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日本一高いホテルは?高さ300m・客室55階|全国TOP15と高層階の価格差

投稿日 : 2026.09.09

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エリア・施設分析

日本一高いホテルは?高さ300m・客室55階|全国TOP15と高層階の価格差

「日本一高いホテル」を調べると、料金の話と建物の高さの話が混ざったまま出てくることが多い。本稿は後者、つまり物理的な高さに絞って整理する。結論から言えば、現在国内で最も高いビルに入るホテルは大阪・あべのハルカス(高さ300m)の大阪マリオット都ホテルで、客室は38〜55階にある。そのうえで、「高い場所にある宿は本当に単価も高いのか」を自社の宿泊価格データで検証した。答えは、想像とはかなり違うところに着地する。

本記事における指標の定義

  • ADR(平均客室単価):各施設がOTA等で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。エリア単位のADRは対象施設の中央値(エリアの標準的な施設の水準)。
  • 掲載価格:OTA等に公開されている販売価格そのもの。2名1室利用時の1室あたり料金(税込)です。第4章のプラン別比較はこの掲載価格ベースで、推定成約ADRとは粒度も基準も異なるため、両者を直接比較していません。
  • 建物の高さ・階数・ホテル入居階:ホテル公式サイト、開発事業者・自治体の公表資料など一次情報で確認できたもののみ掲載。確認できなかった施設は表から除外しています。
  • データ出典:メトロエンジンリサーチ/国土交通省「建築物動態統計調査」
Key Takeaways
  • — 高さ300m・客室38〜55階 — 国内最高層のあべのハルカスに入る大阪マリオット都ホテルが、営業中では日本一高い場所に客室を持つ。
  • — 客室の最高位は67階 — 休館中の横浜ロイヤルパークホテル。2028年度の再開業後は再び国内最高位に戻る見込み。
  • — r=0.09 — 超高層10施設で建物の高さと推定成約ADRの相関はほぼ検出できない。172.5〜300mの高さ幅に対し、単価は約1.2万円〜13.6万円と10.9倍に開く。
  • — 同一ビルで2.31倍 — 東急歌舞伎町タワーのBELLUSTAR TOKYOとHOTEL GROOVE SHINJUKUの推定成約ADR差。効いているのは高さではなく客室規模・仕様・ブランド階層。
  • — 中央値+10.3% — 一方で同一ホテル内では高層階指定プランに上乗せがつく(13施設中11施設がプラス、最大+90.0%)。粒度を混ぜると結論が反転する。

日本一高いホテルは大阪マリオット都ホテル — ただし「日本一高い客室」は別にある

まず答えを整理する。国内で最も高い超高層ビルに入居しているホテルは、大阪市阿倍野区のあべのハルカス(高さ300m・地上60階)に入る大阪マリオット都ホテルである。ロビーは19〜20階、客室は38〜55階、レストランは57階に配置され、客室数は360室。現在営業しているホテルのなかで、客室が置かれている階数としても55階が国内最高位にあたる。

一方で、「客室が最も高い位置にあるホテル」として長く知られてきたのは横浜ロイヤルパークホテルだ。横浜ランドマークタワー(高さ296m・地上70階)の52〜67階を占め、603室を擁する。ただし同ホテルは2025年3月31日をもって一時休業し、大規模リニューアル工事に入っている。三菱地所と三菱地所ホテルズ&リゾーツの発表によれば、マリオット・インターナショナルとフランチャイズ契約を締結し、ラグジュアリーコレクションとして2028年度に再開業する予定である。つまり「日本一高い客室」の称号は、2028年度に横浜へ戻る可能性が高い。

ここで一つ、検索でよく混同される点を先に潰しておきたい。「ビルが高いこと」と「ホテルが高い位置にあること」は別の話である。両者を同じ表に並べると順位が入れ替わる。以下のランキングでは建物の高さで並べたうえで、ホテルが実際に入っている階を併記した。

