2023年1月時点の京都府のホテル展開状況をお伝えする。
京都のホテル展開分布
メトロエンジンリサーチによると、京都府の新規開業ホテルの分布は京都市に集中している。京都府全体では京都市に集中。
京都市内では中京区・東山区に集中。
京都の新規開業施設は京都市に集中
京都市に約63%が集中
現在の京都府の施設数は3691施設(うち京都市は3137施設)だが、2023年〜2026年にかけて京都府の新規開業施設は19施設・2,233室が予定されており、そのうちの15施設・1,400室が京都市に集中している。
新規開業施設 (部屋数) |
京都府 | 京都市 | 京都市の割合 |
増加予定 |
2,233室 | 1,400室 | 約63% |
出典:メトロエンジンリサーチ
開業予定時期は61%が2024年に集中
2023年〜2026年にかけて京都府の新規開業施設は19施設・2,233室が予定されているが、開業予定時期は約61%の1,366室が2024年に集中している。
開業予定時期 |
2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
部屋数 |
559室 | 1,366室 | 258室 | 50室 |
割合 |
25% | 約61% | 12% | 2% |
出典:メトロエンジンリサーチ
京都市の新規開業施設は中京区・東山区に集中
中京区・東山区に約67%が集中
2023年〜2026年にかけて京都市の新規開業施設は15施設・1,400室が予定されているが、約67%の943室が中京区・東山区に集中している。
順位 |
京都市 | 部屋数(推定) |
1位 |
中京区 |
498 |
2位 |
東山区 |
445 |
3位 |
上京区 | 147 |
4位 |
下京区 | 147 |
5位 |
左京区 | 86 |
6位 |
右京区 | 77 |
合計 |
1,400 |
出典:メトロエンジンリサーチ
京都市シェア(部屋数)
出典:メトロエンジンリサーチ
京都市の新規開業予定施設を一部紹介
メトロエンジンリサーチによると、2023年〜2026年に開業予定の新規施設で部屋数が多いトップ3は以下の通り。
順位 |
区 | 開業予定時期 | 施設名 | 部屋数 |
1位 |
中京区 | 2024年9月ごろ | ヒルトン京都 | 313 |
2位 |
中京区 | 2024年7月ごろ | (仮称)三井ガーデンホテルプレミア京都 | 185 |
3位 |
下京区 | 2023月9月ごろ | (仮称)デュシタニ京都 | 147 |
出典:メトロエンジンリサーチ
部屋数の多いトップ3は、新規開業が集中している中京区にくわえ下京区となった。
1位のヒルトン京都は、ヒルトンのフラッグシップ・ブランドである「ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ」としての京都初進出。2位の(仮称)三井ガーデンホテルプレミア京都は、「三井ガーデンホテルプレミア」ブランドのフラッグシップホテルとなる予定。3位の(仮称)デュシタニ京都は、タイのラグジュアリーホテル。仏教に縁が深く観光立国であるタイと日本の「おもてなし」文化の融合により、新たな国際交流が生まれることが期待されている宿泊施設。
京都市には世界一厳しいとも言われる景観条例があることから外資系ホテルチェーンや大資本のホテルがあまり進出してこなかったが、景観条例の一部が規制緩和され、海外ホテルブランドや三井不動産といった大手デベロッパーもホテル建設計画を発表している。
新規開業予定施設にはラグジュアリーホテルの進出も
富裕層のインバウンド
京都市内ではラグジュアリーホテルの新規開業予定が目立っている。景観条例の一部緩和の影響で、海外ホテルブランドや国内大手ホテルチェーンの進出が進む中、新たなターゲットとしてインバウンドの富裕層が想定されている可能性が感じられる。
依然として高い海外からの注目度
米国の大手旅行雑誌「トラベル・アンド・レジャー」が読者投票でまとめる世界の人気観光都市ランキングでは、コロナ禍の2021年でも京都は5位にランクインするなど、海外での注目度は依然として高い。また、入国制限緩和と「全国旅行支援」の下支えの影響で、稼働率も回復傾向となっている。
2025年には関西・大阪万博が開催
関西では、2025年に開催される国際博覧会「大阪・関西万博」が世界から観光客を呼び込む格好の機会になる。日本政策投資銀行の推計によると、京都では客室単価が10万円を超えるホテルの客室数が2026年時点で1373室となり、富裕層の宿泊需要をほぼ満たすことができる見通しとなっている。
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