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自然に囲まれて過ごす『森林リトリート』の宿 全国TOP20 2026

投稿日 : 2026.07.27 更新日 : 2026.09.02

山梨県

北海道

客層・セグメント分析

自然に囲まれて過ごす『森林リトリート』の宿 全国TOP20 2026

山や湖、渓谷の森にすっぽりと抱かれた宿で過ごす「森林リトリート」。窓を開ければ緑、一歩外に出れば水辺や原生林——こうした「周囲を自然に囲まれた立地(囲まれ感)」を、宿泊者はどれだけ言葉にしているのでしょうか。本稿では、直近24ヶ月の宿泊者口コミをNLPで解析し、自然に囲まれた環境への言及率で全国TOP20をランキング化しました。秋の紅葉ドライブや静養滞在の受け皿として、いま囲まれ感が厚いのはどのエリアか、地理・業態・実勢ADR帯とともに読み解きます。

本記事における指標の定義

  • 自然への言及率(囲まれ感の指標):各施設の宿泊者口コミ全体のうち、周囲の自然環境(山・川・湖・緑に囲まれた立地)に触れた口コミの割合。ホテルバンク編集部が口コミをNLPで解析して集計した値で、「囲まれ感の厚さ」を示します。★スコア(評価点)とは別物であり、言及率が高いほど「多くの宿泊者が自然に囲まれた立地を印象として語っている」ことを意味します。少数サンプルの外れ値を除くため、言及15件以上の施設のみを対象としました。分析対象は直近24ヶ月の口コミです。
  • 「囲まれ感」と「閑静」「眺望」の区別:本ランキングが対象とするのは周囲を自然に囲まれた立地であり、静けさ(閑静)や客室からの見晴らし(眺望)とは概念を分けて集計しています。
  • ADR(平均客室単価・推定成約ADR):各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり実際の成約価格とは異なります。一部施設は確定月の推定成約ADRが得られないため「参考値なし」と表記しています。
  • データ出典:口コミ=ホテルバンク編集部調べ(NLP解析)/ADR=メトロエンジンリサーチ
Key Takeaways
  • — 首位は北海道・苫小牧の原生林に立つホテルニドム(自然への言及率5.63%)。「敷地そのものが森」という立地が高い言及率を生む。
  • 富士五湖(河口湖・山中湖)にTOP20中8施設が集中し、全国最大の森林リトリート集積地を形成。北海道の湖畔・原生林と渓谷リゾートが対抗軸。
  • — 業態は旅館が9施設と半数。囲まれ感は客室17〜50室台の小〜中規模宿が体現している。
  • — 実勢ADRは約¥10,000〜¥42,500(中央値約¥19,500)に分布し、囲まれ感の厚さと価格帯に明確な相関はない。
  • — 集計対象は直近24ヶ月の口コミをNLP解析し、言及15件以上の全国21施設。うち言及率上位20施設を掲載。

「囲まれ感」を言及率で測る — 全国TOP20

まず結論から。自然への言及率で並べると、上位を占めるのは原生林・渓谷・湖畔に立つ小〜中規模の宿です。首位は北海道・苫小牧の原生林に囲まれた「ホテルニドム」で言及率5.63%。「朝カーテンを開けたら目の前が森」という声に象徴されるように、敷地そのものが森という立地が高い言及率を生んでいます。以下、伊豆・天城の渓谷宿「たつた」(5.61%)、河口湖畔の「富士吟景」(4.95%)、四国・祖谷渓谷の「和の宿 ホテル祖谷温泉」(4.87%)、山中湖畔の「ホテルマウント富士」(4.46%)と続きます。

この言及率という指標は、宿の規模や知名度に左右されにくい点が特徴です。たとえば大型の都市型ホテルは口コミ総数こそ多いものの、宿泊者の関心が食事・立地の利便・ビジネス用途など多岐にわたるため、自然環境への言及率は相対的に低くなります。ランキング下位に大都市近郊の大型ホテルが並ぶのは、この指標が「囲まれ感が厚い宿」を的確にすくい上げている証といえます。同じ口コミNLP解析で客室からの見晴らしを測った結果は、客室『眺望』評価が伸びる宿 全国TOP30で詳しく分析しています。

