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台湾双十節×韓国ハングルの日、10/9〜11の宿泊需要 — 沖縄・福岡の金曜泊が前後週比+2pt

投稿日 : 2026.09.27

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台湾双十節×韓国ハングルの日、10/9〜11の宿泊需要 — 沖縄・福岡の金曜泊が前後週比+2pt

2026年10月9日(金)〜11日(日)は、台湾の国慶日(双十節)の振替休日と、韓国のハングルの日が同じ金曜日に重なり、両市場がそろって3連休に入る。日本側も10月10日(土)〜12日(月・スポーツの日)が3連休のため、10/10と10/11の2泊は国内需要とも重なる。本稿では、台湾・韓国だけが休む10/9(金)泊をインバウンド需要の最も読みやすい断面として取り出し、沖縄・福岡・北海道・長崎・大阪の5道府県について、宿泊日の45日前(T-45)と30日前(T-30)の在庫進捗を平常週末と比べる。

中国本土の国慶節(10月1日〜)を対象とした分析は国慶節2026、平日OCCに県間21pt差 — 26県の在庫進捗と10月ADRで扱った。本稿は需要源を台湾・韓国に、期間を10/9〜11の3泊に絞る。同じ3連休を76日前の断面から見た双十節×スポーツの日、重なる10/9〜10/12 — 76日前断面で読む台湾需要の受け皿の続報として、宿泊日が近づいた現時点の進捗をまとめた。

本記事における指標の定義

  • ADR(平均客室単価):各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。エリア単位のADRは対象施設の中央値(エリアの標準的な施設の水準)。
  • OCC(稼働率):エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。本記事では「稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)」と表記。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、施設全体の実稼働率とは異なります。集計対象は総客室の30%以上をOTA等に掲載している施設に限った固定の施設集合(各宿泊日で同じ施設)です。
  • ブッキングカーブ/LT:チェックイン日に向けたOTA残室数の推移。LT(リードタイム)=チェックインまでの日数。T-45・T-30はそれぞれ宿泊日の45日前・30日前の観測時点。本記事のカーブはLT45以内の観測のみを使用。
  • 掲載価格:2名1室利用時の1室あたり料金(税込)・全プランの平均。ADRとは別の指標です。
  • データ出典:メトロエンジンリサーチ
Key Takeaways
  • — 10/9(金)泊は台湾・韓国だけが休む夜。台湾は国慶日の補假、韓国はハングルの日で両市場が10/9〜11の3連休に入り、日本の3連休(10/10〜12)とは1日ずれる。
  • — 宿泊日30日前(T-30)の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)は、10/9泊で沖縄+2.0pt・福岡+2.1ptと前後週の金曜平均を上回った。台湾は那覇、韓国は福岡の入国比重が大きい構成と重なる。
  • — 10/10(土)泊は5道府県すべてで平常土曜を上回り、福岡は+15.4pt。日本の3連休初日と市内のイベントが重なるため、インバウンド効果だけでは読めない。
  • — T-30の掲載価格は土曜泊が平常比+7.5〜+31.1%なのに対し、金曜泊は-0.6〜+1.8%と平常並み。稼働が先行する沖縄のリゾートや福岡の都市型ホテルには、金曜泊の単価を引き上げる余地がある。
  • — 9月21日時点で10/9泊の残室は5道府県計50,265室。北海道・大阪・長崎は在庫に厚みがあり、台湾・韓国の直前需要を受け止める余力を持つ。

台湾・韓国・日本、2026年10月の祝日配置

台湾は行政院人事行政総処が公表した2026年(民国115年)の政府行政機関辦公日暦表で、10月10日の国慶日が土曜日にあたるため前日の10月9日(金)を補假(振替休日)とし、10月9日〜11日を3連休とした。韓国は宇宙航空庁が発表した「2026年月暦要項」で、10月3日(土)の開天節に対する代替公休日を10月5日(月)とし、さらに10月9日(金)のハングルの日と週末をあわせた10月9日〜11日も3連休になる。つまり韓国は10月に2度の3連休があり、台湾と重なるのは2度目の方である。

