トップ > レベニューマネジメント > 三重県の確定9月・推定成約ADRはビジネス+19.9%・シティ+11.8%・旅館−0.1% — 5連休で割れた業態差を読む

三重県の確定9月・推定成約ADRはビジネス+19.9%・シティ+11.8%・旅館−0.1% — 5連休で割れた業態差を読む

投稿日 : 2026.10.23

三重県

レベニューマネジメント

季節・イベント

三重県の確定9月・推定成約ADRはビジネス+19.9%・シティ+11.8%・旅館−0.1% — 5連休で割れた業態差を読む

三重県のホテル・旅館について、確定した2026年9月の推定成約ADR(税抜相当)を業態別に前年同月と突き合わせると、ビジネスホテルが¥7,633(N=93施設)と前年9月の¥6,365(N=95施設)から+19.9%、シティホテルが¥8,472(N=17施設)と前年の¥7,575(N=17施設)から+11.8%伸びた一方、旅館は¥15,564(N=207施設)と前年の¥15,576(N=202施設)とほぼ横ばい(−0.1%)にとどまった。8月はビジネス−1.6%・シティ−12.0%・旅館−7.0%と3業態がそろって前年を割っていただけに、9月に業態で明暗が分かれた形になる。本稿では、この分岐の背景として2026年9月の暦(9月19日〜23日の5連休)と前年の月次形状を推定OCC(OTA掲載在庫ベース)とあわせて検証し、三重県の宿泊施設を運営するレベニューマネージャーが自館の数字と照らすための物差しを整理する。

対象: 三重県のビジネスホテル N=93施設・シティホテル N=17施設・旅館 N=207施設(いずれも2026年9月確定値の集計対象)。本記事の価格指標は推定成約ADR(OTA等の販売データから推定される成約価格水準・税抜相当)、稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値。いずれも定義は記事末尾。データ時点: 2026年10月22日。

本記事のデータについて
• ADR(平均客室単価)=各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。
• エリア(都道府県・市区町村)単位のADRは、対象施設の推定成約単価の中央値(エリアの標準的な施設の水準)です。
• 掲載価格に言及する箇所は、2名1室利用時の1室あたり料金(税込)です。
• OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。
• 出典:メトロエンジンリサーチ(国内約168,000施設のOTA公開価格を継続追跡、うち稼働確認済み約27,000施設)
Key Takeaways
  • — ビジネス+19.9%・シティ+11.8%・旅館−0.1%:三重県の確定2026年9月の推定成約ADRは業態で割れた(N=93/17/207施設)。8月は3業態とも前年割れだった。
  • — 前年9月は「谷」だった:2025年9月はビジネス¥6,365・シティ¥7,575といずれも年間で下から3番目(高い順に10番目)の月で、二桁の伸びは分母の低さの裏返しでもある。
  • — 5連休の4夜は両業態とも推定OCC94〜99%台(2026年9月19〜22日・OTA掲載在庫ベース)。量は等しく訪れたが、月次単価に乗ったのはビジネス・シティだった。
  • — 次の山は11月21日(土):ビジネスは45日前で96.6%、32日前で98.9%(旅館97.6%)と早期に埋まっており、残室の価格帯見直しが先行課題になる。

確定9月の前年同月比 — ビジネス+19.9%・シティ+11.8%・旅館−0.1%で割れた

まずは確定月同士の比較から押さえたい。三重県の推定成約ADRを2026年6月から9月まで業態別に前年同月(いずれも確定値)と並べたのが下の表である。ビジネスホテルは6月¥6,101(前年比−6.5%)、7月¥7,065(+1.2%)、8月¥7,696(−1.6%)と前年並みで推移していたものが、9月に¥7,633(+19.9%)へ跳ねた。シティホテルも6月−12.8%、7月−4.5%、8月−12.0%と3か月続けて前年を割った後、9月は¥8,472(+11.8%)に転じている。これに対して旅館は6月−6.6%、7月−3.9%、8月−7.0%、9月−0.1%と、前年割れの幅こそ縮めたが、プラス圏には届いていない。

