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年末年始2026-27は12/28を休めば9連休 — 予約進度は11/11から、都市型は直前45日が本番

投稿日 : 2026.10.09

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季節・イベント

年末年始2026-27は12/28を休めば9連休 — 予約進度は11/11から、都市型は直前45日が本番

2026-27年の年末年始は、官公庁の暦どおりなら12/29(火)から1/3(日)までの6連休になる。直前の12/26(土)・12/27(日)は週末で、間に挟まる平日は12/28(月)の1日だけ。つまり12/28を休めば、12/26から1/3までの9連休が成立する。前回(2025-26年)は12/27(土)から1/4(日)まで、休暇を取らなくても9連休だった。今回は「1日休むかどうか」で連休の長さが6日と9日に分かれる点が、需要設計の出発点になる。

本稿は10/4時点、12/26の宿泊日まで83日(T-83)という途中経過の断面から、宿泊施設の運営者に向けて年末年始の販売設計を整理するものである。ポイントは3つある。在庫の予約進度を読み始められるのは宿泊45日前、すなわち11/11以降であること。直近の大型連休(お盆・9月5連休)では、都市型ホテルが直前45日間に稼働率を27〜38pt積み上げたのに対し、リゾート・旅館は45日前の時点でお盆なら6〜7割台、9月連休なら8〜9割に達していたこと。そして現時点の掲載価格では、12/28(月)を都市型はほぼ平常並み、リゾート・旅館は1〜2割高で値付けしていることだ。この3点から、業態ごとに「いつ・どの夜を」設計すべきかを読み解く。

本記事における指標の定義

ADR(平均客室単価)=各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合(91施設・直近3ヶ月間)で誤差中央値は約7%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。エリア単位のADRは対象施設の中央値(エリアの標準的な施設の水準)。

OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。本文では「稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)」として扱います。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、施設全体の実稼働率とは異なります。集計対象は、総客室の3割以上を主要予約サイトに掲載している施設です。

ブッキングカーブ・LT(リードタイム)=ブッキングカーブはチェックイン日に向けたOTA残室数の推移。LTはチェックイン日までの日数。本稿では宿泊45日前から前日までの範囲のみを用います。

掲載価格=OTA等に掲載されている全プランの平均価格(2名1室利用時の1室あたり料金・税込、素泊まり〜食事付きを含む)。推定成約ADRとは別の指標です。データ出典:メトロエンジンリサーチ

Key Takeaways
  • — 12/28(月)を休めば9連休:官公庁の暦では12/29〜1/3の6連休。12/26〜1/3の9連休は休暇の取得しだいで、連休前半の需要は旅行者の判断に左右されやすい。
  • — 在庫を読めるのは11/11以降:宿泊45日前から前日までを対象にすると、12/26泊は11/11、12/31泊は11/16、1/3泊は11/19が読み始め日になる。
  • — 都市型は直前45日間に27〜38pt:2026年9月20日泊と8月14日泊の実測では、東京都・大阪府・京都府のビジネスホテルが45日前の5〜7割から積み上げた(OTA掲載在庫ベース・推定)。
  • — リゾート・旅館は45日前に6〜9割:45日前の水準は9月連休で81.3〜93.2%、お盆で65.6〜78.9%。都市型より早く埋まる点は共通するが、早さには幅がある。
  • — 12/28の掲載価格指数(12/25=100):東京都の都市型は103.4、大阪府の都市型は100.0。静岡県のリゾート・旅館は122.1、長野県は115.1と1〜2割高い(10/4調査時点)。

「1日で9連休」の暦 — 在庫の読み始めは11/11から11/19に順に訪れる

まずは暦と、そこから逆算した観測の日程を確認しておきたい。行政機関の休日は法律で12/29〜1/3と定められており、官公庁の仕事納めは12/28(月)、仕事始めは1/4(月)になる。民間企業の休暇は各社で異なるものの、この暦が年末年始の基本形といえる。