高さ順TOP15|ホテルが入る超高層ビルと、ホテルの入居階

建物の高さ順に、ホテルが入居している超高層ビルを15棟並べた。高さ・階数・ホテル入居階のすべてを一次情報で確認できたものに限定しているため、俗に「高層ホテル」と呼ばれる施設のうち数棟は表から外している。第11位の東急歌舞伎町タワーは1棟に2つのホテルが入るため、施設としては16軒が並ぶ。

表1:ホテルが入る超高層ビル 高さ順TOP15 — 建物の高さ・階数・ホテル入居階・客室数(一次情報で確認できた施設のみ/出典:各建物・各ホテル公式サイト、開発事業者リリース、自治体公表資料)
# 建物 高さ 階数 ホテル ホテル入居階 客室数 所在地
1あべのハルカス300.0m60大阪マリオット都ホテル19–20F・38–55F・57F360大阪市阿倍野区
2横浜ランドマークタワー296.3m70横浜ロイヤルパークホテル
※2025年3月休業/2028年度再開業予定
52–67F603横浜市西区
3虎ノ門ヒルズ ステーションタワー265.8m49ホテル虎ノ門ヒルズ
アンバウンドコレクション by Hyatt
11–14F205東京都港区
4りんくうゲートタワービル256.1m56スターゲイトホテル関西エアポート客室29–50F358大阪府泉佐野市
5ミッドタウン・タワー248.1m54ザ・リッツ・カールトン東京45–53F245東京都港区
6虎ノ門ヒルズ森タワー247.0m52アンダーズ 東京47–52F164東京都港区
7東京ミッドタウン八重洲240.0m45ブルガリ ホテル 東京40–45F98東京都中央区
8新宿パークタワー235.0m52パーク ハイアット 東京39–52F171東京都新宿区
9ブルーフロント芝浦 TOWER S約230m43フェアモント東京35–43F217東京都港区
10JRセントラルタワーズ ホテル棟226.0m53名古屋マリオットアソシアホテル客室20–49F774名古屋市中村区
11東急歌舞伎町タワー225.0m48BELLUSTAR TOKYO18F・39–47F97東京都新宿区
11東急歌舞伎町タワー225.0m48HOTEL GROOVE SHINJUKU18–38F538東京都新宿区
12アクトタワー212.8m45オークラアクトシティホテル浜松客室32–44F322浜松市中央区
13大手町ワンタワー約200m40フォーシーズンズホテル東京大手町34–39F190東京都千代田区
14大手町タワー199.7m38アマン東京33–38F84東京都千代田区
15中之島フェスティバルタワー・ウエスト199.3m41コンラッド大阪33–40F164大阪市北区

出典:各ホテル公式サイト・開発事業者/自治体公表資料よりホテルバンク編集部作成(高さ・階数・入居階を一次情報で確認できた15棟16施設)

出典:各ホテル公式サイト・開発事業者/自治体公表資料よりホテルバンク編集部作成

上位を眺めると、300m級のあべのハルカスと296mの横浜ランドマークタワーが頭ひとつ抜けており、3位以下は250m前後に密集する。1990年代前半に竣工した横浜ランドマークタワー(1993年)とJRセントラルタワーズ(2000年)が、四半世紀を経てなお高さ上位に残っている点は、日本の超高層ホテルが「バブル期の大型再開発」と「2010年代以降の都心複合再開発」という2つの波でできていることを示している。

「ビルが高い」と「客室が高い」は一致しない — 入居階を見ないと順位が変わる

ランキング3位の虎ノ門ヒルズ ステーションタワーは高さ265.8m・地上49階だが、ホテル虎ノ門ヒルズ(アンバウンドコレクション by Hyatt、205室)が入るのは11〜14階である。東京メトロ日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅と直結する低層〜中層部に客室を置き、上層はオフィスに充てる構成だ。眺望より駅直結のアクセス性を前面に出した設計で、同じ「265mのビルのホテル」でも体験は上層階型とまったく異なる。ハイアットは国内で9ブランド・22ホテル(計5,066室)を運営しており、東京では上層階型のパーク ハイアット 東京(39〜52階)やアンダーズ 東京(47〜52階)と、この駅直結型が並存している(出典:日本ハイアット 株式会社「報道資料 2026年4月」)。