三重県の業態別 推定成約ADR(確定値)— 2026年6〜9月の前年同月比
業態宿泊月2026年(N)2025年(N)前年同月比
ビジネス6月¥6,101(93)¥6,524(96)−6.5%
ビジネス7月¥7,065(94)¥6,983(96)+1.2%
ビジネス8月¥7,696(93)¥7,825(95)−1.6%
ビジネス9月¥7,633(93)¥6,365(95)+19.9%
シティ6月¥6,628(16)¥7,600(17)−12.8%
シティ7月¥7,769(16)¥8,135(17)−4.5%
シティ8月¥8,065(17)¥9,164(17)−12.0%
シティ9月¥8,472(17)¥7,575(17)+11.8%
旅館6月¥14,292(207)¥15,310(216)−6.6%
旅館7月¥15,365(207)¥15,985(211)−3.9%
旅館8月¥17,869(205)¥19,218(205)−7.0%
旅館9月¥15,564(207)¥15,576(202)−0.1%

推定成約ADR(税抜相当・確定値)。N=集計対象施設数。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

ただし、シティホテルはN=17施設と母数が薄く、1〜2施設の価格設定の変化が中央値を動かし得る規模である点は踏まえておきたい。+11.8%という伸び率そのものより、「8月まで3か月続いた前年割れが9月に止まった」という方向の変化として読むのが妥当だろう。ビジネスホテルのN=93施設、旅館のN=207施設は県単位の集計として十分な厚みがあり、こちらは水準と方向の両方を読んでよい。なお、ビジネスホテルの9月は全国でも44都道府県が前年超えとなっており、三重の+19.9%を全国の分布の中で位置づけるにはビジネスホテルの推定成約ADR、2026年9月は44都道府県が前年超え・中央値+7.9%が参考になる。

月次形状を年で重ねる — 前年9月は「谷」、今年9月は「山」に化けた

+19.9%という伸びを理解するには、分母となる前年9月がどの位置にあったかを見る必要がある。ビジネスホテルの2025年の月次推定成約ADRは、4月の¥7,338と8月の¥7,825を山としつつ、9月は¥6,365と12か月の中で下から3番目(高い順に10番目)の谷だった。シティホテルも同様で、2025年9月の¥7,575は8月の¥9,164から大きく落ち込み、やはり年間で下から3番目(高い順に10番目)の月である。つまり前年9月は両業態とも「8月の繁忙が切れた後の谷」として確定していた。

一方で2026年は、ビジネスホテルの9月¥7,633が1〜9月の確定9か月の中で3月¥7,904・8月¥7,696に次ぐ3番目の高さ、シティホテルの9月¥8,472は3月¥8,662に次ぐ2番目の高さに位置する。谷だった月が山に置き換わったことで、前年同月比が二桁に膨らんだという構図になる。下のチャートは1〜12月をX軸に2025年と2026年を重ねたもので、9月の交差が一目で分かる。

推定成約ADR(税抜相当)。実線=確定値、点線=現時点の販売状況に基づく推定(変動し得る)。ビジネス N=88〜98施設、シティ N=15〜18施設。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

なお、2026年10〜12月は現時点の販売状況に基づく推定であり、確定値との単純比較は月末の確定を待つ必要がある。チャート上の点線はあくまで「今売れている水準」を示す参考線であり、前年同月比の計算には用いていない。

これに対して旅館の年次形状は異なる。2025年の旅館は8月¥19,218と12月¥19,586を二つの山とし、9月¥15,576は年間で下から2番目(高い順に11番目)の月だった。2026年も8月¥17,869から9月¥15,564へ落ちる形は同じで、9月は確定9か月のうち7番目の水準にとどまる。旅館は前年9月も今年9月も「谷」のままであり、ビジネス・シティのように谷が山に化ける動きは起きていない。

推定成約ADR(税抜相当)。実線=確定値、点線=現時点の販売状況に基づく推定(変動し得る)。旅館 N=195〜225施設。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

9月19日〜23日の5連休 — ビジネスも旅館も4夜連続で94%以上に達した

では、谷を山に変えた要因は何か。候補として最も有力なのが暦である。内閣府の祝日一覧によれば、2026年は敬老の日が9月21日(月)、秋分の日が9月23日(水)で、両者に挟まれた9月22日(火)が祝日法第3条第3項による休日となり、9月19日(土)から23日(水)まで5連休が成立した。前年2025年は敬老の日が9月15日(月)、秋分の日が9月23日(火)で、3連休(9月13〜15日)と飛び石の祝日に分かれていた。暦の違いが9月の需要の「山の高さ」を変えた可能性は高いが、ADRの伸び幅をすべて暦に帰すことはできないため、ここでは推定OCCの実績で連休の需要集中がどれほどだったかを確認するにとどめる。

