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香川県・業態別ブッキングカーブ比較|シルバーウィーク5連休、ビジネス・旅館・リゾートで「打ち手」が分かれる45日

投稿日 : 2026.09.13 更新日 : 2026.10.31

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香川県・業態別ブッキングカーブ比較|シルバーウィーク5連休、ビジネス・旅館・リゾートで「打ち手」が分かれる45日

2026年9月19日(土)、香川県のビジネスホテルの推定OCC(OTA掲載在庫ベース)は、宿泊日の45日前の時点ですでに97.8%に達していた(対象42施設・2,995室)。同じ日、旅館は87.3%(28施設・1,298室)、リゾートホテルは68.1%(11施設・474室)。そして直近観測(宿泊日9日前)では、ビジネス96.7%・旅館99.0%・リゾート98.5%と、最終的にはほぼ横並びに収束する。到達点は同じでも、そこに至る道筋——ブッキングカーブの形——は業態ごとにまったく違う。本記事は、11年ぶりの5連休となる2026年シルバーウィークと10月の週末を題材に、香川県の3業態(ビジネスホテル・旅館・リゾートホテル)のカーブを45日前・30日前・直近の3定点で並べ、「同じ日でも業態が違えば打ち手が違う」ことをデータで確認する。

対象: 香川県のビジネスホテル42施設(2,995室)・旅館28施設(1,298室)・リゾートホテル11施設(474室)、いずれも主要予約サイト掲載ベースの固定コホート。本記事の稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値で、価格指標は扱わない。定義は記事末尾。データ時点: 2026年9月11日。

本記事のデータについて
• OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。本記事では、香川県内で総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した業態別の固定コホートで算出しています(算出式は記事末尾「データについて」)。
• 完売施設率=対象コホートのうち、掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)。
• 本記事は価格(ADR)指標を扱いません。
• 出典:メトロエンジンリサーチ(国内約168,000施設のOTA公開価格を継続追跡、うち稼働確認済み約27,000施設)
Key Takeaways
  • — 45日前の到達水準は業態ごとに最大29.7pt違う。2026年9月19日(土)の推定OCCはビジネス97.8%・旅館87.3%・リゾート68.1%(各42/28/11施設・2026年9月11日時点の観測)。
  • — それでも到達点はほぼ同じ。直近観測(宿泊日9日前)はビジネス96.7%・旅館99.0%・リゾート98.5%。低いスタートは売れ残りではなく業態の初期値である。
  • — 国民の休日9/22(火)はビジネスが+37.4ptと本記事最大の上積み。祝日カレンダーが平日型の需要構造を反転させる日が連休期には必ず出る。
  • — 推定OCCと完売施設率は別の情報を持つ。2026年9月22日のリゾートはOCCが+28.0pt動いても完売施設率は18.2%で不動——市場に競合在庫が残っている状態を示す。

シルバーウィーク初日9/19(土)— 「もう埋まっている」ビジネスと「これから埋まる」リゾート

2026年のシルバーウィークは9月19日(土)から23日(水)までの5連休。敬老の日(9/21)と秋分の日(9/23)に挟まれた9月22日(火)が「国民の休日」となることで成立する、2015年以来11年ぶりの並びだ(出典は記事末尾の参考資料を参照)。この連休初日である9/19(土)を、3業態のブッキングカーブで見る。

ビジネスホテル(42施設・2,995室)は、45日前にあたる2026年8月5日時点で推定OCC 97.8%、完売施設率76.2%。30日前には99.5%・90.5%まで積み上がり、そこからは直近まで96〜99%台の狭いレンジで推移する。45日前から直近までの上積みは−1.1pt——つまり、45日前にはすでに勝負が決していた日だ。直近で完売施設率が71.4%へと下がっているのは、期間中に販売枠が追加された観測を含むためで、残室が新たに市場へ出た動きと読める。対象施設を広げて香川県のビジネスホテルの連休5日間を日別に追った分析は、香川のビジネスホテル、9月5連休の予約進捗で詳しく扱っている(集計対象の施設範囲が異なるため、数値は本記事と一致しない)。

