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大学周辺のホテル、国立20校は2km圏に客室ゼロ — 学生1万人あたり客室数で81校を比較

投稿日 : 2026.09.30

指定なし

投資・開発

大学周辺のホテル、国立20校は2km圏に客室ゼロ — 学生1万人あたり客室数で81校を比較

国立大学のキャンパスは、都心の一等地から山あいの丘陵地まで、立地の振れ幅が極端に大きい。本稿では国土交通省「国土数値情報(学校)」に収録された国立大学の代表地点を起点に、半径2km圏にある稼働中の宿泊施設の客室数を当社の宿泊施設データから地理検索で集計し、在籍学生数で正規化した「学生1万人あたり客室数」で全国81校を横並びにした。結論を先に置くと、20校はキャンパスから2km以内に、稼働を確認できる宿泊施設の客室が1室もない。

本記事における指標の定義

  • キャンパス地点:国土交通省「国土数値情報(学校)」の大学レコードのうち、設置者が国立のものを抽出した代表点。同一大学の点どうしが直線1.5km以内にある場合は1つのキャンパス地点として統合した。
  • 2km圏の客室数:各大学のすべてのキャンパス地点から半径2km以内にある、当社が稼働を確認している宿泊施設(主要予約サイト掲載ベース)の客室数の合計。研修施設・会社や団体の宿泊所などで稼働を確認できない施設は含まない。複数のキャンパスの圏が重なる場合、同一施設は一度だけ数える。
  • 学生1万人あたり客室数:2km圏の客室数 ÷ 学生数 × 10,000。学生数は学部・本科と大学院(博士・修士・専門職学位)の在籍者の合計。
  • データ出典:キャンパス座標=国土交通省「国土数値情報(学校)」/学生数・教職員数=大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2025年5月1日時点)/客室数=メトロエンジンリサーチ&コンサルティング
対象
81校
学部を置く国立大学
2km圏の客室ゼロ
20校
在籍学生 計79,861人
学生1万人あたり客室数
1,156室
81校の中央値
2km圏の宿泊施設
2,282
施設・202,144室(重複除く)
キャンパス地点
149
うち40地点が2km圏ゼロ
Key Takeaways
  • — 学部を置く国立大学81校のうち20校は、キャンパス2km圏に稼働を確認できる宿泊施設の客室がない(在籍学生 計79,861人)。
  • — 学生1万人あたり客室数の中央値は1,156室。ゼロの20校と5,000室超の20校に両極化し、絶対値の多寡は大学ではなく都市商圏の大きさを映す。
  • — 半径を5kmに広げると客室ゼロは2校(福島大学・豊橋技術科学大学)に減る。供給の薄さの判定は、徒歩圏という距離の置き方に大きく左右される。
  • — 2026年9月以降に完成予定の計画案件(確認申請ベース)は27校の2km圏に計13,950室。2km圏ゼロの20校には1件もなく、積み増しは在庫が厚い側に偏る。
  • — 2km圏ゼロは需要の証明ではない。筑波大学の近くには集計対象外の研修施設(156室)もあり、用地評価では集計対象外の宿泊機能と業務・観光需要を別に確かめる必要がある。

なぜ客室数を学生数で割るのか — 絶対値では都心キャンパスが自動的に上位に来る

大学の周辺に何室あるかという絶対値だけを並べると、順位はほぼ都市の格付けと一致してしまう。実際、2km圏の客室数が最も多いのは東京科学大学の湯島キャンパス周辺で23,257室だが、これは大学が呼び込んだ在庫ではなく、御茶ノ水から秋葉原・上野へ連なる都心商圏の在庫がたまたま2km圏に入っているだけだ。東京大学の本郷・弥生周辺17,236室、北海道大学の札幌キャンパス周辺17,312室も同じ性質を持つ。

一方、客室数を在籍学生数で割ると、その大学が抱える人口規模に対して宿泊機能がどれだけ張り付いているかが見える。81校の中央値は学生1万人あたり1,156室。ただし分布は中央に集まらず、両端に割れている。20校がゼロである一方、5,000室を超える大学も20校あり、この2つのグループで全体の半分近くを占める。

