古民家再生による地方創生を手掛ける株式会社EDGEは、山梨県小菅村との共同事業として、築150年以上の地元名士の邸宅を改修した古民家ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」を2019年8月17日(土)に開業する。
多摩川源流、700人の村が一つのホテルに
出典:EDGE
同ホテルのある多摩川源流に位置する小菅村は、面積の95%が森林と豊かな自然に囲まれた人口約700人の小さな村。
人口が、ピーク時の3分の1にまで減少するなど、深刻な過疎高齢化に直面している。この美しい自然と村の文化を後世に残していくため、過疎化と空き家の課題解決と観光資源を生かせるモデルとして「700人の村が一つのホテルに。」をコンセプトに、地域全体を一つの宿に見立てる分散型古民家ホテル「NIPPONIA小菅 源流の村」を山梨県小菅村に開業する。
この度のオープンでは、プロジェクトの第一期として、築150年超の地元名士の邸宅「細川邸」を改修、屋号である「大屋」に因みOHYA棟と名付け、客室4室及び22席のレストランを開業。
さらに、2020年5月には、新たに古民家2棟を改修し客室2室が加わる他、中長期的には、村の中に70~100棟ほどあると言われている空き家の中から、家主の合意が得られたもの、特徴的で立地が良いものを順次客室に改修し、「700人の村が一つのホテルに。」のコンセプトを実現する。
地方創生の切り札、分散型古民家ホテル
出典:EDGE
「分散型ホテル」は、その名の通り、地域内にホテルの客室を分散させるホテルの形態。
兵庫県篠山市で国家戦略特区制度を適用し、2015年10月にオープンした「篠山城下町ホテルNIPPONIA」が全国の先駆けとなり、2018年6月改正旅館業法の施行後、国家戦略特区でなくても地域に分散した施設をまとめて一つのホテルとして営業許可を得られることになったことから、「分散型ホテル」は地方創生の切り札として注目を集め、全国に広がりつつある。
同ホテルもこの形態を適用し、地域内に点在する空き家をリノベーションして宿泊施設にすることで、地域内の食堂・商店・温浴施設「小菅の湯」・野外体験施設「フォレストアドベンチャー・こすげ」等を積極的に利用してもらい、地域全体で観光客をもてなす事業モデル。これにより、小菅村全体を一つの宿に見立て、村全体の観光資源を最大限に生かすことが出来るという。
【同施設概要】
所在地:山梨県北都留郡小菅村3155-1
アクセス:都心部から車で約2時間、JR中央本線・大月駅よりバスで1時間、青梅ICより車で約70分、JR青梅線・奥多摩駅よりバスで1時間、奥多摩湖より車で約20分
定員は2棟4室 計10名。
1泊夕朝食付きで 一人 2万5千円。
山梨県北都留郡小菅村ホテル展開状況
メトロエンジンリサーチによると、小菅村には宿泊施設が9、部屋数にして110室が提供されている。
キャンプ場や小規模な旅館が主に展開している。
東京から約2時間、多摩川源流部に位置する、美しい自然に囲まれた同村。
自然とともに共生してきた文化から、森を守る活動が100年以上も前から続いており、小菅村の森林には天然記念物のニホンカモシカや野鳥、そして数多くの山野草が自生する美しい自然と日本の原風景がまだ多く残っている。
出典:EDGE
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