対して旅館(28施設・1,298室)は45日前87.3%から直近99.0%へ+11.7pt、リゾートホテル(11施設・474室)は68.1%から98.5%へ+30.4pt。とくにリゾートは、30日前でもまだ76.8%・完売施設率18.2%と余裕を残しており、上積みの大半は30日前以降に発生している。18日前に96.6%・完売施設率54.5%、13日前に98.7%・81.8%と、30日前から13日前までの2週間余りで一気に締まった。同じ「連休初日の土曜」でも、ビジネスは45日前に、リゾートは30日前以降に需要が集中する構造になっている。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

連休中日9/22(火)— 3業態とも大きく動くが、スタート地点が違う

連休の中日にあたる9/22(火・国民の休日)は、3業態すべてが45日前から大きく積み上がる日だ。ただし、その出発点がまったく違う。

ビジネスホテルは45日前43.2%・完売施設率4.8%という「まっさらな」状態から始まり、30日前55.5%、直近観測(宿泊日12日前)で80.6%まで到達した。上積みは+37.4ptと3業態で最大である。平日カレンダーでは火曜日だが、この日が休日であることで通常の平日出張需要が消え、代わりにレジャー需要が直前に流入する形になっている。完売施設率は直近でも23.8%にとどまり、まだ市場に在庫が残る。

旅館は45日前72.6%からスタートし、直近96.5%(+23.9pt)。完売施設率は45日前17.9%→30日前10.7%と一度下がってから、21日前42.9%、12日前67.9%へと直前で急上昇した。リゾートは45日前62.7%→直近90.7%(+28.0pt)だが、完売施設率は観測期間を通して18.2%前後でほぼ動かない。館内の在庫は消化されているのに完売施設数は増えない——客室タイプや在庫の持ち方が施設間で分散していることを示す形である(対象11施設と母数が小さいため、施設1軒の増減が9.1pt動く点は割り引いて読みたい)。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

10月の週末 — 45日前のスタート位置が業態の「性格」を映す

連休だけを見ると特殊な日に引きずられるため、10月の2つの土曜日も同じ枠組みで確認する。10月3日(土)は祝日を挟まない通常週末、10月10日(土)はスポーツの日(10/12・月)を含む3連休の初日だ。

45日前時点(いずれも2026年8月中の観測)の推定OCCを並べると、通常週末の10/3はビジネス45.1%・旅館72.7%・リゾート55.5%。3連休初日の10/10はビジネス65.0%・旅館89.3%・リゾート78.3%と、どの業態も3連休の方が20pt前後高い位置からスタートしている。一方で直近までの上積みは、10/3(直近は23日前)でビジネス+17.4pt・旅館+7.3pt・リゾート+4.8pt、10/10(直近は30日前)でビジネス+10.1pt・旅館+4.5pt・リゾート+5.5pt。ビジネスホテルは「低い位置から始まって直前で伸びる」、旅館・リゾートは「高い位置から始まってゆっくり詰める」という対照が、連休以外の週末でも一貫して現れる。

完売施設率でも性格差は明確だ。10/3のリゾートは45日前から直近まで一貫して0.0%——11施設のどこも掲載在庫を切らしていない。同じ日の旅館は7.1%→14.3%、ビジネスは2.4%→4.8%。逆に10/10では、旅館が45日前25.0%から30日前46.4%へと倍近くに増え、3連休需要をいち早く取り込んでいる。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

3定点マトリクス — 4つの宿泊日 × 3業態

以上を1枚の表にまとめる。定点は宿泊日の45日前・30日前・直近観測の3点。直近観測のリードタイム(宿泊日の何日前か)は宿泊日ごとに異なるため、括弧内に併記した。各数値には対象施設数(N)を付す。3定点で宿泊日の性格を判定する手順そのものは、ブッキングカーブは3点だけ読むで整理している。

