トップ > レベニューマネジメント > 岐阜の旅館、10/17は推定OCC 93.3%・完売施設率65.4%(直前16日) — 紅葉入口の週末をT-45/T-30/T-14で逆算する

岐阜の旅館、10/17は推定OCC 93.3%・完売施設率65.4%(直前16日) — 紅葉入口の週末をT-45/T-30/T-14で逆算する

投稿日 : 2026.10.04

岐阜県

レベニューマネジメント

季節・イベント

岐阜の旅館、10/17は推定OCC 93.3%・完売施設率65.4%(直前16日) — 紅葉入口の週末をT-45/T-30/T-14で逆算する

岐阜県の旅館は、紅葉入口にあたる10月17日(土)の予約を宿泊日の16日前(2026年10月1日観測)で推定OCC 93.3%・完売施設率65.4%まで積み上げている。45日前の時点では85.3%・44.1%だったので、約1か月(29日間)で稼働は+8.0pt、完売施設率は+21.3ptの上積みである。翌18日(日)は同じ期間に81.4%から89.8%へ+8.4pt伸びたものの、完売施設率は47.7%にとどまり、土曜との間に17.7ptの差を残している。3連休中日の10月11日(日)は直前10日で92.9%・完売施設率67.7%と、紅葉の週末より一足先にタイトになった。本稿は岐阜県の旅館127〜128施設(約3,400室)のブッキングカーブを45日前から追い、紅葉シーズンに向けて残る週末を「T-45・T-30・T-14」の3段でどう仕込むかを進捗(OCC・完売施設率)の軸だけで逆算する。

対象: 岐阜県 旅館 N=127〜128施設(約3,400室・主要予約サイト掲載ベースの固定コホート)、対照としてビジネスホテル N=62〜63施設(約5,870室)。本記事は価格の水準に触れず、稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値、完売施設率はOTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)である。いずれも定義は記事末尾。データ時点: 2026年10月2日(直近観測日は10月1日)。

Key Takeaways
  • — 10/17(土)は16日前で推定OCC 93.3%・完売施設率65.4%(2026年10月1日観測、旅館N=127)。45日前の85.3%・44.1%から約1か月で+8.0pt・+21.3pt。
  • — 稼働差は4pt弱、完売施設率差は約20pt。10/16〜18は稼働が89.6〜93.3%に収まる一方、完売施設率は44.5%・65.4%・47.7%と土曜だけが突出する。
  • — 土曜は30日前からの2週間が加速区間。完売施設率が49.2%→65.4%と+16.2pt跳ね、延泊・連泊訴求の効きどころになる。
  • — 岐阜の日曜は近隣8府県比でむしろ強い。17日前の土日差は3.6ptで9府県中最小。余白はエリア平均ではなく、10/18に完売観測のない53施設(101施設中)にある。
  • — 紅葉本番の10/24・10/31は30日前で土曜93.4%・92.1%と10/17を上回る出発点。日曜(10/25・11/1)は4〜5pt低く、同じ逆算が使える。

10/17は直前16日で93.3% — 45日前から見た三つの宿泊日の現在地

まずは、三つの宿泊日が今どこに立っているかを同じ物差しで確認したい。図1は岐阜県の旅館コホートについて、宿泊日の45日前から直近観測までの推定OCC(OTA掲載在庫ベース)を重ねたブッキングカーブである。10月17日(土)は45日前に85.3%、30日前に89.6%、直近観測(16日前)に93.3%と、ほぼ一定の傾きで上積みを続けてきた。18日(日)は45日前81.4%、30日前87.1%、直近(17日前)89.8%で、カーブの形は土曜と並行しているが、終始2〜4pt低い位置を走っている。

一方で、10月11日(日)は3連休の中日という条件がつく。45日前84.1%から30日前88.7%、直近(10日前)92.9%へと、土曜の10/17とほぼ同じ高さに到達しており、連休中日の日曜は「通常の日曜」ではなく「土曜に準じる日」として動いていたことが読める。参考に置いた10月10日(土)は秋の高山祭(八幡祭)の2日目にあたり、45日前の時点で既に92.3%・完売施設率64.6%と、他の日が直前にようやく届く水準から出発している。この10/10が45日前の時点でほぼ決着していた経緯は、岐阜の旅館、10月三連休初日は45日前に推定OCC92.1%(2026年10月10日宿泊分)で詳しく追っている。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

