三重県明和町の一般社団法人明和観光商社は、2024年9月15日から16日にかけて、明和町斎宮エリアでドローンを活用した観光実証企画を実施した。この企画は「空が広い、高い建物がない」という斎宮エリアの特色を生かし、訪れる観光客に新たな視点で魅力を提供することを目的としている。企画内容の一部はインフルエンサーによる斎宮のプロモーションとして活用されるが、一般の来場者も体験できるコンテンツが用意されている。
斎宮エリアは、国指定史跡の斎宮跡が137ヘクタールにもわたり広がる広大な地域であり、その広さがこれまで課題となっていた。明和観光商社は、この広大さを「魅力」として発信するため、株式会社ドローンエモーションと共に4つのドローン活用企画を考案した。
第一に、「斎宮 -Saikū-」を空から愉しむドローン空撮体験がある。この企画では、高度90メートルからのリアルタイム空撮映像を通じて、斎宮の歴史にまつわる解説を受けながら、参加者がカメラ操作を行い空から史跡を探訪する体験を提供する。
第二に、十二単着付け体験とドローン空撮を組み合わせた「斎宮 -Saikū-」をなりきって愉しむ体験が実施される。この体験は、平安時代の役所跡であるさいくう平安の杜で行われ、参加者が平安時代にタイムスリップしたような感覚を味わうことができる。
第三に、自撮りAIドローンを使ったドローンでセルフィー体験がある。これは一般の来場者も参加可能であり、参加費無料、先着順でドローンを使ってセルフィーを撮影するユニークな体験ができる。
さらに、観光客目線で斎宮の魅力を捉えるためのInstagramコンテストも開催される。ハッシュタグ「#斎宮を愉しむ」を用いて投稿された写真の中から最優秀賞と優秀賞が選定され、受賞者にはAmazon商品券が贈られる。コンテストの結果発表は、株式会社ドローンエモーションのウェブサイトにて行われる予定である。
明和観光商社ではイベントの無い日・日常の明和町を訪れても楽しんでもらえるように平安遊び体験や古代衣装体験など様々なコンテンツ開発も進めている。今回の観光実証の結果を踏まえながらドローン等の愉しめるツールの活用と仕組みづくりを進めていき、斎宮跡をはじめとした様々な地域資源を活用していきながら地域内外に明和町の魅力を広めていくことに、これからも尽力していく。