一方、日本では内閣府の国民の祝日一覧のとおり10月12日(月)がスポーツの日で、10月10日〜12日が3連休となる。宿泊日で整理すると、10/9(金)泊は台湾・韓国の2市場だけが休みに入る夜、10/10(土)泊は3市場がすべて連休中の夜、10/11(日)泊は日本の3連休の中日で、台湾・韓国の旅行者にとっては帰国前夜にあたる。インバウンド固有の動きを見るには10/9泊、需要の重なりの大きさを見るには10/10泊が適した断面になる。

表1 台湾・韓国・日本の休日配置と宿泊日ごとの読み方(2026年10月)
宿泊日台湾韓国日本この夜の読み方
10/3(土)平日扱い開天節(3連休初日)通常の土曜韓国単独の連休
10/4(日)—連休中日(10/5振替)通常の日曜韓国単独の連休
10/9(金)国慶日の補假ハングルの日平日台湾・韓国のみ休み
10/10(土)国慶日連休中日3連休初日3市場が重なる
10/11(日)連休最終日連休最終日3連休中日日本の連休中日
10/16〜18——通常の週末比較用の平常週末

出典:行政院人事行政総処「115年政府行政機関辦公日暦表」、宇宙航空庁「2026年月暦要項」、内閣府「国民の祝日について」よりホテルバンク編集部作成

需要源の規模:韓国は1〜8月で742万人、台湾は540万人

日本政府観光局(JNTO)の推計値によると、2026年8月の訪日外客数は韓国が850,500人(前年同月比+28.7%)、台湾が666,000人(同+7.3%)で、いずれも8月として過去最高を記録した。1〜8月の累計では韓国が7,420,300人(+21.2%)、台湾が5,402,000人(+19.8%)となり、全体(27,626,300人・-2.7%)が前年を下回るなかで両市場の伸びが際立つ。JNTOは両市場について、継続する訪日旅行人気に加えスクールホリデーや航空座席数の増加が寄与したと説明している。

では、両市場はどの空港・港から入国するのか。出入国管理統計の港別・国籍別の入国外国人数(2025年10月)を見ると、韓国(885,380人)は関西空港25.6%、福岡空港19.9%、成田空港17.0%の順で、新千歳7.3%、那覇5.0%が続く。対馬の比田勝港(長崎県)も2.5%を占め、釜山からの航路が長崎県の入口になっている。台湾(581,849人)は成田21.5%、関西20.2%に次いで那覇が14.2%と3位に入り、福岡8.8%、新千歳7.0%と続く。本稿で扱う5道府県の玄関口(関西・福岡・新千歳・那覇・比田勝)の合計は、韓国で60.3%、台湾で50.2%に達する。

出典:出入国管理統計「港別 入国外国人の国籍・地域」(2025年10月)よりホテルバンク編集部作成。入国外国人には再入国者を含む

同じ東アジアの近距離市場でも、韓国は福岡・関西への集中度が高く、台湾は那覇の比重が大きい。10/9泊の在庫進捗を読むうえで、沖縄は台湾、福岡は韓国の影響をより強く受ける地域という前提を置いておきたい。

T-30の在庫進捗:10/9(金)泊は沖縄+2.0pt、福岡+2.1ptで前後週の金曜を上回る

各道府県の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)を、10/9(金)・10/10(土)泊と平常の金曜・土曜で比較した。平常週末は、前後の週の同じ曜日(金曜は10/2・10/16、土曜は10/3・10/17)の平均とし、いずれも宿泊日30日前(T-30)の値で揃えている。10月は中旬に向けて平常の需要自体が高まっていくため、1週前と1週後を平均して季節の傾きを打ち消した値を基準にした。なお10/3(土)は韓国の開天節にあたるため、土曜の比較基準には韓国単独の連休の影響がわずかに含まれる。

