眠っていたデータから新たな付加価値を
業界トレンド
2025年の宿泊業倒産は89件と2年連続で増加し、休廃業・解散178件を加えた市場退出は267件にのぼった。インバウンド需要が過去最高水準で推移するなか、なぜ倒産が増えているのか。本記事ではメトロエンジンリサーチが追跡する旅館6,239施設のデータと帝国データバンクの倒産統計、観光庁の事業承継調査を組み合わせ、老舗旅館が抱える構造的課題と「生き残る旅館」の共通点を浮かび上がらせる。
広島県
新規開業・供給
2026年5月18日、広島市中区八丁堀に「東急ステイ メルキュール 広島」(182室)が開業する。仏アコー社の「メルキュール」ブランドと東急リゾーツ&ステイが運営する「東急ステイ」を組み合わせたダブルブランドホテルとしては、2022年12月開業の大阪なんばに次ぐ2軒目となる。本記事では、メトロエンジンリサーチの公開価格データから、広島市内競合ホテルのADR推移、新規開業前後の価格反応予測、そしてダ...
指定なし
季節・イベント
ゴールデンウィーク(GW)が終わると、ホテル料金は一斉に急落する。メトロエンジンリサーチが主要6都市・約8,000施設の公開価格データを集計したところ、5月中旬の平日ADR(平均客室単価)はGWピーク比で最大44%も下落することが明らかになった。梅雨入り前の快適な気候と合わせれば、5月中旬は年間でもっともコストパフォーマンスの高い旅行シーズンといえるだろう。 本記事では、2026年5月の日次価格デ...
2026年8月15日(土)に開催が予定されている第78回諏訪湖祭湖上花火大会は、お盆休み期間の中心日と土曜日が重なる、近年でも屈指のピーク需要を生むイベントである。約4万発の打ち上げ規模、四方を山に囲まれた湖上という特殊立地、そして今年からの予約方法・料金体系の変更が、諏訪湖周辺だけでなく松本・蓼科・白樺湖まで広範囲に宿泊市場へ波及している。本稿ではメトロエンジンリサーチの公開価格データを用いて、...
福井県
石川県
エリア・施設分析
2024年3月16日の北陸新幹線金沢〜敦賀延伸開業から、本記事執筆時点でちょうど2年余りが経過した。福井県には日本政策投資銀行試算で年309億円の経済波及効果が見込まれ、開業前年の2023年から開業初年の2024年、2年目の2025年、そして3年目を迎えた2026年に至るまで、福井市・敦賀市・小松市・金沢市の宿泊市場は劇的な変化を遂げてきた。本稿では、メトロエンジンリサーチが収集した4都市の月次A...
投資・開発
梅雨期である6月は、日本の宿泊市場で歴史的に最もADRが落ち込む「谷」の月であった。しかしながら、2026年6月の全国ADRは¥30,800となり、前年同月の¥27,100から+13.5%の大幅上昇を記録している。この谷はもはや浅くなり始めているのだろうか。それとも、特定エリアやカテゴリだけが恩恵を受けているのだろうか。本稿では、メトロエンジンリサーチが保有する全47都道府県の月次公開価格データ(...
2025年は飲食料品の値上げが累計2万609品目に達し、平均値上げ率は約15%に上った(帝国データバンク調べ)。物流費・人件費を含む「国内コスト」が原材料費の高騰を凌ぐ形で常態化したこの外的ショックは、ホテル朝食の経済構造を根本から揺さぶっている。本稿では、メトロエンジンリサーチの宿泊価格データを用いて、ビジネスホテル・シティホテル・旅館の3セグメントが2025年6月→2026年6月にかけてどのよ...
2026年に開業した、もしくは開業予定の宿泊施設は、メトロエンジンリサーチが把握する範囲で475件に上る。しかしながら内訳を精査すると、半数以上が小型の貸別荘で占められ、100室超の大型開業はわずか51件に過ぎない。建設費高騰と人手不足が深刻化するなかで、デベロッパー各社は新築から既存資産のリブランド・コンバージョンへと軸足を移しつつある。本稿では475件の開業データを月別・カテゴリ別・都道府県別...
宿泊業界はいま、構造的な矛盾に直面している。2025年の訪日外国人旅行者数は過去最高の4,268万人を記録し、宿泊需要は拡大を続ける一方で、人手不足は深刻化の一途をたどる。有効求人倍率は全産業で最も高い水準にあり、平均賃金269,500円は全産業最低である。2026年春闘では賃上げ率5.26%が実現したが、その人件費増を宿泊料金へ転嫁できる施設とできない施設の間で、経営の持続可能性に決定的な格差が...
2026年5月、メトロエンジンリサーチが集計する全国平均ADR(販売中の公開価格平均)は¥32,340に達し、月次ベースで過去最高を更新した。2024年4月の¥27,203と比べると約2年で+18.9%、感覚的には『3年で+19%』と表現できる急速な単価上昇である。本稿では、この上昇を生み出した3つの構造要因——食料・サービスCPIに連動した価格転嫁、業態間でのADR分布シフト、そして都市部と地方...