ホテル特化型メディア

眠っていたデータから新たな付加価値を

トップ > 新規ホテル情報 > 沖縄ビジネスホテル分析:那覇市の施設数・部屋数・稼働率推移(2023年8月最新版)

沖縄ビジネスホテル分析:那覇市の施設数・部屋数・稼働率推移(2023年8月最新版)

投稿日 : 2023.08.14

沖縄県

新規ホテル情報

ホテル統計データ

沖縄県のビジネスホテルの分布

メトロエンジンリサーチによると、沖縄県のビジネスホテルの分布は那覇市に集中している。

那覇市のビジネスホテル施設数・部屋数の推移

出典:メトロエンジンリサーチ

出典:メトロエンジンリサーチ

那覇市のビジネスホテルの施設数と部屋数の推移は、双方同様の動きを見せている。
集計期間は2019年2月〜2023年10月までとなっており、コロナ禍が2019年12月からスタートしたことを考慮すると、コロナ以前・以後で大きな変化は見られなかったと言える。

施設数は2019年2月で100施設。2019年で4施設、2020年で6施設、2021年で7施設、2022・23年で10施設の増加となっており、年毎に4%〜6%程度の増加、トータル31施設・31%増となっている。

部屋数は2019年2月で10,079室。2019年で529室、2020年で468室、2021年で394室、2022・23年で1,415室の増加となっており、施設数推移と同様に年毎に4%〜6%程度の増加を見せていたが、2022・23年のみ12%増。トータル3,434室・34%増となっている。

部屋数の2022・23年の12%増は、大型施設の開業と推察されるが、集計期間トータル見れば、ほぼ同ペースで増加してきたことが窺える。

沖縄県の稼働率推移

出典:メトロエンジンリサーチ

それでは、沖縄県の稼働率の推移を全国の宿泊施設稼働率と比較してみたい。
集計期間は2019年1月31日〜2023年5月となっており、先の那覇市ビジネスホテルの施設数・部屋数の推移とほぼ同期間となっている。

沖縄県の稼働率は、全国の宿泊施設と同様の相関関係を示しており、2019年12月のコロナ発生より若干のタイムラグをおき、2020年初旬から急激に下降。

稼働率が最も低くなったのは、2020年5月の沖縄県10%・全国20%、沖縄県が最も稼働が高かった2019年2月の82.6%を基準にすれば、約87%減、全国では75%減とコロナの影響の大きさが窺える数値となっている。

以降、緩やかに回復が進んでおり、直近の2023年5月では、沖縄県が53.7%、全国では68.6%となっている。
しかしながら、全国の宿泊施設の稼働率がピーク時の86%まで回復していることから考えると、沖縄県は回復はしているもののピーク時の56%程度に止まっており、まだまだ伸び代があることが感じられる。

まとめ

沖縄県那覇市のビジネスホテルは、2019年から2023年にかけて、施設数・部屋数ともに緩やかな増加となっている。
データ上では、コロナ以前とコロナ後で大きな変化は見られていないが、2019年2月の沖縄県の稼働率が82.6%と最も高い数字を示していることから推察すると、仮にコロナ禍がなかったと仮定すれば、現在よりも開発が進んでいたのではないかと推察される。

また、稼働率に関しては、全国の宿泊施設稼働率を追いかけるように回復の傾向を見せているが、全国平均と比較するとまだまだピーク時には届いておらず、さらなる回復が期待される。

那覇市は、沖縄観光の玄関口となっており、那覇市を起点に周辺の離島を含めたリゾート地を周遊するルートが一般的だ。
周辺のリゾート地では、近年大規模な開発が進んでおり、国内やアジアを中心とした訪日外国人の誘致が積極的に行われている。そのような動きから考えると、ここからの数年間で那覇市のビジネスホテル需要がさらに回復し、新たな宿泊施設の開発計画が進んでいくことが、沖縄県全体の観光周遊性の向上、経済波及効果の両面から期待されている。

 

関連記事

 

関連記事