三重県ビジネスホテルの固定コホート(N=63〜66施設・客室6,921〜7,144室、主要予約サイト掲載ベース)の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)を2026年9月の日別で見ると、連休前日の9月18日(金)は84.4%だったものが、19日(土)99.3%、20日(日)99.8%、21日(月・祝)99.9%、22日(火・休)94.7%と4夜連続で9割台半ば〜後半に張り付き、最終日の23日(水・祝)に73.7%へ落ちた。旅館コホート(N=91〜129施設・客室2,415〜3,369室)も18日73.9%から19日98.0%、20日99.8%、21日99.5%、22日98.4%と推移し、23日に78.5%へ戻っている。4夜連続で両業態がほぼ満室という形は、月内の他の週末(たとえば9月12日(土)はビジネス91.8%・旅館85.2%、9月26日(土)はビジネス92.5%・旅館85.7%)とは明確に異なる。この連休に向けた予約の積み上がり方は、宿泊31日前時点の進捗を追った三重県の旅館・リゾート、11年ぶり5連休は前半3日に需要集中で先行して整理している。

推定OCC(OTA掲載在庫ベース)・2026年9月・三重県。ビジネス N=63〜66施設、旅館 N=91〜129施設。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

三重県 2026年9月の5連休前後の日別推定OCC(ビジネス・旅館)
宿泊日暦ビジネス 推定OCC旅館 推定OCC
9月18日(金)連休前日84.4%73.9%
9月19日(土)連休1日目99.3%98.0%
9月20日(日)連休2日目99.8%99.8%
9月21日(月・敬老の日)連休3日目99.9%99.5%
9月22日(火・休日)連休4日目94.7%98.4%
9月23日(水・秋分の日)連休最終日73.7%78.5%
9月 月平均30日85.2%78.8%
9月 月平均(19〜22日を除く26日)—83.1%75.7%

推定OCC(OTA掲載在庫ベース)・三重県・2026年9月。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

ここで注目したいのは、推定OCCで見れば連休4夜の張り付き方はビジネスと旅館でほぼ同じだった、という点である。月平均への寄与も、連休4日を除いた26日平均との差がビジネス+2.1pt、旅館+3.1ptと旅館のほうがむしろ大きい。それにもかかわらず月次の推定成約ADRはビジネスが+19.9%、旅館が−0.1%と割れた。需要集中の「量」は両業態に等しく訪れたが、それが月の「単価」に反映されたかどうかで差が出たと読める。

この差の背景には、いくつかの候補がある。ひとつは業態ごとの価格の動かし方の違いで、ビジネス・シティホテルは短いリードタイムで販売価格を日別に動かす運用が一般化しており、4夜連続の需要集中をそのまま単価に乗せやすい。もうひとつは旅館の年次形状そのもので、三重県の旅館は8月に¥17,869、12月に向けて再び高くなる二山型を持ち、9月は構造的に谷に当たる月である。連休4夜が高単価で売れたとしても、月全体の中央値を前年8月並みの水準まで押し上げるには至らなかった、と考えるのが自然だろう。ただし、いずれも確定値の形状から読み取れる仮説であり、個々の施設の価格設定の意図まで検証できるものではない。

曜日別の推定OCC — 9月のビジネスは土曜90.3%・日曜76.5%、旅館は土曜86.0%・金曜74.3%

連休の効果を取り除いた上で平時の曜日形状を見ておくと、2026年9月のビジネスホテルは土曜が平均90.3%(4日)で最も高く、木曜89.3%(4日)、火曜86.3%(5日)が続き、日曜は76.5%(4日)と最も低い。月曜87.8%には祝日の9月21日が含まれるため、平日としての月曜はこれより低いと見ておきたい。旅館は土曜86.0%(4日)が最高で、祝日を含む月曜81.1%に次いで日曜79.7%、火曜78.8%の順となり、金曜74.3%(4日)が最も低かった。ビジネスは平日の出張需要で木曜・火曜が高く週末の日曜に沈む形、旅館は土曜に集中し金曜は伸び切らない形で、同じ県内でも曜日の山が異なる。同じ9月の曜日形状を連休を除いて見た例としては、福岡のビジネスホテル、9月は土曜92.8%・日曜89.2%も比較対象になる。

この曜日形状は、連休以外の週における「どの曜日に単価を取りに行けるか」の前提になる。ビジネスホテルで9割台に乗る土曜・木曜と、7割台にとどまる日曜では、同じ価格改定カレンダーを当てても結果が変わるからである。

