マリオットインターナショナルが、OTAへの手数料の削減に向けて、エクスペディアグループを皮切りに契約の見直しを開始する。ロイターなど複数の海外メディアが報じている。
自社サイトへの誘導とOTAの手数料削減
マリオットは、エクスペディアグループを皮切りに本年から来年にかけて、契約済のオンライン旅行会社(OTA)との手数料の契約を見直す交渉に入る。
OTA側は既にホテルチェーンによる直接予約の強化の動きにより、強い手数料削減への圧力を受けている。ホテルチェーン側はフリーWiFiの提供やディスカウントなどの特典を与えることで顧客側にホテルのウェブサイトやモバイルプラットフォームから直接予約するように誘導している。
こうした中で、マリオットは、OTAを通すことによるコストをさらに削減するために、手数料の見直し交渉を開始することを発表した。
マリオットがOTAとの契約内容を見直すのは、2016年9月にスターウッドホテルと合併をして以来初めてのことで、手数料の削減はマリオットのRevPAR改善に資することが見込まれている。
エクスペディアとの契約は本年後半に期限切れするためそのタイミングでの再交渉となり、
その後もブッキングホールディングスとの契約見直しを2019年に予定する。
他方で、OTA側にとってはホテルの自社サイト強化と手数料の削減は、大きな脅威と損失となることから、今後どのような対策を打ち出すのか注目される。
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