表2 道府県別の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定):10/9・10/10泊と平常週末の比較(T-30)
道府県施設客室10/9 T-4510/9 T-30平常金曜 T-30差10/10 T-30平常土曜 T-30差10/9 最新(T-18)
沖縄県92337,13175.8%80.9%78.9%+2.0pt84.0%80.5%+3.5pt85.6%
福岡県48232,88063.3%69.4%67.3%+2.1pt91.4%76.0%+15.4pt75.9%
北海道80055,33067.6%72.5%73.1%-0.6pt83.4%78.2%+5.2pt76.0%
長崎県41815,15060.0%63.8%66.8%-3.0pt80.6%73.2%+7.4pt69.0%
大阪府44160,51353.5%60.4%61.3%-0.9pt68.7%66.8%+1.9pt68.5%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。対象は総客室の30%以上をOTA等に掲載する施設(主要予約サイト掲載ベース)。施設・客室数は10/9泊の対象。最新値は9月21日観測

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。対象5道府県計3,064施設/客室201,004室(主要予約サイト掲載ベース)

台湾・韓国だけが休む10/9泊で前後週の金曜平均を上回ったのは沖縄(+2.0pt)と福岡(+2.1pt)で、前節で見た台湾の那覇、韓国の福岡という入国構成と重なる。対象客室に当てはめると、沖縄で約740室、福岡で約690室分の上積みに相当する。個別に見ると、沖縄の10/9泊(80.9%)は10/2泊(75.8%)を5.1pt上回り、10/16泊(82.1%)には1.2pt届いていない。福岡も10/2泊(65.3%)より4.1pt高く、10/16泊(69.4%)と同水準である。上積みの幅は2pt程度と大きくはないが、中旬の需要の高まりを1週早く先取りしている形といえる。北海道(-0.6pt)と大阪(-0.9pt)は平常金曜とほぼ同水準、長崎(-3.0pt)は平常をやや下回っており、これらの地域では10/9泊の受け皿にまだ余力が残る。

10/10(土)泊は5道府県すべてで平常土曜を上回った。とりわけ福岡は+15.4ptと大きく、T-30で91.4%に達している。ただしこの夜は日本の3連休初日で、福岡市内ではマリンメッセ福岡A館でのアリーナ公演をはじめ複数の音楽イベントが10/10〜11に予定されている。福岡の土曜の上振れは国内需要との重なりによる部分が大きく、台湾・韓国の効果だけを取り出して読むべきではない。

業態別:沖縄はリゾート、福岡は都市型ホテルで金曜泊が先行

同じ比較を業態別に分解した。対象施設数が少なく集計が成立しない業態(沖縄のシティ・旅館、長崎のシティ、大阪のリゾート)は除いている。

表3 業態別の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)と平常週末比(T-30)
道府県業態施設客室10/9 T-30平常金曜比10/10 T-30平常土曜比10/9 最新(T-18)
沖縄県リゾート19716,69286.4%+2.8pt87.7%+2.4pt88.2%
沖縄県ビジネス13812,90980.6%+0.3pt84.6%+4.6pt87.5%
福岡県リゾート384,63056.0%+6.3pt88.5%+13.5pt64.3%
福岡県シティ296,07178.2%+1.6pt94.2%+10.8pt81.5%
福岡県ビジネス12216,40168.3%+2.0pt92.7%+21.0pt76.4%
福岡県旅館1724,33576.8%-1.3pt87.8%+5.4pt81.0%
北海道リゾート939,80270.9%-1.3pt83.0%+4.3pt74.3%
北海道シティ378,83179.7%-2.2pt87.5%+5.0pt81.1%
北海道ビジネス23126,81772.1%-0.7pt82.7%+4.4pt76.9%
北海道旅館1727,11674.0%+2.0pt86.4%+8.3pt74.7%
長崎県リゾート271,77961.9%-5.1pt82.1%+4.4pt71.7%
長崎県ビジネス645,32364.3%-5.1pt76.6%+3.4pt68.4%
長崎県旅館1505,84366.4%-2.4pt84.2%+8.2pt72.6%
大阪府シティ368,20676.5%-0.5pt84.6%+1.8pt80.5%
大阪府ビジネス29448,15757.2%-1.0pt65.3%+1.6pt66.3%
大阪府旅館2466263.3%+5.9pt65.7%+1.9pt71.8%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。対象は総客室の30%以上をOTA等に掲載する施設(主要予約サイト掲載ベース)。平常金曜=10/2・10/16平均、平常土曜=10/3・10/17平均(いずれもT-30)