学生1万人あたり客室数の分布(学部を置く国立大学81校)
出典:国土交通省「国土数値情報(学校)」・大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成(N=81校)

ここで注意したいのは、この指標が「不足」と「飽和」の両方を測る物差しだという点である。値が大きい大学は、大学の需要とは無関係に成立している大商圏の中にキャンパスがあるだけで、新規に客室を積む余地は乏しい。値が小さい大学は、大学関係者の移動が一定量あるにもかかわらず受け皿が近くにない。出店余地が論点になるのは後者である。同じ考え方で駅の乗降客数を母数に置いた分析は、駅の乗降客1万人あたり客室数、中央値20室でも扱っている。

2km圏に1室もない20校 — 筑波大学は学生16,684人・教職員6,742人

キャンパスから半径2km以内に運営中の客室が1室も確認できなかったのは81校中20校。ここに在籍する学生は合計79,861人で、教職員を加えると110,624人になる。単独で最大なのが筑波大学で、学生16,684人・教職員6,742人を抱えながら最寄りの宿泊施設まで直線2.4km。5km圏まで広げると19施設1,721室が現れるので、在庫が存在しないのではなく、つくば駅周辺に集まった在庫が距離の壁の外側にある、という構図である。

ただし、この距離は本稿の集計対象(稼働を確認している宿泊施設)に限った値である。筑波大学のキャンパス地点から約1.4km、筑波技術大学の地点から約1.2kmの天久保には、一般の予約も受け付ける一般財団法人筑波学都資金財団「筑波研修センター」(156室)があり、施設側も筑波大学に最も近い宿泊施設として案内している。この施設は本稿の集計対象に入っていないため2km圏の客室数には算入していないが、筑波の2校については「徒歩圏に受け皿がまったくない」とは読めない。ほかの2km圏ゼロ校でも、研修施設・大学の宿泊施設・会社や団体の宿泊所など、集計対象外の宿泊機能が近くにある可能性は残る。

この20校のうち、5km圏まで広げても客室が確認できないのが福島大学(金谷川)と豊橋技術科学大学(天伯町)の2校。福島大学は在籍4,528人で最寄りまで6.9km、豊橋技術科学大学は2,193人で5.9km。逆に旭川医科大学は2km圏こそゼロだが5km圏には25施設3,275室があり、旭川市街の在庫が距離3.8kmの位置から機能している。同じ「2km圏ゼロ」でも、市街地の在庫にどれだけ近いかで意味はまったく変わる。

表1 2km圏の客室がゼロの20校 — 最寄り宿泊施設までの距離と5km圏の供給(距離の順)
大学学生数最寄り宿泊施設までの距離5km圏の客室数5km圏の施設数
福島大学4,5286.9 km00
豊橋技術科学大学2,1935.9 km00
旭川医科大学9533.8 km3,27525
岐阜大学7,3403.6 km6379
北海道教育大学5,2313.3 km2982
室蘭工業大学3,3112.9 km7447
鹿屋体育大学8542.9 km11
大分大学5,5082.7 km3586
高知大学5,5312.5 km1,27722
宮崎大学5,4202.4 km794
浜松医科大学1,2102.4 km2453
筑波技術大学3222.4 km1,72119
筑波大学16,6842.4 km1,72119
滋賀医科大学1,1122.3 km1,22522
一橋大学6,1622.2 km2,59738
長岡技術科学大学2,2012.2 km2703
兵庫教育大学1,4942.2 km2023
和歌山大学4,4652.2 km1,16724
帯広畜産大学1,3732.0 km983
愛知教育大学3,9692.0 km1083
出典:国土交通省「国土数値情報(学校)」・大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成(N=20校)
2km圏の客室がゼロの20校 — 5km圏の客室数(棒)と最寄り宿泊施設までの距離(線)
出典:メトロエンジンリサーチ&コンサルティング/国土交通省「国土数値情報(学校)」(学生数の多い順)

