(出典:株式会社メジャーサービスジャパン)
日配品配送を手掛ける株式会社メジャーサービスジャパン(以下、MSJ)は、は高齢トラックドライバーの継続雇用を支援する目的で、2019年10月に新たな事業としてホテル業を開始し、そのスタートから4周年を迎えた。
ホテル事業の立ち上げは、高齢化するドライバーに対して、体力的負担が少ない働き方を提供するためである。ドライバーのセカンドキャリアに適した職場を増やす目的で、2019年にホテルアークセンスを開業した。これは、東京・両国に位置し、主に訪日観光客を対象にサービスを展開している。
運営の効率化を図るため、ホテルアークセンスではスマートロックやオンライン決済によるセルフチェックインシステムを導入。その結果、未経験者でも運営が可能な環境を整え、接客の必要を最小限に抑えた。現在、常駐する社員は3名で、MSJの総売上の約5%をホテル事業が占めている。
同ホテルは、「旅する仲間にとって最高に心地のいいホテル」をコンセプトに掲げ、JR両国駅から徒歩10分の場所に位置する。都内で珍しいシングルベッド4台を備えた9部屋を提供し、2名利用が主流の中、家族やグループ旅行に対応することで好評を博している。コロナ禍を経て、2022年10月の訪日客受け入れ再開後はわずか1週間で満室を達成し、その後の稼働率は60〜80%台を保っている。利用客の大半は訪日観光客である。
MSJの今後の展望として、同様のコンセプトのプチホテルを心斎橋、京都、河口湖へと展開し、関西国際空港から羽田空港を結ぶゴールデンルートを形成する計画がある。さらに、物流ロジスティクの分野で独自の自動配車・運行管理システム「ATMTC」の開発と販売にも注力し、物流の効率化を進めている。MSJは、これからも多面的なアプローチで物流業界の課題に取り組んでいく方針である。