#施設名都道府県/エリア業態客室言及率言及数実勢ADR
1ホテルニドム北海道
苫小牧・原生林
リゾート285.63%17¥23,100
2伊豆天城湯ヶ島温泉 湯ヶ島 たつた静岡県
伊豆・天城 渓谷
旅館245.61%21¥16,600
3富士吟景山梨県
河口湖
旅館314.95%23¥33,400
4和の宿 ホテル祖谷温泉徳島県
祖谷渓谷
旅館174.87%20¥42,500
5ホテルマウント富士山梨県
山中湖
リゾート534.46%47¥18,200
6ザ・プリンス 箱根芦ノ湖神奈川県
箱根・芦ノ湖
シティ1352.7%21¥41,300
7ザ・ウィンザーホテル洞爺 リゾート&スパ北海道
洞爺湖
デラックス3002.49%16参考値なし
8富士ビューホテル山梨県
河口湖
リゾート792.41%25¥26,600
9四季の宿 富士山山梨県
河口湖
旅館292.26%18¥10,000
10ホテル湖龍山梨県
河口湖
旅館522.22%20¥15,100
11ロイヤルホテル河口湖山梨県
河口湖
旅館382.17%17¥14,100
12ホテルサンシャイン鬼怒川栃木県
鬼怒川渓谷
旅館1172.06%24¥13,000
13ケイズハウス伊東温泉静岡県
伊東
ゲストハウス191.9%15参考値なし
14時悠々楽游山梨県
河口湖
旅館271.89%20¥29,300
15ザ レイクビューTOYA 乃の風リゾート北海道
洞爺湖
リゾート1661.71%20¥39,600
16河口湖ホテル山梨県
河口湖
旅館381.68%18¥14,200
17びわ湖大津プリンスホテル滋賀県
びわ湖
シティ5291.45%29¥14,800
18箱根・芦ノ湖 はなをり神奈川県
箱根・芦ノ湖
リゾート1541.19%24¥27,200
19プレミアホテル-TSUBAKI-札幌北海道
札幌
シティ3221.17%17¥18,100
20三井ガーデンホテル大阪プレミア大阪府
大阪・中之島
ビジネス2710.96%15¥20,700

出典:ホテルバンク編集部調べ(NLP解析、直近24ヶ月)/ADRはメトロエンジンリサーチ 言及15件以上・全国21施設が条件を満たし、うち言及率上位20施設を掲載

出典:ホテルバンク編集部調べ(NLP解析) ■山梨(富士五湖) ■北海道 ■その他エリア

分布マップ — 富士五湖・北海道湖畔・渓谷リゾートに集中

上位施設を地図に落とすと、囲まれ感の厚い宿は明確に3つの受け皿に集まります。第一に富士五湖(山梨)——TOP20のうち8施設が河口湖・山中湖畔に立地し、全国屈指の「森林リトリート銀座」を形成します。第二に北海道の湖畔・原生林(苫小牧・洞爺湖)。第三に渓谷リゾートで、祖谷渓(徳島)、天城(静岡)、鬼怒川渓谷(栃木)が名を連ねます。加えて箱根・芦ノ湖(神奈川)が湖畔の受け皿として続きます。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成 円の大きさ=客室規模、色=実勢ADR帯(■〜¥18k ■¥18-30k ■¥30k〜 ■参考値なし)

業態は「旅館」が半数 — 小規模宿が囲まれ感を体現

TOP20の業態内訳を見ると、旅館が9施設と半数近くを占め、リゾートホテルが5施設で続きます。囲まれ感の厚い宿は、客室数17〜50室台の小〜中規模の旅館・リゾートに多く、自然と一体化した敷地スケールが言及率の高さと結びついていることがうかがえます。一方で、湖畔立地の大型シティ・ラグジュアリーホテル(プリンス箱根芦ノ湖、ウィンザー洞爺など)も、絶景の芦ノ湖・洞爺湖を背景に確かな囲まれ感を獲得しています。