逆に、建物の高さでは表の下位に沈むのに客室位置は高い、というケースもある。横浜・馬車道の複合超高層ビルでは、OMO5横浜馬車道 by 星野リゾートが46〜51階に展開し、46階には地上154mの360度展望フロアを備える。高さ200m級のビルの上位1/4を宿泊機能が占める構成で、入居階だけを見ればランキング上位の施設と遜色ない。

名古屋マリオットアソシアホテルのように、客室を20〜49階と30層にわたって積む大規模型もある。774室という規模は超高層ホテルとしては国内最大級で、同じ「49階まで客室がある」でも、フロア数が少ない小規模ラグジュアリーとは商品構成がまるで違う。なお客室数そのものの国内順位は日本一大きいホテルは品川プリンス2,384室|客室数ランキングTOP30で整理しており、「高さの日本一」と「規模の日本一」がまったく別の施設になる点も、あわせて確認できる。高さを語るなら、建物高さ・階数・入居階・客室数の4点をセットで見るのが実務的だ。

高層=高単価か|施設単位のADRでは相関はほぼ検出できない(N=10、r=0.09)

ここからは価格の話に移る。まず施設単位で、建物の高さと推定成約ADR(直近12ヶ月、2025年9月〜2026年8月の月次中央値)の関係を見た。対象は上記の超高層ホテルのうち、推定成約ADRの検証済み業態(ビジネス/シティ/リゾート/旅館/カプセル)に該当し、かつ価格が安定している10施設である。デラックス業態に分類される施設は推定成約ADRの検証対象外のため、本節の比較には含めていない。また2026年に開業したばかりの施設は立ち上がり期で価格が安定しないため除外した。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(N=10施設、2025年9月〜2026年8月の推定成約ADR月次中央値)

結果は明快だった。建物の高さと推定成約ADRの相関係数はr=0.09(順位相関ρ=0.31)で、高さが単価の分散を説明する割合は1%に満たない。172m〜300mという128mの高さ幅に対して、推定成約ADRは約1.2万円から約13.6万円まで10.9倍に広がっている。高さは、単価をほとんど説明しない変数である。

最も分かりやすい反例が、同一建物のなかにある。高さ225m・地上48階の東急歌舞伎町タワーには2つのホテルが入るが、39〜47階に客室を置くBELLUSTAR TOKYO(97室)の推定成約ADRが約¥117,700なのに対し、18〜38階のHOTEL GROOVE SHINJUKU(538室)は約¥50,900。同じビル・同じ高さで2.31倍の開きがある。決めているのは高さではなく、客室規模・仕様・ブランドポジションだ。

もうひとつ。国内最高の300mに位置する大阪マリオット都ホテルの推定成約ADRは約¥54,100。これに対し、高さ179.95m・地上38階の神谷町トラストタワーに入る東京エディション虎ノ門は約¥135,600で、2.51倍にあたる。高さでは120m負けている側が、単価では2.5倍上を行く。エリア(都心5区か大阪市南部か)とブランド階層のほうが、はるかに強く効いている。

もっとも、超高層ホテルが市場の標準的な水準を大きく上回るのは事実である。東京都の推定成約ADR中央値は直近12ヶ月で約¥14,500(月あたりN=1,067〜1,145施設)、大阪府は約¥9,800(同N=623〜650施設)。表に並んだ超高層ホテルの多くはこの3〜9倍のレンジにある。つまり「超高層であること」は高単価帯に属することの結果としての相関を持つが、超高層のなかでの順位づけには使えない、というのが正確な読み方になる。

この「規模と価格の組み合わせ」という論点は、超高層に限らず新規開業全体に通じる。開業からの単価の立ち上がり方については新規開業ホテルのADR回復は中央値2ヶ月|182軒実測で扱っている。

