JNTOの8月15日の発表によると、2018年7月の訪日客数は、前年同月比5.6%増の283万2千人。2017年7月の268万2千人を15万人上回り、7月として過去最高を記録した。他方で、大阪府北部の地震や「平成30年7 月豪雨」の影響により、一部の国では減少に転じた。
中国過去最高、災害の影響で増加率は減少
新規就航や増便による航空座席供給量の増加に加え、継続的に展開している訪日旅行プロモーションの効果もあり、訪日客数全体としては昨年同月を上回ったものの、6月18日に発生した大阪府北部の地震や西日本での「平成30年7月豪雨」の影響により、これまで訪日客数の伸びを牽引してきた東アジア市場の一部で、訪日需要が抑えられ、訪日客数全体の伸びは前年同月比5.6%増と前月6月の前年同月比15.3%増に比べると小幅な増加に減速した。
市場別では、中国が単月として過去最高を記録(87万9千人、前年同月比12.6%増)したほか、15市場(台湾、タイ、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、 ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン)で7月として過去最高を記録した。
また、伸び率では、ベトナム(3万3千人、前年同月比35.6%増)とタイ(7万4千人、前年同月比31.2%増)が前年同月比30%増以上の激増を示した。
他方で、韓国は前年同月比で5.6%減の60万8千人となり、香港も前年同月比で3.3%減少(22万7千人)した。
JNTOは大阪府北部の地震や「平成30年7月豪雨」について、正確な情報発信を行い、訪日旅行市場に与える影響について、今後も注視していくという。
出典:JNTO
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