次の需要集中 — 11月21日(土)はビジネス98.9%・旅館97.6%まで進んでいる

9月の5連休で確認した「需要集中が単価に乗るかどうか」という論点は、そのまま次の山にも当てはまる。三重県の11月を見ると、11月21日(土)から23日(月・勤労感謝の日)までが3連休であり、観光三重のイベント情報では鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権第11戦・第12戦(第25回JAF鈴鹿グランプリ)が11月21日(土)〜22日(日)に開催される。ブッキングカーブ(宿泊日の45日前から直近までの観測)で11月の土曜と平日を並べたのが下の表である。

三重県 10〜11月の主要宿泊日のブッキングカーブ(45日前→直近観測の推定OCC)
宿泊日ビジネス 45日前ビジネス 直近観測旅館 45日前旅館 直近観測
10月31日(土)76.5%90.3%(11日前)76.6%89.6%(11日前)
11月7日(土)65.1%83.0%(18日前)77.2%85.2%(18日前)
11月14日(土)68.3%82.8%(25日前)78.4%87.7%(25日前)
11月18日(水)54.0%63.7%(29日前)68.0%73.5%(29日前)
11月21日(土・3連休初日)96.6%98.9%(32日前)95.2%97.6%(32日前)
11月22日(日・3連休中日)67.8%73.2%(33日前)84.6%89.4%(33日前)

推定OCC(OTA掲載在庫ベース)・三重県。ビジネス N=63施設・客室6,988室、旅館 N=116〜119施設・客室3,392〜3,450室(主要予約サイト掲載ベース)。括弧内は直近観測点のリードタイム。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

11月21日(土)はビジネスが45日前の時点で96.6%、直近(32日前)で98.9%、旅館も95.2%から97.6%へと、他の土曜が45日前に65〜78%の帯にあるのとは別の水準で始まっている。9月の5連休が「直前に満室へ達した」のに対し、11月21日は観測窓の初日から埋まっていた点が異なり、レース観戦のように日程が早く決まる需要の性格が表れている。一方で翌22日(日)はビジネスが73.2%(33日前)と他の土曜の進捗と変わらず、旅館は89.4%と高めである。同じ3連休でも、ビジネスは初日に集中し、旅館は中日まで伸びる形で、ここにも業態差が出ている。なお本稿のデータ時点から11月21日までは30日あり、在庫の動きは今後も変わり得るため、ここでは現時点の販売状況の記述にとどめる。

三重県のビジネス・シティホテル・旅館を運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン

運営目線のインサイト

1. 前年同月比は「前年の位置」とセットで読む。ビジネスの+19.9%は、前年9月¥6,365が2025年の中で下から3番目に低い月だったことの裏返しでもある。自館の9月が前年比で大きく伸びていても、それが市場全体の谷からの戻りなのか、自館固有の改善なのかは、市場の確定値¥7,633(N=93)と自館の実績を並べて初めて切り分けられる。シティホテルは市場の確定値が¥8,472(N=17)と母数が薄いため、水準より方向(3か月続いた前年割れが止まった)を基準にしたい。

2. 需要集中は「量」ではなく「単価への反映」で差が出た。9月19〜22日の4夜はビジネスも旅館も推定OCCが94〜99%台に達したが、月次の推定成約ADRはビジネス+19.9%、旅館−0.1%と割れた。満室になった夜に、どの価格帯で埋まったかが月の単価を決める。自館の連休4夜の成約単価が平時の週末とどれだけ違ったかを振り返ることで、次の連休で取り切れる余地が見えてくる。

3. 旅館は9月が構造的な谷であることを前提に置く。三重県の旅館は8月¥17,869から9月¥15,564へ落ちる二山型で、前年も同じ形だった。9月の前年割れを「連休があったのに伸びなかった」と捉えるより、「谷の月に連休が乗った分をどこまで単価に反映できたか」という問いに置き換えるほうが、次の判断につながるといえる。

4. 次の山は11月21日(土)で、すでに98.9%まで進んでいる。45日前の時点で96.6%と、観測窓の初日から埋まっていた。9月の連休のように直前で満室に達する型と、早期に埋まる型では打ち手のタイミングが異なる。曜日別の推定OCC(ビジネスは土曜90.3%・日曜76.5%、旅館は土曜86.0%・金曜74.3%)とあわせ、どの夜に単価を、どの夜に稼働を狙うかの地図を持っておきたい。