同じホテルの中では高層階に値段がつく — 高層階指定プランの上乗せは中央値+10.3%

施設間で比べると相関が消える一方、同じホテルの中では高さは明確に値段になっている。粒度がまったく違うため、前章の施設単位ADRとは分けて扱う必要がある。

集計方法はこうだ。客室名またはプラン名に「高層階」「ハイフロア」「上層階」「スカイフロア」「最上階」のいずれかを含む販売枠を「高層階指定」、それ以外を「標準」と分け、同一ホテル・同一チェックイン日・同一販売経路で、それぞれの最安掲載価格(2名1室・税込)を突き合わせた。日ごとの比率をとってから中央値を求めているため、日並びや繁閑の影響は打ち消される。対象は2026年6月1日〜8月31日のチェックイン日、条件を満たしたのは13施設・各92日前後である。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成(N=13施設、2026年6〜8月チェックイン、掲載価格・2名1室・税込の最安値ベース)

13施設中11施設で高層階指定プランのほうが高く、上乗せ幅の中央値は+10.3%だった。分布は幅広く、上位はスターゲイトホテル関西エアポートの+90.0%(¥10,000→¥19,000)、ウェスティンホテル仙台の+58.3%(¥38,000→¥60,100)、大阪マリオット都ホテルの+37.4%(¥46,200→¥68,300)と続く。関西空港の対岸で海と空港を見下ろす立地、仙台市街を一望する東北一の超高層、そしてあべのハルカスの絶景と、いずれも眺望そのものが商品の中核にある施設だ。

粒度を混ぜると結論が反転する
施設単位のADRで見ると「高さと単価は無関係(r=0.09)」、プラン単位で見ると「高層階には中央値+10.3%の値がつく」。両者は矛盾していない。前者はホテル同士の比較、後者は同一ホテル内の比較であり、比べているものが違う。高層階の眺望はプライシングの武器として確かに機能するが、それはブランドや立地が決めた価格帯の内側で効く変数である。

注目したいのは、上乗せが上位ラグジュアリーの専売特許ではない点だ。2,007室・地上180mのセントラルタワーを擁するアパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉は、高層階指定で+16.6%(¥8,500→¥9,600)。国内屈指の規模を背景に、超高層の眺望を幅広い層が手に取りやすい価格帯で商品化している好例といえる。オークラアクトシティホテル浜松も+25.2%(¥20,500→¥27,600)で、全客室が32階以上という構造そのものを価格に反映させている。地方都市の超高層ホテルにも、眺望プレミアムを設計する余地は十分にある。

一方、上乗せがほぼゼロ、あるいは高層階指定のほうが安く出ている施設も2件あった。これは眺望の価値がないという意味ではなく、高層階を標準仕様として全客室に織り込んでいるか、上位グレードの価格が眺望以外の要素(広さ・ラウンジアクセス等)で決まっているケースと読める。眺望を独立した課金軸として切り出すか、体験全体に溶かし込むかは商品設計の選択であり、どちらにも合理性がある。

