室未満の会場(鹿嶋・さいたま・亀岡・町田・水戸・吹田)では、試合日の宿泊需要が商圏の外へ溢れやすい。鹿嶋市の12月・2月の確定ADRは市区単位で表に載せられるほどの対象施設数がなく、県の中央値(12月¥6,900・2月¥7,000)が唯一の基準線になる。こうした会場の周辺では、隣接都市のホテルが「試合日の受け皿」になる位置にあり、12月19日(土)・2月20日(土)の土曜料金を前年同月の土曜実績と並べて見直す価値がある。第二に、国立・福岡・広島のように稼働中客室が1万室を超える会場や、神戸・長居のように9,000室台の会場では、1試合の来訪者は商圏全体の需要に対して限定的であり、むしろ12月の高単価期(京都府・東京都・静岡県・神奈川県は12月が前年同月比+12〜19%)の中で試合日がどこに置かれるかを知っておくことが、プラン在庫の配分を考える材料になる。第三に、12月16日(水)の鹿島・吹田の平日開催と、2月13日の長崎—福岡戦のような近距離対戦は、曜日や距離の面で宿泊に結びつきにくい側面と、平日ナイトゲーム後の宿泊という新しい需要の両面を持つ。どちらが強いかは当日の予約の入り方で確認するしかなく、本稿ではブッキングカーブの観測はまだ使っていない。12月19日のリードタイム45日の断面は11月初旬に出るため、続報では在庫消化の推移で検証したい。

プロ野球のポストシーズンについて会場確定の直前性と客室ストックを調べたクライマックスシリーズ2026の記事や、試験会場の半径2km圏で客室を数えた共通テストの宿泊需要の記事と同じ手法で、本稿は「イベントの日付が確定している場所に、どれだけの客室があるか」を先に押さえた。福岡県の土曜ブッキングカーブを業態別に比較した記事は、12月19日(土)のベスト電器スタジアム周辺の予約進捗を読む際の比較軸になるだろう。

⚠ 将来日程に関する注意:本記事のADRは確定月(2025年12月・2026年2月)の推定成約ADRであり、2026年12月・2027年2月の数値は掲載していない。調査時点でOTAに公開されている販売価格から推定した将来月の参考値は、チェックイン日に近づくにつれて新規プランの追加や価格調整で変動するため、確定月と同列には比較できない。試合日程は2026年10月31日時点の公式日程に基づき、2027年開催分のキックオフ時刻・会場(名古屋)は12月上旬の発表で確定する。

よくある質問

Q. 秋春制で12月・2月のJリーグの試合はいつまで、いつからありますか。
A. 2026/27シーズンのJ1は12月19日(土)の第20節が年内最終で、2027年2月13日(土)・14日(日)の第21節から再開します。J2・J3は12月13日(日)が年内最終、再開は2月20日(土)です。2027年開催分のキックオフ時刻・放送は12月上旬に発表予定とJリーグが公表しています。

Q. 前年と比べて12月の試合はどれだけ増えますか。
A. 2025シーズンの12月はJ1の最終節10試合のみで、J2・J3はありませんでした。2026/27シーズンは12月にJ1が32試合、J2・J3が各20試合を行います。2月の試合数はJ1が30試合で前年並みです。

Q. スタジアム周辺の客室数はどのように数えていますか。
A. 各スタジアムを中心とした半径5kmの圏内で、主要予約サイトに掲載のある客室数10室以上の宿泊施設を集計し、直近3か月に販売価格が確認できた施設を「稼働中」としています。2026年10月31日時点のメトロエンジンリサーチの集計です。

まとめ

Jリーグ秋春制の初めての冬は、J1が12月19日まで・2月13日再開、J2・J3が12月13日まで・2月20日再開という日付で確定している。前年の12月にJ1の試合が10試合しかなかったのに対し、今季は12月に32試合、J2・J3も各20試合が入り、12月中旬は宿泊市場にとって新しい開催日になる。2月は試合数こそ前年並みだが、開幕戦が中断明けの再開戦に置き換わる。20会場の半径5km圏の客室は合計で稼働中165,587室ある一方、6会場は700室未満で、鹿嶋は166室しかない。開催都道府県の確定ADRは12月に京都府の¥17,900から茨城県の¥6,900まで2.6倍の開きがあり、2月は長崎県と茨城県を除いて12月を下回る。北海道・東北・北陸・信越の12クラブに岐阜・鳥取を加えた14クラブのうち、12月第2週以降と2月20日にホームゲームがあるのは札幌・山形・いわきの3クラブにとどまる。試合日に向けた予約の入り方は11月以降のリードタイム45日以内の観測で検証できるため、続報で在庫消化の推移を追う。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

試合日程・会場はJリーグ公式サイトおよび公式データサイト(2026年10月31日閲覧)。客室ストックと推定成約ADRはメトロエンジンリサーチの集計。

■ 試算前提

本稿は来場者数・遠征泊数・宿泊需要の試算を行っていない。客室ストックは各スタジアムを中心とする半径5,000m圏の客室数10室以上の施設(レジャーホテルを除く)、ADRは2025年12月・2026年2月の確定月の推定成約ADR(エリア中央値)である。

■ 限界・留意点

20会場の客室合計は単純合算で、圏域が一部重なる日産スタジアムとUvanceとどろきスタジアムの重複を控除していない。5km圏は直線距離で、交通の便は反映していない。都道府県・市区のADRはエリア全体の水準であり、スタジアム周辺の単価や試合日の単価を示すものではない。2027年開催分の会場・キックオフ時刻は変更される可能性がある。

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