表1:香川県3業態の3定点ブッキングカーブ — 4つの宿泊日 × 推定OCC/完売施設率(リードタイム45日以内の観測、2026年9月11日時点)
宿泊日業態(N)45日前30日前直近観測45日前→直近
9/19(土)
SW初日
ビジネス(42)97.8% / 76.2%99.5% / 90.5%96.7% / 71.4%
(9日前)
−1.1pt
旅館(28)87.3% / 57.1%94.5% / 67.9%99.0% / 85.7%
(9日前)
+11.7pt
リゾート(11)68.1% / 18.2%76.8% / 18.2%98.5% / 81.8%
(9日前)
+30.4pt
9/22(火)
国民の休日
ビジネス(42)43.2% / 4.8%55.5% / 9.5%80.6% / 23.8%
(12日前)
+37.4pt
旅館(28)72.6% / 17.9%81.8% / 10.7%96.5% / 67.9%
(12日前)
+23.9pt
リゾート(11)62.7% / 18.2%70.3% / 18.2%90.7% / 18.2%
(12日前)
+28.0pt
10/3(土)
通常週末
ビジネス(42)45.1% / 2.4%54.3% / 2.4%62.5% / 4.8%
(23日前)
+17.4pt
旅館(28)72.7% / 7.1%76.3% / 10.7%80.0% / 14.3%
(23日前)
+7.3pt
リゾート(11)55.5% / 0.0%58.0% / 0.0%60.3% / 0.0%
(23日前)
+4.8pt
10/10(土)
3連休初日
ビジネス(42)65.0% / 23.8%75.1% / 28.6%同左
(30日前)
+10.1pt
旅館(28)89.3% / 25.0%93.8% / 46.4%同左
(30日前)
+4.5pt
リゾート(11)78.3% / 27.3%83.8% / 27.3%同左
(30日前)
+5.5pt

各セルは「推定OCC(OTA掲載在庫ベース)/ 完売施設率」。完売施設率は、対象コホートのうち掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)。10/10は取材時点で直近観測が30日前のため、30日前の値が最新となる。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

参考:2026年8月実績にみる曜日別の推定OCC

カーブの形の差は、通常月の曜日別パターンにも現れる。経過月である2026年8月の香川県・日別実績を曜日別に平均すると、次のようになる。

表2:香川県3業態の曜日別 推定OCC — 2026年8月(31日間)の日別実績を曜日別に単純平均
業態(N)月火水木金土日月平均
ビジネス(42)77.0%85.3%86.5%91.0%82.5%84.8%76.0%82.9%
旅館(28)78.6%84.3%83.2%84.1%87.5%89.2%83.6%84.3%
リゾート(11)79.0%82.7%85.6%83.1%87.8%92.4%86.5%85.4%

2026年8月(31日間)の日別実績を曜日別に平均。推定OCCはOTA掲載在庫ベース。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

ビジネスホテルは木曜が最も高く(91.0%)、日曜が最も低い(76.0%)。ピークと谷の差は15.0pt。旅館は土曜(89.2%)と月曜(78.6%)で10.6pt、リゾートは土曜(92.4%)と月曜(79.0%)で13.4ptの差がある。ビジネスは平日中心、旅館・リゾートは金土中心という基本形が、8月というレジャー最需要期でも維持されている点は押さえておきたい。

香川県のホテル・旅館を運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン

(1)「45日前の到達水準」を業態別のベンチマークとして持つ。同じ9/19(土)でも、市場の45日前水準はビジネス97.8%・旅館87.3%・リゾート68.1%とまったく違った。自館の予約ペースを市場と照合するとき、隣の業態の数字を物差しにすると誤読する。自館が属する業態の45日前水準に対して上か下か、という比べ方に統一したい。

(2)「上積み余地」を業態の性格として織り込む。9/19のリゾートは45日前から直近まで+30.4pt積み上がった一方、ビジネスは−1.1pt。リゾートの45日前68.1%は「売れていない」のではなく「これから売れる」水準であり、ここで慌てて安売りに走ると、直前に来る需要を安い価格で受けてしまう。逆にビジネスの45日前97.8%は、そこから先に取り込める枠がほとんど残っていないことを意味する。

(3)祝日カレンダーが業態の需要構造を反転させる。9/22(火)はビジネスホテルの45日前が43.2%と、通常の平日パターンとは別物の立ち上がりだった。そこから直近12日前までに+37.4ptと本記事で最大の上積みを見せている。平日の曜日属性ではなく「休日かどうか」でセグメントを切り直す必要がある日が、連休期には必ず発生する。

(4)完売施設率と推定OCCを必ずセットで見る。2026年9月22日のリゾートは推定OCCが62.7%→90.7%と動いたのに、完売施設率は18.2%のまま動かなかった。市場全体の消化は進んでも、在庫を持ち続けている施設が一定数ある——つまり直前まで比較対象が市場に残っている状態だ。OCCだけを見て「もう競合はいない」と判断するのは早い。なお、リゾートは対象11施設と母数が小さく、1施設の動きが9.1pt相当になるため、単月・単日の変動は幅を持って読みたい。

