ホテルの客室販売価格の決定者は、周辺施設の販売状況やイベント開催状況などの外的要因、予算や前年比などの内的要因や経験を考慮しながら価格決定作業を行う。本稿では2018年大阪市中央区において特に客室販売価格が高かった日において、どのようなイベントが開催されていたのか探る。
大阪市中央区ホテル展開状況
メトロエンジンリサーチによると、大阪市中央区には宿泊施設が302、部屋数にして30,445が提供されている。加えて2020年までに37施設が新規開業見込みであり、日本トップクラスのホテル激戦区である、既存施設の客室数トップ5は以下の通り。
出典:メトロエンジンリサーチ
客室販売価格に大きく影響を与えたイベントとは
大阪市中央区に存在する50室以上のビジネスホテル・シティホテルを対象としメトロエンジンリサーチによる検証を行った。
2018年における平均客室販売価格の上位10%の日付はほぼ週末の金曜日と土曜日が占めていた。これは当然の結果であると考えられるので、これらの週末日付及び祝前日と大型連休を除いた、イベント開催が宿泊需要増加に大きく寄与したと考えられる日付において開催されていた主なイベントは下記である。
有名外国人アーティスの来日公演や、ジャニーズグループのライブツアー、スポーツイベントなどが開催されていた。4月3日から1週間ほど販売価格が大きく上昇していたが、中華圏の大型連休と重なっていたことも一つの要因として考えられるだろう。
このように宿泊施設周辺におけるイベント開催状況が客室販売価格に大きな影響を与えることはホテル関係者とっては周知の事実であるが、日々の業務に加えてこのような情報の収集することは大きな負担となっているだろう。
メトロエンジンベーシックは自動的に収集された自社施設周辺のイベントや価格などの情報を一目で確認することができ、煩雑な情報収集業務を省力化することができるツールだ。
2019年においても、大阪市中央区周辺では大規模イベントが多数予定されているため、それらの開催情報を競合施設よりもいち早くキャッチし、客室販売価格を決定することが重要となりそうだ。
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