沖縄では、リゾートの10/9泊がT-30で86.4%と平常金曜を2.8pt上回った。台湾からの入国の7分の1近くを那覇が受け止めていることと整合する動きで、ビジネス(+0.3pt)よりもリゾートに上積みが出ている。一方、10/10泊ではビジネスの上積み(+4.6pt)がリゾート(+2.4pt)を上回り、国内の3連休需要が那覇市内の宿泊特化型に厚く入っている様子がうかがえる。

福岡では、10/9泊でリゾート(+6.3pt)、ビジネス(+2.0pt)、シティ(+1.6pt)がそろって平常金曜を上回った。旅館は-1.3ptとほぼ平常並みで、韓国客の需要は都市部のホテルから先に積み上がっていると考えられる。なお福岡のリゾートは対象38施設と母数が小さく、数ポイントの差は数施設の動きで生じうる点に留意したい。

ブッキングカーブで進み方を確認する。沖縄のリゾートでは、10/9泊のカーブはT-45の時点から1週後の平常金曜(10/16)を1pt前後、10/10泊は平常土曜(10/17)を約2pt上回って推移し、その差はT-30以降も縮んでいない。季節の需要が高まる1週後の週末よりも高い水準を、T-45から保っている形である。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。沖縄県リゾート 対象197施設/客室16,692室(主要予約サイト掲載ベース)。LT45以内、9月21日観測まで

福岡全体では形が異なる。10/10泊はT-45で84.7%とすでに高く、平常土曜(10/17)とは15pt以上離れている。これに対し10/9泊のカーブは、1週後の平常金曜(10/16)とほぼ重なって推移する。10/2泊(T-30で65.3%)と比べると4pt高く、10/9泊は1週先の中旬の予約ペースを先取りしている。急な駆け込みではなく、平常の予約ペースに一定量が上乗せされる形である。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。福岡県全体 対象482施設/客室32,880室(主要予約サイト掲載ベース)。LT45以内、9月21日観測まで

韓国単独の連休(10/3〜5)との比較

韓国は台湾と重ならない10月3日〜5日にも3連休がある。この連休の中日にあたる10/4(日)泊を2週後の平常の日曜(10/18)とT-30で比べると、上回ったのは福岡(69.3%、+3.1pt)だけで、他の4道府県は平常の日曜を上回るには至らなかった。10月は中旬に向けて平常需要が高まるため、2週後の日曜との比較は控えめに出る点を割り引いても、福岡の上振れは目を引く。韓国の連休需要は、入国の約2割を受け止める福岡に最も表れやすい。10/9〜11に台湾の需要が加わると、上積みが福岡から沖縄にも広がる構図が読み取れる。

9月24日〜27日には韓国の秋夕連休もあり、韓国市場は9月下旬から10月中旬にかけて連休が3度続く。秋夕期の九州・関西の受け皿については韓国・秋夕は9/24〜27 — シルバーウィーク直後の「第2波」を九州・関西はどう受けるかで整理している。