149のキャンパス地点をマッピング — 40地点が2km圏ゼロ

81校のキャンパス地点を統合すると149地点になる。大学単位ではなく地点単位で見ると、2km圏に客室がない地点は40。複数キャンパスを持つ大学では、都市部の本部キャンパスが在庫に恵まれる一方、郊外の理工系・農学系キャンパスがゼロという分かれ方が頻出する。高知大学(朝倉・岡豊・物部の3地点)、大分大学(旦野原・挾間の2地点)、宮崎大学(木花・清武の2地点)はいずれも全地点がゼロだった。

国立大学81校・149キャンパス地点と2km圏の客室数
出典:国土交通省「国土数値情報(学校)」・メトロエンジンリサーチ&コンサルティング

規模と供給の相関は弱い — 学生2万人超でも1,500室台という組み合わせ

学生数と2km圏の客室数を散布図に置くと、右上がりの傾向は見えるものの、ばらつきが大きい。学生数の中央値は5,770人、2km圏客室数の中央値は755室で、この2本で区切った4象限のうち、右下(学生が多く客室が少ない)に入るのが本稿のいう出店余地の候補群である。

学生1万人以上の19校に絞ると、この歪みはさらにはっきりする。大阪大学は学生23,234人に対し2km圏1,445室(学生1万人あたり622室)、京都大学は22,365人に対し1,732室(同774室)。いずれも大学自体は日本有数の規模だが、キャンパスが吹田・豊中・箕面、あるいは吉田という住宅地・文教地区にあるため、2km圏の在庫は中央値にも届かない。京都大学の場合、5km圏まで広げると28,075室に跳ね上がる。都市全体の在庫は潤沢でも、キャンパス徒歩圏の受け皿は別問題だということである。主要キャンパスの徒歩圏の客室ストックは、受験期の需要を軸にした大学受験の前泊ホテル — 主要10キャンパスの客室ストックでも施設単位で追っている(キャンパスの基準点と集計時点が異なるため、個別の数値は本稿と一致しない)。

学生数 × 2km圏の客室数(81校・円の大きさはキャンパス地点数)
出典:メトロエンジンリサーチ&コンサルティング/国土交通省「国土数値情報(学校)」・大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(N=81校)
学生1万人以上の19校 — 学生1万人あたり客室数
出典:メトロエンジンリサーチ&コンサルティング/大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(N=19校)

学生数だけでは測れない層 — 教職員が学生を上回る医科系単科大

学生数を母数にする指標には弱点がある。附属病院を抱える医科系の単科大学では、教職員数が学生数を上回るからだ。旭川医科大学は学生953人に対し教職員1,805人、浜松医科大学は学生1,210人に対し2,123人、滋賀医科大学は学生1,112人に対し1,938人。この3校はいずれも2km圏の客室がゼロだが、学生数だけを見ていると「小規模だから当然」と読み違える。

そこで学生と教職員を合算した母数でも同じ指標を算出した。81校の中央値は1万人あたり926室と、学生ベースの1,156室より2割ほど低い。教職員の比重が大きい大学ほど、学生ベースの指標は供給の薄さを過小評価する方向に働く。附属病院を持つ大学では、患者や家族の滞在という別系統の需要も重なるため、用地を評価する際は学生数と教職員数を分けて置いたほうがよい。附属病院そのものを起点にした宿泊供給の分布については、病院近くのホテル、20病院で2km圏ゼロが特定機能病院88カ所を集計している。

表2 集計半径 × 母数の感度 — 81校の中央値と客室ゼロ校数
集計半径学生1万人あたり(中央値)学生+教職員1万人あたり(中央値)客室ゼロの大学学生1万人あたり500室未満の大学
2km圏1,156室926室20校33校
5km圏6,786室4,582室2校5校
出典:国土交通省「国土数値情報(学校)」・大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2025年5月1日時点)よりメトロエンジンリサーチ&コンサルティング作成(N=81校、表3の値から算出)

