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SEMICON Japan 2026は12/9〜11開催 — 前回会期前夜、有明の大型ホテルは前週比+7〜12%

投稿日 : 2026.11.06

東京都

季節・イベント

SEMICON Japan 2026は12/9〜11開催 — 前回会期前夜、有明の大型ホテルは前週比+7〜12%

半導体製造装置・材料の国際展示会「SEMICON Japan 2026」が2026年12月9日(水)〜11日(金)に東京ビッグサイトで開かれる。1977年に始まり今回で第50回を迎える節目の開催で、前回2025年(12月17日〜19日)は3日間で延べ121,267人を集めた。本稿では、会場から半径2km圏にある宿泊施設の客室ストックを棚卸しし、前回会期の前夜3泊(12月16日〜18日泊)の掲載価格が前週同曜日からどれだけ動いたかを施設別に比べたうえで、会期が1週早まる2026年の値付けに使える基準線を示す。

本記事のデータについて
• ADR(平均客室単価)=各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。
• エリア(都道府県・市区町村)単位のADRは、対象施設の推定成約単価の中央値(エリアの標準的な施設の水準)です。
• 掲載価格に言及する箇所は、2名1室利用時の1室あたり料金(税込)です。
• OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。
• 出典:メトロエンジンリサーチ(国内約168,000施設のOTA公開価格を継続追跡、うち稼働確認済み約27,000施設)
Key Takeaways
  • — 会期は2026年12月9日(水)〜11日(金)。宿泊のピークは前夜から2日目の夜に当たる12月8日〜10日泊で、前回2025年は3日間で延べ121,267人が集まった。
  • — 会場2km圏は稼働中11施設・4,738室(2026年10月30日時点)。201室以上の大型8施設で9割を占める大箱の商圏。
  • — 前回会期前夜の掲載価格は前週比中央値+2.7%(N=10施設)。同じ週の新宿1km圏(N=32施設)は−2.1%で、差し引くと展示会の上乗せは+4.8pt。2024年は+11.9%対−0.4%で+12.3pt。
  • — 2026年は調査時点(10月29日)で前週比中央値+20.9%。新宿1km圏の−3.7%との差は+24.6ptと、過去2回を大きく上回る山がすでに立っている。
  • — 江東区の12月推定成約ADRは¥15,000(N=41施設、前年同月比+9.3%)。着地を前回並み〜現在の掲載維持と置くと、ワシントンの会期前夜は¥32,300〜¥38,000(前週水準固定の試算)。

SEMICON Japan 2026の会期と前回実績 — 12/9〜11、前回は延べ121,267人

主催のSEMIジャパンは2026年10月7日、第50回となるSEMICON Japan 2026の開催概要と、新エリア「TechLeaders Arena」の開設を発表した。会期は2026年12月9日(水)から11日(金)までの3日間、会場は東京ビッグサイト(東京都江東区有明)になる。前回2025年の会期(12月17日〜19日)は、東展示棟4〜6ホール・西展示棟・南展示棟・会議棟を使って開かれ、出展者数は1,216社/団体(前年1,107)、出展小間数は2,900、出展国・地域は35に及んだ。来場実績はSEMICON Japan公式サイトのイベント速報によれば、12月17日が39,429人、18日が44,044人、19日が37,794人で、3日間累計121,267人(2024年は103,165人)だった。累計値は来場者と出展者の日々の合計を含む延べ人数である点は押さえておきたい。

宿泊需要の観点で重要なのは、この展示会が「水・木・金の平日3日間」に固定されている点だろう。出展者の設営は会期前の月・火曜に入り、来場者の多くは前夜から都内に泊まる。つまり宿泊のピークは火・水・木曜の夜、すなわち会期初日の前夜から2日目の夜に当たる。2024年は12月11日〜13日、2025年は12月17日〜19日、そして2026年は12月9日〜11日と、年によって週が1週ずつずれるため、前年の曜日パターンをそのまま当てはめると値付けの山がずれてしまう。