単価:金曜泊は掲載価格が平常並み、上積みした稼働を単価に反映できる余地

在庫の上積みが価格にどう表れているかを、T-30時点の掲載価格(全プラン平均・税込)で確認した。10/10(土)泊は5道府県とも平常土曜を上回り、福岡が+31.1%、大阪が+13.9%、北海道が+12.7%、沖縄が+10.5%、長崎が+7.5%となっている。一方で10/9(金)泊は、どの地域でも平常金曜との差が-0.6%〜+1.8%の範囲に収まっていた。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。掲載価格=2名1室利用時の1室あたり料金(税込)・全プラン平均、T-30時点。平常金曜=10/2・10/16平均、平常土曜=10/3・10/17平均

沖縄のリゾートでは、10/9泊の掲載価格はT-30で約¥50,000と、平常金曜の約¥50,600とほぼ同じ水準だった。稼働率では平常金曜を2.8pt上回っているため、10/9泊は単価を引き上げる余地が最も大きい夜といえる。10/10泊ではすでに約¥59,600と平常土曜(約¥51,100)を16.5%上回っており、市場は土曜の需要の重なりを価格に反映し始めている。金曜泊については、台湾・韓国からの予約が入っていることを確かめたうえで、直前期の値付けを土曜寄りに見直す選択肢がある。

福岡では10/9泊のリゾートが稼働率+6.3pt・掲載価格+7.2%と、金曜泊でも単価への反映が進んでいる。これに対してビジネス(稼働率+2.0pt・掲載価格+1.9%)とシティ(+1.6pt・+3.6%)はまだ平常金曜に近い価格帯で、土曜の上積みに比べて金曜の値付けには伸びしろが残っている。

続いて推定成約ADRで前年と比べる。10月は宿泊日を迎えておらず、現時点の値は掲載状況から推定した暫定値のため、確定済みの直近3か月(2026年6〜8月)の平均を前年同期と比べ、10月の前年実績水準をあわせて示した。

表4 推定成約ADRの前年同期比(2026年6〜8月平均)と2025年10月の水準
道府県業態2025年6〜8月2026年6〜8月前年同期比N(施設)2025年10月(参考)
沖縄県全体¥12,301¥13,249+7.7%513¥10,852
沖縄県リゾート¥18,123¥19,785+9.2%282¥14,780
沖縄県ビジネス¥8,654¥9,331+7.8%196¥8,091
福岡県全体¥10,902¥10,835-0.6%476¥11,229
福岡県シティ¥16,443¥17,033+3.6%41¥18,258
福岡県ビジネス¥10,014¥10,416+4.0%341¥10,450
北海道全体¥11,733¥11,573-1.4%960¥9,708
北海道ビジネス¥10,353¥10,676+3.1%438¥8,688
長崎県全体¥7,707¥7,543-2.1%258¥7,712
長崎県旅館¥9,255¥10,079+8.9%71¥8,390
大阪府全体¥12,672¥8,630-31.9%653¥13,392

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。推定成約ADR(税抜相当)、各月の対象施設中央値の3か月平均。Nは2026年8月の対象施設数

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。推定成約ADR、2026年6〜8月平均の前年同期比

前年を上回っているのは沖縄で、全体+7.7%(約¥13,200)、リゾート+9.2%(約¥19,800)、ビジネス+7.8%(約¥9,300)と業態を問わず単価が上がっている。福岡はシティ(+3.6%)とビジネス(+4.0%)、北海道はビジネス(+3.1%)、長崎は旅館(+8.9%)が上振れした。大阪の全体(-31.9%)は、前年の同時期が大阪・関西万博の会期中(2025年4月13日〜10月13日)だった影響を含む比較であり、万博期の高い基準からの落ち着きとして読むのが妥当である。

前年10月の推定成約ADRは、沖縄リゾートで約¥14,800、福岡ビジネスで約¥10,500、北海道ビジネスで約¥8,700だった。夏場に前年を上回るペースを保った業態では、10/9〜11の3連休でもこの水準を上回る単価を狙える環境にある。