ただし、宿泊日の45日より前の在庫の動きは、施設が販売枠を積み終える前の状態を含むため、予約の進み具合を表さないことがある。そこで本稿では、在庫の消化を読む対象を宿泊45日前から前日までに限っている。この基準を当てはめると、12/26泊の在庫を読み始められるのは11/11、大晦日の12/31泊は11/16、連休最終日の1/3泊は11/19になる。

表1 2026-27年 年末年始の日並びと、在庫の読み始め日(10/4時点)
宿泊日日並び上の位置10/4からの日数在庫の読み始め日(45日前)
12/26(土)9連休の初日(週末)83日11/11(水)
12/27(日)週末・翌日は平日84日11/12(木)
12/28(月)平日(官公庁の仕事納め)。ここを休めば9連休85日11/13(金)
12/29(火)6連休の初日86日11/14(土)
12/30(水)年末休み87日11/15(日)
12/31(木)大晦日88日11/16(月)
1/1(金)元日(祝日)89日11/17(火)
1/2(土)週末90日11/18(水)
1/3(日)連休最終日・翌日は仕事始め91日11/19(木)
1/4(月)平日(仕事始め)92日11/20(金)

出典:内閣府「国民の祝日について」、行政機関の休日に関する法律よりホテルバンク編集部作成

言い換えれば、現在のT-83という位置は「在庫の進み具合はまだ読めないが、価格とプランは市場に出そろいつつある」段階にあたる。年末年始の予約進度が速いか遅いかを語れるのは11月中旬以降であり、それまでの約5週間は、読み始めたときに何と比べるかという物差しを用意しておく期間と位置づけたい。なお、在庫の観測は2026年3月に始まったため、前回の年末年始と同じリードタイムで並べる比較はできない。そこで本稿は、同じ基準で観測を終えた直近2つの大型連休を物差しに使う。

物差し① 9月5連休の実測 — 都市型は45日前に6〜7割、リゾート・旅館は8〜9割

最初の物差しは、2026年9月の5連休(9/19〜9/23)である。連休2日目の9/20(日)泊について、宿泊45日前から前日までの稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)を7都道府県の業態別に並べた。

図1 9/20(日)泊のブッキングカーブ(45日前→前日、稼働率・推定)

対象:東京都ビジネス553施設/80,405室、大阪府ビジネス293施設/48,402室、長野県リゾート62施設/4,256室、北海道旅館174施設/7,234室(主要予約サイト掲載ベース)。出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

東京都のビジネスホテル(対象553施設/客室80,405室、主要予約サイト掲載ベース)は45日前の時点で65.4%、そこから30日前に74.8%、14日前に88.6%と上がり、前日には98.0%に達した。45日間の上積みは32.6ptになる。大阪府のビジネスホテル(293施設/48,402室)は61.6%から100.0%へと38.4pt、京都府のビジネスホテル(197施設/19,892室)も72.8%から100.0%へと27.2pt積み上げている。

一方で、長野県のリゾートホテル(62施設/4,256室)は45日前に90.2%、北海道の旅館(174施設/7,234室)は93.2%と、観測の起点ですでに9割に乗っていた。前日までの上積みはそれぞれ8.5pt、6.4ptにとどまる。同じ連休の同じ夜でも、都市型は「直前45日で3割前後が動く」市場、リゾート・旅館は「45日前までに大半が決まる」市場だったと読める。