時間軸別のアクションプランと判断トリガー
時間軸打ち手判断トリガー(記事の数値に紐づく)狙い
今日〜今週9月の自館実績を市場の確定値と突き合わせる自館の9月ADRの前年比が、市場のビジネス+19.9%/シティ+11.8%/旅館−0.1%を下回っているなら市場の戻りに自館が追随できたかを切り分ける
今日〜今週連休4夜(9月19〜22日)の成約単価を平時の土曜と比較する自館の連休4夜が推定OCC94〜99%台の市場と同様に満室だったにもかかわらず、単価が平時の土曜と変わらなかったなら需要集中を単価に反映する余地を把握する
2週間以内11月21日(土)の残在庫と販売価格帯を見直す市場がビジネス98.9%・旅館97.6%(32日前)まで進んでいる中で、自館に残室があるなら早期に埋まる型の夜で残室を高い価格帯で売り切る
2週間以内11月22日(日)の価格と在庫配分を21日と分けて設定する市場のビジネスが22日73.2%(33日前)と21日より25pt以上低い進捗であるなら連休中日を初日と同じ価格で放置せず、稼働を取りに行く
来月に向けて曜日別の価格改定カレンダーを9月の曜日形状で組み直す自館の日曜(市場ビジネス76.5%)や旅館の金曜(市場74.3%)が土曜と同じ価格設定のままなら弱い曜日の稼働と強い曜日の単価を分けて狙う
来月に向けて10月の確定値が出た時点で前年比の「位置」を再確認する前年10月(ビジネス¥6,723・シティ¥7,603・旅館¥16,436)が前年の谷ではなかったことを踏まえ、9月ほどの伸び率が出なくても伸び率の鈍化を実力低下と誤読しない

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

まとめ — 前年同月比を読む3つの物差し

三重県の確定9月は、ビジネス¥7,633(+19.9%・N=93)、シティ¥8,472(+11.8%・N=17)、旅館¥15,564(−0.1%・N=207)と業態で割れた。この結果を自館に当てはめる際の物差しは3つに整理できる。第一に前年の位置で、前年9月がビジネス・シティとも年間で下から3番目の谷だったことが二桁の伸び率の分母になっている。第二に需要集中の単価反映で、5連休の4夜はビジネスも旅館も推定OCC94〜99%台に達したが、それが月次の単価に乗ったのはビジネス・シティ側だった。第三に業態の年次形状で、旅館は8月と12月を山とする二山型のため9月は構造的な谷であり、連休が乗っても形は変わらなかった。次の山である11月21日(土)は、すでにビジネス98.9%・旅館97.6%まで進んでおり、9月とは異なる早期型の埋まり方をしている。前年比の数字を見たときに「分母はどこにあったか」「満室の夜はいくらで埋まったか」「自館の業態はこの月を谷と見るべきか」を順に問うことで、伸び率の大小に振り回されない判断ができるだろう。

データについて

本記事のデータ定義と集計対象
推定OCCOTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。対象は総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホート(各宿泊日で同じ施設集合。本文に併記した N がその施設数)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。対象月は2026年9月(三重県・ビジネス N=63〜66施設/旅館 N=91〜129施設)。
ブッキングカーブ宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。11月の対象日は三重県・ビジネス N=63施設・客室6,988室、旅館 N=116〜119施設・客室3,392〜3,450室(主要予約サイト掲載ベース)。
推定成約ADROTA等の販売データ(最安プラン水準×業態別係数・複数チャネルのアンサンブル)から推定した成約価格水準(税抜相当)。過去月は確定値、現在・未来月は現時点の販売状況に基づく推定値。公表運営実績との照合で誤差中央値6.6%。前年同月比は確定値同士の比較のみ。
対象 N推定成約ADRの集計対象は三重県のビジネスホテル N=88〜98施設、シティホテル N=15〜18施設、旅館 N=195〜225施設(月により変動。本文・表に各月の N を併記)。業態区分は当社のホテル分類(ビジネスホテル/シティホテル/旅館)に基づく。
データ時点データ時点: 2026年10月22日。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。

参考資料・出典一覧

内閣府「国民の祝日について」(令和8年の国民の祝日・休日一覧): https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html
観光三重「2026年 全日本スーパーフォーミュラ選手権」イベント情報(鈴鹿サーキット周辺イベント一覧に第25回JAF鈴鹿グランプリ 2026年11月21日〜22日を掲載): https://www.kankomie.or.jp/event/38471
まっぷるトラベルガイド「2026年のシルバーウィークは5連休」: https://www.mapple.net/original/208425/

あわせて読みたい

関連記事