眠っていたデータから新たな付加価値を
長崎県
投資・開発
長崎県の宿泊単価は、市町を並べただけで3.2倍の開きがある。直近12ヶ月の確定月ベースで、雲仙市の推定成約ADRは¥18,200、大村市は¥5,700。同じ県内、直線距離で50kmも離れていない範囲での差である。この差がどこから来ていて、投資家から見てどこに手を入れる余地があるのか — 本稿はそれを立地タイプ別に定量化する。 長崎県については、当メディアで既に2本の記事を出している。1本目は202...
指定なし
新規開業・供給
2025年に開業した宿泊施設のうち、客室20室以上・主要OTAに掲載が継続している385軒を追跡し、開業月を起点にした相対月(M+0〜M+12)で推定成約ADRの動きを集計した。焦点は絶対額ではなく、同じ市区町村・同じ業態の既存ストックに対してどれだけ上乗せできているか——いわゆる開業プレミアムの持続性である。結論から書くと、プレミアムは開業直後がピークではない。中央値は開業3ヶ月目から立ち上がり...
宿泊市場動向
総務省が毎月公表する消費者物価指数(CPI)の「宿泊料」は、2026年7月時点で2023年平均を25.6%上回る水準にある(12ヶ月移動平均・2023年平均=100で換算)。一方、メトロエンジンリサーチが同じ期間に全国約17,000施設から集計した推定成約ADRは、同じ基準で110.9。その差は14.7ポイントに開いている。政府統計とホテルの現場感覚がずれる、という声はここ数年繰り返し聞かれてきた...
ホテルを買うという意思決定は、通常「どの物件を、いくらで」という話から始まる。しかし実務でその手前に必ず置かれる論点がもう一つある。何を売買の対象にするか——不動産そのものを買うのか、その不動産を信託した受益権を買うのか、それとも不動産を保有している会社の持分ごと買うのか。この「取引の器(ビークル)」の選択は、税額の話に見えて、実際には誰がその物件を買えるかという買い手ユニバースの広さを決めている...
客層・セグメント分析
ファミリー層は、宿泊需要のセグメントとしてどの程度の厚みを持っているのか。稼働率や同行者構成の統計からは「家族利用が何割か」は分かっても、その家族が宿の何を評価して選んだのかまでは見えない。本稿では、直近24ヶ月(2024年9月〜2026年8月)に投稿された宿泊者口コミ8,201,425件をタグ解析し、「子連れ利用」が語られた口コミの分布を全国47都道府県・41,180施設ベースで集計した。読み解...
ホテル経営の売上は、突き詰めれば「客室数 × 稼働率 × ADR(平均客室単価)× 365日」という一本の掛け算で決まる。そして費用の主役は、人件費・水光熱費・賃料または減価償却の3つである。この掛け算のどこを取りに行くかが業態の選択であり、費用の誰が負うかが運営形態の選択だ。本稿では、メトロエンジンリサーチの推定成約ADRと観光庁「宿泊旅行統計調査」2025年年間値(確定値)を突き合わせ、業態別...
エリア・施設分析
レベニューマネジメント
長崎県のシティホテルの推定成約ADRは、2026年7月に10,409円(N=24施設)となり、前年同月の11,916円(N=25施設)から−12.6%下落した。6月も−12.9%で、2か月続けて二桁のマイナスである。ところが同じ長崎県のビジネスホテルは、2026年7月が6,562円(N=127施設)で前年同月比+2.1%。1〜7月はすべての月がプラスで、幅は+0.2%〜+5.9%の狭いレンジに収ま...
神奈川県
愛知県
兵庫県
宮城県
福岡県
用地スクリーニングで最初に見るのは用途地域と容積率だろう。だが「容積率は余っているのに客室数が伸びない」土地がある。原因が風致地区であることは少なくない。風致地区は都市計画法第8条に基づく地域地区のひとつで、用途地域に重ねてかかる第2のレイヤーである。しかも縛る変数が違う。容積率でも絶対高さでもなく、建蔽率・緑地率・壁面後退・樹木伐採と造成の許可制で「敷地の使い方」そのものを規制する。国土交通省の...
香川県
香川県東かがわ市三本松の「三本松ロイヤルホテル」は、2020年6月末に閉業した。その建物は東京のダイブが全面改装し、2024年3月1日に「クラフトホテル瀬戸内」として全35室で再開している。客室数は35室のまま据え置かれ、中庭にあったチャペルはフィンランドサウナに転用された。宴会場を抱えた地域ホテルから、サウナとアウトドアを軸にした滞在型ホテルへ、建物の用途が組み替えられた事例である。 本稿では、...
取材
新規ホテル情報
香川県観音寺市のゲストハウス「ARIAKE palm tree house」で9月1日、客室を約100日かけて「泊まれるギャラリー」へと変えていくプロジェクトが始まった。 舞台となる「ARIAKE105」は、香川短期大学の学生と「海と星」をテーマにリノベーションした一室。今回は、17年にわたり「渦」を描き続ける現代アーティストdon氏が、作品制作だけでなく家具や照明も含めて空間全体を構成していく。...