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はわい温泉「羽衣」はなぜ閉館した?2021年営業終了の経緯と跡地の現在

投稿日 : 2021.10.12 更新日 : 2026.08.13

鳥取県

新型コロナウイルス関連

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湯梨浜町のはわい温泉にある旅館「羽衣」は、2021年11月30日(火)の営業をもって閉館した。本記事では2021年10月の閉館速報に加え、閉館理由と跡地の現在(2026年8月時点の確認情報)を追記している。

鳥取県のほぼ中央に位置する周囲約10kmの汽水湖・東郷湖に面している同旅館は、広大な庭園のほか、地域唯一の自家源泉掛流しの天然温泉がある。最近ではバーベキューハウスにてBBQもできるグランピング施設を新設するなど、さまざまなニーズに対応していた。

しかし、施設の老朽化に加えて新型コロナウイルスの影響で利用客が減少したことを理由に、開業から52年の歴史に幕を下ろすことになった。最終チェックインは2021年11月29日(月)、最終チェックアウトは2021年11月30日(火)11:00まで。日帰り宴会等の利用については2021年11月29日(月)21:00まで、日帰り温泉の利用は2021年11月29日(月)21:00までとなる。

2021年11月30日以降に予約している人には、順次連絡するという。姉妹館であるモナーク鳥取(ホテルモナーク鳥取)は引き続き営業する。

出典:はわい温泉の旅館「羽衣」

鳥取県の平井知事は旅館で働く従業員29人の再就職を支援する考えを明らかにしている。また、県内の企業に対して、退職予定者を正社員として雇用すると1人あたり30万円の支援金を支給する制度を設けるなど、地元で再雇用する動きを後押しする。

同旅館のホームページでは「昭和44年6月の開業から52年間、長年にわたり大変多くのお客様から温かいご支援を賜り、従業員一同心より感謝申し上げます。 これまで、地域の皆さまはもとより、県外の多くのお客様に愛され、温かいご支援を賜りましたこと、心より感謝申し上げます」と感謝の言葉を述べている。

「羽衣」はなぜ閉館したのか — 理由はコロナ禍の利用客減と施設の老朽化

閉館理由について、当時の報道(中国新聞・2021年10月15日)と閉館時の告知では「新型コロナウイルス禍で利用客が減少したこと」と「施設の老朽化」の2点が挙げられている。羽衣は昭和44年(1969年)6月の開業から52年にわたり営業してきた老舗旅館で、東郷湖畔の立地と自家源泉掛け流しの温泉を強みに、閉館直前にはグランピング設備を新設するなど需要の変化への対応も進めていたが、コロナ禍の需要蒸発が重なり営業継続を断念した。

また同報道によれば、鳥取県は「新型コロナ禍による宿泊施設の閉鎖は県内で初めてとみられる」としており、県内観光業界にとって象徴的な閉館事例となった。鳥取県は従業員29人の再就職支援策(県内企業が退職予定者を正社員雇用した場合、1人あたり30万円の支援金を支給する制度など)を打ち出している。倒産・破産といった法的整理に関する公表情報は確認されておらず、姉妹館のホテルモナーク鳥取は営業を継続したまま、羽衣単体の閉館という形で事業を終えている。

跡地・事業の行方 — 2026年8月時点で再開発などの公表情報なし

閉館から約4年半が経過した2026年8月時点で、羽衣の跡地の売却・解体・再開発に関する自治体(湯梨浜町・鳥取県)の公的発表や報道は確認できない(公表情報なし)。旧公式サイト(e-hagoromo.com)は閉鎖されており(2026年8月時点で接続不能を確認)、はわい温泉・東郷温泉旅館組合の公式サイトの宿一覧にも羽衣は掲載されていない。

一方、閉館時に営業継続がアナウンスされていた姉妹館「ホテルモナーク鳥取」(鳥取市)は、2026年8月時点でも公式サイトが稼働しており営業を継続している。跡地利用について新たな公表があり次第、本記事を更新する。

はわい温泉エリアの宿泊市場への影響 — 現在の供給と価格水準

羽衣の閉館後も、はわい温泉は東郷湖畔の温泉地として営業を続けている。はわい温泉・東郷温泉旅館組合の公式サイトには、2026年8月時点ではわい温泉10軒・東郷温泉2軒の計12軒の宿泊施設が掲載されている(望湖楼、千年亭、水郷など。羽衣の掲載はない)。

HotelBankがOTA公開価格を集計したデータでは、はわい温泉が属する湯梨浜町の掲載価格(1室2名利用・1室あたり・税込)は、2025年8月〜2026年7月の12か月平均で約23,000円。同期間の鳥取県全体の平均(約29,300円、N=192〜228施設/月)と比べると低めの水準で推移している。月別の推移は以下のとおり(湯梨浜町はN=7〜8施設/月、月あたり132〜155プラン観測。掲載価格であり成約価格ではない)。

月湯梨浜町 平均掲載価格鳥取県 平均掲載価格
2025年8月22,525円33,025円
2025年9月21,790円28,950円
2025年10月21,739円29,021円
2025年11月22,897円30,712円
2025年12月23,299円30,266円
2026年1月24,846円30,190円
2026年2月23,884円27,804円
2026年3月24,338円29,276円
2026年4月23,204円28,191円
2026年5月24,456円29,334円
2026年6月23,161円27,361円
2026年7月19,964円27,645円
OTA公開価格(1室2名利用・1室あたり・税込)の月次平均。湯梨浜町N=7〜8施設、鳥取県N=192〜228施設。集計期間: 2025年8月〜2026年7月。出典: HotelBank集計

湯梨浜町の掲載価格は2万円前後〜2万5,000円弱のレンジで安定しており、閑散期の大きな落ち込みは見られない。閉館から4年半を経た現在、はわい温泉エリアの宿泊供給は残る施設で維持されている。

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