ニセコエリアのリゾートホテルを分析！2024年11月最新版

投稿日 : 2024.11.28

北海道

ホテル統計データ

ホテル関連ニュース

ニセコエリアのリゾートホテルの分布
ニセコエリアのリゾートホテルの施設数推移
- リゾートホテルは堅調な成長を見せ、インバウンド需要が施設数を押し上げ
- 考察
ニセコエリアのリゾートホテルの部屋数推移
- リゾートホテルの部屋数が着実に増加、インバウンド需要を背景にさらなる成長へ
- 考察
ニセコエリアのリゾートホテルの稼働率推移
- 考察
- ニセコエリアのリゾートホテルの今後の展望

ニセコエリアのリゾートホテルの分布

メトロエンジンリサーチによると、ニセコエリアのリゾートホテルの分布は以下の通り。

出典：メトロエンジンリサーチ

ニセコエリアのリゾートホテルの分布を見ると、主要なスキーリゾートや観光地の近隣に集中していることが分かる。特に、比羅夫エリアやHANAZONOエリアには多くのホテルが立地し、国内外の旅行者をターゲットにした施設が集まっているようだ。

これらのエリアにホテルが集中する背景には、スキーリゾートやアウトドアアクティビティへのアクセスの良さが挙げられる。また、これらの施設はゲレンデ直結型や短時間でアクセス可能なロケーションが多く、ウィンタースポーツ愛好家にとって利便性の高い環境が整っている点が特徴。さらに、高級志向のリゾートホテルは、比羅夫エリアのような国際的に人気の高いエリアでの展開が目立ち、インバウンド需要を意識した施設が増えている。

ニセコエリアのリゾートホテルの施設数推移

リゾートホテルは堅調な成長を見せ、インバウンド需要が施設数を押し上げ

ニセコエリアにおけるリゾートホテルの施設数の推移には以下の傾向が見られた。

出典：メトロエンジンリサーチ

ニセコエリアのリゾートホテル施設数は、2020年の15軒から年々増加しており、2023年には21軒に達している。コロナ禍においても安定した成長を見せており、特にインバウンド需要の回復とともに施設数の増加が顕著だ。

2023年時点では既存施設の改修や新規開業が進み、特に国際的なブランドや高級リゾート施設が目立つようになっている。また、2024年のデータでは施設数がさらに増加しており、ニセコエリア全体としてラグジュアリーリゾート需要に応える体制が一層強化されている。

考察

ニセコエリアのリゾートホテルは、2023年時点で過去の平均を大きく上回る施設数を記録しており、観光需要の回復が地域の発展に寄与していることを示している。さらに、2024年にかけて施設数が増加している点は、国内外の観光客をターゲットにしたインバウンド需要を積極的に取り込もうとするホテル業界の動向を反映している。

ニセコエリアのリゾートホテルの部屋数推移

リゾートホテルの部屋数が着実に増加、インバウンド需要を背景にさらなる成長へ

ニセコエリアにおけるリゾートホテルの部屋数の推移には以下の傾向が見られた。

出典：メトロエンジンリサーチ

ニセコエリアのリゾートホテルにおける部屋数は、2020年の約1,000室から着実に増加を続け、2023年には約2,000室に達している。この増加は、インバウンド需要の回復とともに、スキーリゾートやアウトドア観光を求める旅行者のニーズに対応する形で新規施設の開業が進んでいることが要因と考えられる。

特に2023年以降も部屋数の増加は堅調であり、新規施設の計画がさらに進むことでさらなる増加が期待され、ニセコが国内外の旅行者にとって魅力的な滞在先としての地位を確立しつつあることを示している。

考察

ニセコエリアのリゾートホテルでは、部屋数の増加が観光需要の回復と新規施設の積極的な開業に支えられている。スキーリゾートとしての冬季需要に加え、夏季の自然体験やアウトドアアクティビティを楽しむ旅行者を取り込むことで、年間を通じた安定した需要が確保されていることが特徴だ。

今後も、国内外の高級志向の旅行者やファミリー層に向けた施設の充実が進むことで、ニセコエリアはリゾート地としてさらなる成長を遂げることが期待されている。

ニセコエリアのリゾートホテルの稼働率推移

ニセコエリア（北海道）のシティホテルの稼働率の推移を全国平均と比較して分析すると、以下のような傾向が見られた。

出典：メトロエンジンリサーチ

2019年は、全国およびニセコエリアともに高い稼働率を維持していた。しかし、2020年以降、コロナ禍の影響で全国の平均稼働率が大きく低下し、ニセコエリアも例外ではなかった。特に2020年には、全国平均が34.1%にまで落ち込む中、ニセコエリアの稼働率も観光需要の減少により大幅に低下。

2021年から2022年にかけては、全国的な回復傾向が見られる中、ニセコエリアも徐々に回復の兆しを見せたが、全国平均と比較するとやや緩やかな回復となった。これは、海外からの観光客に依存する割合が高いニセコエリアが、国際線の運航再開の遅れや渡航制限の影響を受けたことが要因と考えられる。

2023年には、国際線の運航が本格化したことで、ニセコエリアの稼働率も大幅に回復。全国平均に近づきつつあり、特に冬季のスキーシーズンでは高い稼働率を記録している。2024年の予測でも、ニセコエリアの稼働率は引き続き改善傾向にあり、全国平均との差がさらに縮小していることが確認できる。

考察

ニセコエリアの稼働率の回復には、インバウンド需要の復活が大きく寄与していると考えられる。特に、冬季のスキーリゾートとしての人気や、夏季のアウトドアアクティビティの魅力が、年間を通じて観光需要を支えている点が特徴的だ。

今後も、新規ホテルの開業や既存施設のアップグレードが進むことで、ニセコエリアの稼働率はさらなる向上が期待される。また、国内外の観光客に向けた多様なサービスの充実が進むことで、リゾート地としての競争力が一層高まることが見込まれている。

ニセコエリアのリゾートホテルの今後の展望

ニセコエリアのリゾートホテル市場は、近年の新規開業ラッシュや部屋数増加、稼働率の回復基調を背景に、さらなる発展が期待され、特に2024年には、インバウンド需要の復活や高級リゾート志向の観光客増加を受け、施設数や部屋数ともに着実な成長が見込まれている。

また、全国的な稼働率の推移と比較しても、ニセコエリアは観光地としての競争力を高めつつあり、特にスキーシーズンには高い稼働率を維持することで、リゾートホテルの存在感が際立ってきている。新規開業施設や既存施設の充実により、国内外から訪れる多様な旅行者のニーズに応えることが可能となっており、地域全体としての魅力がさらに向上していく可能性を秘めている。

さらに、持続可能な観光の推進や、高級志向の旅行者向けサービスの強化を通じて、ニセコエリアは世界的なリゾート地としての地位を確立していくことが期待されており、四季を通じて自然を楽しむアクティビティや、地域の特色を生かしたサービスの提供により、国内外の観光客に選ばれる滞在地としてさらなる成長が見込まれている。

関連記事