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2023年11月最新!東京都港区の新規開業施設を徹底解説

投稿日 : 2023.11.16

東京都

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2023年11月最新の東京都港区の新規開業施設についての解説をお伝えする。

東京都港区の新規開業施設分布

メトロエンジンリサーチによると、東京都港区の新規開業施設の分布は以下の通り。

港区に東京23区の新規開業施設の約21%が集中

東京23区の新規開業施設は76施設(約15,000室)が予定されている。
その内、約21.05%の16施設(約4,000室)が港区に集中している。

出典:メトロエンジンリサーチ

海外ラグジュアリーホテルブランドの進出

東京23区の中でも新規開業施設が集中している港区だが、開業施設を分析してみると大きく2つの側面があることがわかる。一つは「都市再開発プロジェクト」の側面、もう一つは「海外ラグジュアリーホテルブランドの進出」だ。

「都市再開発プロジェクト」については2023年5月の記事で詳しく解説していることから、この記事では「海外ラグジュアリーホテルブランドの進出」の側面から解説していきたい。

施設名

部屋数(推定) 竣工
開業予定日

ジャヌ東京

122 室 2023年11月24日

(仮称)ランガム六本木

270 室 2024年1月1日

JWマリオット・ホテル東京

200 室 2025年3月31日

フェアモント東京

219 室 2025年12月31日

出典:メトロエンジンリサーチ

港区に新規開業予定の海外ラグジュアリーホテルブランドを一部紹介

ジャヌ東京

「ジャヌ東京」は、ラグジュアリーホスピタリティーのパイオニアであるアマンの姉妹ブランドである「Janu(ジャヌ)」の世界初のホテルとして麻布台ヒルズに計画中のホテル。

122室の広々とした客室は床から天井までの窓を配しプライベートバルコニーが備わり、55㎡のデラックスルームから284㎡のザ・ジャヌスイートまで、ご家族やご友人との旅行に便利なコネクティングルームも用意されている。また、7つのトリートメントルームの他、スピニングバイク、ボクシング、ヨガ、ピラティス、シミュレーションゴルフトレーニングを提供する5つのムーブメントスタジオ、グループレッスンのスペースに加え、都内屈指の広さのジムには、ファンクショナルトレーニング用マシンを導入する予定だ。

東京の新たなランドマークとなる麻布台ヒルズ。
「ジャヌ東京」は、この活気あるコミュニティの中心的役割になることが期待されている。

(仮称)ランガム六本木

「(仮称)ランガム六本木」は、香港の高級ホテルチェーン「ランガム」が超高層ホテルを建設する計画。
「ランガム・ホテル」の創設は1865年の英ロンドン、現在は香港や北京など特にアジア・中国圏を中心に多数の施設を展開しており、中東・ドバイや北アメリカ圏、オーストラリアなど各国で高級ホテル事業を行っている。

ホテルは30階建て・延床面積約3万5,000㎡の規模となっており、1 室平均50㎡の客室約270室のほか、複数のレストランやバンケット施設を設ける予定だ。

JWマリオット・ホテル東京

「JWマリオット・ホテル東京」は、世界139の国と地域に30ブランド、約8,000軒の宿泊施設を持つラグジュアリーホスピタリティーブランド「マリオット・インターナショナル」が計画中のホテル。

総客室数は約200室の贅沢な客室およびスイートルームの他、セミオープンキッチン、寿司バー、ライブクッキングステーション、ビュッフェカウンターを備えたオールデイダイニングをはじめ、幅広いダイニングオプションをご用意している。

加えて、カスタマイズ可能な会議室やファンクションルームなど、小中規模のイベントに対応できる施設も提供する予定となっており、ゲストが文化的な幅の拡がりを経験し、ウェルビーイングの向上を体験できる場として準備が進められている。

フェアモント東京

「フェアモント東京」は、1907年の創業以来、世界に80を超えるホテルを展開している「フェアモント」の日本初進出のホテルであり、国内初のラグジュアリーホテルとなっている。

スイートを含む全219室のゲストルーム、3つのレストランとバー、スパ、フィットネスセンター、プール、バンケット、カンファレンス、チャペルを備える予定となっており、インテリアデザインには、世界各国で数多くのラグジュアリーホテルを手掛けるBAR Studio(本社:オーストラリア・メルボルン)が起用されている。

東京の新たなアイコンとなるラグジュアリーホテルを目指し、国際都市・東京のさらなる賑わい創出と国際競争力の向上に向けて準備が進められている。

海外ラグジュアリーホテルブランド進出の背景

今回解説させていただいた「海外ラグジュアリーホテルブランド進出」の背景には、複数のキーワード「国際都市東京」「建設費高騰」が推察できる。

「国際都市東京」は、国が訪日外国人の誘致に力を入れる中で、先駆けて東京を国際都市としてさらに世界に認知させていきたい背景がある。すでに東京、および港区は訪日外国人に人気の高い観光地であるが、都市再開発などを絡め、一層グレードの高いサービスや体験を提供していく必要があるからだ。

「建設費高騰」については、昨今の国際情勢から派生した要因ではあるが、投資(建設費)を上回る売上を確保するためには当然高いADR(客室平均単価)が求められる。残念ながら国内ホテルブランドの中で富裕層向けの価格設定が可能なホテルは限られており、必然的に海外ラグジュアリーホテルブランドの誘致が進んだという背景が考えられる。

最後に、港区は訪日外国人にとって非常に人気の高いエリアである。港区で訪日外国人、中でも富裕層の期待に応えるラグジュアリーな体験を提供することは、東京、さらには日本観光への評価が高まり、そこから派生して地方都市への興味や認知、行動につながることが期待されている。

 

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