ここまでを整理すると、紅葉入口の週末は「土曜が先に埋まり、日曜が1か月遅れて追いかける」形である。表1に定点の値を並べた。10/16(金)から10/18(日)の3日間で見ると、金曜は直近15日で89.6%・完売施設率44.5%、土曜は93.3%・65.4%、日曜は89.8%・47.7%となり、稼働の差は4pt弱なのに対し完売施設率は約20ptの開きがある。稼働が同程度でも完売施設の割合が違うということは、日曜・金曜には「まだ枠を出している施設」が土曜より多く残っていることを意味し、そこに連泊・前後泊で需要を寄せる余地があると考えられる。

表1 岐阜県・旅館の宿泊日別ブッキングカーブ定点(LT45/LT30/直近)。10/24以降は直近観測が30日前以降となるため、直近列はその時点の値。11/1(日)は30日前の観測がまだ無いため、30日前列には直近観測(31日前)の値を入れている。
宿泊日45日前 推定OCC45日前 完売施設率30日前 推定OCC30日前 完売施設率直近観測直近 推定OCC直近 完売施設率OCC上積み完売率上積みN(施設)
10/10(土) 秋の高山祭92.3%64.6%94.2%74.2%直前9日96.1%77.3%+3.8pt+12.7pt128
10/11(日) 3連休中日84.1%50.0%88.7%55.2%直前10日92.9%67.7%+8.8pt+17.7pt127
10/12(月) スポーツの日74.7%30.7%79.9%33.6%直前11日83.5%37.5%+8.8pt+6.8pt128
10/16(金)81.9%37.8%85.7%40.0%直前15日89.6%44.5%+7.7pt+6.7pt128
10/17(土)85.3%44.1%89.6%49.2%直前16日93.3%65.4%+8.0pt+21.3pt127
10/18(日)81.4%34.1%87.1%37.6%直前17日89.8%47.7%+8.4pt+13.6pt128
10/24(土)88.0%53.6%93.4%64.8%直前23日92.8%65.1%+4.8pt+11.5pt126
10/25(日)83.9%36.0%88.3%42.4%直前24日88.4%45.2%+4.5pt+9.2pt126
10/31(土)88.6%53.5%92.1%65.2%直前30日92.1%65.2%+3.5pt+11.7pt132
11/1(日)85.3%44.9%87.9%45.8%直前31日87.9%45.8%+2.6pt+0.9pt131

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

なお、同じ岐阜県でもリゾートホテル・シティホテルは、固定コホートの基準(総客室の30%以上を主要予約サイトに掲載する施設で10施設以上)を満たす施設が各8施設・5施設にとどまり、エリア値を出す対象になっていない。そのため本稿は旅館を主軸に、業態の対照としてビジネスホテル(N=62〜63)を併せて見る。

土曜に寄る需要と日曜の余白 — 完売施設率でみる週末の形

次に、稼働より感度の高い指標として完売施設率の動きを追いたい。図2は10/16(金)・10/17(土)・10/18(日)について、45日前・30日前・直近観測の3時点の完売施設率を並べたものである。土曜は44.1%→49.2%→65.4%と、30日前から直近の2週間で一気に16.2pt跳ねたのに対し、日曜は34.1%→37.6%→47.7%、金曜は37.8%→40.0%→44.5%と、伸びはするが土曜ほどの加速はない。土曜の「30日前から2週間」が完売施設を急増させる区間であり、ここが延泊・連泊訴求の効きどころになる。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

背景にあるのは、岐阜県の旅館が平時から土曜に強く寄る需要構造である。経過月である2026年9月の日別実績(同コホート、観測日はいずれも宿泊日前日)をみると、月平均の推定OCCは89.7%で、土曜4日の平均は95.7%、木曜4日の平均は85.4%と10pt差がついた。シルバーウィーク(9月19日〜23日の5連休)のうち19日(土)から22日(火)の4泊は99.4〜100%に達しており、連休が絡むと日曜・月曜も土曜並みに埋まる。10/11(日)が土曜並みに積み上がったのはこの連休パターンの再現であり、10/18(日)が土曜に3.5pt届かないのは「連休ではない日曜」の素の姿といえる。同じ岐阜県の旅館で9月の5連休が日ごとに山と谷に割れた経緯は、岐阜・9月5連休のブッキングカーブが詳しい。