出典:ホテルバンク編集部調べ(NLP解析、TOP20施設)

実勢ADR帯 — ¥10,000台から¥40,000台まで幅広い

森林リトリートの実勢ADR(推定成約ADR)は、確定月データのある18施設で約¥10,000〜¥42,500に分布し、中央値はおよそ¥19,500でした。注目したいのは、囲まれ感の厚さ(言及率)と価格帯にはっきりした相関がない点です。言及率5%超のニドム(約¥23,100)やたつた(約¥16,600)のように、リーズナブルでも深い森に抱かれる宿がある一方、祖谷温泉(約¥42,500)やプリンス箱根芦ノ湖(約¥41,300)のように上質な設えと絶景を兼ね備えた高付加価値帯も揃います。予算を問わず自然に囲まれた滞在を選べるのが、森林リトリートの懐の深さといえるでしょう。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(推定成約ADRのある18施設) 円の大きさ=客室規模

秋の紅葉ドライブ・静養滞在の受け皿として

森林リトリートが最も輝くのが秋です。河口湖畔の「もみじ回廊」は例年11月上旬〜下旬が見頃で、2025年も11月1日〜30日に富士河口湖紅葉まつりが開催され、日没後のライトアップも実施されました(富士山・河口湖観光ガイド)。祖谷渓・鬼怒川渓谷・天城といった渓谷宿も、色づく山肌を望む露天風呂が魅力です。中央自動車道・東名高速からアクセスしやすい富士五湖や、道央道沿いの北海道湖畔は、紅葉ドライブの拠点としても好適です。紅葉シーズンに温泉旅館の価格がどう動くかは、秋の温泉地・旅館価格2026(箱根・草津・由布院)が前年比で掘り下げています。

また、自然に囲まれた環境での滞在は、静養・リフレッシュの観点からも支持されています。森林総合研究所や森林セラピーソサエティの生理実験では、森林環境がストレスホルモン(コルチゾール)濃度の低下や気分の改善、免疫機能の向上と関連することが報告されています(森林セラピーソサエティ)。混雑を離れてゆっくり過ごしたい層にとって、囲まれ感の厚い宿は秋から冬にかけての静養滞在の受け皿として、ますます存在感を高めていきそうです。自然を望む湯浴みという観点では、露天風呂×眺望で選ぶ「月見しながら湯に浸かる宿」全国TOP30も参考になります。

宿向け:このテーマに効くプラン名のヒント

旅館 × 紅葉で公開されているプラン名(N=498)に多い訴求要素 ——

季節催事 32%2食付 29%会席コース 26%和牛・ブランド牛 20%温泉露天 20%アクティビティ 17%

実際の名前の例(匿名化):

  • 【秋の釣りシーズン到来キャンペーン】スタンダードプラン「紅葉鯛、淡路牛と海鮮コロッケ会席」★お部屋食
  • 【カップルプラン】特別な時間を露天風呂付客室で満喫♪特典満載★紅葉鯛と蒸し豚陶板焼き会席★お部屋食★
  • 【温泉SALE】【紅葉まつり】!A5等級 飛騨牛会席を堪能◇1泊2食 ≪飛騨牛料理指定店≫

※公開プラン名の集計にもとづく傾向で、命名が販売を生む因果を示すものではありません。

まとめ

直近24ヶ月・延べ427件超の言及をもとに集計した「囲まれ感ランキング」からは、いくつかの明快な傾向が読み取れます。第一に、富士五湖(河口湖・山中湖)が全国最大の森林リトリート集積地であること。第二に、北海道の湖畔・原生林と渓谷リゾートが二大対抗軸を成すこと。第三に、囲まれ感の厚い宿は旅館を中心とした小〜中規模施設に多く、価格帯は¥10,000台から¥40,000台まで幅広いこと。秋の紅葉ドライブと静養滞在という需要が高まるなか、自然に囲まれた立地は宿選びの確かな軸になりそうです。

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参考資料・出典一覧

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