表1 SEMICON Japan 直近3回の会期と実績
回会期来場者数(延べ)出展者数
第48回(2024年)12月11日(水)〜13日(金)103,165人1,107
第49回(2025年)12月17日(水)〜19日(金)121,267人1,216
第50回(2026年)12月9日(水)〜11日(金)——

出典:SEMIジャパン プレスリリース(2025年12月16日・2026年10月7日)、SEMICON Japan公式サイト「Event Flash」よりホテルバンク編集部作成

東京ビッグサイト2km圏の客室ストック — 稼働中11施設・4,738室

まずは受け皿の大きさを確認しておく。本記事の客室ストックは、東京ベイ有明ワシントンホテルから半径2,000m圏内にある客室数10室以上の宿泊施設(レジャーホテルを除く)を対象とし、「稼働中」は直近3か月(2026年8月〜2026年10月)に主要予約サイトで販売価格が確認できた施設を指す(2026年10月30日時点、メトロエンジンリサーチ集計)。この条件で数えると、掲載ベースで13施設・5,398室、稼働中は11施設・4,738室になる。内訳はシティホテル4施設2,272室、ビジネスホテル4施設1,681室、リゾートホテル1施設582室、カプセルホテル1施設146室、温浴施設1施設57室で、201室以上の大型施設が8施設・4,335室と全体の9割を占める。有明は大箱が並ぶ商圏だといえる。他の展示会場と比べた受け皿の厚みについては、展示会場周辺のホテル供給を6会場で比較で整理している。

中心に置いた東京ベイ有明ワシントンホテルは830室(1999年開業)、隣接する相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明は912室(2009年開業)と、2施設だけで1,742室に達する。2024年にはダブルツリーbyヒルトン東京有明(363室)がリブランドで開業し、ヒルトン「会社概要」(2026年8月25日更新)によれば同ホテルは国内37軒のヒルトン系のうち関東エリアに位置するダブルツリーbyヒルトンとして、レストラン2カ所を備える。2020年代に開業した施設は5施設・2,057室で、2018年開業のホテルをリブランドしたダブルツリーbyヒルトン東京有明を除いても4施設・1,694室と、稼働中客室の3割強がこの6年で新たに加わった計算になる。

表2 東京ビッグサイト2km圏の稼働中施設(客室数順)
施設名客室数区分開業年中心からの距離(m)
相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明912シティホテル2009337
東京ベイ有明ワシントンホテル830シティホテル19990
ヴィラフォンテーヌグランド東京有明749ビジネスホテル2020527
ラビスタ東京ベイ582リゾートホテル20221,815
ダブルツリーbyヒルトン東京有明363ビジネスホテル2024222
ホテルJALシティ東京 豊洲330シティホテル20191,694
ファーイーストビレッジホテル東京有明306ビジネスホテル2020841
Hotel MONday豊洲263ビジネスホテル20181,848
ホテルトラスティ東京ベイサイド200シティホテル2008720
東京有明BAY HOTEL146カプセルホテル20151,281
東京豊洲 万葉倶楽部57温浴施設20241,684

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(2026年10月時点、半径2,000m圏・稼働中11施設)/客室数はヒルトン「会社概要」(2026年8月25日更新)ほか各社公表値と照合

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(半径2,000m圏・稼働中11施設)。円の大きさは客室数

表3 2km圏の稼働中施設 区分別内訳
区分稼働中施設数稼働中客室数
シティホテル42,272
ビジネスホテル41,681
リゾートホテル1582
カプセルホテル1146
温浴施設157

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(半径2,000m圏・稼働中施設)

前回会期の前夜3泊、掲載価格は前週比で10施設中6施設が上昇 — 中央値+2.7%

ここからが本題になる。2025年の会期は12月17日(水)開幕だったので、宿泊のピークは12月16日(火)・17日(水)・18日(木)の3泊に当たる。この3泊の掲載価格(2名1室利用時の1室あたり料金・税込、販売中プランの平均)を、1週前の同曜日である12月9日(火)〜11日(木)泊と比べた。対象は2km圏で稼働中のホテル10施設(温浴施設を除く)で、以下の表には8施設を掲載している。