以上を踏まえた、時間軸別のアクションプランを示す。判断トリガーは本記事で提示した数値に紐づけている。

表3:時間軸別アクションプラン — 判断トリガーは本記事で提示した観測値に紐づく
時間軸打ち手判断トリガー狙い
T-45(45日前)業態別の45日前ベンチを設定し、自館の同日進捗と突き合わせる連休初日の土曜で、自館がビジネス業態なら市場の97.8%、旅館なら87.3%、リゾートなら68.1%を基準線に置く「遅れているのか、業態としてそういう形なのか」を切り分ける
連休中日・祝日を「平日」扱いから外し、レジャー向けの在庫・プラン構成に組み替える9/22型の日で、自館の45日前進捗が通常火曜のパターンに沿ったまま推移しているなら後から来る+37.4pt規模の需要を受け止める枠を残す
T-30(30日前)30日前時点で市場水準を大きく上回っていれば、残枠の出し方を絞る検討をする9/19型の日で、自館が市場の30日前水準(ビジネス99.5%・旅館94.5%・リゾート76.8%)を超えて推移している場合直前需要が確実に来る日で、早期に枠を使い切らない
逆に下回る場合は、露出面と滞在日数条件の見直しを先に行う10/3型の通常週末で、自館が市場の30日前水準(ビジネス54.3%・旅館76.3%・リゾート58.0%)を明確に下回る場合上積み余地の小さい通常週末は、早めに手を打つ方が取り戻しやすい
直前(T-14〜T-7)完売施設率の水準で「市場に競合在庫が残っているか」を確認してから直前施策を決める9/19のリゾートのように完売施設率が81.8%まで上がっている日と、9/22のリゾートのように18.2%のまま動かない日では、打ち手を変える競合在庫が薄い日に不要な値下げをしない
販売枠の追加を検討する(追加後は再度カーブを確認)9/19のビジネスのように、市場の完売施設率が90.5%(30日前)から71.4%(9日前)へ動くなど、枠追加の動きが市場側に見える場合直前まで需要が続く日に、販売できる枠を確保する

本表は市場データから読み取れる着眼点の整理であり、効果を保証するものではない。実行可否は各館の在庫方針・チャネル構成に応じて判断されたい。

まとめ — 業態を横断する3つの物差し

香川県の3業態を同じ宿泊日で並べると、次の3点が繰り返し確認できた。今後の日次オペレーションでも使える物差しとして整理しておく。

第一に、45日前の到達水準は業態の「初期値」であって、良し悪しの指標ではない。9/19(土)のビジネス97.8%とリゾート68.1%は、最終的にそれぞれ96.7%・98.5%とほぼ同水準へ収束した。比較すべきは同業態の市場水準であり、業態をまたいだ水準比較には意味がない。

第二に、上積み余地の大きさが直前施策の自由度を決める。45日前→直近の上積みは、9/19でビジネス−1.1pt・旅館+11.7pt・リゾート+30.4pt、9/22でビジネス+37.4pt・旅館+23.9pt・リゾート+28.0pt、10/3でビジネス+17.4pt・旅館+7.3pt・リゾート+4.8pt。上積みが小さい組み合わせほど、30日前より前に手を打つ価値が高い。

第三に、推定OCCと完売施設率は別々の情報を持つ。2026年9月22日のリゾートはOCCが+28.0pt動いても完売施設率は18.2%で不動、10/3のリゾートは45日前から直近まで完売施設率0.0%だった。市場全体の消化度と、競合在庫の有無は同じではない。直前の判断ではこの2軸を分けて見たい。2つの指標がそれぞれ何を測っているかは、推定OCCと完売率は何が違うのかが東京都の3業態を例に分解している。

そして通底するのは、冒頭に掲げた「同じ日でも業態が違えば打ち手が違う」という一点である。祝日カレンダーは全業態に同じ日付を与えるが、その日に需要が積み上がるタイミングは業態ごとに異なる。自館のカーブを市場と比べるときは、必ず同業態のカーブを基準に置くところから始めたい。