受け皿の余力:9月21日時点で10/9泊に5道府県計5万室超の在庫

9月21日の観測時点で、10/9泊の残室は沖縄5,364室(稼働率85.6%・2026年9月21日観測)、福岡7,912室(75.9%)、北海道13,265室(76.0%)、長崎4,690室(69.0%)、大阪19,034室(68.5%)で、5道府県の対象施設の合計は50,265室になる。10/10泊は沖縄4,636室(87.5%)、福岡2,192室(93.3%)、北海道7,203室(87.0%)、長崎2,249室(85.1%)、大阪13,833室(77.1%)と、土曜は福岡を中心に在庫の消化が進んでいる。

表5 10/9〜11泊の残室数(2026年9月21日観測)
道府県10/9(金)残室10/10(土)残室10/11(日)残室
沖縄県5,364室(85.6%)4,636室(87.5%)6,848室(81.6%)
福岡県7,912室(75.9%)2,192室(93.3%)5,007室(84.8%)
北海道13,265室(76.0%)7,203室(87.0%)13,212室(76.1%)
長崎県4,690室(69.0%)2,249室(85.1%)4,513室(70.0%)
大阪府19,034室(68.5%)13,833室(77.1%)18,833室(68.9%)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成。9月21日観測時点の残室数(括弧内は稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定))。対象は総客室の30%以上をOTA等に掲載する施設(主要予約サイト掲載ベース)

福岡の10/10泊は残り2,192室と在庫が薄くなっており、前後の10/9泊・10/11泊に需要が回る可能性が高い。福岡で10/9泊を確保しようとする旅行者が増えれば、金曜泊の単価にも追い風になる。北海道と大阪は3泊とも在庫に厚みがあり、台湾・韓国の旅行者の予約時期が遅めに寄る場合でも受け止められる余力がある。長崎は10/9泊・10/11泊の進捗が平常並みで、比田勝経由の韓国客や九州周遊の台湾客を取り込む余地が残る。

まとめ

10/9〜11の3連休を宿泊日ごとに分けると、台湾・韓国だけが休む10/9(金)泊では沖縄と福岡がT-30で平常金曜を約2pt上回り、両市場の入国構成(台湾は那覇、韓国は福岡の比重が大きい)と整合する上積みが確認できた。10/10(土)泊は日本の3連休と重なり、5道府県すべてで平常土曜を上回っている。

価格面では、土曜泊の掲載価格はすでに平常より7〜31%高い一方、金曜泊は平常並みにとどまる。稼働の上積みが先に見えている沖縄のリゾートや福岡の都市型ホテルにとって、10/9泊は直前期に単価を取りにいける夜である。北海道・長崎・大阪は金曜泊の在庫に厚みがあり、台湾・韓国の直前需要を受け止める余力を持つ。推定成約ADRが夏場に前年を上回った沖縄全業態と、福岡・北海道のビジネス、長崎の旅館では、前年10月の水準を上回る単価設定を検討できる環境が整っている。

⚠ 将来日程のデータに関する注意:本記事の10月の稼働率・残室数・掲載価格は、2026年9月21日観測時点でOTA等に公開されている販売在庫と価格に基づく推定であり、チェックイン日に近づくにつれて変動します。2026年10月の推定成約ADRも調査時点の掲載水準に基づく推定で、確定値ではありません。

よくある質問

Q. 2026年10月9日〜11日に台湾と韓国がそろって連休になるのはなぜですか?

A. 台湾は10月10日の国慶日が土曜日にあたるため、行政院人事行政総処の2026年(民国115年)政府行政機関辦公日暦表で前日の10月9日(金)を補假(振替休日)とし、10月9日〜11日が3連休になります。韓国は10月9日(金)がハングルの日で、週末とあわせて3連休です。日本は10月12日(月)がスポーツの日で10月10日〜12日が3連休のため、10/9(金)泊は台湾・韓国の2市場だけが休みに入る夜になります。

