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ホテル自社サイトと OTA、最適な宿泊客の獲得手法は

投稿日 : 2018.03.15

ホテル関連ニュース

ホテル業界では、民泊に対抗したコスト削減と価格競争力強化への意識がこれまで以上に高まっている。そんな中で、従来のオンライン旅行代理店(OTA)を通さないホテル自社サイトの直接予約が強化され始めている。

 
ホテルはコスト削減と利益率向上を目指す
ホテル業界は、人件費等の固定費がその経費の多くを占めるため、売上が損益分岐点を突破すると、一気に利益率が向上する。そのため、これまでホテル業界は売上重視の姿勢をとってきており、これは理に適うものだった。
 
しかし、民泊市場の拡大の結果、ホテル業界も民泊と価格面での競争を強いられるようになり、これまで以上にコスト削減と利益率の向上が求められるようになってきている。
 
ホテル自社サイトのマーケティング強化へ
伝統的にホテルの予約は旅行代理店からの予約が多くを占めてきた。この関係性はインターネットの登場後も、オンライン旅行代理店(OTA)により代替され、大きな変化が生じることなく、継続してきた。
 
しかし、OTA経由のホテル予約は、ホテル側からすれば手間のかからない反面、OTAに対する手数料支払い(一般に10%前後とされる)が発生する上、ホテルとしてのOTAへの営業も必要となる等、見えないコストも合わせて生じるものである。
 
一方で拡大する民泊市場は、Airbnbなどの民泊仲介サイトへわずかな手数料(Airbnbの場合、基本3%)をホストが支払うのみで部屋の提供がなされている実態があり、民泊の低価格を可能とする要因の一つとなっている。
 
そこでホテル業界は、民泊に対抗してコストを削減し価格競争力を担保するため、OTA手数料の削減、すなわち「中抜き」を目指して、自社サイトからの直接予約の強化に乗り出している。
 
ホテルとOTAの今後の関係性とは
特に大手ホテルチェーンは、市場状況に応じて柔軟にOTAを引き続き利用しつつも、強固なブランド力やその安心感を求める旅行者に対して、自社サイトでホテルの個性をアピールすることで効果的な宿泊客の獲得が可能となってきている。
 
他方で、小規模ホテルは、多言語対応やWebデザイン、決済を含めたサイトの整備費用(一般的には本格的な整備には300万円以上を必要とする)を自社で賄うのが難しくブランド力も乏しいため、OTAサイトでの利用客の口コミ評価などによる信頼の獲得と集客が重要であり、OTAの活用は不可欠だ。
 
OTA側も利用客にパーソナライズした好みに応じたホテル探しを可能とするなどの新たな機能の進化に取り組んでおり、ホテル自社サイトとOTAをどちらかで捉える必要はない。
より大切なのは、ホテルが全権を流行り廃りもあるOTAに一方的に委ねるのではなく、多角的にその必要性を検討し、客室を埋めるための最善の方法とコストを見極めながら、自社サイトとOTAの最適な組み合わせと使い方を模索することであると言えるだろう。

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