結果を見ると、10施設のうち6施設が1%以上上昇し、中央値は+2.7%だった。幅が最も大きかったのは東京ベイ有明ワシントンホテルで、¥29,700から¥33,200へ+11.9%と、830室の大箱で2桁の上乗せを実現している。Hotel MONday豊洲は¥34,900から¥38,400へ+9.9%、東京有明BAY HOTELは+9.6%、相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明は¥23,600から¥25,300へ+7.4%、ダブルツリーbyヒルトン東京有明は+4.2%と続いた。一方で、ファーイーストビレッジホテル東京有明とホテルJALシティ東京 豊洲は前週と同じ水準で販売しており、ホテルトラスティ東京ベイサイドも+1.2%とほぼ据え置きだった。会期の需要を単価に乗せた施設と、通常の平日と同じ水準で受けた施設に分かれた格好である。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(掲載価格・2名1室・税込・販売中プラン平均、2025年12月1日〜21日泊、N=5施設を表示)

表4 2025年会期前夜3泊の掲載価格 — 前週同曜日比
施設(客室数)前週 12/9〜11泊会期前夜 12/16〜18泊前週比
東京ベイ有明ワシントンホテル(830室)¥29,703¥33,227+11.9%
Hotel MONday豊洲(263室)¥34,907¥38,352+9.9%
東京有明BAY HOTEL(146室)¥6,341¥6,950+9.6%
相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明(912室)¥23,584¥25,324+7.4%
ダブルツリーbyヒルトン東京有明(363室)¥44,481¥46,367+4.2%
ホテルトラスティ東京ベイサイド(200室)¥22,878¥23,163+1.2%
ホテルJALシティ東京 豊洲(330室)¥59,162¥59,162±0.0%
ファーイーストビレッジホテル東京有明(306室)¥22,379¥22,379±0.0%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(掲載価格・2名1室・税込・販売中プラン平均。各3泊の平均。集計対象は2km圏で稼働中のホテル10施設、表は8施設)

ただし、この「前週」は静かな週ではなかった点に注意したい。経済産業省のイベントカレンダーによれば、東京ビッグサイトでは12月10日(水)〜12日(金)に環境展示会「エコプロ2025」が開かれており、比較の土台となる12月9日〜11日泊にも展示会需要が乗っている。SEMICON Japanの上乗せ幅は、展示会のない平日と比べればここで示した値より大きかった可能性が高い。

もう1つ、掲載価格の平均は「販売中プランの構成」で動く点も見ておきたい。東京ベイ有明ワシントンホテルの場合、最安プランの水準は前週も会期前夜もほぼ同じ¥13,700前後で、平均が+11.9%動いたのは低価格帯のプランから順に販売を終え、上位のプランが残ったためと読める。これは需要の強さを示す動きであって、同ホテルの宿泊者口コミ(ホテルバンク編集部が集計した3,000件、2024年11月〜2026年10月)では「展示会場から近いので…」「東京ビッグサイトに行くには便利」といった会場アクセスへの言及が14.9%(448件、うち肯定的な言及419件)に上る。展示会来場者を安定して取り込める立地の強さが、価格面にも表れている。

2024年会期は9施設すべてが上昇、中央値+11.9% — 年によって山の高さが違う

同じ手法で2024年(会期12月11日〜13日、来場103,165人)を見ると、前夜3泊(12月10日〜12日泊)の掲載価格は前週同曜日比で9施設すべてが上昇し、中央値は+11.9%に達した。東京ベイ有明ワシントンホテルは¥27,000から¥30,100へ+11.3%、相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明は+16.3%、ホテルJALシティ東京 豊洲は+22.6%だった。翌週(12月17日〜19日泊)と比べても会期前夜が高く、2024年は商圏全体で会期の山がはっきり立っていた。