Q. 10/9(金)泊の在庫進捗は、平常の金曜と比べてどうですか?

A. 宿泊日30日前(T-30)の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)を前後週の金曜(10/2・10/16)の平均と比べると、沖縄は80.9%で+2.0pt、福岡は69.4%で+2.1pt上回りました。北海道(-0.6pt)と大阪(-0.9pt)は平常並み、長崎(-3.0pt)はやや下回っており、これらの地域では10/9泊の受け皿に余力が残ります。

Q. 台湾と韓国の旅行者はどの空港・港から入国していますか?

A. 出入国管理統計の2025年10月の港別データでは、韓国は関西空港25.6%、福岡空港19.9%、成田空港17.0%の順、台湾は成田21.5%、関西20.2%、那覇14.2%の順でした。台湾は那覇、韓国は福岡の比重が大きく、10/9泊の上積みが沖縄と福岡に出た動きと整合します。

Q. 10/9(金)泊の客室単価はどう考えればよいですか?

A. T-30時点の掲載価格(全プラン平均・税込)は、10/10(土)泊が平常土曜を7.5〜31.1%上回る一方、10/9(金)泊は平常金曜との差が-0.6%〜+1.8%にとどまっています。沖縄のリゾートは10/9泊の稼働が平常金曜を2.8pt上回りながら掲載価格は約¥50,000と平常並みで、直前期に単価を見直す余地が最も大きい夜です。台湾・韓国からの予約の入り方を確かめたうえで、金曜泊の値付けを土曜寄りに見直す選択肢があります。

Q. 推定成約ADRは前年と比べて上がっていますか?

A. 確定済みの2026年6〜8月平均を前年同期と比べると、沖縄は全体+7.7%(約¥13,200)、リゾート+9.2%、ビジネス+7.8%と業態を問わず上昇しました。福岡のシティ(+3.6%)とビジネス(+4.0%)、北海道のビジネス(+3.1%)、長崎の旅館(+8.9%)も前年を上回っています。大阪全体の-31.9%は、前年同期が大阪・関西万博の会期中だった影響を含む比較です。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)・残室数・掲載価格・ブッキングカーブ・推定成約ADRはメトロエンジンリサーチ集計(沖縄・福岡・北海道・長崎・大阪の5道府県。対象は総客室の30%以上をOTA等に掲載する施設で、10/9泊の対象は計3,064施設・201,004室)。訪日外客数は日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2026年8月推計値)」(2026年9月16日公表)、入国空港・港の構成は出入国管理統計「港別 入国外国人の国籍・地域」(2025年10月)。祝日配置は行政院人事行政総処、宇宙航空庁(韓国)、内閣府の公表資料による。

■ 試算前提

平常週末は前後の週の同じ曜日の平均(金曜=10/2・10/16、土曜=10/3・10/17)とし、10月中旬に向けた季節的な需要の高まりを打ち消した。比較はいずれも宿泊日30日前(T-30)の断面で揃え、最新値は2026年9月21日観測(10/9泊ではT-18)。上積みの室数(沖縄約740室・福岡約690室)は、平常比の差(pt)に対象客室数を乗じた概算。推定成約ADRは各施設が公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用した推定成約単価(税抜相当)で、各月の対象施設中央値を3か月平均した。

■ 限界・留意点

10月の稼働率・残室数・掲載価格は観測時点の販売在庫に基づく推定で、宿泊日までに変動する。稼働データは予約者の国籍を区別しないため、上積みを台湾・韓国の需要に帰属させる読み方は入国構成との整合に基づく推定である。10/3(土)は韓国の開天節にあたり、平常土曜の基準には韓国単独の連休の影響がわずかに含まれる。福岡のリゾート(38施設)など母数の小さい業態では、数施設の動きで数ポイントの差が生じうる。大阪の前年同期比は、大阪・関西万博の会期中との比較を含む。

■ 出典

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