これから建つ超高層ホテル — 内幸町46〜48階、東京駅前は385m級

ランキングは今後、確実に書き換わる。国土交通省「建築物動態統計調査」をもとにした建築計画データから、ホテル用途を含む地上25階以上の計画を抽出した。

表2:これから建つ超高層ホテル — 階数25階以上の建設・計画案件(出典:国土交通省「建築物動態統計調査」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成、建築確認申請ベース)
所在地 階数 ホテル客室数 竣工予定 主用途/事業者
東京都千代田区大手町2丁目ほか631002027年12月事務所・ホテル・ホール・店舗/三菱地所
東京都千代田区内幸町1-1-1(中地区)481002031年10月事務所・店舗・ホテル/NTT都市開発ほか
東京都千代田区内幸町1丁目(南地区)461002029年2月事務所・商業・ホテル/NTT都市開発・三井不動産ほか
名古屋市中区錦3丁目411702026年7月ホテル・オフィス・シアター・店舗/三菱地所ほか
横浜市中区北仲通6丁目402722027年5月共同住宅・ホテル/大和地所・住友不動産
大阪市北区堂島浜2丁目402202027年2月分譲共同住宅・ホテル・事務所/三菱地所レジデンシャル
東京都中央区日本橋一丁目391972027年10月商業・事務所・ホテル・住宅/再開発組合(三井不動産・野村不動産)
東京都渋谷区道玄坂2丁目361002028年3月リテール・ホテル・レジデンス/東急ほか
神戸市中央区雲井通5丁目32702027年12月ホテル・オフィス・商業・バスターミナル/雲井通5丁目再開発

出典:国土交通省「建築物動態統計調査」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成。※確認申請ベース。今後の申請追加により件数・規模は増加する見込みであり、現時点での確定パイプラインの下限値として参照。階数・客室数は届出時点の計画値で、事業者公表値と異なる場合がある。

最上位の大手町2丁目の計画は、三菱地所が東京駅前・常盤橋で進めるTOKYO TORCHのTorch Towerにあたる。事業者の公表によれば高さ約385m・地上62階で、完成すれば国内最高層となり、上層部にラグジュアリーホテル(約110室、ドーチェスター・コレクションが運営者に選定)と展望施設が入る計画だ。実現すれば、本稿のランキングは300mから385mへ一気に85m更新されることになる。

もう一つの塊が、日比谷公園に面した内幸町一丁目街区の「TOKYO CROSS PARK構想」である。三井不動産・NTT都市開発・東京電力パワーグリッド・帝国ホテルなど10社が参画し、約6.5haで延床約110万㎡を開発する。事業者公表では南地区のサウスタワーが地上46階・高さ約227.8m、中地区のセントラルタワーが地上48階・高さ約229.4mで、中地区にはNTTグループと帝国ホテルによるスモールラグジュアリーホテル、南地区にはウェルビーイングをテーマとしたホテルが入る予定だ。当社が集計する建築計画データでも、それぞれ46階(2029年2月竣工予定)・48階(2031年10月竣工予定)として届出が確認できる。

地方・準都心にも動きはある。名古屋・栄の41階建て複合(170室、2026年7月竣工予定)、横浜北仲の40階建て(272室、2027年5月)、大阪・堂島浜の40階建て(220室、2027年2月)と、200m級には届かないものの30階台後半の宿泊機能付きタワーが各地で立ち上がる。容積率の上乗せを受けた再開発が超高層ホテルの供給源になっている構造については、都市再生特別地区138地区の容積上乗せ1,096万㎡で詳しく整理している。

まとめ|高さは「入場券」であって「値札」ではない

整理すると、こうなる。第一に、現在国内で最も高いビルに入るホテルは大阪マリオット都ホテル(あべのハルカス300m、客室38〜55階)であり、営業中の施設としては客室位置も最高位にある。第二に、横浜ロイヤルパークホテル(横浜ランドマークタワー296m、客室52〜67階)は2025年3月に休業してリニューアル中で、2028年度にラグジュアリーコレクションとして再開業する予定である。第三に、建物の高さとホテルの入居階は一致しないため、ランキングを読む際は必ず入居階を併せて確認する必要がある。

そして価格については、粒度を分けて見ることが決定的に重要だった。施設をまたいで比べると、高さは単価をほとんど説明しない(N=10、r=0.09)。同じ225mのビルに入る2つのホテルで推定成約ADRが2.31倍違い、300mのホテルより180m弱のホテルのほうが2.51倍高い。単価を決めているのはエリアとブランド階層であり、高さではない。

だが同じホテルの中では、高さは確実に値段になる(N=13施設、上乗せ中央値+10.3%、最大+90.0%)。眺望は独立した課金軸として機能しており、しかもそれはラグジュアリーに限らない。地方都市の超高層でも、大規模なリゾート型でも、+16〜25%の上乗せが成立している。超高層という立地資産を持つ施設にとって、階層別プライシングの精緻化は素直な収益機会といえる。