業態差も確認しておきたい。ビジネスホテル(N=62〜63・約5,870室)の10/17(土)は45日前75.4%→30日前82.2%→直近(16日前)87.8%、完売施設率は17.5%→24.2%→36.5%で、旅館より10pt前後低い位置から同じ傾きで上がっている。対して10/18(日)は67.9%→69.3%→73.7%、完売施設率は11.1%→12.9%→11.1%とほぼ動かず、日曜の伸びは旅館(+8.4pt)に比べ+5.8ptと小さい。旅館は「土日とも埋まるが土曜が先」、ビジネスホテルは「土曜は埋まるが日曜は緩い」という形で、同じ県内でも週末の形が業態で異なることになる。

施設単位でみた消化の型 — 残り枠ゼロが10/17で47施設

エリア値は平均の姿にすぎないので、施設単位でどのような消化の型が混在しているかも見ておきたい。表2と図3は、岐阜県の旅館のうち販売枠が総客室の30%以上ある施設(10/17はN=102)について、どのリードタイムで最初に完売が観測されたかを分布で示したものである。10/17(土)は45日以上前から完売していた施設が37、31〜45日前が11、15〜30日前が15で、合わせて63施設が既に完売の観測を持つ。残り枠の中央値は5.5%で、残り枠ゼロの施設は47と半数に迫る。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

同じ見方で10/18(日)をみると、45日以上前から完売の施設は25に減り、完売観測のない施設が53と半数を超える。残り枠の中央値は14.3%で、土曜(5.5%)の約2.6倍の枠が市場に残っている計算になる。3連休中日の10/11(日)は45日以上前からの完売が36施設、残り枠中央値8.9%と、土曜の10/17と日曜の10/18の中間に位置する。対象施設の客室数の中央値が10室前後と小規模な旅館が多いため、1施設の完売は数室の予約で決まり、エリアの完売施設率が直前2週間で跳ねやすい構造であることも押さえておきたい。

表2 岐阜県・旅館の施設単位でみた完売時期の分布(販売枠が総客室の30%以上ある施設、匿名集計)。「残り枠」は現時点でOTA等に掲載中の枠の割合。
宿泊日N(施設)45日以上前から完売31〜45日前に完売15〜30日前に完売直近14日以内に完売完売観測なし残り枠 中央値残り枠ゼロ
10/11(日)98368164348.9%40
10/17(土)1023711150395.5%47
10/18(日)10125111205314.3%26

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

ここから読み取れるのは、土曜については「早くから埋まる施設」と「直前まで枠を残す施設」の二極化が進んでいる一方、日曜はまだ半数の施設が枠を出し続けているという対比である。自館がどちらの型にいるかで、T-14以降にやるべきことは変わる。

近隣8府県と同じリードタイムで比べる — 岐阜の旅館の「日曜の余白」はどれほどか

ここまでの「土曜が先に埋まり、日曜に余白が残る」という見立てが岐阜県に固有のものか、紅葉期の週末に共通の形なのかを確かめるため、近隣8府県(長野・富山・石川・福井・愛知・三重・滋賀・静岡)の旅館コホートを同じ宿泊日・同じリードタイムで並べた(表3)。直近観測が宿泊日ごとに16日前・17日前と異なるため、ここでは両日とも17日前にそろえている。

表3 近隣8府県と岐阜県の旅館 推定OCC(OTA掲載在庫ベース)を同じリードタイムで比較(宿泊日10/17・10/18、17日前は2026年10月1日・2日観測)。10/17の17日前は本文・表1の直近値(16日前)と1日ずれる。
府県N(施設)10/17 45日前10/17 30日前10/17 17日前10/17 完売施設率(17日前)10/18 45日前10/18 30日前10/18 17日前10/18 完売施設率(17日前)土日差(17日前)
岐阜県12785.3%89.6%93.4%62.7%81.4%87.1%89.8%47.7%3.6pt
滋賀県3176.4%87.1%90.6%45.2%79.2%85.0%86.2%32.3%4.4pt
富山県4278.8%84.0%88.3%23.8%77.9%80.9%83.9%31.0%4.4pt
長野県27678.1%82.6%86.1%46.9%67.5%72.2%77.4%32.9%8.7pt
三重県11971.1%77.9%83.5%24.4%64.2%69.9%74.8%20.2%8.7pt
静岡県30566.9%73.7%79.4%21.3%62.4%69.2%74.4%17.7%5.0pt
石川県8871.6%77.0%78.9%27.3%63.5%66.9%69.7%12.5%9.2pt
福井県7966.8%70.6%74.7%35.4%59.3%58.2%67.0%20.0%7.7pt
愛知県8764.3%68.5%72.3%17.2%57.6%61.6%67.0%17.2%5.3pt

