札幌市の既存ビジネスホテルの分布
メトロエンジンリサーチによると、札幌市の既存ビジネスホテルの分布は以下の通り。
出典:メトロエンジンリサーチ
出典:メトロエンジンリサーチ
札幌市の既存ビジネスホテル施設数の推移
札幌市の既存ビジネスホテル施設数は 19.1%増
札幌市の既存ビジネスホテル施設数は19.1%増加。
2019年1月時点の110施設から直近の2024年7月時点の131施設と5年間で21施設の増加となっている。
出典:メトロエンジンリサーチ
施設数の推移にコロナ禍の影響はあったのか
コロナ禍の影響下にあった期間を 2020年1月〜2022年5月(ほぼ沈静化していた時期)とした上で、期間を分けて影響を考察してみたい。
結論、影響があったと推察される。コロナ禍以前の 2019年1月〜2020年1月は10施設の増加。コロナ禍の影響下にあったとされる 2020年1月〜2022年5月では8施設の増加、コロナ禍が沈静化した 2022年5月〜2024年7月の期間は3施設の増加となった。
このことから、札幌市のビジネスホテルの施設数の推移にコロナ禍の影響は大きく感じられず、むしろ沈静化した後の2022年5月以降の方が増加ペースが鈍化した結果となった。
集計日 |
施設数 |
増減 |
2019年1月 |
110 施設 | |
2020年1月(コロナ禍) |
120 施設 |
+ 10 施設 |
2022年5月(沈静化) |
128 施設 |
+ 8 施設 |
2024年7月 |
131 施設 |
+ 3 施設 |
出典:メトロエンジンリサーチ
札幌市の既存ビジネスホテル部屋数の推移
札幌市の既存ビジネスホテル部屋数の推移は 28.7%増
札幌市の既存ビジネスホテル部屋数の推移は4,583室の増加となり、施設数の増加を上回るペースでの推移となった。部屋数を施設数で割ることによって求めた1施設あたりの平均部屋数では、2019年1月時点が145室に対し、2023年12月時点では156.8室となっており8.1%増加したことになる。
出典:メトロエンジンリサーチ
部屋数の推移にコロナ禍の影響はあったのか
施設数の時と同様にコロナ禍の影響化にあった期間を 2020年1月〜2022年5月(ほぼ沈静化していた時期)とした上で、期間を分けて影響を考察してみたい。
結論、部屋数の推移も施設数の推移と同様に影響があったと推察される。コロナ禍以前の2019年1月〜2020年1月は2,022室の増加。コロナ禍の影響下にあったとされる 2020年1月〜2022年5月は1,693室の増加、コロナ禍が沈静化した 2022年5月〜2023年12月の期間は868室の増加となった。
札幌市のビジネスホテルの部屋数の推移は、施設数の推移とほぼ同様の推移を辿っており、コロナ禍の影響は大きく感じられず、むしろ沈静化した後の2022年5月以降の方が増加ペースが鈍化した結果となった。
集計日 |
施設数 |
増減 |
2019年1月 |
15,952 室 | |
2020年1月(コロナ禍) |
17,974 室 |
+ 2,022 室 |
2022年5月(沈静化) |
19,667 室 |
+ 1,693 室 |
2023年12月 |
20,535 室 |
+ 868 室 |
出典:メトロエンジンリサーチ
北海道の既存ビジネスホテル稼働率の推移
出典:メトロエンジンリサーチ
北海道の既存ビジネスホテルの稼働率は、全国の稼働率と同様にコロナ禍の影響を色濃く受けた推移となっており、グラフからもコロナ禍(2020年1月〜2022年5月)の影響は読み取れ、2022年の5月以降から回復基調となっていることが確認できる。
具体的な北海道の稼働率推移は、コロナ禍以前の2019年は年間平均75.8%、コロナ禍の2020年・2021年は年間平均43.7%・44.9%まで落ち込んだが、沈静化の兆しが見えた2022年は年間平均60.8%、2023年は年間平均70.6%まで上昇しており、コロナ禍以前の水準にかなり近い稼働率まで回復を見せている。
まとめ
北海道のビジネスホテルの現状は、施設数・部屋数ともにコロナ禍の影響は大きく感じられない結果となった。一方でコロナ禍が沈静化した後に推移のペースが下がったことを考慮すると、一定の影響はあり、長いコロナ禍の中で一定数の施設数減少があった可能性が考えられる。
稼働率に関しては、全国の推移と同様にコロナ禍の影響を色濃く受けた結果となっている一方で、コロナ禍の影響が沈静化した後は、繁忙期である7月・8月・9月は全国を上回るペースで推移し、2023年冬にはコロナ禍以前の水準にかなり近い稼働率まで回復を見せている。
また、直近の札幌市では再開発に絡めた国際的なホテルブランドの進出が進んでおり、「2024年7月最新!札幌市の新規開業施設を徹底解説」の記事で詳しく解説しているので、ぜひご拝読いただきたい。
北海道は、日本有数の観光地であり、夏のグリーンシーズンから冬のスノーシーズンまで年間を通じて、国内はもとより世界からも注目される都市である。その中でも札幌市は中心であり、札幌に国際的なホテルブランドをが進出することによって、訪日外国人の増加や、それに伴う、近隣都市への周遊が想定されるため、北海道観光の入り口としての機能が期待されている。
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