三重県は9日、第76回国民体育大会(三重とこわか国体)の中止で損害を受けたホテルや貸し切りバスの事業者に宿泊料金や借り上げ運賃の20%を補償することを発表した。
第76回国民体育大会(三重とこわか国体)と全国障害者スポーツ大会(三重とこわか大会)に関して宿泊またはバス借り上げに関する覚書を締結した事業者が対象となる。
宿泊施設に対する支援金は、料金区分に応じた宿泊料金(素泊まり)の20%に予定泊数を掛けた額。補償対象となるのはホテル・旅館のあわせて280軒とバス事業者90社で、補填金の総額は5億4000万円と見込んでいる。
三重県内の旅館やホテルでつくる県旅館ホテル生活衛生同業組合が県内の宿泊施設を対象に実施したアンケートによると、国体中止によってキャンセルされたホテル・旅館は4万室強、生じた損失は計約15億円に上るという。影響を受けたのは規模が小さい事業者が中心であることから、同組合は資金繰りを支える迅速な対応を求めていた。
第76回国民体育大会(三重とこわか国体)は9月25日~10月5日に、全国障害者スポーツ大会(三重とこわか大会)は10月23~25日にそれぞれ実施される予定だったが、新型コロナ感染拡大を受け、県や文部科学省が中止を決めた。