表2 9/20(日)泊の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)— 45日前から前日まで
エリア・業態対象施設/客室45日前30日前14日前7日前前日45日前→前日
東京都・ビジネス553/80,40565.4%74.8%88.6%92.9%98.0%+32.6pt
大阪府・ビジネス293/48,40261.6%71.2%86.8%93.8%100.0%+38.4pt
京都府・ビジネス197/19,89272.8%80.6%96.2%99.4%100.0%+27.2pt
北海道・リゾート92/9,76290.0%93.9%96.5%96.9%98.1%+8.1pt
北海道・旅館174/7,23493.2%97.7%99.6%99.3%99.6%+6.4pt
長野県・リゾート62/4,25690.2%96.0%99.7%99.3%98.7%+8.5pt
長野県・旅館280/6,63187.0%93.9%99.1%99.2%99.7%+12.7pt
静岡県・リゾート111/6,20185.8%93.2%99.8%99.9%94.5%+8.7pt
静岡県・旅館321/8,61781.3%91.0%99.5%99.8%94.8%+13.5pt
沖縄県・リゾート197/16,68184.7%88.9%93.0%93.5%96.5%+11.8pt

対象施設/客室は主要予約サイト掲載ベース(総客室の3割以上を掲載する施設)。静岡県は7日前から前日にかけて在庫が戻る動きがあった。出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

物差し② お盆の実測 — 都市型の「直前45日で約3割」は連休が変わっても同じ

9月連休だけでは、たまたまその連休の特徴だった可能性が残る。そこで2つ目の物差しとして、お盆の8/14(金)泊を同じ形で並べた。帰省と旅行が重なる時期という点で、年末年始に性格が近い連休といえる。

表3 8/14(金)泊の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)— 45日前から前日まで
エリア・業態対象施設/客室45日前30日前14日前7日前前日45日前→前日
東京都・ビジネス534/78,22659.6%67.1%77.6%81.7%91.6%+32.0pt
大阪府・ビジネス287/48,20754.6%60.0%68.6%74.2%86.4%+31.8pt
京都府・ビジネス194/19,85160.4%66.2%74.0%79.0%89.3%+28.9pt
北海道・リゾート85/9,13574.8%78.0%84.4%86.5%93.4%+18.6pt
北海道・旅館168/7,28174.8%79.5%84.7%87.9%93.8%+19.0pt
長野県・リゾート59/4,08478.9%83.0%91.3%91.5%96.2%+17.3pt
長野県・旅館242/5,73074.3%80.7%88.9%92.1%96.9%+22.6pt
静岡県・リゾート106/5,89968.2%74.7%83.9%87.8%96.5%+28.3pt
静岡県・旅館278/7,76765.6%70.2%80.9%84.9%95.2%+29.6pt
沖縄県・リゾート181/16,33475.6%81.0%85.2%88.2%92.3%+16.7pt

対象施設/客室は主要予約サイト掲載ベース(総客室の3割以上を掲載する施設)。出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

都市型ビジネスホテルの上積み幅は、東京都が+32.0pt、大阪府が+31.8pt、京都府が+28.9ptだった。9月連休の+32.6pt・+38.4pt・+27.2ptとほぼ同じ帯に収まっており、「都市型は直前45日間に27〜38pt動く」という傾向は2つの連休で共通している。

これに対して、リゾート・旅館の姿は連休によって変わる。9月連休では45日前に81.3〜93.2%だった水準が、お盆では65.6〜78.9%にとどまり、直前45日間の上積みも16.7〜29.6ptと大きかった。リゾート・旅館が都市型より早く埋まる点は共通するものの、どこまで早いかには幅がある。年末年始がどちらの型に近いかは、11月中旬に在庫を読み始めた時点で確かめることになるだろう。

図2 宿泊45日前→前日の稼働率の上積み幅(pt)— お盆8/14泊と9月連休9/20泊

対象施設・客室数は表2・表3と同じ(主要予約サイト掲載ベース)。出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

連休の「肩の夜」 — 前夜と最終日は直前2週間で埋まる

連休の中日だけを見ていると、販売設計の余地が大きい夜を見落としやすい。9月5連休を夜ごとに並べると、中日の9/20に対して、前夜の9/18(金)と最終日の9/23(水・祝)は前日時点の稼働率が一段低かった。

図3 9月5連休の前後7夜 — 前日時点の稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)

対象(9/20泊):東京都ビジネス553施設/80,405室、大阪府ビジネス293施設/48,402室、長野県旅館280施設/6,631室、北海道リゾート92施設/9,762室(主要予約サイト掲載ベース)。出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