2027年以降は東京駅前で385m級、内幸町で46〜48階級のプロジェクトが竣工を迎える。このランキングが書き換わるまで、あと数年である。

よくある質問

表3:よくある質問
日本一高いホテルはどこですか国内最高層のビル(あべのハルカス/高さ300m・地上60階)に入る大阪マリオット都ホテルです。客室は38〜55階、レストランは57階にあります。
客室が一番高い階にあるホテルは営業中の施設では大阪マリオット都ホテルの55階です。休業中の横浜ロイヤルパークホテルは67階まで客室があり、2028年度の再開業後は再び国内最高位になる見込みです。
高層階の部屋はどのくらい高いですか同一ホテル・同一日で高層階指定プランと標準プランの最安掲載価格を比較すると、上乗せ幅の中央値は+10.3%でした(13施設、2026年6〜8月チェックイン)。眺望が商品の中核にある施設では+37〜90%に達する例もあります。
これから日本一高いホテルは変わりますか東京駅前・常盤橋で建設中のTorch Tower(事業者公表で高さ約385m・地上62階)の上層部にラグジュアリーホテルが計画されており、竣工すれば国内最高層のホテルになります。

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参考資料・出典一覧

■ 価格・供給データ

  • メトロエンジンリサーチ — 推定成約ADR(2025年9月〜2026年8月、N=10施設)、掲載価格によるプラン別比較(2026年6〜8月チェックイン、N=13施設)、都道府県別ADR中央値
  • 国土交通省「建築物動態統計調査」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成 — 建築計画(確認申請ベース)

■ 建物・ホテルの一次情報

■ 開発プロジェクト

出典: 日本ハイアット 株式会社「報道資料 2026年4月」

■ データソース

ランキングの高さ・階数・ホテル入居階は、各建物および各ホテルの公式サイト、開発事業者のプレスリリース、自治体・観光協会の公表情報を一次情報として個別に確認し、確認できた施設のみを掲載しています。価格はメトロエンジンリサーチが収集する国内宿泊施設の掲載価格および推定成約ADR(施設単位=2025年9月〜2026年8月の月次中央値、N=10施設/プラン単位=2026年6〜8月チェックイン、N=13施設)。建設中・計画中の案件は国土交通省「建築物動態統計調査」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成。ハイアット系施設の客室数は日本ハイアット 株式会社「報道資料 2026年4月」で照合しています。

■ 試算前提

「高さ」は建物の最高部(建築物の高さ)であり、ホテルの入居階とは別に扱っています。施設単位の比較は推定成約ADRの検証済み業態(ビジネス/シティ/リゾート/旅館/カプセル)に該当し、かつ価格が安定している施設に限定し、デラックス業態および2026年に開業した施設は立ち上がり期のため除外しました。高層階プレミアムは、客室名またはプラン名に「高層階」「ハイフロア」「上層階」「スカイフロア」「最上階」を含む販売枠を「高層階指定」、それ以外を「標準」と定義し、同一ホテル・同一チェックイン日・同一販売経路で最安掲載価格(2名1室・税込)を突き合わせ、日ごとの比率をとったうえで中央値を算出しています。

■ 限界・留意点

対象は掲載を通じて価格が確認できる施設であり、全数調査ではありません。推定成約ADRは掲載価格から推計した値で、各社の公表実績値とは一致しません。施設単位ADRとプラン単位の上乗せ率は粒度が異なるため、本文中の代表価格を単純計算しても上乗せ率とは一致しない場合があります(上乗せ率は日別比率の中央値であるため)。N=10・N=13はいずれも小標本であり、相関係数は少数の施設の影響を受けやすい点にご留意ください。建設計画は建築確認申請ベースであり、階数・竣工年は今後変更される可能性があります。また本稿は高さと価格の関係を扱ったものであり、稼働率や収益性は対象外です。

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