JY Global株式会社は、ムスリムの旅行者が安心して過ごせる場所として、男女別プレイヤールーム完備ヴィラ「Jesly Villa Tokyo(ジェスリ ヴィラ トウキョウ)」、ムスリムのシェフが作る100%ハラールレストラン「Paprika(パプリカ)」を8月20日よりプレオープンする。
ムスリム旅行者のための“食・礼拝”不安なしの宿泊施設
出典:JY Global
近年訪日外国人の増加に伴い、ムスリムの来日も増えている。なかでもマレーシア、インドネシアをはじめとしたムスリムの多い東南アジアからの訪日旅行者が増加している。
政府は増加するムスリム旅行者の受入のため、「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」として具体的な施策をまとめた。その要点は、以下の4点。
・受入環境整備に向けた知識啓発
・食事環境の整備
・礼拝環境の整備
・ムスリム旅行者への情報提供
このなかで宿泊施設が対応するべき主な課題は「食事環境の整備」、「礼拝環境の整備」の2点。
プレイヤールーム(礼拝堂)の設置施設は数年前に比べると増えているものの、(1)広さが十分ではない、(2)男女別になっていない、(3)ハラールレストランとプレイヤールームが遠い、(4)ハラールレストランと謳っていても「実際にはアルコールや豚肉が店内で提供されている」、また「一部のメニューのみがムスリム向けだった」等、ムスリムの方にとって安心できる環境ではない場合もある。
そこでJY Globalは「ムスリムが食と礼拝の不安なく、安心して旅を楽しめる宿泊施設」「ヴィラ」を作ろうと決心したという。
JY Globalは木更津市、木更津市観光協会とも連携して、政府の掲げる円滑なムスリム旅行者対応を実現し、さらには地域社会の多様性(ダイバーシティ)を育むべく、この取組を進めている。
同社代表取締役の飯塚 義典氏と同社取締役 兼 Jesly Villa Tokyo支配人のモハマド ジャリール モハマド ジェスリ氏の出会いは今から30年ほど前、飯塚氏の実家が営む自動車修理工場に、当時中古自動車販売事業を営んでいたジェスリ氏が訪れていたことから始まる。
ジェスリ氏は3年ほど前からインバウンド向けのレンタカー事業を開始し、そのなかで、訪日ムスリム旅行者が宿泊施設に関して様々なニーズを抱えていることを知った。
旧知の知り合いであり、すでに仕事でやり取りをする間柄でもあった飯塚氏とジェスリ氏は、ムスリム旅行者が安心して過ごせる宿泊施設を作ることで、日本を訪れる旅行者の皆様に安心して旅行を楽しんでもらえる環境を提供できるのではないか、さらには国際交流が進むなかで重要な社会インフラとして貢献できるのではないかと考え、このプロジェクトを立ち上げたという。
出典:JY Global
【Jesly Villa Tokyo 概要】
場所:千葉県木更津市金田東1-20-20(羽田空港よりアクアラインで車20分)
設備 全15部屋(スイートルーム2部屋、シェアルーム2部屋(男女別)、洋室10部屋、和室1部屋):プレイヤールーム、ハラールレストラン「パプリカ」
面積:約294m2(延べ面積842m2)
その他:3階建て、エレベーター有、無料シャトルバス、6カ国語対応スタッフ
【プレイヤールーム 概要】
場所:Jesly Villa Tokyo内
利用時間:6時~24時(宿泊者は24時間利用可)
設備:男女別室、礼拝マット、キブラ(メッカの方向を示すサイン)、洗い場、タオル、冷暖房完備
利用方法:誰でも利用時間内は自由に利用可能
面積:約15m2
【ハラールレストラン「パプリカ」概要】
場所:Jesly Villa Tokyo内
提供時間:6時30分~22時(ランチタイムあり 15時~17時休憩)
メニュー:ロティチャナイ 600円、ナシレマ 800円、ロティティシュ 600円、テタレ 250円
利用方法:誰でも利用時間内は自由に利用可能
座席数:27席、テラス席あり
メトロエンジンリサーチによると、千葉県木更津市には宿泊施設が30、部屋数にして2,044室が提供されている。
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