2025年に上乗せが一部の施設に集中した背景としては、前週にエコプロが重なって比較の土台が高かったこと、12月第3週は忘年会シーズンと重なり通常の平日需要も厚いこと、さらに2024年12月に旧ダイワロイネットホテル東京有明がダブルツリーbyヒルトン東京有明(363室)へリブランドし、会場至近の1施設の価格帯が変わったことが考えられる。いずれにせよ「展示会の週だから一律に上がる」のではなく、施設ごとの値付け方針で差が出る局面になっていると整理できる。比較の土台となる12月前半の平日需要がどの程度厚いかは、忘年会シーズン12月前半の金曜、ホテル料金は水曜比+4〜26%で4都市の日別単価を比べている。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(会期前夜3泊の掲載価格平均の前週同曜日比。2024年はダブルツリーbyヒルトン東京有明の掲載なし)

表5 2024年会期前夜3泊の掲載価格 — 前週・翌週比
施設(客室数)前週 12/3〜5泊会期前夜 12/10〜12泊前週比翌週 12/17〜19泊翌週比
ホテルJALシティ東京 豊洲(330室)¥34,949¥42,861+22.6%¥34,045+25.9%
相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明(912室)¥27,872¥32,422+16.3%¥23,873+35.8%
ホテルトラスティ東京ベイサイド(200室)¥28,816¥33,391+15.9%¥22,013+51.7%
Hotel MONday豊洲(263室)¥27,602¥30,881+11.9%¥27,591+11.9%
東京ベイ有明ワシントンホテル(830室)¥27,041¥30,105+11.3%¥26,379+14.1%
東京有明BAY HOTEL(146室)¥5,565¥5,896+5.9%¥5,120+15.2%
ファーイーストビレッジホテル東京有明(306室)¥22,126¥22,736+2.8%¥21,350+6.5%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(掲載価格・2名1室・税込・販売中プラン平均。各3泊の平均。2024年12月、N=9施設のうち7施設を掲載)

江東区の12月ADRは¥15,000 — 2025年で4番目に高い月、前年同月比+9.3%

施設別の動きをエリアの水準に置き直すと、江東区の推定成約ADR(対象N=41施設)は2025年12月が¥15,000で、2024年12月の¥13,700から前年同月比+9.3%だった。2025年の12か月の中では4月(¥16,500)、11月(¥16,500)、10月(¥15,800)に次ぐ4番目の高さで、閑散期の1月(¥10,600)を4割、6月(¥12,100)を2割上回る。12月は忘年会・年末の帰省前需要に展示会が重なり、江東区にとって年間でも単価の取れる月になっている。

2026年に入ってからも1月¥12,100、4月¥18,100、9月¥14,300と、確定している9か月のうち6か月で前年同月を上回る推移が続く。会期前夜に東京ベイ有明ワシントンホテルが¥33,000台の掲載を出していた一方で、エリアの推定成約ADRが¥15,000程度にとどまるのは、掲載価格が税込の販売中プラン平均であるのに対し、推定成約ADRは最安プラン水準に業態別係数を掛けた税抜相当の値であり、両者は性質が異なるためだ。比較する際は同じ指標同士で見る必要がある。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(江東区・全カテゴリ・推定成約ADR、対象N=39〜42施設/月)

2026年の値付け — 会期前夜12/8〜10泊は調査時点で前週比+20.9%、すでに山が立っている

では2026年はどうか。会期が12月9日(水)開幕に1週早まるため、宿泊のピークは12月8日(火)・9日(水)・10日(木)の3泊になる。調査時点(2026年10月29日、宿泊日の約40日前)の掲載価格を、前週の12月1日(火)〜3日(木)泊および翌週の12月15日(火)〜17日(木)泊と比べると、10施設中8施設が前週比+4%を超えて上昇し、中央値は+20.9%だった。前回の実績(中央値+2.7%)を大きく上回る山が、宿泊日の40日前の段階ですでに立っている。展示会需要を宿泊日の1か月半前の定点で追った例としては、東京ゲームショウ2026の宿泊 — 幕張3km圏は14施設4,532室、45日前定点で稼働+41.8ptも参考になる。