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

岐阜県の旅館は、10/17・10/18とも45日前・30日前・17日前のすべての時点で9府県中もっとも高い位置にある。17日前の10/17は93.4%で、次点の滋賀県(90.6%、N=31)を2.8pt上回り、長野県(86.1%)とは7.3ptの差がある。完売施設率でも10/17は62.7%と、長野県(46.9%)・滋賀県(45.2%)を15pt以上引き離している。

注目したいのは土日差である。17日前時点の10/17と10/18の差は岐阜県が3.6ptで9府県中もっとも小さく、長野県8.7pt・三重県8.7pt・石川県9.2ptなど他の府県は4.4〜9.2ptの開きがある。つまり岐阜県の日曜は、近隣と比べればむしろ強く埋まっている。本稿でいう「日曜の余白」は県内の土曜と比べた相対的なものであり、エリア全体のOCCで見れば上積みの余地は近隣より小さい。余白が残っているのはエリア平均ではなく施設単位で、表2のとおり販売枠30%以上の101施設のうち53施設が10/18にまだ完売の観測を持たない。日曜対策は「エリアの底上げ」ではなく「枠を残す施設がどう埋めるか」の問題として捉えるのが実態に近いだろう。なお、滋賀県(31施設)・富山県(42施設)はコホートが小さく、1施設の動きで値が数pt振れる点に留意したい。

岐阜県の旅館を運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン

運営目線のインサイト

1. 市場カーブと自館の予約ペースを「45日前・30日前・直前」の3点で照合する。岐阜県の旅館は10/17(土)で45日前85.3%→30日前89.6%→直前93.3%、10/18(日)で81.4%→87.1%→89.8%と、45日前から直前までの上積みが約8ptで安定している。自館の該当日の進捗がこの3点のどこで市場から離れているかを見れば、遅れが「出発点の低さ」なのか「直前の伸びの弱さ」なのかを切り分けられる。

2. 稼働より完売施設率の方が、週末の「埋まり方の質」を先に教えてくれる。金・土・日の稼働差は4pt弱でも、完売施設率は44.5%・65.4%・47.7%と約20pt開いている。自館の土曜が市場の完売側(10/17で63施設)に入っているなら、残る仕事は日曜・金曜へ需要を寄せることであり、まだ枠を残す側(39施設)にいるなら、直前2週間で完売施設率が16.2pt跳ねた区間の需要をどう受けるかが焦点になる。

3. 連休は日曜を土曜に変える。10/11(3連休中日の日曜)は直前10日で92.9%と10/17(土)に並び、9月のシルバーウィークは5連休のうち19〜22日の4泊が99.4〜100%だった。11月に向けた仕込みでは、カレンダー上の曜日ではなく「連休のどの位置か」で日曜・月曜の扱いを変えたい。逆に連休最終日(10/12は直近83.5%)は緩みやすく、ここを連泊条件で埋める余地がある。

4. 紅葉本番の週末は、既に10月中旬と同じ形で動き始めている。10/24(土)は30日前で93.4%・完売施設率64.8%、10/31(土)は30日前で92.1%・65.2%と、10/17の30日前(89.6%・49.2%)を上回る出発点にある。日曜側の10/25(88.3%)・11/1(87.9%)はいずれも土曜に4〜5pt届かず、10月中旬と同じ「日曜の余白」が残っている。T-30の段階で日曜の連泊訴求に着手する判断材料は、もう揃っているといえる。

アクションプラン(時間軸つき) テーマの時間軸に合わせ、T-45〜T-30/T-30〜T-14/T-14〜直前の3段に分けて整理した。判断トリガーはすべて本稿で提示した数値に紐づけている。

