「Hotels.com」による「ホテルのルームサービスに関する国際調査」は、世界10ヶ国の473軒のホテルを対象に実施された。その主な調査結果は以下の通りである。
まず、過去1年間でルームサービスの需要が増加したと回答したホテルは世界全体で約40%、日本では63%であった。この増加は、新型コロナウイルス感染症の影響で注目されるようになったステイケーション(ホテルなどの宿泊施設で過ごす休暇)の影響である可能性が示唆されている。 (出典:Hotels.com)
次に、注文メニューの変化については、世界のホテルの15%がヴィーガン、19%がベジタリアンメニューの注文が増えたと回答した。日本のホテルでも、それぞれ29%と24%がこれらのメニューの注文増加を報告しており、健康やウェルネスへの関心の高まりがうかがえる。(出典:Hotels.com)
しかし、ルームサービスで最も人気のあるメニューはハンバーガーで、世界で39%、日本で36%がそのように回答した。また、ホテルスタッフが実際に経験した珍しい注文については、「溶けたアイスクリーム」や「宿泊客が持ち込んだ魚の調理」などがあった。(出典:Hotels.com)
最後に、ホテルスタッフからの宿泊客へのリクエストでは、最も多かったのは「裸のままでルームサービスを受け取るのを控えてほしい」(21%)であった。日本では、「ベッドの中で食べたり、シーツの上にこぼしたりしないでほしい」(15%)が最も多かったが、「裸のままでルームサービスを受け取るのを控えてほしい」(12%)と「お皿やトレイを、客室のドアの外に出しておいてほしい」(12%)がそれに続いた。(出典:Hotels.com)
この調査は、アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、メキシコ、韓国、日本、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの10ヶ国で、2023年4月5日から4月23日の期間にオンラインで実施された。対象は、現在ルームサービスを提供している合計473軒のホテル(有効回答数473名)であった。以上の調査結果から、ホテルのルームサービスに対する需要が増加していること、健康やウェルネスへの関心が高まりつつあること、さらにはホテルスタッフが宿泊客から受ける様々なリクエストの実態が明らかになった。これらの結果は、今後のホテル業界のサービス向上に向けての参考となるだろう。(出典:ホテルニューオータニ(東京))