外国人観光客の訪問先として人気世界一の「千年の都」京都。メトロエンジンリサーチによる、京都の新規ホテル開発ランキングを発表。
京都府内のホテル開発は京都市の一部に限定
京都府内の、部屋数での新規ホテル開発ランキングは以下の通りとなった。
京都エリア新規ホテル開発トップ5(部屋数)
出典:メトロエンジンリサーチ
京都エリアにおける新規ホテルの開発はほぼ京都市内に限られており、かつ南区、下京区、中京区、東山区の四つの区に限定されているのが特徴だ。
トップとなったのは、京都市南区で2,055室(8施設)で既存の5,905室(245室)から34.8%の激増を予定している。
続いて、2位は京都市下京区で1,625室(10施設)、既存の13,965室(550施設)から11.6%の増加。
3位の京都市中京区は1,177室(8施設)で既存の9,698室(383施設)から12.1%の増加となった。
4位の京都市東山区は233室(3施設)で既存の3,955室(449施設)から5.8%の伸長となる。
5位は京都南部の京田辺市の90室(1施設)で同市には既存の宿泊施設の展開は確認できず初出店となる見込み。
京都市南区での急増は、京都駅南口周辺でのホテル開発ラッシュによるものである。
また、京田辺市に新規開業を予定するのは、「スパ&ホテル水春 松井山手」で本年12月の開業を予定している。
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小規模、奈良へ日帰り、民泊規制が新規出店を促進か
京都エリアの宿泊施設は景観のための建築物の高さ規制などもあり、平均の部屋数が比較的少なく、小規模な施設が多いのが特徴となっている。
また、近隣の奈良県奈良市では、新規ホテル開発は217室(3施設)で、既存も4,613室(147施設)となっており、世界遺産群を有する割には宿泊施設が少ないことで知られている。これは宿泊の拠点を京都に置きながら、奈良を日帰り観光する人が多いことを示している。
また、京都市では民泊が多く利用されてきたが、国による住宅宿泊事業法(民泊新法)に追加的な形で、旅館業法上の許可以外は認めないなど、市は民泊を規制する意向を強く示しており、結果的に簡易宿所を中心として新規出店を促す可能性も高まっている。
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