データについて

  • 推定OCC(OTA掲載在庫ベース)の定義:OTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。対象は総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホート(各宿泊日で同じ施設集合)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。
  • ブッキングカーブ:宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。
  • 完売施設率:対象コホートのうち、OTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)。
  • 対象Nの内訳:香川県のビジネスホテル42施設・2,995室、旅館28施設・1,298室、リゾートホテル11施設・474室(いずれも主要予約サイト掲載ベースの固定コホート)。本記事では固定コホートが成立する上記3業態を対象としている。
  • 曜日別実績:2026年8月(31日間)の日別実績値を曜日別に単純平均したもの。対象は同じ条件(総客室の30%以上をOTAに掲載)で日別に構成したコホートで、日によって施設数が変動する(ビジネス40〜42施設・旅館24〜28施設・リゾート10〜11施設)。
  • データ時点: 2026年9月11日。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。

参考資料・出典一覧

■ データソース

香川県内の宿泊施設について継続取得している主要予約サイトの掲載在庫・掲載価格の時系列データ(メトロエンジンリサーチ)。ブッキングカーブは宿泊日ごとに観測日を遡って再構成し、曜日別実績は2026年8月の日別値を用いた。対象は業態別の固定コホート(ビジネス42施設2,995室・旅館28施設1,298室・リゾート11施設474室)。データ取得時点は2026年9月11日。

■ 試算前提

(1) 各宿泊日で同一の施設集合を使う固定コホート方式をとり、施設の出入りによる見かけ上の増減を排除している。(2) 観測はリードタイム45日以内に限定した。45日を超える時点は掲載枠が積まれる前の観測を含み、予約の進捗を表さないことがあるため、本記事のカーブ・比較・図表のいずれにも用いていない。(3) 「直近観測」のリードタイムは宿泊日ごとに異なるため、本文・表で都度併記している。(4) 価格指標は扱わないため、単価水準による調整は行っていない。

■ 限界・留意点

(1) 推定OCCは掲載在庫の消化状況に基づく推定であり、実際の客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。水準そのものではなく、同一業態内の時点間比較・業態間の形の比較に用いられたい。(2) リゾートは対象11施設と母数が小さく、1施設の変動が9.1pt相当に達するため、単日・単月の値は幅を持って読む必要がある。(3) 観測施設数は宿泊日に近づくほど減る場合があり、直近時点の値は相対的に不安定になりうる。(4) 本記事は取得時点のスナップショットであり、以後の販売状況の変化は反映していない。(5) 記載は市場データから読み取れる着眼点の整理であり、特定の施策の効果を保証するものではない。

よくある質問

Q. 45日前の推定OCCが低い業態は、売れ行きが悪いということか。

A. そうとは限らない。2026年9月19日(土)のリゾートホテルは45日前で推定OCC 68.1%とビジネスホテル(97.8%)を29.7pt下回っていたが、直近観測(宿泊日9日前)では98.5%とビジネス(96.7%)を上回って着地している。45日前の水準は業態ごとの需要の入り方を映した初期値であり、良し悪しの指標ではない。比較すべきは同一業態の市場水準である。

Q. 推定OCCと完売施設率は何が違うのか。

A. 推定OCCは対象コホート全体の客室在庫がどれだけ消化されたかを示し、完売施設率は対象施設のうち掲載在庫が確認できない施設の割合を示す。両者は別の情報を持つ。2026年9月22日のリゾートホテルは推定OCCが45日前62.7%から直近90.7%へ+28.0pt動いた一方、完売施設率は観測期間を通じて18.2%でほぼ動かなかった。市場全体の消化が進んでも、在庫を持ち続ける施設が残っている状態を意味する。

Q. なぜリードタイム45日以内の観測だけを使うのか。

A. 45日を超える時点は、施設側が販売枠を積み終える前の観測を含むことがあり、残室数の多さが「売れていない」ことを意味しない場合がある。予約の進捗として読める範囲に限定するため、本記事のカーブ・表・図はすべてリードタイム45日以内の観測のみで構成している。

Q. 自館の予約ペースは、どの数値と比べればよいか。

A. 同一業態かつ同じ性格の宿泊日と比べる。連休初日の土曜であれば、45日前の市場水準はビジネス97.8%・旅館87.3%・リゾート68.1%、30日前ではビジネス99.5%・旅館94.5%・リゾート76.8%が目安になる(2026年9月11日時点の観測)。業態をまたいだ水準比較は、需要の入り方が異なるため誤読につながる。

Q. リゾートホテルの数値を幅を持って読むべき理由は何か。

A. 対象が11施設474室と母数が小さく、1施設の増減が完売施設率で9.1pt相当の動きになるためである。単日・単月の変動は施設1軒の在庫操作でも生じうるので、水準そのものより時点間の方向性を見るのが妥当である。

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