施設別では、相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明が¥28,900から¥40,200へ+38.9%、東京ベイ有明ワシントンホテルが¥31,500から¥40,600へ+29.1%、ダブルツリーbyヒルトン東京有明が+23.0%、ホテルトラスティ東京ベイサイドが+23.8%と、前回は据え置きに近かった施設も含めて上乗せが広がった。前回は前週と同じ水準で受けていたファーイーストビレッジホテル東京有明は+18.8%、ホテルJALシティ東京 豊洲は+12.4%と、今回は会期前夜に明確な山を置いている。Hotel MONday豊洲は¥40,800から¥41,200へ+1.0%と、調査時点では通月の平日水準で販売している。前回は+9.9%を実現した実績があり、会期前夜の値付けはこれから動く段階と読める。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(2026年10月29日時点の掲載価格・2名1室・税込・販売中プラン平均、2026年11月30日〜12月18日泊、N=5施設を表示)

表6 2026年会期前夜3泊の掲載価格(2026年10月29日時点)— 前週・翌週比
施設(客室数)前週 12/1〜3泊会期前夜 12/8〜10泊前週比翌週 12/15〜17泊翌週比
相鉄グランドフレッサ 東京ベイ有明(912室)¥28,913¥40,157+38.9%¥28,997+38.5%
東京有明BAY HOTEL(146室)¥4,417¥5,854+32.5%¥4,891+19.7%
東京ベイ有明ワシントンホテル(830室)¥31,471¥40,632+29.1%¥31,008+31.0%
ホテルトラスティ東京ベイサイド(200室)¥29,052¥35,957+23.8%¥29,940+20.1%
ダブルツリーbyヒルトン東京有明(363室)¥49,116¥60,427+23.0%¥45,554+32.6%
ファーイーストビレッジホテル東京有明(306室)¥23,855¥28,331+18.8%¥24,805+14.2%
ホテルJALシティ東京 豊洲(330室)¥34,194¥38,445+12.4%¥32,816+17.2%
Hotel MONday豊洲(263室)¥40,788¥41,183+1.0%¥40,788+1.0%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(2026年10月29日時点の掲載価格。各3泊の平均。集計対象は2km圏で稼働中のホテル10施設、表は8施設)

日別に見ると、会期初日の前夜に当たる12月8日(火)泊よりも、12月9日(水)泊と10日(木)泊のほうが高い施設が多い。東京ベイ有明ワシントンホテルは8日泊¥35,400、9日泊¥43,500、10日泊¥43,000と、2日目・3日目の前夜に山を置いている。会期最終日の12月11日(金)泊は¥28,200と前週の金曜(12月4日泊¥31,100)を下回る水準まで戻り、展示会が終わった夜は通常の金曜に近い値付けに切り替わる。会期の3日間を一律に扱うのではなく、「初日前夜・2日目前夜・3日目前夜・最終日夜」の4区分で考えると、前回実績と今回の掲載がどちらも同じ形をしていることが分かる。

新宿1km圏と比べると — 展示会がない都心の同じ週は3年とも前週比マイナス

前週比の上昇には、展示会の効果だけでなく「12月に入って週を追うごとに忘年会や年末の需要が厚くなる」季節要因も含まれうる。そこで、展示会場から離れた都心の宿泊集積地として新宿駅から半径1,000m圏の客室数100室以上のホテル(ビジネス・シティ・デラックス、稼働中31〜32施設)を同じ宿泊日で比べた。新宿1km圏の会期前夜3泊の掲載価格は、前週同曜日比の中央値で2024年が−0.4%、2025年が−2.1%、2026年(調査時点)が−3.7%と、3年とも前週を下回っている。12月第2〜3週の平日だから自然に上がる、という動きは都心全体では見られない。