表4 9月5連休の「肩の夜」と中日の比較(稼働率・推定)
エリア・業態前夜9/18
14日前
前夜9/18
前日
中日9/20
前日
最終日9/23
14日前
最終日9/23
前日
最終日の
直前2週上積み
中日との差
東京都・ビジネス72.8%86.7%98.0%66.9%81.0%+14.1pt17.0pt
大阪府・ビジネス58.9%75.7%100.0%52.7%66.2%+13.5pt33.8pt
京都府・旅館60.9%80.4%100.0%63.7%85.0%+21.3pt15.0pt
北海道・リゾート70.5%79.7%98.1%72.2%81.8%+9.6pt16.3pt
長野県・旅館65.2%80.3%99.7%69.1%84.0%+14.9pt15.7pt
静岡県・旅館58.4%71.6%94.8%63.5%78.3%+14.8pt16.5pt

対象は表2と同じ母集団(主要予約サイト掲載ベース)。京都府旅館は9/20泊で119施設/2,261室。出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

東京都のビジネスホテルは中日98.0%に対して最終日が81.0%と17.0ptの差があり、大阪府のビジネスホテルでは100.0%と66.2%で33.8ptまで開いた。ただし、肩の夜は動き出しが遅いだけで、直前に伸びる余地を持っている。最終日9/23泊は14日前から前日までの2週間で、京都府の旅館が21.3pt、長野県の旅館が14.9pt、東京都のビジネスホテルが14.1pt上積みした。

この構図を今回の年末年始に置き換えると、肩の夜にあたるのは12/27(日)、12/28(月)、そして1/3(日)である。とりわけ12/28は、休暇を取る人にとっては連休の3泊目、取らない人にとっては出勤日の夜という二面性を持つ。ここを中日と同じ売り方にするか、連泊の「つなぎ」として設計するかが、9連休を取り込めるかどうかの分かれ目になりそうだ。

T-83時点の掲載価格 — 12/28を都市型は平常並み、リゾート・旅館は1〜2割高で値付け

在庫はまだ読めないが、価格はすでに市場に出ている。12/25(金)から1/4(月)までの11日すべてに掲載価格がある施設に限り、各施設の12/25の掲載価格を100とした指数の中央値を、都市型(ビジネス・シティホテル)とリゾート・旅館に分けて集計した。現時点で市場が各夜をどう見立てているかを映す途中経過である。

図4 年末年始の掲載価格指数(12/25=100、10/4調査時点の掲載水準)

N=東京都・都市型942施設、大阪府・都市型568施設、長野県・リゾート旅館265施設、静岡県・リゾート旅館268施設。掲載価格(全プラン平均・税込)の施設別指数の中央値。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

表5 年末年始の掲載価格指数(各施設の12/25=100とした中央値、10/4調査時点)
エリア・区分N12/26(土)12/27(日)12/28(月)12/31(木)1/1(金)1/2(土)1/3(日)最高値の日
東京都・都市型942116.5100.6103.4130.1104.393.870.112/31
大阪府・都市型568124.9100.0100.0133.8117.2108.784.712/31
京都府・都市型366133.6123.8125.7172.3158.0140.397.512/31
北海道・都市型364107.799.9100.0102.7101.8100.288.612/26
沖縄県・都市型199106.6102.1102.9118.4118.4111.993.212/31
長野県・都市型137115.1103.6105.2116.3118.8115.397.81/1
静岡県・都市型204125.0106.6109.4129.8129.6128.9103.112/31
京都府・リゾート・旅館116111.9111.6115.9126.9124.0121.4107.412/31
北海道・リゾート・旅館235109.9107.5110.7132.2128.7122.9107.012/31
沖縄県・リゾート・旅館271112.8112.7116.9144.0143.4129.2102.612/31
長野県・リゾート・旅館265113.9111.7115.1131.2131.1125.7108.512/31
静岡県・リゾート・旅館268120.1114.4122.1159.8159.8151.7124.812/31