表4 岐阜県の旅館向け アクションプラン(進捗軸・価格には触れない)
時間軸打ち手判断トリガー(記事中の数値)狙い
T-45〜T-30(来月以降の週末に向けて)残り枠の「質」の点検 — 残っている客室タイプ・定員・プランを棚卸しし、売れ残りが特定タイプに偏っていないかを確認する自館の該当週末の進捗が市場の45日前水準(10/17で85.3%・10/18で81.4%)を下回っている市場の上積み(45日前→直前で約8pt)が自館にも来る前提で、残す枠を意図して選ぶ
T-45〜T-30土曜に寄った需要を日曜・金曜へ逃がす連泊・前後泊の組み立て土曜の完売施設率(10/17直近65.4%)に対し日曜(10/18同47.7%)・金曜(10/16同44.5%)に余白がある土曜単日の取りこぼし需要を金・日に受け止め、週末全体の稼働を平準化する
T-30〜T-14(2週間以内)延泊・連泊訴求の出し分け — 土曜在庫が尽きた施設は日曜の受け皿を前面に、土曜に枠が残る施設は2泊パッケージを前面に30日前時点で完売施設率が10/17の49.2%→直近65.4%へ伸びた区間に自館が乗れているか30日前から直前にかけて完売施設率が最も伸びた区間(10/17で+16.2pt)の需要を受け止める
T-30〜T-1410/11型(3連休中日)の読み替え — 連休の初日・中日に需要が寄り、最終日(10/12は直近83.5%)が緩む形を自館の11月連休にも当てはめる自館の連休最終日の進捗が初日・中日より10pt以上低い連休最終日の枠を連泊条件や前泊訴求で埋める
T-14〜直前(今日〜今週)直前枠の出し方 — 残り枠ゼロの施設が10/17で47施設と半数に迫る中、残っている枠はキャンセル戻りも含めて小刻みに出し、締めるタイミングを宿泊日2週間前の完売施設率で判断する自館の残り枠が市場の中央値(10/17で5.5%)を上回っている直前需要を取り逃さず、かつ早期に締めすぎない
T-14〜直前11月初旬(10/31・11/1)の点検を今週中に — 既に30日前時点で土曜92.1%・日曜87.9%に達しており、紅葉本番の週末は10月中旬と同じ形で動いている自館の11/1(日)進捗が市場の30日前水準87.9%を下回っている紅葉本番に向けた日曜の余白を、T-30の段階で連泊訴求に回す

いずれも効果を保証するものではなく、自館の商圏・客層・客室構成に照らして取捨選択する前提である。価格の水準に触れない構成としたのは、紅葉入口の週末については「どの枠を・いつ・どの条件で出すか」という進捗の管理だけで差がつく局面にあると判断したためである。

まとめ — 紅葉の週末を読む三つの物差し

第一に、「45日前・30日前・直前」の3点である。岐阜県の旅館は紅葉入口の週末で約8ptの上積みを45日間で積んでおり、自館の進捗がこの3点のどこで市場からずれているかを見るだけで、打ち手の時間軸が決まる。第二に、稼働と完売施設率の差である。10/16〜18の3日間は稼働差4pt弱に対し完売施設率差は約20ptで、どの曜日に「枠を出している施設」が残っているかを完売施設率が先に教えてくれる。第三に、連休位置と業態の形である。連休中日の日曜は土曜に変わり(10/11で92.9%)、ビジネスホテルの日曜は旅館より緩い(10/18で73.7%対89.8%)。この三つを手元に置けば、10/24・10/31・11/1と続く紅葉本番の週末も、同じ逆算で仕込みを進められるだろう(紅葉の見頃と連休のずれが予約進捗をどう動かすかは、紅葉の見頃2026、長野は平年より9日遅れ予想も参考になる)。

よくある質問

Q. 岐阜県の旅館は、10月17日(土)の予約がどこまで進んでいますか?

A. 2026年10月1日の観測(宿泊日16日前)で、岐阜県の旅館コホート127施設の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)は93.3%、完売施設率は65.4%です。45日前の85.3%・44.1%から約1か月で稼働は+8.0pt、完売施設率は+21.3pt上積みされました。