有明2km圏との差を取ると、展示会の上乗せは2024年が+12.3pt、2025年が+4.8pt、2026年は調査時点で+24.6ptになる。2025年の中央値+2.7%は一見小さいが、同じ週の都心が−2.1%だったことを踏まえると、商圏として5pt近い上乗せは確保していたことになる。2026年の+24.6ptは過去2回の2倍以上であり、宿泊日の約40日前という早い段階で、有明の施設が会期需要を強く見込んで値付けしていることが分かる。

表7 有明2km圏と新宿1km圏の会期前夜3泊 前週比(施設中央値)
年比較した宿泊日(前週→会期前夜)有明2km圏 中央値新宿1km圏 中央値差
2024年(会期12/11〜13)12/3〜5泊 → 12/10〜12泊+11.9%(N=9)−0.4%(N=32)+12.3pt
2025年(会期12/17〜19)12/9〜11泊 → 12/16〜18泊+2.7%(N=10)−2.1%(N=32)+4.8pt
2026年(会期12/9〜11)12/1〜3泊 → 12/8〜10泊+20.9%(N=10)−3.7%(N=31)+24.6pt

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(掲載価格・2名1室・税込・販売中プラン平均、各3泊の平均の前週同曜日比の施設中央値。新宿1km圏は新宿駅から半径1,000m・客室数100室以上・稼働中のビジネス/シティ/デラックスホテル。2026年は2026年10月29日時点の掲載)

会期前夜の着地をどう見るか — 3シナリオとエリア上昇×上乗せ率の感度

調査時点の+20.9%は宿泊日の約40日前の掲載であり、ここから直前にかけて動く。着地の幅を持っておくため、前週(12月1日〜3日泊)の掲載水準が変わらないと置き、会期前夜の上乗せ率を過去2回の実績と調査時点の値の3通りで当てはめた。前回2025年並み(+2.7%)なら東京ベイ有明ワシントンホテルは¥32,300、2024年並み(+11.9%)なら¥35,200、調査時点の上乗せが続けば¥38,000が目安になる。調査時点の掲載¥40,632は楽観シナリオをさらに上回っており、同ホテルの前週比+29.1%は商圏中央値より一段高い設定である。

表8 2026年会期前夜の掲載価格 3シナリオ(試算)
シナリオ(会期前夜の前週比)上乗せ率ワシントン(830室)相鉄グランドフレッサ(912室)ダブルツリー(363室)
悲観:前回2025年並み+2.7%¥32,300¥29,700¥50,400
中位:2024年並み+11.9%¥35,200¥32,400¥55,000
楽観:調査時点の掲載を維持+20.9%¥38,000¥35,000¥59,400
参考:調査時点の会期前夜掲載—¥40,632¥40,157¥60,427

出典:メトロエンジンリサーチの2026年10月29日時点の掲載価格(前週12/1〜3泊の3泊平均)にもとづくホテルバンク編集部試算。上乗せ率は有明2km圏10施設の前週比中央値(2025年・2024年実績、2026年調査時点)。¥100単位に丸め

もう1つ、「エリア全体の上昇分」と「展示会の上乗せ分」を分けて積み上げる考え方を数字で置くと、下の表になる。前回2025年の東京ベイ有明ワシントンホテルの前週水準¥29,703を起点に、縦にエリアの上昇率、横に展示会の上乗せ率を取った。調査時点の前週水準¥31,471は前年比+6.0%で、江東区の12月ADRの上昇率(+9.3%)よりやや低い。+6.0%の行と上乗せ+29.1%の列が交わる¥40,600が調査時点の掲載にほぼ一致し、仮にエリアの上昇分を+9.3%まで取り込むなら、上乗せを2024年並みの+11.9%に抑えても¥36,300、+20.9%で¥39,300となる。上乗せ率だけを競合に合わせて上げるのではなく、前週の水準そのものがエリアの上昇に追いついているかを先に確かめるのが順序だろう。