Nは11日すべてに掲載価格がある施設数。都市型=ビジネスホテル・シティホテル、リゾート・旅館=リゾートホテル・旅館。東京都・大阪府のリゾート・旅館はNが少ないため掲載していない。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

都市型は大晦日に一点集中する形になっている。東京都(N=942)は12/31が130.1で、元日は104.3、1/2は93.8、1/3は70.1まで下がる。大阪府(N=568)も12/31の133.8を頂点に、1/3には84.7へ戻っていく。対照的に、静岡県のリゾート・旅館(N=268)は12/31と元日がともに159.8、1/2も151.7と高原状で、1/3でも124.8を保つ。長野県(N=265)、北海道(N=235)、沖縄県(N=271)のリゾート・旅館も、12/31から1/2にかけて山が続く形だった。

注目したいのは12/28(月)の扱いである。都市型は東京都が103.4、大阪府が100.0と、ほぼ12/25並みの値付けにとどまる。ただし京都府の都市型(N=366)は125.7と、都市型のなかでは高めの値付けになっている。一方、リゾート・旅館は静岡県が122.1、京都府が115.9、長野県が115.1と、すでに1〜2割高い水準を置いている。リゾート・旅館は12/28を年末年始の一部として、都市型は通常の月曜として見立てている、と読み取れる。日別の価格構造そのものは「年末年始2026-27のホテル料金、頂点は12/31 — 都市型4日・温泉8日の商戦幅」で曜日調整をかけて詳しく検証しているので、あわせて参照されたい。

月次の推定成約ADR — 12月は東京・北海道が前年を上回り、1月は7エリアすべてがプラス圏

価格水準の全体感は、月次の推定成約ADRで押さえておく。2026年12月と2027年1月は調査時点の掲載水準に基づく推定値で、前年同月は確定値である。基準が異なるため、前年同月比は方向感の参考として読むのが適切だろう。

表6 推定成約ADRの前年同月比較(全業態・エリア中央値)
エリア2025年12月
(確定)
2026年12月
(調査時点推定)
前年同月比N(前年/今年)2026年1月
(確定)
2027年1月
(調査時点推定)
前年同月比N(前年/今年)
東京都¥15,814¥17,483+10.6%1,074/1,066¥13,192¥13,750+4.2%1,111/1,019
大阪府¥11,120¥10,687-3.9%627/629¥9,513¥10,074+5.9%640/600
京都府¥17,918¥17,426-2.7%580/568¥13,203¥13,605+3.0%580/541
北海道¥9,421¥12,337+31.0%875/822¥10,339¥13,048+26.2%885/730
沖縄県¥10,890¥11,692+7.4%482/502¥11,047¥11,188+1.3%485/476
長野県¥14,112¥14,193+0.6%810/698¥13,787¥14,472+5.0%810/608
静岡県¥15,546¥14,123-9.2%802/797¥14,515¥15,062+3.8%822/722

Nは推定成約ADRの算出対象施設数。2026年12月・2027年1月は調査時点(10/4)の掲載水準に基づく推定で、今後変動する。出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

12月は東京都が¥17,500(前年同月比+10.6%)、北海道が¥12,300(同+31.0%)と前年を上回り、大阪府は¥10,700(同−3.9%)、京都府は¥17,400(同−2.7%)、静岡県は¥14,100(同−9.2%)と前年を下回る位置にある。北海道は算出対象が875施設から822施設へ、1月は885施設から730施設へと変わっており、冬季に掲載を続ける施設の構成差を含んだ数字として見ておきたい。1月は7エリアすべてが前年同月比プラス圏で、+1.3%(沖縄県)から+26.2%(北海道)の範囲に入った。月次で見るかぎり、年末年始を含む2ヶ月の価格は前年並みかそれ以上で出そろいつつあるといえる。