Q. 翌日の10月18日(日)は土曜とどれくらい違いますか?

A. 17日前時点で推定OCCは89.8%と土曜に3.5pt届かず、完売施設率は47.7%で土曜より17.7pt低い水準です。販売枠が総客室の30%以上ある101施設のうち53施設には、まだ完売の観測がありません。

Q. 推定OCCと完売施設率は、どう使い分ければよいですか?

A. 推定OCCはエリア全体で掲載在庫がどれだけ消化されたかを示し、完売施設率は「もう枠を出していない施設」の割合を示します。10/16〜18は稼働差が4pt弱でも完売施設率は約20pt開いており、どの曜日に枠を出し続けている施設が残っているかは完売施設率の方が先に表れます。

Q. 近隣の府県と比べて、岐阜県の旅館の進み方はどうですか?

A. 近隣8府県(長野・富山・石川・福井・愛知・三重・滋賀・静岡)と同じ17日前で比べると、岐阜県は10/17・10/18とも全時点で最も高く、土日差も3.6ptで最小でした。日曜の余白はエリア平均よりも、枠を残している個々の施設に偏っています。

Q. 紅葉本番の10/24・10/31の週末は、何を見ておけばよいですか?

A. 30日前時点で10/24(土)は93.4%、10/31(土)は92.1%と、10/17の30日前(89.6%)を上回る出発点にあります。日曜側の10/25・11/1はいずれも土曜に4〜5pt届いておらず、10月中旬と同じ「土曜が先、日曜が後」の形です。T-30の段階で日曜の連泊訴求を始める判断材料になります。

データについて

指標の定義と集計対象
推定OCC(OTA掲載在庫ベース)の定義OTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。対象は総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホート(各宿泊日で同じ施設集合。表1のN列がその施設数)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。
ブッキングカーブ宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。定点は「45日前・30日前・直前(直近観測)」の3点。直近観測日は2026年10月1日。
完売施設率OTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)。施設単位の分布(表2・図3)は販売枠が総客室の30%以上ある施設を対象とし、匿名の集計値のみを示している。
対象 N の内訳岐阜県 旅館コホート N=127〜128施設・約3,400室(宿泊日により122〜132施設、3,350〜3,468室)。ビジネスホテル N=62〜63施設・5,819〜5,871室。2026年9月の日別実績は同コホート N=102〜149施設(多くの日は146〜148施設)。施設単位分布は10/11 N=98、10/17 N=102、10/18 N=101(販売枠が総客室の30%以上ある全施設)。
価格指標本記事は価格の水準を扱っていない。稼働率・完売施設率はいずれも推定値であり、実績値ではない。
データ時点データ時点: 2026年10月2日。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。

参考資料・出典一覧

■ データソース

メトロエンジンリサーチが主要予約サイトの掲載在庫を日次で観測したデータ。岐阜県の旅館固定コホート(宿泊日により126〜132施設・約3,400室)、対照のビジネスホテル(62〜63施設)、近隣8府県の旅館コホート(31〜305施設)、施設単位の完売時期分布(販売枠が総客室の30%以上ある98〜102施設)。行事・祝日・紅葉時期は岐阜県観光連盟、内閣府、tenki.jpの公表情報による。

■ 試算前提

推定OCC=100−100×OTA掲載残室数÷総客室数(固定コホート)。完売施設率は掲載在庫が確認できない施設の割合。定点は宿泊日の45日前・30日前・直近観測(2026年10月1日)。近隣府県との比較は全府県とも17日前にそろえた。施設単位の分布は、最初に完売が観測されたリードタイムで区分している。

■ 限界・留意点

OTAに掲載されない客室を消化済みとして数えるため、推定値は実客室稼働率より高めに出る。直前期の上昇には販売停止(掲載の取り下げ)が含まれうる。在庫は日々変動し、本稿の数値は2026年10月1日〜2日観測時点のスナップショットである。小規模コホート(滋賀31施設・富山42施設)は1施設の動きで値が振れやすい。価格の水準は扱っていない。

参考資料・出典
秋の高山祭(八幡祭)2026年開催概要(10月9日・10日)岐阜県観光連盟(岐阜の旅ガイド)
国民の祝日について(スポーツの日=10月の第2月曜日)内閣府
岐阜県の紅葉スポット 例年の見頃(白川郷10月中旬〜11月中旬、新穂高温泉10月中旬〜11月上旬 等)tenki.jp 紅葉見頃情報(岐阜県)
内部データ(推定OCC・完売施設率・施設単位分布)出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

あわせて読みたい

関連記事