半径を5kmに広げると中央値は約5.9倍の6,786室に跳ね、客室ゼロは20校から2校(福島大学・豊橋技術科学大学)に減る。学生1万人あたり500室未満の大学も33校から5校に縮む。つまり「供給が薄い」という判定の大半は徒歩圏という距離の置き方に依存しており、2kmから5kmの間に市街地の在庫がある大学が多い。逆に、5km圏でも500室未満にとどまる5校(福島大学・豊橋技術科学大学・鹿屋体育大学・宮崎大学・愛知教育大学)は、どの半径で測っても供給が薄い層として扱える。母数に教職員を加えると中央値は2km圏で2割、5km圏で3割ほど下がるが、ゼロ校の顔ぶれは変わらない。

なお、学部を置かない大学院大学4校(総合研究大学院大学、政策研究大学院大学、北陸先端科学技術大学院大学、奈良先端科学技術大学院大学)は本稿の81校から除いている。在籍者が400〜1,300人と少ないうえ、総合研究大学院大学のように全国の研究機関を拠点とする形態では、指標が桁違いの値になり比較の意味を失うためである。

計画中の宿泊施設は「すでにある側」に集中 — 2km圏ゼロの20校には1件もない

国土交通省「建築動態統計調査」由来の計画データから、2026年9月以降に完成予定で客室数が判明している案件を抜き出し、同じ2km圏で重ねた。該当があったのは81校中27校、合計13,950室。内訳を見ると広島大学の東千田キャンパス周辺が14件2,845室、北海道大学の札幌キャンパス周辺が12件2,468室、山形大学(山形・鶴岡)が4件887室、東北大学の片平周辺が4件863室と、すでに2km圏に相応の在庫がある大学に積み増される構図が濃い。

対して、2km圏の客室がゼロの20校では、2km圏に計画中の案件が1件も確認できなかった。供給側から見れば、この20校の徒歩圏は今後数年間も空白のまま推移する可能性が高い、ということになる。ただし計画データは建築確認申請をベースにしており、申請は通常、開業の1〜2年前に行われる。したがって将来年の件数は現時点での確定パイプラインの下限値であり、今後の申請追加で増える見込みがある点には注意が必要だ。

出店余地をどう読むか — 2km圏ゼロは「需要がある」の証明ではない

最後に読み方の整理をしておきたい。2km圏ゼロという事実は供給が薄いことを示すだけで、それ自体が需要の存在を証明するものではない。大学に紐づく宿泊需要は、学会・シンポジウム、共同研究や企業訪問、式典やオープンキャンパス、課外活動の遠征、附属病院の患者家族といった複数系統の合算であり、多くは年間を通じて平準化していない。年数回の集中需要だけで通年の稼働を支えることは難しく、周辺に業務需要や観光需要が別に存在するかどうかが投資判断の分かれ目になる。

また、キャンパスから2.0〜2.5kmという距離帯は、路線バスや自転車で吸収されてしまう圏域でもある。表の「最寄り宿泊施設までの距離」が2km台にとどまる大学では、既存の市街地在庫が実質的に受け皿として機能している可能性が高い。逆に、最寄りまで3km以上離れ、かつ5km圏の客室数も数百室にとどまる大学は、既存在庫では吸収しきれていない構造にある。

空白が構造的な層

2km圏がゼロで、5km圏の客室も1,000室未満にとどまるのが13校。福島大学・豊橋技術科学大学は5km圏もゼロ、宮崎大学79室、帯広畜産大学98室、愛知教育大学108室と、既存在庫が量的に届いていない。

市街地在庫が届いている層

2km圏はゼロでも5km圏に1,000室以上あるのが残り7校。旭川医科大学3,275室、一橋大学2,597室、筑波大学1,721室など。新規供給より、既存在庫との距離をどう縮めるかが論点になる。