運営者への示唆 — 業態で異なる「勝負の時期」と、3つの肩の夜

ここまでを整理すると、年末年始の販売設計は業態によって力を入れる時期が異なる。以下は2つの連休の実測を物差しにした整理であり、年末年始が同じ動きになることを示すものではない。11月中旬に自施設の在庫を読み始めたとき、比較の基準として使える形にまとめた。

表7 業態別・時期別の販売設計の着眼点
時期都市型(ビジネス・シティ)リゾート・旅館
〜11/10
(T-83〜T-46)
12/31への集中を前提に、12/26(土)と1/1〜1/2の料金段差を点検する。12/28は平常並みの値付けが多く、9連休層向けの連泊プランを置く余地がある直近連休では45日前に65.6〜93.2%が埋まっていた。価格・連泊条件・食事プランの設計は、この時期が実質的な本番になる可能性がある
11/11〜11/20
(読み始め)
45日前の水準を直近連休の54.6〜72.8%と比べる。この帯なら、残り45日で3割前後が動く前提の段階的な料金設計が組みやすい45日前の水準が9月連休型(8〜9割)かお盆型(6〜7割台)かを確かめる。お盆型なら直前までの上積み余地が大きい
12月
(直前30日)
本番の時期。東京都のビジネスホテルは30日前から前日までに、9月連休で23.2pt、お盆で24.5pt積み上げた肩の夜(12/27・12/28・1/3)の最終調整。直前に戻る在庫の再販売も視野に入れたい

出典:メトロエンジン株式会社、ホテルバンク編集部作成

都市型の施設にとっては、焦らずに直前45日間の動きを取り切る設計が有効といえる。直近の2連休では、45日前に5〜7割だった稼働率が前日には9割前後から満室水準まで伸びた。早い段階で料金を動かし切るよりも、30日前・14日前・7日前と節目ごとに在庫の進み具合を確かめ、段階的に価格を調整していくことで、大晦日の一点集中をさらに収益へつなげる機会が生まれる。加えて、現時点で平常並みの値付けが多い12/28は、9連休を取る層を連泊で迎えるアップサイドとして検討したい。

リゾート・旅館の施設では、在庫が読めるようになる前の今が設計の中心になる。12/31から1/2に続く高原状の山はすでに価格に織り込まれており、伸びしろは山の両端、つまり12/27・12/28と1/3にあると考えられる。9月連休では、最終日の夜が直前2週間で約15〜21pt伸びた旅館エリアもあった。肩の夜を中日と切り離して値付けし、連泊の最終夜として組み込むプランを用意しておけば、直前の需要を受け止めやすくなるだろう。

もう一つ意識しておきたいのは、制度面の節目である。九州では宿泊割引の適用期間の区切りが12/26以降の実質負担に関わる(詳細は九州ふっこう応援割の区切りを扱った記事を参照)。スキーエリアではリフト券と宿泊を合算した1日あたりの総額が旅行者の比較軸になる。クリスマス前後の値付けについては「クリスマスイブ2026は木曜」の分析も参考になる。

まとめ — 読めない時期に、読み始めたときの物差しを用意する

2026-27年の年末年始は、12/28(月)の1日を休むかどうかで6連休と9連休に分かれる。前回のように暦だけで9連休が成立した年と比べ、連休前半の12/26〜12/28の需要は旅行者の休暇取得に左右されやすい。現時点の掲載価格でも、12/28の見立ては都市型とリゾート・旅館で分かれていた。

在庫の予約進度を読み始められるのは11/11から11/19にかけてである。そのとき比べる物差しとして、直近2つの大型連休の実測を示した。都市型は45日前に5〜7割、そこから27〜38ptを積み上げる動きが共通し、リゾート・旅館は45日前の時点でお盆が6〜7割台、9月連休が8〜9割と、都市型より早く埋まっていた。肩の夜は直前2週間で大きく伸びる余地を持つ。T-83の今は結論を出す時期ではなく、設計を整える時期だといえる。11月中旬に観測の窓が開いた段階で、自施設の進み具合をこの物差しに当ててみたい。

