「観光先進国」の実現に向け、訪日外国人旅行者がストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備が喫緊の課題となっている。観光庁では、今年度、地方誘客に当たって課題となっている「公共交通の利用」に焦点を当てた調査を実施。課題を具体化することにより、受入環境の整備促進に繋げる。
訪日客が旅行中に困ったこと、受入環境整備の課題が明らかに
同調査は2018年11月~2019年2月にかけて行われ、訪日している外国人より4,037件の回答を得た。
調査場所は、成田国際空港・東京国際空港・関西国際空港・福岡空港の四箇所。
調査内容は、訪日外国人旅行者を対象に、旅行中困ったこと及び、公共交通の利用の状況把握のためのアンケートを実施したもの。
同調査の結果は以下の通りとなった。
出典:観光庁
ほぼ全ての項目で改善が見られ、「困ったことはなかった」の回答も過去最高の36.6%となった。
また、旅行中困ったことの第1位は、引き続き「施設等のスタッフとのコミュニケーション」(20.6%)となり、言語の壁の課題が明らかとなった。
また、QRコード決済などの「その他決済手段」が全体では唯一増加し、対策の遅れが目立つ結果となった。
訪日旅行中に利用した公共交通機関ごとに、利用時に困ったことを尋ねたところ、新幹線・在来線・バスについては「構内、乗り場、車内の利用」、「駅での切符/ICカード購入」、「ルート検索」を中心に、幅広い項目について改善ニーズがあることが把握された。
また、タクシーでは「目的地の指定及び移動中のトラブルへの対応がうまくできなかった」「タクシーが捕まらなかった/捕まえるのに時間がかかった」といった回答が多くなった。
【合わせて読みたい】