表9 ワシントン会期前夜の掲載価格 感度表 — エリア上昇率×展示会の上乗せ率(試算)
エリア上昇率(前週水準の前年比) \ 展示会の上乗せ率+2.7%+11.9%+20.9%+29.1%
0%(据え置き)¥30,500¥33,200¥35,900¥38,300
+6.0%(ワシントンの前週水準の前年比)¥32,300¥35,200¥38,100¥40,600
+9.3%(江東区12月ADRの前年同月比)¥33,300¥36,300¥39,300¥41,900

出典:ホテルバンク編集部試算(起点は2025年12月9日〜11日泊の東京ベイ有明ワシントンホテルの掲載価格平均¥29,703、メトロエンジンリサーチ)。試算値=起点×(1+エリア上昇率)×(1+上乗せ率)、¥100単位に丸め。掲載価格ベースで、成約価格ではない

運営への示唆 — 前週・翌週との差をどう乗せるか

ここまでを整理すると、SEMICON Japanは平日3日間に12万人規模が集まる展示会であり、2km圏4,738室の商圏にとっては年末の平日需要を押し上げる確度の高いイベントだといえる。前回の実績では上乗せが一部施設に集中したが、今回は調査時点で商圏全体に山が立っており、12月8日〜10日泊の掲載価格は前週比で中央値+20.9%に達している。この状況を踏まえた値付けの考え方を3点挙げたい。

第一に、前週・翌週との差を基準線として持つことである。前回の東京ベイ有明ワシントンホテルは前週比+11.9%、2024年は+11.3%と、2年続けて1割強の上乗せを実現していた。今回は調査時点で+29.1%の掲載を出しており、商圏のリーダー施設が示す水準を参照しながら、自館の前週・翌週平日との差を決めていく方法が有効といえる。第二に、会期前夜の3泊を同じ値にしないことだ。前回も今回も、2日目・3日目の前夜(水・木曜泊)が初日前夜(火曜泊)より高く、最終日の金曜泊は通常の金曜に戻る形になっている。火曜泊は設営・早入りの出展者、水・木曜泊は来場者という客層の違いが価格に表れている。第三に、通月の平日水準をほぼ維持している施設には上乗せ余地がある。前回+9.9%を実現したHotel MONday豊洲のように実績のある施設であれば、宿泊日の40日前から段階的に水準を上げる設計が、会期需要を単価に変える機会になる。

なお、2025年12月の江東区ADRは前年同月比+9.3%と、エリア全体の水準が1年で1割近く上がっている。2026年の会期前夜の値付けは、前回の掲載価格をそのまま再現するのではなく、エリアの上昇分と展示会の上乗せ分を分けて積み上げることで、無理のない形で単価を高めていけるだろう。

⚠ 将来日程の価格に関する注意:本記事の2026年12月の価格は調査時点(2026年10月29日)でOTA等に公開されている販売価格の平均であり、チェックイン日に近づくにつれて変動します。現時点で高く設定されている価格が直前値下げで下落する可能性、逆に低価格帯のプランから販売を終えて平均が上がる可能性の双方がある点にご留意ください。2025年・2024年の価格は各宿泊日の直前に観測した掲載価格であり、成約価格ではありません。

まとめ

SEMICON Japan 2026は12月9日(水)〜11日(金)に東京ビッグサイトで開かれる第50回の節目の回で、前回は延べ121,267人を集めた。会場2km圏には稼働中11施設・4,738室の受け皿があり、前回会期の前夜3泊の掲載価格は前週同曜日比で10施設中6施設が上昇、中央値+2.7%、最大は東京ベイ有明ワシントンホテルの+11.9%だった。2024年は9施設すべてが上昇し中央値+11.9%と、年によって山の高さは異なる。2026年は会期が1週早まり宿泊ピークが12月8日〜10日泊に移るが、調査時点の掲載価格はすでに前週比中央値+20.9%と前回を上回る山を描いている。江東区の12月ADRは¥15,000で前年同月比+9.3%と年間4番目の高さにあり、エリアの上昇分と展示会の上乗せ分を分けて設計することが、会期需要を単価に変える近道になる。