将来日程のADR・掲載価格に関する注意:本記事の2026年12月・2027年1月のADRおよび年末年始の掲載価格指数は、調査時点(2026年10月4日)で公開されている販売価格に基づく推定・集計であり、チェックイン日に近づくにつれて新規プランの追加や価格調整により変動します。9月連休・お盆の稼働率は観測を終えた実測値ですが、年末年始が同じ推移になることを示すものではありません。

よくある質問

Q. 2026-27年の年末年始は何連休になりますか。
A. 行政機関の休日は12/29(火)〜1/3(日)の6連休です。直前の12/26(土)・12/27(日)が週末にあたるため、12/28(月)を1日休めば12/26〜1/3の9連休になります。前回(2025-26年)は、休暇を取らなくても12/27(土)から1/4(日)までの9連休でした。

Q. 年末年始の予約進度は、いつから読めますか。
A. 本稿は在庫の消化を、宿泊45日前から前日までに限って読んでいます。この基準では12/26泊が11/11、12/31泊が11/16、1/3泊が11/19から読み始められます。10/4時点(T-83)は、価格とプランが市場に出そろいつつある段階です。

Q. 都市型ホテルとリゾート・旅館では、埋まり方がどう違いますか。
A. 2026年9月20日泊と8月14日泊の実測では、東京都・大阪府・京都府のビジネスホテルが直前45日間に27〜38pt積み上げました。リゾート・旅館の45日前の水準は9月連休で81.3〜93.2%、お盆で65.6〜78.9%と、都市型より早く埋まっていました(OTA掲載在庫ベースの推定値)。年末年始が同じ推移になることを示すものではありません。

Q. 12/28(月)は、現時点でどう値付けされていますか。
A. 10/4調査時点の掲載価格指数(各施設の12/25=100、中央値)では、東京都の都市型が103.4、大阪府の都市型が100.0と、ほぼ平常並みです。リゾート・旅館は静岡県が122.1、京都府が115.9、長野県が115.1と、1〜2割高い水準です。掲載価格は今後の価格調整で変動します。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定)、掲載価格、推定成約ADRは、メトロエンジンリサーチが主要予約サイトの公開情報から集計したものです。稼働率は総客室の3割以上を掲載する施設を対象に、2026年8月14日泊と9月18〜24日泊について、宿泊45日前から前日までを集計しました。暦は内閣府の祝日情報と行政機関の休日に関する法律に基づきます。

■ 試算前提

在庫の読み始め日は、各宿泊日の45日前として算出しています。掲載価格指数は、2026年12月25日〜2027年1月4日の11日すべてに掲載価格がある施設に限り、各施設の12/25を100とした指数の中央値です(10/4調査時点)。推定成約ADRは最安プラン水準に業態別の補正係数を適用したエリア中央値で、2026年12月・2027年1月は調査時点の掲載水準に基づく推定、前年同月は確定値です。

■ 限界・留意点

稼働率は主要予約サイトの販売在庫に基づく推定値であり、施設全体の実稼働率とは異なります。9月連休・お盆の実測は比較の物差しであり、年末年始が同じ推移になることを示すものではありません。前年同月比は確定値と調査時点推定の比較のため、方向感の参考にとどまります。将来日程の価格は、今後のプラン追加や価格調整で変動します。

内閣府「国民の祝日について」 — 2026年・2027年の祝日
行政機関の休日に関する法律(e-Gov法令検索) — 12月29日〜1月3日を行政機関の休日と規定
観光庁「宿泊旅行統計調査」 — 月次の客室稼働率・延べ宿泊者数の公的統計
メトロエンジンリサーチ — 稼働率(OTA掲載在庫ベース・推定、2026年8月・9月の宿泊日、7都道府県)、掲載価格(2026年12月25日〜2027年1月4日、10月4日調査時点)、推定成約ADR(2025年12月〜2027年1月)

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