積み増しが進む層

2km圏にすでに数千室があり、計画中の案件も同じ圏に集中。広島大学・北海道大学・東北大学の都心キャンパス周辺など。大学要因より都市商圏の動きで説明される。

全81校一覧 — 学生1万人あたり客室数の昇順

表3 全81校一覧 — 学生1万人あたり客室数の昇順
大学学生数教職員数キャンパス地点2km圏 施設数2km圏 客室数学生1万人あたり5km圏 客室数
福島大学4,52878410000
豊橋技術科学大学2,19353410000
鹿屋体育大学85420110001
宮崎大学5,4203,008200079
帯広畜産大学1,373370100098
愛知教育大学3,9695471000108
兵庫教育大学1,4943651000202
浜松医科大学1,2102,1231000245
長岡技術科学大学2,2015651000270
北海道教育大学5,2319401000298
大分大学5,5082,6872000358
岐阜大学7,3403,1621000637
室蘭工業大学3,3115141000744
和歌山大学4,46559410001,167
滋賀医科大学1,1121,93810001,225
高知大学5,5312,43430001,277
筑波大学16,6846,74210001,721
筑波技術大学32227010001,721
一橋大学6,1621,18010002,597
旭川医科大学9531,80510003,275
埼玉大学8,4901,10911452,312
横浜国立大学9,6611,46611323312,491
琉球大学7,8193,095145975737
福岡教育大学2,6694461127101215
滋賀大学3,8365581541107666
富山大学9,3413,243341371476,918
宮城教育大学1,571271112515911,724
静岡大学10,1061,659222612587,525
佐賀大学6,6142,666371892861,978
東京学芸大学5,252771141593031,147
電気通信大学4,91783114183372738
上越教育大学1,09935511423821,351
東京外国語大学4,253636141653881,487
金沢大学10,7523,5602295485108,455
大阪大学23,23410,5013181,4456222,582
群馬大学6,4273,1093114797452,170
京都大学22,36511,46911201,73277428,075
山口大学10,0193,7013159949922,990
茨城大学8,0351,218398101,0084,278
北見工業大学2,099332152251,0721,881
鳴門教育大学969368141121,156770
九州工業大学5,8281,081366811,1686,620
東京農工大学5,9451,0402157551,2701,541
京都工芸繊維大学4,0077011235251,3109,456
三重大学7,1782,946171,0511,4641,399
新潟大学12,1594,6042161,7821,4666,696
九州大学18,8138,8325553,5411,88229,637
島根大学6,1943,1852161,1821,9084,587
京都教育大学1,5022921383442,29013,559
神戸大学16,2145,9094404,1602,56612,700
弘前大学7,0622,8231221,8312,5932,081
千葉大学13,9224,8614444,0682,9226,350
山梨大学4,8233,1502191,4733,0543,416
鹿児島大学10,2134,0612263,2003,1338,305
鳥取大学6,3083,1282192,0023,1743,067
長崎大学9,3074,5042533,1103,3426,014
山形大学8,6383,0144483,4774,0255,424
小樽商科大学2,3433261219774,1701,590
徳島大学7,5443,4402553,3694,4663,387
名古屋大学15,9597,2273527,3064,57827,819
福井大学5,0412,7662262,3754,7112,841
宇都宮大学5,1338751242,5965,0574,930
信州大学11,0433,63451125,6905,1538,850
岡山大学13,5255,5502527,0185,1897,795
秋田大学5,1352,3132182,8175,4863,666
熊本大学9,9463,3012566,1846,2187,736
東北大学17,9759,62638711,7766,55112,648
岩手大学5,4951,1711273,7226,7733,906
愛媛大学9,3993,4203926,6567,0827,420
東京大学28,91812,301220121,1307,307100,429
香川大学6,4892,5634604,8257,4365,462
名古屋工業大学5,7709181314,4277,67227,656
広島大学15,4965,211311011,9207,69215,722
北海道大学17,7708,329211517,4849,83930,046
奈良教育大学1,2462361611,46511,7584,003
奈良女子大学2,6714521923,66313,7144,062
東京科学大学13,4928,363419723,70217,56792,141
お茶の水女子大学2,9015231475,64919,47355,827
大阪教育大学4,28163521279,07721,20342,482
東京藝術大学3,240752215912,28637,92054,860
東京海洋大学2,666710210416,31661,20086,617
出典:国土交通省「国土数値情報(学校)」・大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2025年5月1日時点)・メトロエンジンリサーチ&コンサルティング(N=81校)