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よくある質問

Q. SEMICON Japan 2026の会期と、宿泊需要のピークはいつですか。

A. 会期は2026年12月9日(水)〜11日(金)で、会場は東京ビッグサイトです。宿泊のピークは会期初日の前夜から2日目の夜に当たる12月8日(火)〜10日(木)泊で、調査時点の掲載価格では9日・10日泊が最も高くなっています。最終日の12月11日(金)泊は通常の金曜に近い水準に戻ります。

Q. 会場周辺にはどれくらいの客室がありますか。

A. 東京ベイ有明ワシントンホテルから半径2km圏で、2026年10月30日時点に稼働中の宿泊施設は11施設・4,738室です。201室以上の大型8施設で4,335室と全体の9割を占めます。

Q. 前回の会期では、周辺ホテルの価格はどれだけ上がりましたか。

A. 2025年の会期前夜3泊(12月16日〜18日泊)の掲載価格は、前週同曜日比で10施設中6施設が上昇し、中央値は+2.7%でした。最大は東京ベイ有明ワシントンホテルの+11.9%です。同じ週の新宿1km圏は−2.1%だったため、展示会による上乗せは差し引きで+4.8ptとみられます。

Q. 2026年の会期前夜の価格は、いまどの水準ですか。

A. 2026年10月29日時点の掲載価格では、会期前夜3泊(12月8日〜10日泊)は前週比で中央値+20.9%、10施設中8施設が+4%を超えています。同じ宿泊日の新宿1km圏は−3.7%で、差は+24.6ptです。直前にかけて変動する点に注意が必要です。

Q. 掲載価格と推定成約ADRは何が違いますか。

A. 掲載価格は販売中プランの平均(2名1室利用時の1室あたり・税込)で、上位プランが残るほど高くなります。推定成約ADRは各施設の最安プラン水準に業態別の補正係数を掛けた税抜相当の推定値で、エリアの標準的な施設の中央値として示しています。同じ指標同士で比べてください。

Q. なぜ新宿と比べるのですか。

A. 前週比の上昇には、12月が進むにつれて需要が厚くなる季節要因が含まれる可能性があるためです。展示会場から離れた都心の宿泊集積地で同じ宿泊日の動きを見ることで、季節要因を差し引いた展示会そのものの上乗せ幅を把握できます。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

施設別の掲載価格は、メトロエンジンリサーチが継続追跡するOTA公開価格のうち、2名1室利用時の1室あたり料金(税込・販売中プランの平均)を宿泊日ごとに集計した。2024年・2025年は各宿泊日の直前に観測した値、2026年は2026年10月29日時点の掲載。客室ストックは東京ベイ有明ワシントンホテルから半径2,000m・客室数10室以上(レジャーホテルを除く)、2026年10月30日時点。エリアADRは江東区の推定成約ADR(対象N=39〜42施設/月)。来場者数・会期は主催者発表による。

■ 試算前提

前週比は各施設の「前週同曜日3泊の平均」に対する「会期前夜3泊の平均」の変化率で、商圏の値は施設の中央値(有明2km圏は温浴施設を除くホテル9〜10施設、新宿1km圏は新宿駅から半径1,000m・100室以上の稼働中ホテル31〜32施設)。シナリオ表は前週の掲載水準を据え置いた場合の試算、感度表は2025年の前週水準×(1+エリア上昇率)×(1+上乗せ率)の機械的な計算で、いずれも¥100単位に丸めた。

■ 限界・留意点

掲載価格は販売中プランの構成で動き、低価格帯から売り切れると平均が上がるため、需要の強さと価格設定の両方を含む。成約価格・稼働実績ではない。2026年の値は宿泊日の約40日前の掲載で、直前にかけて変動する。2025年の前週(12月9日〜11日泊)にはエコプロ2025の需要が乗っている。新宿1km圏は展示会の影響を受けにくい都心の比較対象として置いたもので、需要構成は有明と同一ではない。

出典: ヒルトン「会社概要」(2026年8月25日更新)

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