レベニューマネジメントツール「メトロエンジン」
レベニューマネジメントツール「メトロエンジン」は、属人化になりがちなレベニューマネジメント業務を一括管理を行い、ホテルの価格設定の標準化を可能にするシステムだ。
ビッグデータに基づき、AI（人工知能・機械学習）が推奨価格を算出してくれる「AIモード」と、ホテル側で設定した細かなルールを価格に反映する「ルールモード」の2つのモードが用意されていることで、ホテルはより運営意図に沿ったモード選択が可能となり、効率的なホテル経営を行うことができる仕組みとなっている。
レベニューマネジメントとは？
航空業界・ホテル業界・飲食業界など、様々な業界で活用されているレベニューマネジメント。「レベニュー = 収益」「マネジメント = 管理」が示す通り、収益の最大化を目指す手法だ。
具体的には、顧客の需要を正確に予測し価格を変動させることで収益の最大化を目指すことになるが、需要を正確に予測するためには、顧客の行動パターンや周辺のイベント動向などを含めた膨大なデータから算出する必要があり、ノウハウや人的リソースの観点から、必要と知りながら実際には行えてない施設が少なくない。
そのため、現在ではAI（人工知能・機械学習）を活用したレベニューマネジメントツールに注目が集まっている。
メトロエンジンの機能
AIが推奨価格を算出
AI（人工知能）が客室タイプ別に毎日、推奨価格を算出してくれる。施設やホテルチェーン独自の設定を組み込むことや、サイトコントローラーへの価格の自動送信も可能となっている。
施設側が決めたルールでの運用
施設が決めたルールに基づいて推奨価格を算出する「ルールモード」を利用することで、施設やホテルチェーンの独自ルールに基づいた推奨価格を算出することができる。従来の価格設定の基準を維持しつつ、価格設定の効率化を行うことができ、サイトコントローラーへの価格自動送信も可能となっている。
サイトコントローラーへの価格の自動送信
サイトコントローラーと連携させることで、ヒューマンエラーの起こりやすい予約サイト（OTA）への価格反映を自動で行うことが可能となっている。
多彩なデータ分析機能
メトロエンジンは価格設定に膨大なデータを必要とする。価格算出のために収集したデータを分析する機能も提供されているため、ブラックボックスになりがちなレベニューマネジメント業務を一部可視化することが可能。
予約データの分析ダッシュボード
ホテルシステム（PMS）の予約データを部屋タイプ別・販売経路別等に集計し分析することが可能。
競合施設の価格調査
部屋タイプ別などで競合施設の価格を調査・グラフで表示させることが可能。
イベント情報の自動収集
日本全国のイベント情報が自動で収集され、該当日にどのようなイベントが実施されているのか確認できる。
本部機能
複数施設においてメトロエンジンを使う場合には、収集したデータをまとめて管理・比較することが可能となっている。
メトロエンジンの特徴
レベニューマネジメント業務を可視化
レベニューマネジメント業務はブラックボックスになりがちだが、メトロエンジンでは「予約データの分析ダッシュボード」「競合施設の価格」などの多彩な分析機能が提供されており、レベニューマネジメント業務の可視化が可能となっている。
属人化の解消と人材育成が同時に行える
従来のレベニューマネジメント業務は特定の社員に頼ることが多く、属人的になりがちだった。メトロエンジンでは、AI（人工知能・機械学習）による情報収集で推奨価格を算出するため、レベニューマネジメント業務を標準化することが可能になる。さらに、簡単な操作で経験の浅いスタッフでも短期間に習得できるため、「マルチスキル」「マルチタスク」も促進することができる。
4つの予約サイト（OTA）を参照することで得られる競合価格
宿泊者の予約行動の中で、宿泊先の候補となる複数の施設での価格比較が行われる。メトロエンジンでは、4つの予約サイト（OTA）を参照して競合施設の価格変動を検知しAI（人工知能）が推奨価格の算出を行い、さらに、施設がルールを決め、それに基づいて推奨価格を算出することができる「ルールベース」ツールも利用可能となっている。「競合価格」「残在庫」「リードタイム」の3つの要素から施設独自のルールを設定することで、AI（人工知能）が推奨価格の算出を自動で行う。
メトロエンジンはビジネスホテル・シティーホテルに最適
メトロエンジンはホテルの収益を最大化するために、あらゆるカテゴリの施設が利用できるレベニューマネジメントツールだが、特にビジネスホテル・シティーホテルには最適といえる。
このカテゴリの施設は、近隣に多くの競合施設を抱え、様々な外部要因で短期間に需要が変化することが大きな特徴だが、その変化に属人作業で対応するには、多大な時間とコストが発生する。そのため、レベニューマネジメントを十分に行えていない施設も少なくない。また、既に属人作業で行なっている価格設定のルールを継承しつつ導入することができる点も重要なポイントとなっている。
そのため、メトロエンジンは、「時間短縮」「従来の価格設定からの移行が容易」の2つの視点からビジネスホテル・シティーホテルに最適なレベニューマネジメントツールといえる。
時間短縮（作業効率化）
レベニューマネジメント業務は、価格調整、競合価格調査、イベント情報調査、PMSデータ分析、口コミ情報調査、レポート作成など多岐に渡る。
メトロエンジンは、価格調整、競合価格調査、イベント情報調査、口コミ情報調査を自動で行うことが可能であり、4つの予約サイト（OTA）を参照することで競合価格調査を行い、イベント情報、口コミ情報を活用した推奨価格をAI（人工知能）が算出する。
サイトコントローラーと連携させることで予約サイト（OTA）へ推奨価格の自動送信も可能となり、従来の属人作業と比較して、大幅な時間短縮（作業効率化）が期待できる。
さらに、予約データの分析ダッシュボードでは、ホテルシステム（PMS）の予約データを部屋タイプ別・販売経路別等に集計し分析することも可能なため、システムを1つに集約できることでの、コスト面でのメリットも高くなっている。
従来の価格設定からの移行が容易
メトロエンジンは、施設が決めたルールに基づいて推奨価格を算出する「ルールベース」ツールを利用することで施設独自のルールに基づいた推奨価格を算出してくれる。
算出された推奨価格は、サイトコントローラーと連携させることで予約サイト（OTA）へ自動送信を行うことが可能となるため、今まで運用していた施設の価格設定ルールをメトロエンジンの「ルールベース」ツールに設定するだけで、属人で行なっていた作業の自動化が可能。
例えば、「残り3日間で在庫がまだ4割残っている場合、競合価格より20％安くする」や「まだ10日間あるが、稼働が90%まで行っている場合、競合価格より10%高くする」といったような、施設独自のルールに基づいた推奨価格が、予約サイト（OTA）へ自動送信されることになる。
導入に関しても、今まで行なっていた価格設定のルールをメトロエンジンに移行する形になるため、施設としての負担は少なく、スムーズな導入が可能となっている。
まとめ
レベニューマネジメントはホテルの収益を最大化にするうえで、避けては通れない重要な業務だ。しかしながら、ノウハウや人的リソースの課題から、実践できてない施設は少なくない。今回ご紹介した、メトロエンジンはAI（人工知能・機械学習）を活用することで属人化しがちなレベニューマネジメント業務を一括管理することができ、ホテルの価格設定を標準化することが可能になるシステムとなっている。
興味のある方は、下記のリンクから詳細を確認してみてほしい。
レベニューマネジメントツール：メトロエンジン
関連記事