集計方法と対象範囲

キャンパス座標は国土交通省「国土数値情報(学校)」の大学レコード(2021年整備版)から設置者が国立のものを抽出した。同データに収録されているのは各大学の本部および主要キャンパスの地点であり、すべてのサテライトキャンパスを網羅するものではない。たとえば京都大学の宇治・桂、東京大学の柏、筑波大学の東京キャンパスは本稿の圏内に含まれていない。2024年10月に東京医科歯科大学と東京工業大学が統合して東京科学大学が発足したため、両校のレコードは東京科学大学として統合して扱っている。これにより対象は国立大学85校、うち学部を置く81校となる。

客室数はメトロエンジンリサーチが追跡する国内約138,000施設のうち、稼働が確認できる約27,000施設・約126万室を母集団とし、運営中かつ緯度経度が判明している施設を対象に、各キャンパス地点からの大圏距離2,000m以内を集計した。この母集団には主要予約サイトに掲載されていない旅館・民宿・簡易宿所は含まれないため、実際の客室ストックはここで示した数値をやや上回る可能性がある。客室数が未登録の87施設は客室数ゼロとして扱っている。

学生数・教職員数は大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2025年度、当該年度5月1日時点)を用いた。学生数は学部・本科と大学院(博士課程・修士課程・専門職学位課程)の在籍者の合計で、科目等履修生・聴講生・研究生、専攻科・別科は含まない。教職員数は本務者の教員数と職員数の合計である。

よくある質問

Q. 「2km圏の客室がゼロ」は、その大学の周辺にホテルが建てられないという意味ですか。

いいえ。用途地域や条例などの規制要件は本稿では検証していません。示しているのは、当社が稼働を確認している宿泊施設が現時点で2km以内にないという供給の事実のみです。研修施設や大学の宿泊施設など、集計対象外の宿泊機能がキャンパス近くにある場合もあります(筑波大学の例は本文参照)。

Q. なぜ半径2kmなのですか。

徒歩でおおむね25分前後、キャンパスへの来訪者が宿から歩いて到達できる上限に近い距離帯だからです。比較のため5km圏も併記し、市街地在庫との距離関係が読めるようにしています。

Q. 学生1万人あたり客室数が大きい大学は投資対象として有望ですか。

逆です。値が大きい大学は、大学の需要とは別に成立している大商圏の中にキャンパスがあることを示しており、新規に客室を積む余地はむしろ限定的です。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

キャンパス地点は国土交通省「国土数値情報(学校)」(2021年整備版)の国立大学レコード、学生数・教職員数は大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」(2025年5月1日時点)、客室数はメトロエンジンリサーチ&コンサルティングが稼働を確認している宿泊施設27,249施設・1,266,938室、計画中の宿泊施設は国土交通省「建築動態統計調査」由来の計画データ(2026年9月以降完成予定・客室数判明分)。

■ 試算前提

距離は各キャンパス地点からの大圏距離。同一大学で直線1.5km以内の地点は1地点に統合し、複数地点の圏が重なる施設は一度だけ数えた。学生1万人あたり客室数=2km圏の客室数÷学生数×10,000。客室数が未登録の87施設は0室として扱い、中央値は81校の単純中央値。表2の感度は表3の値から算出した。

■ 限界・留意点

集計対象は主要予約サイト上で稼働を確認できる施設に限られ、研修施設・会社や団体の宿泊所・大学の宿泊施設などは含まない(筑波大学・筑波技術大学の近くの筑波研修センター156室が一例)。キャンパス地点は代表点で、すべてのサテライトキャンパスを網羅しない。計画データは確認申請ベースで、将来年は現時点で確定しているパイプラインの下限値である。客室数は供給量であり、稼働率や需要の大きさを示すものではない。

■ 地理空間データ

■ 大学データ

■ 宿泊市場データ

  • メトロエンジンリサーチ&コンサルティング — 運営中の宿泊施設の所在地・客室数(N=27,249施設)

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